東方混沌記   作:ヤマタケる

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暁、霊夢同様に白い場所で巨大なガストと対峙し、倒すことに成功した百々と九十九。


第158話 魔蝕神器

場面は変わってユニ、悠岐、楓組。3人が扉の奥へ入るとそこには真っ白く、広い空間が広がっていた。

 

「な、何よこれ・・・。」

 

「辺り一帯真っ白だな。これはどうなっているんだ?」

 

「なんか俺これ見たことあるんだよなぁ。なんだっけ?」

 

悠岐が言った時だった。ユニがある方向を突如指差し始めた。彼女を見た悠岐と楓はその方向を見る。そこには6本の腕に胸には檻の中に赤い光を宿したの白い神像が6本の巨大な剣を持ってユニ達を見ていた。それを見た悠岐が目を見開いて口を開いた。

 

「あ、あれはダイルオーマ!?」

 

「だいるおーま?何それ?」

 

「スカイウォードソードっていうゲームに出てくるボスの名前だ。エリュシオンの奴め、こんなのを用意しているなんてな。」

 

ユニの疑問に答える楓。と、悠岐がユニの方を見て言う。

 

「ユニ、アームストライクでムチを出してくれないか?」

 

「え、ムチ?何に使うのよ?」

 

「いいから出してくれ。アイツを倒すためにはムチが必要なんだ。」

 

「わ、分かったわ。剣符アームストライク!」

 

悠岐の言われる通りにユニはアームストライクを発動して何もない空間からムチを取り出し、悠岐に渡した。ムチを受け取った悠岐はダイルオーマを見て二人に言う。

 

「コイツは俺に任せな、二人は援護をしてくれ。」

 

「分かった、頼んだぞ悠岐。」

 

「悠岐君、無茶しないでね。」

 

そう言うと彼はダイルオーマの方は歩み寄る。歩きながら彼はダイルオーマを見て言う。

 

「しかしいきなり後半戦か。まぁ悪くねぇ、存分に戦おうじゃねぇか!」

 

悠岐が言った時だった。ダイルオーマは3本の右腕を大きく上げて剣を振り下ろした。

 

「おっと、思ってた以上に速いな!」

 

そう言いながらも彼は容易くダイルオーマの攻撃を避ける。あまりにも勢いが強かったのか、ダイルオーマの剣が地面に埋まってしまい、抜けなくなっていた。

 

「おっしゃ今のうちだ!」

 

そう言うと悠岐はムチをダイルオーマの腕に絡み付け、そのまま腕を引きちぎった。立て続けに他の2本の腕も引きちぎる。

 

「いいわよ悠岐君!」

 

ユニが声を上げる中、悠岐はダイルオーマの引きちぎった腕の持っていた大剣を肩に背負って持ち、ダイルオーマから距離を取った。その瞬間、ダイルオーマは残った左腕3本を使って大剣を振り回しながら歩き始めた。

 

「気をつけろ二人共。あんなの食らったらひとたまりもないぞ!」

 

「分かってる!」

 

「言われなくても!」

 

そう言うと二人もダイルオーマから距離を取った。ダイルオーマが大剣を振るとブォンと音を出しながら辺りに建っていた柱が崩れて倒れる。と、楓が大剣を持つ悠岐を見て言う。

 

「おい悠岐!そんなの持って何するつもりだ?」

 

「まぁ見てろって。こう使うんだよ!」

 

そう言うと彼は大剣をダイルオーマの足目掛けて投げた。その瞬間、大剣の威力が凄まじいのか、ダイルオーマの足が切断され、バランスを崩したダイルオーマは仰向けになって倒れる。

 

「よし今だ!」

 

そう言うと彼は投げた大剣を再び拾うとダイルオーマの胸目掛けて大剣を振った。

 

「オラっ!くらいやがれ!!」

 

悠岐の攻撃が命中する度にダイルオーマは激しく体を動かし、苦しむ。5発ほど薙ぎ払った瞬間、ダイルオーマの切断された部分が宙に浮かび始めた。

 

「ま、まだ終わりじゃないの!?」

 

「こんなので終わったら苦労しねぇって。」

 

そう言った瞬間、ダイルオーマの体が再び接続された。接続した瞬間、ダイルオーマは両腕の持つ大剣を振り回し始めた。

 

「またこれね!」

 

そう言いながらユニは楓と共にダイルオーマから距離を取る。しばらくするとダイルオーマは大剣を振るのをやめ、悠岐を見る。と、ダイルオーマが体に力を込め始める。その瞬間、悠岐の周りに白い木の棒を持ったゴブリンのような生物が5、6体ほど出現した。それを見た悠岐は二人に言う。

