黄泉路への案内人   作:楽一

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第三九話

第三九話

 

 

 自己紹介が終わるとデュノアがこちらに来て、握手を求めてきた。

 

シャル「かんなぢゅ・・・・」

 

葵「葵で良い。そっちの方が呼びやすいだろ。それよりも急ぐぞデュノア」

 

シャル「へ?」

 

 そういって彼の手を取り、

 

葵「一応移動しながら説明しておくぞ」

 

 そういって廊下を走りながら、彼に移動の際の説明をする。

 

葵「デュノア、教室での着替えは女子がするため私たち男性はあいているアリーナの更衣室で着替える。そのため時間がかなり割かれる。おそらく実習のたびにこうなるから早めに慣れておけ」

 

シャル「///」

 

葵「デュノア、デュノア!」

 

シャル「え? あ、うん! わ、分かった///」

 

葵「顔が赤いが熱でもあるのか? 体調がすぐれないなら織斑教諭に頼んで見学にしてもらうが」

 

シャル「だ、大丈夫! うん平気!」

 

葵「そうか?」

 

 そして一階へ下りる階段を目の前にしたところで、

 

女子「あぁ! 転校生発見!!」

 

女子2「しかもお兄様と一緒!」

 

女子3「しかも神無月君と手をつないでる!」

 

シャル「お兄様?」

 

葵「・・・・色々あってこうなった」

 

 何故か判らんが、というか朝食時から出会った一部の生徒に何故か兄と呼ばれるようになった。何故に?

 

女子2「葵君の黒に、神城君の銀、そして転校生の金、どれをとってもいいわ」

 

女子3「えぇ? 私神城君はちょっと・・・・・」

 

 すると、デュノアが、

 

シャル「神城って確か二番目の?」

 

葵「? 新庄君なら知っているが神城って誰?」

 

シャル「え?」

 

葵「ん?」

 

 妙に話がかみ合って無いな。彼と話しているうちになぜか周りを女子生徒に囲まれていた。四面楚歌? いや違うね。うん。

 

葵「とりあえずこのままだと完全に遅刻だな。止むえんか。許せよ」

 

シャル「え? ふぇえぇええええ///!!?」

 

 私は急いでいくため近くの窓を開け、シャルを抱き上げる。いわゆるお姫様だっこだ。

 

 そして、

 

シャル「・・・・あ、葵? ま、まさかとは思うけど・・・・」

 

 デュノアの赤かった顔がだんだんと青くなっていってる。

 

葵「多分考えていることは正しいぞ。では参るか」

 

 視界の隅にちょっと山田教諭を見つけた。そして、山田教諭は目を丸くして驚いていたが無視。

 

葵「よっと」

 

 迷わず窓から飛び降りる。

 

真「神無月君!!? 廊下を飛んじゃメッですよ!!?」

 

千「・・・・新しいな。普通は廊下を走っちゃだめとかだろ」

 

 

 

 

 

 

 

 そして、無事に更衣室に到着。

 

葵「(・・・・なんか持った感じ男性というには違いすぎたような・・・まさかな)デュノア大丈夫か? 顔が青いが」

 

シャル「あ、葵のせいだよ!? あんな所から飛び降りたら怖いに決まってるよ!!?」

 

葵「普段ISで飛んでるだろ?」

 

シャル「違いすぎるよ!?」

 

 まぁ彼? を下ろして隣の列の更衣室に移動した。

 

 で、更衣室に無事到着。

 

シャル「あれ? こっちで着替えないの?」

 

葵「ん? あぁ、ちょっとこっちはこっちでやることがあってな。気にするな」

 

 しばらくすると、デュノアから声がかかった。

 

シャル「葵? 着替え終わっ―――ってあれ? 何で制服のまま?」

 

葵「ん? あぁデュノアは知らないんだったな」

 

シャル「? あ、あとデュノアじゃなくてシャルルで良いよ」

 

葵「そうか? まぁシャルルル・・・・・「わざと?」いや。違う。断じて違う」

 

シャル「まぁ僕もかんなぢゅ・・・呼びづらい・・・」

 

葵「お互い様だ。愛称でシャルで良いか?」

 

シャル「え? う、うん!」

 

 まぁこうしておかないと彼を孤立させるわけにはいかんだろうしな。多分何かを背負ってここに来たか。

 

シャル「あ。さっきの質問だけどどういうこと?」

 

葵「そうだったな。私のISは秋山式でな。別段ISスーツを着用しなくてもいいんだ。だから制服のままでもOKというわけだ。そしてやることというのは、出てきていいぞ」

 

