私立グリモワール魔法学園~Another story 作:風飛の丘
各専門用語については後書きにて補足
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。
もうひとつの作品のネタ考えてて遅れましたm(__)m
ではどうぞ~
「えっと…… サーヴァント! 状況を説明しろ」
「我々はどうして、こんな所にいるんだ!」
「どうして恋たちと、はぐれているんだ!」
確かに、ミナが言う通り何でだ!?
最初は……ミナ、恋、心、梓、卯衣の天文部の皆でクエストを受けて、森まで来たのだったが……
「いやぁ~ 久しぶりッスねぇ。こんな感じで皆で、クエスト受けるのは~ 楽しくなってきたッス」
服部梓は遠足にでも行く感じで楽しんでいた。
「ひぃぃ~ 魔物と戦うなんて無理ですぅ。あ! 遺書を書かないと!」
双美心はある意味、いつも通りで安心する。
「魔物に関しては私に任せて何とかするから、あなたは部長をお願いするわ」
立華卯衣が居れば大抵何とかなるだろう。危なくなったらフォローはするけど。
「来栖よ。お主にはあまり迷惑は掛けたく無いが、ミナはお主の事を気に入っている。何かあったらその時は頼むでな」
幼なじみの南条恋が1番ミナの事を気にかけている。
「お前達、置いて行くぞ! 今日の敵は幻術使いだ! 我ら円卓の騎士にとって恐れるまでもない! 皆、行くぞ」
風槍ミナは気合いを入れ、森の奥を目指す。
風槍ミナ 12歳 身長158㎝ 体重47㎏ B76 W55 H77 趣味:設定を考える 特技:かっこいい詠唱
中2病ぽい発言が多い彼女だった。
で、そのまま森を奥まで進むと大きな目玉の魔物が現れて、みんなで攻撃を仕掛けようとしたらここにいた?
周りには、魔物もいない…… ミナ以外のメンバーもいなくなっていた……
「……ええぃ もういい! 自分で整理して考える」
「そうだな…… あれは曙光が優しい朝……」
「今日は強大な魔物が深遠から現れると、我が第六感が告げたのだ」
「その通り、クエストが発令されたから請けた」
「我が円卓の騎士を連れ、やってきたが魔物に分断されてしまった!」
「うむ、完璧だ…… 完璧じゃない! 全然ダメじゃないか!」
「サーヴァント! これより円卓の騎士の捜索に向かうぞ」
「暗黒の魔王に立ち向かう為には、円卓の騎士が集結せねばならん!」
言い回しはともかく、皆を探さないと思いミナを見ると。
「え、ええい! 怖いんじゃないぞ! みんなが必要なの!」
「ではいくじょ!…… いくぞ!」
あ!噛んだ 皆が居なくなって怖くなってるか?
□□□
森の道
「まだ、見つからんな。一体どんな罠が我々を待っているのか……」
「デバイスの位置情報を確認すればすぐに分かると思うよ」
「え? デバイス…… そういえば……」
「違うわい! 光の小箱に、仲間の場所が映るなんて知っていたもん!」
「お、お前が気づくか試してたんだ! うむ、とりあえず合格でいいぞ」
「あ、ありがとうございます」
ひとまず話を合わせるか…… それがサーヴァントの仕事だ。
「……結構近いな、1番近いのはマインドシーカーだな ! きっと1人で泣いているぞ」
ミナのデバイスを確認して、心が居る方へ足を進めて行く。
「でもなんでまた突然、散らばっちゃんだんだ?」
「は! やはりこれは卑怯な魔物の罠ではないのか?」
魔物が罠を仕掛けるぐらい知性があるのかな……
「あ、信じてないな? サーヴァント」
「自慢では無いが、我ら円卓の騎士の団結力は世界一だ」
「これまではぐれた事など一度もない…… なんだあれ!」
「うわあああぁぁ~」
前方から目玉の魔物が出現する。
「サ、サーヴァント! 何とかするんだ!」
ミナが慌てて叫ぶ。
すぐにバスターカノンを具現化させ、グラビティシェルを放ち数秒ほど魔物の動きを止める。
「今だ、ミナ! 魔法で攻撃するんだ」
「わ、分かっている! 我、真名はミナ・フランシス・シルビィアンド・ウィンドスピア」
「風を誘う魔法の使徒、世界の理を伝える者だ」
「猛き風の槍でお前を貫く! トルネードスピア!」
風で出来た1本の槍が魔物を目指して飛んで行く。
魔法が当たる前に、ミナの自己紹介?が長く時間停止の効果が消えしまった。それで魔物が動き出したと思ったら急にいなくなっていた。
どこに行ったんだ…… まさか? 倒して霧散したのか?
