東方混沌記   作:ヤマタケる

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メルト・グランチがエリュシオンと戦うのと同時にユニ達の前に立ちはだかるアカシャゲノムの前に現れるマスターハンドとクレイジーハンド。


第136話 アカシャゲノムvs化身

「マスターハンドにクレイジーハンド?スマブラXとは全然姿が違うじゃないですか!!性格も真逆だし、がっかりだよ。」

 

「・・・暁?」

 

「いいえ、何でもありません。」

 

暁の言葉に突っ込んだ霊夢を見て彼は興奮を抑えて言った。そんな中、楓がクレイジーハンドに言う。

 

「一体何の目的でここへ来たんだ?」

 

「何のためだと?決まっているではないか。ガイルゴール様の命により我々にとって害となるエリュシオンとその下部達を排除するためだ。」

 

「へぇ、あのガイルゴールの下部であるマスターハンドとクレイジーハンドが僕達の前に現れるなんてね。」

 

「君は琥珀君だね?体験を求める妖精、僕とは趣味が合わないね。」

 

フッと鼻で笑いながらマスターハンドは琥珀に言った。そんな中、暁が二人に言う。

 

「化身の皆さんはアカシャゲノムと戦うのですか?」

 

「勿論だ。お前達は別の場所でも行ってろ。どうせエリュシオンはそう遠くへは行ってはいないのだろう?」

 

「・・・あぁ、そうだ。」

 

「ならばアカシャゲノムは僕達に任せてくれ。」

 

「分かった。頼んだぜ、マスターハンド、クレイジーハンド。」

 

そう言うと悠岐は楓を抱え、暁は九十九を抱えた。そしてユニ達と共に無縁塚を離れていった。と、クレイジーハンドが口を開いた。

 

「・・・何故お前は残るのだ?土人形よ。」

 

クレイジーハンドが見つめる先、そこには戦う姿勢をとるピンがいた。クレイジーハンドの言葉を聞いたピンが口を開く。

 

「ソンナノ、キマッテルジャナイカ。ボクハヒトジャナイ、ダカラアイツトタタカウ。」

 

「フフッ、君らしいね土人形。せいぜい足を引っ張らぬようにするんだよ。」

 

「ワカッテルサ!」

 

そう言った瞬間、ピン、マスターハンド、クレイジーハンドは同時にアカシャゲノムを見る。と、マスターハンドが口を開いた。

 

「君には表から去ってもらうよ。僕達にとって君は害虫以外何者でもないんでね。」

 

「フン、例えお前達のような化身であろうと我は計画を果たすまでは何度でもやってみせよう。」

 

「ソノヤボウ、ウチキッテヤル!!」

 

そう言った瞬間、ピンはアカシャゲノムの顔元まで飛び上がるとそのままアカシャゲノムの顔にパンチをぶちこんだ。

 

「ヌオッ!?」

 

パンチを食らったアカシャゲノムは少し後退する。そんな中、クレイジーハンドが上に飛び上がり、言う。

 

「味わうといい、アカシャゲノム。絶望を!!」

 

そう言った瞬間、クレイジーハンドは右手を上げた。そして言う。

 

「新たな力を備えた英雄達よ、愚かな闘神を殲滅せよ!いでよ、獣神化達!!」

 

その瞬間、クレイジーハンドの上げた右手の上に紫色の空間が現れた。そしてその中から赤、青、緑、黄色、紫色の光が飛んだ。と、マスターハンドが左手を上げて言う。

 

「赤き龍よ、獣神化達と共に闘神を撃滅せよ!現れよ、オルタナティブドラゴン!」

 

そう言った瞬間、クレイジーハンド同様、紫色の空間が現れ、その中から赤い体に覆われ、翼が生え、頭には角が生えているドラゴンが現れた。ドラゴンを見た瞬間、アカシャゲノムが目を見開いて言う。

 

「オ、オルタナティブドラゴン!!」

 

驚くアカシャゲノムとは別にマスターハンドは笑みを浮かべて言う。

 

「さぁ、オルタナティブドラゴン。闘神を撃滅するんだ。」

 

そう言った瞬間、オルタナティブドラゴンの体が炎に包まれ始めた。そしてオルタナティブドラゴンが口を開いた。

 

「私の力の全てを放つ。」

 

そう言った瞬間、オルタナティブドラゴンの回りに先程の5色の光が漂い始めた。と、光から五つの声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「炎の聖剣よ、その力を我が前に示せ。」

 

「荒ぶる魂よ!海をも割り、大地を砕け!!」

 

「狩りの王と呼ばれし故、その身で知るがよい!!」

 

「極を越えし我が力、世界に轟け!!」

 

「世界よ、我が前にひざまづけ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、五つの光は炎に包まれるオルタナティブドラゴンの回りに移動した。そしてアカシャゲノムに向かって一気にオルタナティブドラゴンと共に突進した。

 

「ヌオ、オォォォォォォォォォォ・・・。」

 

突進されたアカシャゲノムはうめき声を上げる。そんな中、マスターハンドが口を開く。

 

「さぁ、味わうといいよ。君が人間達に送った、絶望をね。」

 

そう言った瞬間、オルタナティブドラゴンと五つの光がアカシャゲノムの体を貫いた。そのままアカシャゲノムは液体状のものへと変化した。それをオルタナティブドラゴンはクレイジーハンドの出現させた空間の中へと自分ごと引きずり込んでいった。それを見たピンが口を開く。

 

「ナンカ、アッケナイネ。」

 

「呆気なくて当然。我々にとって害虫なものはすぐに排除せねばならないからな。」

 

「さぁて、どうする?クレイジー。」

 

「そんなもの、決まっている。私がガイルゴール様に表の世界の状況を報告する。マスターは守護者達と共にエリュシオンに応戦しろ。」

 

「了解っと。くれぐれも邪魔されないようにね。」

 

「分かっている。」

 

そう言った瞬間、クレイジーハンドの体が光だしたかと思うと一瞬にして消えていった。それを見たマスターハンドはピンを見て言う。

 

「さぁ行こうか土人形、害虫駆除だ。」

 

「ハヤクイカナイトユニチャンタチガアブナイカモシレナイ。」

 

そう言うと二人はユニ達の元へと走っていった。




オルタナティブドラゴンや獣神化した英雄達を呼び寄せてアカシャゲノムを倒すことに成功したマスターハンドとクレイジーハンド、そしてピン。
次作もお楽しみに!

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