場所は博麗神社。そこではガイルゴールとの戦いに備えて霊夢、ルーミア、妖夢がいた。と、霊夢が口を開く。
「一応聞くけど、あんた達は大丈夫なの?帰るなら今の内よ。」
「いいえ、私は戦いますよ霊夢さん。幻想郷がガイルゴールの手によって危機に迫られているのですから。」
「私も同じなのだー。」
「ならいいんだけれどね・・・・。」
「ごきげんよう、君達の相手は僕が務めよう。」
声がした方向を三人は一斉に振り返る。そこには長身で白い帽子を被っていて青い瞳に白いスーツを着た紳士の男がいた。彼を見た妖夢が言う。
「あなたは・・・クレイジーハンドですね?」
「はぁ、言うと思ったよ。化身では僕とクレイジーは全く逆の性格だからね。ガイルゴール様の凡ミスだ。」
「ということはあなたはマスターハンドなのかー?」
「いかにも、僕は創造心の化身、マスターハンドさ。ガイルゴール様の命により君達を始末させてもらうよ。」
そう言うとマスターハンドは武器を構える。それを見た三人も戦闘体勢に入る。と、マスターハンドが口を開く。
「あらかじめご紹介しておこう。僕の能力は創造する程度の能力。そのままさ。」
「自分の能力を明かすとは。愚かな考え方ね。」
「いいや、これも僕の作戦の内さ。」
その瞬間、マスターハンドは空いている左手を上に上げた。すると彼の手から青い光が現れた。その時、青い光から数本のレーザーが放たれた。
「なっ!?」
声を上げるものの、三人は彼の攻撃を避ける。
「引っ掛かったね。」
マスターハンドの声が聞こえた瞬間、三人の着地した場所からカチッという音がなった。その瞬間、三人の地面が爆発した。
「ぐはっ!!」
そのまま三人は傷を覆い、地面に倒れてしまう。それを見たマスターハンドが言う。
「地雷をこっそり仕掛けておいて正解だったね。でも、少し外れたね、体の一部が吹っ飛んでいない。まぁ、いいか。もう君達は満身創痍なんだからね。」
そう言うと彼はゆっくりと三人の元へやってくる。と、妖夢が口を開く。
「私は、諦めませんよ!!」
そう言うと彼女は再び起き上がり、マスターハンドに向かっていく。
「妖夢!!」
二人が同時に彼女の名前を叫ぶ。そんな中、マスターハンドは溜め息をつき、言う。
「やれやれ、諦めればいいものを・・・。」
そう言った瞬間、マスターハンドは向かってくる妖夢の腹を斬りつけた。
「ぐっ!?」
「妖夢!!」
腹を斬りつけられた妖夢は地面にうずくまる。そんな彼女とは別にマスターハンドが刀を構えて言う。
「最初の犠牲者は君だね、魂魄妖夢!!」
そう言った瞬間、マスターハンドは妖夢に向かって刀を振り下ろした。その時だった。マスターハンドに斬られそうになった妖夢を助けた。
「ん、君は・・・。」
その人物を見た瞬間、霊夢は目を見開きながら言う。
「あんたは・・・綿月依姫!!」
「私もいるわよ。」
霊夢が叫んだ瞬間、妖夢を助けた人物、依姫の背後から声の主、綿月豊姫が現れた。それを見たマスターハンドが口を開く。
「君達綿月姉妹がくるとは・・・月の都を蹂躙された恨みかい?」
「えぇ、その通りです。存分に返してもらいますよ。化身!!」
依姫が言った瞬間、豊姫が膝をついている霊夢に手を差し出した。そして言う。
「共に戦いましょう、博麗の巫女さん。」
「・・・えぇ、勿論よ!」
そう言うと彼女は豊姫の手を握り、立ち上がる。そんな中、何かに気づいたマスターハンドが口を開く。
「なるほど、ニライカナイがやられたか。ルシファーもやられたし、面倒な展開だな・・・。」
「聞きました?私達が有利ですよ、霊夢さん!」
妖夢が言った瞬間、マスターハンドが突如指を鳴らした。そして口を開く。
「いやぁ、すまないね。クレイジーが僕の力を借りたいらしくてさっき貸したんだ。さぁ、続きを始めよう。」
マスターハンドとの戦いにやってきた綿月姉妹。
次作もお楽しみに!