「おい、サーヴァントここはどこだ?」
「え? 何?…… この辺りに、心がいるはずだけど?」
「もう1度、光の小箱を見ろ! 場所が違う! 絶対に!」
今度は自分のデバイスを取り出し、現在地と心の位置を確認する。
「あれ? 心の位置が遠くなっている? しかも現在地もさっきまで居た場所と違っているのか?」
「ほら見ろ、さっきと全然違う所にいる…… ほらな? ほらな?!」
「ふん! 我の目に狂いはなかった!……でも……」
「いつの間に、こんなに移動しちゃったんだ? 遠すぎないか?」
「やはり、魔物の卑劣な罠なのでは!」
「罠なのか?」
思い違い? 見間違いとかでは無いのかな……
「だから信じろってぇ! いっつも、いっつもバカにしてぇ!」
「それでも我のサーヴァントか!…… もういい、行くぞ! 早く見つけないと…… 皆が心配だ」
その後も、最も近い仲間に近づくと魔物が現れ、気づくと違う場所にいるという現象が幾度か続いた。
「……なんか変、目がかゆい…… いや、疼くぞ!」
「やっぱり飛んだ! 飛んだって! ほら見ろ!」
「さっきの場所はここだろう? で、今はここだって! おかしいだろう?!」
「我は見たぞ! 魔物が【異界の言霊】を口にした途端、我らの体が飛んだ!」
「な、なんで気づかないんだ! あんなにはっきり時空がねじれただろう~!」
「うーん、確かにあの魔物に遭う度に何度も現在地が変わっているけど…… 何も見えなかったぞ?」
「……あの…… 本当に気づかなかったの?」
「本当に? だってあんなに暗い闇が我ら2人を覆ってこれば、誰だって気づかない訳が……」
「うーん、異常な事が起きてるのは分かるけど……」
「……ミナ、変な事なんて言ってない! 本当に見たのに……」
「どんな時に見えたの?」
ミナに見えて、俺が見えない理由か……
「見た時のこと? え、ええと…… 確か眼帯が取れかけて両目で魔物を見た時かな?」
「両目、うん、そうだった! 両目で見たらヤツの放った闇が見えた……」
「なるほど、ミナのその眼帯の下にある邪眼は、何かを見通す力があるのか?」
「わっ! また来るぞ! あそこだぁ」
ミナが示す方向を見ると、またあの目玉の魔物が現れた。
今回は攻撃をせずに、じっくり魔物を観察し相手の出方を待つ。
一瞬、目の前の風景が歪んだ? 様に感じたと思ったら目の前は暗闇で何も見えない。
「ミナ~ いるか?!」
大声で叫んでみる。
「な、なにも見えないぞ。ここにいる」
近くからミナの声が聞こえる。
どうやら近くには居るようだが一寸先も見えない状態だった。こんな時に魔物に襲われたら終わりだ。
「ミナ、どの辺りにいるんだ」
急いで手探りしながらミナを探す。
「ここにいるってば! しかし我も見えん。動かず待っているぞ」
声がする方に進んで行くと、伸ばした手に何か? 柔らかい感触が伝わってきたので握ってみる。
柔らかく弾力がある物だった。
「ひゃ! ちょっと! 待ってどこを触っているのだ」
ミナが慌てて動いている気配はするが全く見えない。
ミナが動いて手にあった感触は消えたので、そのまま触れた方角へ数歩踏み出すと、今度は何かにつまずき転んでしまった。
「い、痛い! 急にぶつかるな!」
足元に座りこんでいたミナにぶつかってしまったようだった。
「あれ? さらに暗くなった? 温かい……」
顔に何か柔らかい物が当たっている気がする。
「ば、ばか! スカートの中に入るな!」
ミナが叫んだと同時に光が薄く差しこんで来る。