 そういうと私の右肩にリインとアギト、左肩にエクスとルミルがエコモードで出てきた。

 

シャル「!? 人型のIS!?」

 

葵「そういうこと。こいつらのちょっとした準備だ」

 

 実際はちょっと違う。コイツ、シャルル・デュノアについてちょっと調べてもらっていたのだ。

 

シャル「この子たちが葵の?」

 

葵「あぁ。自己紹介を」

 

リイン「ハイです! 始めまして。リインです!」

 

アギト「あたしはアギトだ! よろしくな」

 

エクス「エクスと言います。マスターともどもよろしくお願いします」

 

ルミル「ルミルだ。よろしく」

 

シャル「うん。よろしく。うわぁ。皆かわいいね♪」

 

 そういってデュノ―――じゃなかったな。シャルに抱きつかれる四人。

 

葵「・・・・・ふむ」

 

シャル「え、えっと、葵? どうかした?」

 

葵「いやなに。ISスーツというのがどういうものか着たこと無いがえらく体にフィットしているモノなんだな」

 

シャル「え? あ、うん。ISスーツって言うの特殊フィットスーツのこと、いわゆる反応を素早くISに対応させるためにあるんだよ。別に着てなくてもISは動くけどやっぱり反応速度は落ちるね。でもどうして?」

 

葵「なに、今まで女性用が主流だったのに男性ものはたったの二着、どこのものか少し聞きたくてな。着ることがあったら参考にと思ったまでだ」

 

 すると、シャルはちょっと苦笑しながら、

 

シャル「ちょっとそれは難しいかな。これはねデュノア社製のオーダーメイドなんだ」

 

 なるほど。

 

葵「デュノアということはそこの息子か?」

 

シャル「・・・うん」

 

 何か暗い顔をしながらシャルはうなずく。やはりそれ関連か。

 

葵「シャル。お前がどんなものを背負ってここにきているかは知らん。だが運命と言うのは変えられる物だぞ」

 

シャル「え?」

 

葵「運命はありのままを受け入れるのが運命ではない。嫌なら変えてみせろ、打破してみろ。それが運命だ。意外と楽しいぞ」

 

 

SIDEシャル

 

 

 僕は、あの人に頼まれてここに来た。

 

 神無月葵、神城帝両名のISデータを奪う。神城の方は意外と楽だった。でもデータと言えるようなデータは無い。実戦成績も皆無に等しい。でも装備、武装は従来のISをはるかに上回っていた。第5世代といっても過言ではない。

 

 一方の神無月葵の方ははるかに難しかった。実戦データは豊富すぎた。記録に残っているだけでも一組代表者決定者決定線におけるイギリス代表セシリア・オルコットとの戦闘、織斑一夏との戦闘は彼がいかに強者であるかを証明するには十分だ。そしてあの正体不明の赤騎士と呼ばれている者。装甲は従来のISを上回っていた。でもなによりも驚いたのが装備と言う装備がない。だがその破壊力と特殊能力、ワンオフ・アビリティーが強力すぎる。

 

葵「・・・・・ふむ」

 

 すると彼がこちらを見ながら何かを頷いていた。まさかばれた!?

 

シャル「え、えっと、葵? どうかした?」

 

葵「いやなに。ISスーツというのがどういうものか着たこと無いがえらく体にフィットしているモノなんだな」

 

シャル「え? あ、うん。ISスーツって言うの特殊フィットスーツのこと、いわゆる反応を素早くISに対応させるためにあるんだよ。別に着てなくてもISは動くけどやっぱり反応速度は落ちるね。でもどうして?」

 

 以外にも彼がISスーツについて知らなかったことについては驚いた。でも秋山式に不要な者なら知らないのも納得できる。

 

葵「なに、今まで女性用が主流だったのに男性ものはたったの二着、どこのものか少し聞きたくてな。着ることがあったら参考にと思ったまでだ」

 

 それを聞いた僕はちょっと苦笑しながら。

 

シャル「ちょっとそれは難しいかな。これはねデュノア社製のオーダーメイドなんだ」

 

 すると彼は納得した表情で、

 

葵「デュノアということはそこの息子か?」

 

シャル「・・・うん」

 

 それを聞いて僕はちょっと、ううん表情にわかるぐらいだと思うけど暗かったと思う。

 

葵「シャル。お前がどんなものを背負ってここにきているかは知らん。だが運命と言うのは変えられる物だぞ」

 

シャル「え?」

 

葵「運命はありのままを受け入れるのが運命ではない。嫌なら変えてみせろ、打破してみろ。それが運命だ。意外と楽しいぞ」

 

