私立グリモワール魔法学園~Another story   作:風飛の丘

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自解釈、独自設定により原作を大切にされている方はご遠慮下さい。主人公はオリ主 不定期投稿
各専門用語については後書きにて補足
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。

もうひとつの作品のネタ考えてて遅れましたm(__)m
ではどうぞ~



グリモア 第21話 風槍 ミナ編

「えっと…… サーヴァント! 状況を説明しろ」

「我々はどうして、こんな所にいるんだ!」

「どうして恋たちと、はぐれているんだ!」

 

確かに、ミナが言う通り何でだ!?

 

最初は……ミナ、恋、心、梓、卯衣の天文部の皆でクエストを受けて、森まで来たのだったが……

 

「いやぁ~ 久しぶりッスねぇ。こんな感じで皆で、クエスト受けるのは~ 楽しくなってきたッス」

服部梓は遠足にでも行く感じで楽しんでいた。

 

「ひぃぃ~ 魔物と戦うなんて無理ですぅ。あ! 遺書を書かないと!」

双美心はある意味、いつも通りで安心する。

 

「魔物に関しては私に任せて何とかするから、あなたは部長をお願いするわ」

立華卯衣が居れば大抵何とかなるだろう。危なくなったらフォローはするけど。

 

「来栖よ。お主にはあまり迷惑は掛けたく無いが、ミナはお主の事を気に入っている。何かあったらその時は頼むでな」

幼なじみの南条恋が1番ミナの事を気にかけている。

 

「お前達、置いて行くぞ! 今日の敵は幻術使いだ! 我ら円卓の騎士にとって恐れるまでもない! 皆、行くぞ」

風槍ミナは気合いを入れ、森の奥を目指す。

 

風槍ミナ 12歳 身長158㎝ 体重47㎏ B76 W55 H77 趣味:設定を考える 特技:かっこいい詠唱

中2病ぽい発言が多い彼女だった。

 

で、そのまま森を奥まで進むと大きな目玉の魔物が現れて、みんなで攻撃を仕掛けようとしたらここにいた?

 

周りには、魔物もいない…… ミナ以外のメンバーもいなくなっていた……

 

 

「……ええぃ もういい! 自分で整理して考える」

「そうだな…… あれは曙光が優しい朝……」

「今日は強大な魔物が深遠から現れると、我が第六感が告げたのだ」

「その通り、クエストが発令されたから請けた」

「我が円卓の騎士を連れ、やってきたが魔物に分断されてしまった!」

 

「うむ、完璧だ…… 完璧じゃない! 全然ダメじゃないか!」

「サーヴァント! これより円卓の騎士の捜索に向かうぞ」

「暗黒の魔王に立ち向かう為には、円卓の騎士が集結せねばならん!」

 

言い回しはともかく、皆を探さないと思いミナを見ると。

「え、ええい! 怖いんじゃないぞ! みんなが必要なの!」

「ではいくじょ!…… いくぞ!」

 

あ!噛んだ 皆が居なくなって怖くなってるか?

 

□□□

森の道

「まだ、見つからんな。一体どんな罠が我々を待っているのか……」

 

「デバイスの位置情報を確認すればすぐに分かると思うよ」

 

「え? デバイス…… そういえば……」

「違うわい! 光の小箱に、仲間の場所が映るなんて知っていたもん!」

「お、お前が気づくか試してたんだ! うむ、とりあえず合格でいいぞ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

ひとまず話を合わせるか…… それがサーヴァントの仕事だ。

 

「……結構近いな、1番近いのはマインドシーカーだな ! きっと1人で泣いているぞ」

ミナのデバイスを確認して、心が居る方へ足を進めて行く。

「でもなんでまた突然、散らばっちゃんだんだ?」

「は! やはりこれは卑怯な魔物の罠ではないのか?」

 

魔物が罠を仕掛けるぐらい知性があるのかな……

 

「あ、信じてないな? サーヴァント」

「自慢では無いが、我ら円卓の騎士の団結力は世界一だ」

「これまではぐれた事など一度もない…… なんだあれ!」

「うわあああぁぁ~」

 

前方から目玉の魔物が出現する。

「サ、サーヴァント! 何とかするんだ!」

ミナが慌てて叫ぶ。

 

すぐにバスターカノンを具現化させ、グラビティシェルを放ち数秒ほど魔物の動きを止める。

 