 

「楓、ユニ!このゴブリン達を倒してくれ!」

 

「任せろ悠岐!」

 

「私達がやっちゃうわよ!」

 

悠岐の言葉を聞いて楓とユニはお互いに武器を持ってゴブリン達と戦い始める。その間に悠岐は再びダイルオーマと対峙する。と、ダイルオーマが今度は左腕3本を振り上げてそのまま悠岐に向かって大剣を振り下ろした。

 

「そんな手は通用しねぇって!」

 

そう言うと悠岐はバク転をしてダイルオーマの攻撃を避ける。そして再びムチをダイルオーマの腕に絡め、引きちぎる。そして大剣を再び拾うとダイルオーマから距離を取る。

 

「気をつけろ楓、ユニ!また振り回してくるぞ!」

 

「分かったわ!」

 

悠岐の言葉を聞いて二人はゴブリンを倒しながらダイルオーマから距離を取る。

 

「これでもくらいやがれ!!」

 

そう言うと彼は再び大剣をダイルオーマの足目掛けて投げつけた。だがダイルオーマは彼が投げた大剣をジャンプして避けた。

 

「なっ、こいつ避けんのかよ!!原作じゃ普通にバランス崩して倒すって感じなのに!!」

 

喚く悠岐に溜め息を吐き、呆れながら楓が口を開いた。

 

「いいか悠岐、ここはエリュシオンの拠点だ。そう原作通りに行くとは限らない。」

 

「まぁそうだよなぁ。ならもう一回だ!」

 

悠岐が言った瞬間、ダイルオーマは右腕の大剣を振り上げ、ジャンプして悠岐目掛けて大剣を振り下ろした。

 

「うおっ、なんじゃそりゃ!!」

 

声を上げながらではあるが悠岐は咄嗟に反応してダイルオーマの攻撃を間一髪で避ける。

 

「何今の!?あの銅像はあんな攻撃をするの!?」

 

「あんなのやってこなかったぞ!エリュシオンの野郎め、絶対にぶっ倒してやるからな!だがこの攻撃も相当凄まじいようだな、大剣がさっきより地面に埋まってる。」

 

ユニの言葉に答えた悠岐はすぐに冷静になり、ムチをダイルオーマの腕に絡めて引きちぎった。そして悠岐は再び大剣を拾う。両腕を失ったダイルオーマは悠岐を踏み潰そうと足を上げる。

 

「オラそこだ!!」

 

そう言うと彼は大剣を振り、ダイルオーマの足を切断した。ダイルオーマは再びバランスを崩し、地面に崩れる。その隙に悠岐は胸の赤い部分に歩み寄り、口を開いた。

 

「これで終わりだ!」

 

そう言うと彼は大剣を振り上げ、5発ほど斬りつけた。その時だった。突如3人の視界が歪み始めた。

 

「きゃっ!」

 

「うおっ!?」

 

「なんだこれ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視界の歪みが治まり始めるとそこは先程みんなで分かれたマグマの部屋の真ん中だった。

 

「ここは、さっきの場所?」

 

「一体、どうなってるんだ・・・?」

 

ユニと悠岐が言った時、楓がある方向を見始めた。彼女に続いて二人もその方向を見る。そこには4人の少年少女が腰を下ろしながら何かを話していた。それを見たユニが彼らの名前を言う。

 

「百々君、九十九ちゃん、暁君、霊夢!」

 

「お、ユニに楓に悠岐。戻ってきたか。」

 

ユニの声を聞いた九十九が3人を見ながら言った。と、楓が口を開いた。

 

「お前達も私たちと同じ感じだったのか?」

 

「まぁそうね。扉の向こう側にいた奴を倒したら視界が歪んでここに戻されたって感じね。」

 

楓と霊夢が話している中、正面の絵が描かれた木の扉の左下の絵が光り始めた。それを見た暁が口を開いた。

 

「これで残るはあと一つですね。」

 

「となると残りは魔理沙、琥珀、影裏か。」

 

「魔理沙と琥珀が心配だな、影裏に何をされるか・・・。」

 

「心配すんな楓。魔理沙はあんな奴に負けるような奴じゃない。琥珀もいるし、大丈夫だ。」

 

「・・・あぁ、そうだな九十九。」

 

暁、百々、楓、九十九が話している中、ユニは木の扉を見ながら言う。

 

「待ってなさい、エリュシオンにテルヒ!あなた達は私達が絶対に倒してみせるんだから!!」




ダイルオーマを倒すことに成功したユニ、楓、悠岐。
残るは魔理沙、琥珀、影裏の3人。
果たして3人は無事に戻ってこれるのか!?
次作もお楽しみに!

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