 彼の意外な言葉と意外な表情。それは本当に楽しそうに話していた。まるで子供が親に何か自慢話をしているような微笑ましさ、そしてそのあどけなさがとても普段の彼の顔から離れていた。

 

シャル「///(はっ! 僕は一体!?)」

 

 そして彼の声によってもとにもっどってアリーナに向かうことになった。

 

 

SIDEout

 

 

 シャルとその後アリーナに向かうとすでに一組と二組の生徒が整列していた。時間的にはまだ余裕があった。

 

葵「そこの列だな」

 

シャル「うん」

 

 すると、隣にラウラが来た。

 

葵「私の隣で良いのかラウラ?」

 

ラ「嫁の隣にいると学ぶことが多い。それにお前の表情から何を考えているのかを読み取るというのも意外と楽しいぞ?」

 

 ラウラの適応能力と言うべきか、それとも立場が同じだからだろうか、私が許可したからだろうか、はたまた全てかラウラは私に対してはすでに打ち解けた感じで話していた。

 

一「あ。お兄ちゃん!」

 

 そしていつものメンバー、一夏、箒、セシリア、鈴、簪が合流。

 

一「えっと、ボーディヴィッヒさん?」

 

ラ「・・・・・」

 

 一夏が恐れを抑えて声をかけたがラウラは無視。

 

一「うぅっ・・・・」

 

簪「一夏ちゃん・・・どうかした?」

 

鈴「えっと、実は」

 

 そして鈴が今日起きたことを説明する。だが、鈴そろそろやめておけよ。

 

セ「それと彼女はこんな発言も」

 

 そこに補足も加えるセシリア。

 

千「では、本日から―――」

 

 千冬から今日の授業内容の説明に入った。ばれたら怖いぞ。

 

 後何で千冬はISスーツを身にまとっているんだ? あと山田教諭は?

 

千「――――おいそこ。授業中にずいぶんと楽しそうな会話をしているな?」

 

 ・・・・後ろからえらいオーラが出てるぞ?

 

鈴「えっと・・・・・」

 

簪「・・・・・死んだかも」

 

セ「・・・あははっ」

 

 三人とも冷や汗を滝のように流していた。

 

千「今日は体力を使うんだ。変に使わせるな」

 

ナ「あら? 何か考えてるの?」

 

千「さてな」

 

 あれ? 何事も無かったかのようにしているが良いのか?

 

千「あと鳳、オルコット。ISを展開しておけ。専用機もちに実演戦闘を行ってもらう」

 

鈴・セ「「はぁ!? なんでわたくし(あたし)が!?」」

 

 当然のごとく反論する二人。それに対し千冬は二人のそばに行き、

 

千「うまく行けば葵にいいところを見せられるぞ(ひそひそ)(まぁやるつもりはないが)」

 

 なにをつぶやいたかは知らないがそのことを聞いた二人の態度が変わりやる気まんたんになった。なにを言ったんだ?

 

 それと同時に後ろから甲高い音、エンジン音だろうか、それぐらい高く大きい音がだんだん迫って・・・・え?迫ってきている?

 

 後ろを振り返ると。

 

真「あぁあああああああ!!? ど、どいてくださぁああああああい!!」

 

葵「山田教諭?」

 

 あれは人か? 隕石か何かの間違い・・・・ではないな。

 

 そして、そのまま、

 

 

 

 

 

―――ズドォオオオオオオオオン!!!!

 

 

 

 

 

鈴・セ「「葵(さん)!?」」

 

葵「・・・・無事ですか? 山田教諭?」

 

真「え? え、えぇ、はい///」

 

 寸前のところで白騎士の展開が間にあい山田教諭をキャッチに成功。といっても今の格好はいわゆるお姫様だっこだ。今日は何か? こういうことが多い日なのか?

 

 そう考えていると、

 

 

 

――バシュッ!!

 

 

 

 首を少し左に動かすとそこにはレーザー光が通っていた。この中でレーザーを放てる状態にあるのは、

 

セ「ホホホホホ・・・・外してしまいましたわ」

 

 当てるつもりだったのか。確かに纏ってる気は殺気だな。何かした―――またか。

 

 目だけを動かすとそこには鈴が持っていた双天牙月をこちらに向けて投げつけていた。

 

葵「・・・・この状態でどう防げと?」

 

 今現在両手は山田教諭を抱きかかえているため使えない。と言うことは、

 

葵(大人しく・・・と言ったいところだが)

 

―――ガキィン!!