「今だ、ミナ! 魔法で攻撃するんだ」

 

「わ、分かっている! 我、真名はミナ・フランシス・シルビィアンド・ウィンドスピア」

「風を誘う魔法の使徒、世界の理を伝える者だ」

 

「猛き風の槍でお前を貫く! トルネードスピア!」

風で出来た1本の槍が魔物を目指して飛んで行く。

 

魔法が当たる前に、ミナの自己紹介?が長く時間停止の効果が消えしまった。それで魔物が動き出したと思ったら急にいなくなっていた。

 

どこに行ったんだ…… まさか? 倒して霧散したのか?

 

「おい、サーヴァントここはどこだ?」

 

「え? 何?…… この辺りに、心がいるはずだけど?」

 

「もう1度、光の小箱を見ろ! 場所が違う! 絶対に!」

 

今度は自分のデバイスを取り出し、現在地と心の位置を確認する。

 

「あれ? 心の位置が遠くなっている? しかも現在地もさっきまで居た場所と違っているのか?」

 

「ほら見ろ、さっきと全然違う所にいる…… ほらな? ほらな?!」

「ふん! 我の目に狂いはなかった!……でも……」

「いつの間に、こんなに移動しちゃったんだ? 遠すぎないか?」

「やはり、魔物の卑劣な罠なのでは!」

 

「罠なのか?」

 

思い違い? 見間違いとかでは無いのかな……

 

「だから信じろってぇ! いっつも、いっつもバカにしてぇ!」

「それでも我のサーヴァントか!…… もういい、行くぞ! 早く見つけないと…… 皆が心配だ」

 

その後も、最も近い仲間に近づくと魔物が現れ、気づくと違う場所にいるという現象が幾度か続いた。

 

「……なんか変、目がかゆい…… いや、疼くぞ!」

「やっぱり飛んだ! 飛んだって! ほら見ろ!」

「さっきの場所はここだろう? で、今はここだって! おかしいだろう?!」

 

「我は見たぞ! 魔物が【異界の言霊】を口にした途端、我らの体が飛んだ!」

「な、なんで気づかないんだ! あんなにはっきり時空がねじれただろう~!」

 

「うーん、確かにあの魔物に遭う度に何度も現在地が変わっているけど…… 何も見えなかったぞ?」

 

「……あの…… 本当に気づかなかったの?」

「本当に? だってあんなに暗い闇が我ら2人を覆ってこれば、誰だって気づかない訳が……」

 

「うーん、異常な事が起きてるのは分かるけど……」

 

「……ミナ、変な事なんて言ってない! 本当に見たのに……」

 

「どんな時に見えたの?」

ミナに見えて、俺が見えない理由か……

 

「見た時のこと? え、ええと…… 確か眼帯が取れかけて両目で魔物を見た時かな?」

「両目、うん、そうだった! 両目で見たらヤツの放った闇が見えた……」

 

「なるほど、ミナのその眼帯の下にある邪眼は、何かを見通す力があるのか?」

 

「わっ! また来るぞ! あそこだぁ」

ミナが示す方向を見ると、またあの目玉の魔物が現れた。

 

今回は攻撃をせずに、じっくり魔物を観察し相手の出方を待つ。

一瞬、目の前の風景が歪んだ? 様に感じたと思ったら目の前は暗闇で何も見えない。

 

「ミナ~ いるか?!」

大声で叫んでみる。

 

「な、なにも見えないぞ。ここにいる」

近くからミナの声が聞こえる。

 

どうやら近くには居るようだが一寸先も見えない状態だった。こんな時に魔物に襲われたら終わりだ。

「ミナ、どの辺りにいるんだ」

急いで手探りしながらミナを探す。

 

「ここにいるってば! しかし我も見えん。動かず待っているぞ」

 

声がする方に進んで行くと、伸ばした手に何か? 柔らかい感触が伝わってきたので握ってみる。

柔らかく弾力がある物だった。

 

「ひゃ! ちょっと! 待ってどこを触っているのだ」

ミナが慌てて動いている気配はするが全く見えない。

 

ミナが動いて手にあった感触は消えたので、そのまま触れた方角へ数歩踏み出すと、今度は何かにつまずき転んでしまった。

 

「い、痛い! 急にぶつかるな!」

足元に座りこんでいたミナにぶつかってしまったようだった。

 