頭を上げるとミナのスカートは、めくり上がり白い下着が太陽の下に現れる。
「く、サーヴァントよ! 暗闇で我を襲うとは!」
顔を真っ赤にさせ、恥ずかしながらスカートを直す。
「ちょっと待て、そんな事はしていない…… 誤解だ」
何とか外に出れたのは良いが……
事の顛末はミナの胸を揉んでしまい、驚いてしゃがみこんだ所につまずき、スカートの中にダイビングしてしまった様だった……
「ごめんなさい。わざとでは無いです」
心から教えてもらった必殺技! 土下座で謝る。
「ま、まぁ あれだけ暗ければ、仕方がない! 水に流してやるぞ」
照れながらミナは許してくれる。
「しかし、なんだか分からないが魔物の力で、強制転移させられていたのは間違いないようだ」
気を取り直し現状を確認する。
「ミナ、目の方は大丈夫か?」
「あ、目? う、うん大丈夫。今はもうなんとも無い…… 向こう側とか見えない」
「でも魔法も使ってないのに、目が変になったら気味が悪いだろう?」
「うん? そんな事ないと思うよ。魔法はあまり詳しく無いけど、本人が意識しなくても発動する物もあるって聞いた事がある」
「邪眼使いって言う事でいいんじゃないかな? 新しいあだ名は……」
「悪役ぽいから嫌だ! ちなみにあだ名では無い! 通り名だ!」
ミナは本気で嫌がっていた。
「疾風の魔法使いとか円卓の騎士はいいのか?」
「か、疾風の魔法使いはいいんだよ! カッコいいから!」
「サーヴァントもいいんだ! 本に書いてあったから!」
「円卓の騎士もいいんだ! 本当だったらカッコいいだろう!?」
「でも…… でも目が変なんて、本当だったら怖いじゃないか……」
「普通、目は物を透かしたりできないんだから!」
ミナはずっと前から気にしていた事を一気に吐き出した。
「今度、宍戸さんに相談して見て貰ったらいい。何か分かるかも知れない」
「それまでは眼帯は、外さないようにしよう」
「……うん眼帯はしておく。これで誤魔化せると思う……」
「よし! なら早く魔物を倒して学園に帰ろう!」
「1番近いのは…… 恋だな! 急いで向かおう」
「必ずあの魔物が現れる筈だから、今度こそ倒そう!」
「分かった。疾風の魔法使いとして必ず倒してやる」
デバイスを頼りに森を奥に進んで行くと案の定、目玉の魔物が現れた。
「ミナ、予定通り行くぞ!」
バスターカノンを具現化させ、グラビティシェルを最大数の10個を同時に展開させる。
魔物に向けて、全方向から攻撃を仕掛ける。
「今だ、ミナ止めをさせ!」
停止時間は5秒! その間にミナの最大魔力で倒す作戦だった。
「風の聖霊よ」
カマイタチの魔法が魔物に向かって飛んで行く。
「猛る炎よ」
炎の塊が、風の魔法に続いて飛ぶ。
「世界が混沌に陥し時、異界の門が開らかれる!」
魔物の頭上に大きな魔方陣が現れ、そこから扉が現れる。扉の開き中から巨大なハンマーが落ちて来る。
そしてそのまま魔物を押し潰す。
ミナの連続魔法攻撃が魔物を霧散させる。
「サーヴァント! 倒したじょ、倒したぞ!」
「流石、ミナは強いな」
「うむ、あたまりえだ。そんな事より円卓の騎士達を探すぞ!」
誉められ、顔を赤くしたミナが先に進んで行く。
デバイスで確認しながら移動していると天文部のメンバーが全員集まって来た。
事の顛末を話ながら学園の帰路に着く。
END
いつもお読みいただきありがとうございますm(__)m
引き継き、こちらの作品をメインに書いていきますので
よろしくお願いします。
2016/11/9 2 一部修正完了済み