東方混沌記   作:ヤマタケる

92 / 183
女王ビオラの作戦を聞いたユニ達はガイルゴールを倒すために戦いの場へ。


第90話 神の力

場所は変わって無縁塚。そこでは悠岐達がガイルゴールと激しい戦いをしていた。

 

「爆暗『闇のフレア』」

 

メルト・グランチが言った瞬間、彼の手のひらから紫色の炎が灯り、そのままガイルゴールの元へと向かっていく。

 

「無駄だ。」

 

そう言うとガイルゴールは左手を前に出し、メルト・グランチの放った攻撃を制圧した。それを見た諏訪子が言う。

 

「五大王の力までも制圧するなんて!!」

 

「余の能力はあらゆる特殊攻撃を制圧することが出来る能力。相手が誰であろうと関係のないことだ。」

 

と、その様子を見ていた楓が刀を構えながら口を開く。

 

「成程、あれが全てを全うする神の能力か。特殊攻撃が効かないならば物理攻撃で攻めるまでだ!」

 

そう言うと彼女はガイルゴールの元へ走っていく。それを見た悠岐もガイルゴールの元へ向かっていく。そして刀を振る。それを見たガイルゴールは二人の攻撃を刀で防ぐ。そして口を開く。

 

「面白い考えだな、二人の悪魔よ。やはり余にとって厄介なのはお前達だ。」

 

「はっ、そうかよ!」

 

そう言うと悠岐は後退し、ガイルゴールとの距離をあける。彼に続いて楓もガイルゴールとの距離をあける。その瞬間、ガイルゴールが二人に向かって黄色の光の玉を放った。

 

「くっ!」

 

「チッ!」

 

二人はガイルゴールの放った攻撃を弾こうとするがあまりの力により二人は吹っ飛ばされる。

 

「悠岐!!楓!!」

 

その様子を見ていた神奈子が二人の名前を叫ぶ。と、メルト・グランチが突如ガイルゴールの元へ向かい、刀を振り下ろす。それを見たガイルゴールは慌てて攻撃を防ぐ。それを見たメルト・グランチが笑みを浮かべながら言う。

 

「ほう、今卿は慌てたな?それは私の攻撃が予想外だったことに値するとは思わないかね?」

 

「驚いた、帝王メルト・グランチ。急にお前の攻撃が来るとは思わなくてな、つい油断してしまった。だが、今度は油断しない。」

 

そう言うとガイルゴールは力を溜め始めた。それを見たメルト・グランチは少し目を見開いて後退する。その瞬間、何かを感じたセコンドが口を開く。

 

「待て、後退するな、グランチ!!」

 

セコンドがメルト・グランチに叫んだ瞬間、彼の足元からカチッという音が響いた。その瞬間、彼のいた場所が爆発した。

 

「グランチ!!」

 

セコンドが思わず彼の名前を叫ぶ。そんな中、ガイルゴールは爆発した場所を見ながら言う。

 

「ほう、地雷の爆発を自らの爆発でダメージを押さえたか。大した考え方だな、帝王メルト・グランチよ。」

 

そう言った瞬間、爆発した場所から火傷した左腕を押さえるメルト・グランチがいた。それを見た楓が心の中で言う。

 

(マズイな・・・。爆破するための左腕が封じられたことはメルト・グランチにとってかなりの損害。神奈子や諏訪子、セコンドも同じことを考えているだろうな。)

 

楓が思っている中、ガイルゴールが辺りを見回しながら口を開く。

 

「ここへ数人・・・いや、数十人向かってきている。」

 

それを聞いた瞬間、諏訪子はガイルゴールを見ながら言う。

 

「どうやらあんたを倒すために他の人達が救援に来てくれているみたいね。」

 

諏訪子が言った瞬間、メルト・グランチの背後から二人の影が飛んできた。それを見たガイルゴールが二人を見ながら言う。

 

「主への復讐か?綿月姉妹よ。」

 

「えぇ、その通りですわ。」

 

「私達は月余美様と親王達の仇を打つためにあなたを倒させていただきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私達もいますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その声が聞こえた瞬間、一同は声のする方を見る。そこにいた人物達を見てガイルゴールが口を開く。

 

「聖白蓮・・・。お前達が先に来たか。」

 

「この殃禍に幕を閉じさせていただきます。私達の今後の未来のために!」

 

「八意・・・アイアルト・ユニらがこちらへ向かってきているな。フン、どうでもいいがな。さて、地上の者達よ。この人数で余に相手するか?」

 

「勿論だ。私は、ユニ達が来る前にお前を倒して見せる!!」

 

「楓の言うとおりだ。テメェをここでぶっ倒させてもらう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勘違いしないでほしいわね、私だっているのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その声が聞こえた瞬間、ガイルゴールの元へマスタースパークが放たれた。それを見たガイルゴールは左手を前に出し、マスタースパークを制圧した。

 

「私も殃禍に幕を閉じるのに協力するわよ。幻想郷のためじゃない、私の花達のためね。」

 

「ほう、卿は風見幽香。」

 

メルト・グランチが幽香の名前を言った瞬間、幽香は彼を見ながら言う。

 

「また会えて嬉しいわ、帝王さん。またあなたと戦える。」

 

「私への復讐かね?それはまた後にしてくれないか?今は殃禍を終わらせたいのでね。」

 

「フフッ。」

 

笑った瞬間、幽香は依姫を見ながら口を開く。

 

「また会えたわね、月人さん。」

 

「これはこれは。お久しぶりですね、花の妖怪さん。」

 

「あなたとの決着は後にするわ。今はあの神を倒すことにしましょう。」

 

「えぇ、勿論です。」

 

「フフフ、面白い。面白くなってきた。良かろう、お前達との戦い、じっくりと楽しませてもらうぞ。」




ガイルゴールとの戦いの元へやって来た綿月姉妹と聖達、そして幽香。
次作もお楽しみに!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。