「あれ? さらに暗くなった? 温かい……」

顔に何か柔らかい物が当たっている気がする。

 

「ば、ばか! スカートの中に入るな!」

ミナが叫んだと同時に光が薄く差しこんで来る。

 

頭を上げるとミナのスカートは、めくり上がり白い下着が太陽の下に現れる。

 

「く、サーヴァントよ! 暗闇で我を襲うとは!」

顔を真っ赤にさせ、恥ずかしながらスカートを直す。

 

「ちょっと待て、そんな事はしていない…… 誤解だ」

 

何とか外に出れたのは良いが……

 

事の顛末はミナの胸を揉んでしまい、驚いてしゃがみこんだ所につまずき、スカートの中にダイビングしてしまった様だった……

 

「ごめんなさい。わざとでは無いです」

心から教えてもらった必殺技! 土下座で謝る。

 

「ま、まぁ あれだけ暗ければ、仕方がない! 水に流してやるぞ」

照れながらミナは許してくれる。

 

 

「しかし、なんだか分からないが魔物の力で、強制転移させられていたのは間違いないようだ」

気を取り直し現状を確認する。

 

「ミナ、目の方は大丈夫か?」

 

「あ、目? う、うん大丈夫。今はもうなんとも無い…… 向こう側とか見えない」

 

「でも魔法も使ってないのに、目が変になったら気味が悪いだろう?」

 

「うん? そんな事ないと思うよ。魔法はあまり詳しく無いけど、本人が意識しなくても発動する物もあるって聞いた事がある」

 

「邪眼使いって言う事でいいんじゃないかな? 新しいあだ名は……」

 

「悪役ぽいから嫌だ! ちなみにあだ名では無い! 通り名だ!」

ミナは本気で嫌がっていた。

 

「疾風の魔法使いとか円卓の騎士はいいのか?」

 

「か、疾風の魔法使いはいいんだよ! カッコいいから!」

「サーヴァントもいいんだ! 本に書いてあったから!」

「円卓の騎士もいいんだ! 本当だったらカッコいいだろう!?」

 

「でも…… でも目が変なんて、本当だったら怖いじゃないか……」

「普通、目は物を透かしたりできないんだから!」

ミナはずっと前から気にしていた事を一気に吐き出した。

 

「今度、宍戸さんに相談して見て貰ったらいい。何か分かるかも知れない」

「それまでは眼帯は、外さないようにしよう」

 

「……うん眼帯はしておく。これで誤魔化せると思う……」

「よし! なら早く魔物を倒して学園に帰ろう!」

 

「1番近いのは…… 恋だな! 急いで向かおう」

「必ずあの魔物が現れる筈だから、今度こそ倒そう!」

 

「分かった。疾風の魔法使いとして必ず倒してやる」

 

デバイスを頼りに森を奥に進んで行くと案の定、目玉の魔物が現れた。

 

「ミナ、予定通り行くぞ!」

バスターカノンを具現化させ、グラビティシェルを最大数の10個を同時に展開させる。

魔物に向けて、全方向から攻撃を仕掛ける。

 

「今だ、ミナ止めをさせ!」

停止時間は5秒! その間にミナの最大魔力で倒す作戦だった。

 

「風の聖霊よ」

カマイタチの魔法が魔物に向かって飛んで行く。

「猛る炎よ」

炎の塊が、風の魔法に続いて飛ぶ。

 

「世界が混沌に陥し時、異界の門が開らかれる!」

 

魔物の頭上に大きな魔方陣が現れ、そこから扉が現れる。扉の開き中から巨大なハンマーが落ちて来る。

そしてそのまま魔物を押し潰す。

 

ミナの連続魔法攻撃が魔物を霧散させる。

 

「サーヴァント! 倒したじょ、倒したぞ!」

 

「流石、ミナは強いな」

 

「うむ、あたまりえだ。そんな事より円卓の騎士達を探すぞ!」

誉められ、顔を赤くしたミナが先に進んで行く。

 

デバイスで確認しながら移動していると天文部のメンバーが全員集まって来た。

事の顛末を話ながら学園の帰路に着く。

END




いつもお読みいただきありがとうございますm(__)m

引き継き、こちらの作品をメインに書いていきますので
よろしくお願いします。

2016/11/9 2 一部修正完了済み

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