 

鈴「へ?」

 

セ「や、山田先生?」

 

 鈴とセシリアはむろん、この場にいたすべての生徒が理解が追い付いてなかった。例外は私と千冬ぐらいか。

 

葵「さすが元代表候補生ですね。山田教諭」

 

真「いえいえ。昔のことですよ。それに候補生どまりでしたし」

 

葵「それでもこれほどの技術。素晴らしいモノですよ」

 

 実際飛んでくるモノを正確に銃で撃ち、さらに誰もいない安全な場所におとす。これほどのことを一瞬で計算し実行に移すほどの技術は簡単には得られないだろう。

 

 山田教諭を下ろすと、再び背中からなにやら殺気が。だが、

 

 

――バシィン!!

 

 

葵「・・・・行き成り三連砲か? 織斑教諭?」

 

千「あれぐらいお前なら防げただろう?」

 

 再び生徒たちはあんぐり。

 

 一つは、

 

簪「・・・ビーム・・・シールド!?」

 

ラ「あれはまだ開発途中ではなかったのか!? 実用されたと!?」

 

一「え? あれそんなにすごいの?」

 

シャル「えっと、まだビーム兵器、つまりビームライフルやそういったモノも大量生産はおろか専用機でもつけてない機体が多い。その中でさらに防御での盾にビーム粒子を使って盾の役割を持たすことは銃にするよりはるかに難しいため実用されてないの。でも葵の兵器にはそれがすでに搭載されている。これはとってもすごいことだよ!?」

 

 そしてもう一つは、

 

セ「あれは・・・全身装甲のISは・・・・」

 

 そう。もう一つは千冬が今着ているIS、ブリュンヒルデシリーズの紅天の剣だ。主な装備はビームライフル一丁に腰部、足部に装備されている二本のビームサーベル、足にも盾にはビームソードを搭載し、さらに対ビーム、実弾にしている。肩部には二本のビームブーメランと着脱可能のリフター。リフターは翼部と先端部にビームカッターが搭載。先端部にはさらに二連ビーム砲が搭載されている。(ぶっちゃけ種運命の無限の正義)千冬に合わせるため基本接近戦闘機体となっている。

 

鈴「お、織斑先生!? そ、それはどこから支給されているんですか!?」

 

千「どこからもなにも葵からもらった」

 

全員『エェエエエエええええええ!!?』

 

 それには山田教諭も含まれていた。

 

真「お、おおお織斑先生!? か、かかかか神無月君からもらったって、ISはそんな携帯の貸し借りみたいな安易なレベルであげるあげないって出来るモノじゃないですよ!?」

 

千「だろうな。だがもらったものはしょうがない」

 

 すると、ファイルスとラウラがこっちに来て、

 

ナ「教官。あれはどういうことですか? 確かに千冬と篠ノ之束博士は幼馴染。だから持っていてもおかしくはないでしょうが、あれは」

 

葵「気付いたか?」

 

ラ「どちらかと言うと秋山式に近い。つまりあれは秋山道真博士よりもらったというのが筋だ。だがあれは今までの秋山式にしたら違いすぎる。何と言うか近代的? 違う未来的だ」

 

葵「なるほどな。大まかにはその通りだ。あのブリュンヒルデシリーズは私が設計したからな」

 

ラ・ナ「「・・・・・え!?」」

 

葵「設計だけ(・・)な。じっさい造ったのはバカ(道実)だ」

 

 余計なことをしていなければいいが。まぁ蒼天、白天共に問題なく動いているから大丈夫か。後は黒天を誰に渡すかだな。

 

葵「それにな。織斑教諭とて最強と言われているがそれはあくまでもISを装備していればの話だ。ISを装備していなければただの人間、前例があるから自己防衛のために渡したまでだ」

 

 といって冷静に戻ったのか千冬が今日の説明を始める。なんでも鈴&セシリアVS山田教諭をするみたいだ。それに今の実力なら確かに山田教諭の方が上だ。持って最大3分だろうか。

 

千「それでは始め!」

 

 千冬の合図と同時に三機は飛び立ち攻防戦を展開する。

 

千「さて、ではその間にデュノア! 今山田先生が使っている機体について説明してみろ」

 

シャル「は、はい! あのISはデュノア社製『ラファール・リヴァイヴ』です」

 

ラファ《それでですね。あの機体は第二世代の最後期に作られたんです。でも! 第三世代に負けず劣らずの汎用性、安定性、豊富な後付け武装が特徴なんですよ!》

 

 リヴァイヴカスタムだろう。その子がうれしそうに私に説明してきた。なるほど。そういう機体なのか。

 

 シャルの方はそれのライセンスや現在の配備状況について説明していた。

 

 その後は再び機体の特徴。りヴァいぶカスタムはどうやら操縦は簡易的であり操縦者を選らば無い。また武装的にも接近、遠距離、防御面に至っても申し分ないことが挙げられていた。

 

葵(機体的に見ても確かに戦場は選ばなさそうだ。作戦立案の穴埋めには使えそうだな。また予備戦力として持っておけばエースが欠けても即座に対応できる。またそれだけで組ませたとしても問題なく作戦遂行が出来る。なるほど確かに多様性役割切り替えだ)

 

 その結果があれだ。現在も続けられている山田教諭と鈴、セシリアとの戦い。だが一見数で圧倒している方が有利と見えるが、山田教諭の冷静な判断と武装の切り替え。確かに操縦者の腕も素晴らしいが機体自身もかなり優秀だ。

 

葵「・・・・そろそろ終わるか」

 

 私の予想は見事に当たった。山田教諭はセシリアを衝撃砲の発射に移った鈴のところまで射撃で誘導して二人がぶつかったところでグレネードを二人まとめてノックアウト。

 

 そして始まったのは、

 

鈴「あんた! あたしが衝撃砲を構えているところにのこのこ誘導されてるんじゃないわよ!」

 

セ「なっ!? 鈴さんはわたくしが悪いといいたいんですの!? 鈴さんだって衝撃砲を撃ち過ぎでしょう!?」

 

鈴「そういうあんただってビット出し過ぎ! エネルギー切れ早いし!」

 

 そこから始まった喧嘩。はぁ。

 

一「セシリアちゃんとと鈴ちゃんの相性って最悪だね・・・」

 

 その言葉にクラス中、というかクラスを超え二組の生徒たちも運と首を縦に振った。

 

千「さて、これで教員の実力も理解できただろう。これからは経緯を持って接するように」

 

一組・二組『は~い』

 

千「あと葵。ISを展開しろ」

 

葵「はい? えっと、どういうことか説明お願いします」

 

千「ここにいる生徒たちに鍛えればどこのレベルまでいけるかを説明する。百聞は一見にしかずだ」

 

 そしてまぁ白騎士を展開。千冬は紅天の剣を、そして、

 

葵「参る!」

 

千「行くぞ!」

 

 

SIDE第三者

 

 

鈴「えっと・・・・山田先生?」

 

真「・・・・・」

 

セ「完全に固まってますわね。ファイルス先生」

 

ナ「・・・な、何かしら?」

 

セ「あれは二人とも人外ということですか?」

 

ナ「それ、二人の前で言わない方がいいわよ。間違いなく千冬からはあのビームサーベルで斬られるわ。葵は・・・・・笑って終わらせるわね」

 

 今空中では白と赤がぶつかり合っていた。白騎士の特徴である遠距離武器で的確に狙ってはいるが千冬はそれを交わし接近。だが、白騎士に接近戦用武器がないわけではない。白騎士に腰部に二本のビームソードがありそれを持って対応し離れた場所から再び攻撃。

 

一「ん~」

 

シャル「どうかしたの織斑さん?」

 

一「ん? あぁデュノア君?」

 

シャル「あ。えっとシャルルで良いよ」

 

一「じゃあシャル君! 私のことも一夏で良いよ」

 

シャル「わかった。で、さっきのことなんだけどどうかしたの?」

 

一「うん。何って言うのかな? 今のお兄ちゃんどことなくお姉ちゃんに合わせて戦ってる感じがするんだ」

 

シャル「え? そ、それは無いよ。だって織斑先生はあのブリュンヒルデだよ!?」

 

 その言葉にクラス中がうなずくが、鈴、箒、ラウラはそれはどうだろうみたいな顔だった。

 

ラ「嫁はそこまで弱くは無いだろ。現在IS無しでISと対等に戦える人間がいるとしたら間違いなく嫁だ。また織斑教官とも対等にいや、織斑教官を倒せるのは嫁のみだろう」

 

 そういってラウラはこの戦いを瞬きするのも惜しいぐらいに真剣に見ていた。

 

 そして、試合の結果はギリギリで葵の勝ちという結果に終わった。

 

 その後はグループに分かれてISの基本訓練を行うことになった。

 

 

SIDEout

 

 

SIDE箒

 

 

 あれから少し時間はおいたが兄さんはあれをどう理解しているんだろうか?

 

箒(多分買い物に付き合うとかだろうな)

 

 兄さんはかなり、超、とてつもない鈍感だ。ストレートに言わないと多分分からないんだろうな。

 

女子「でもあの噂って本当かな?」

 

女子2「だと思うよ!」

 

 それにあの噂もなぜかこうも広まってしまっている! なぜだ!?

 

箒(確かにあのときは誰もいなかった。なのにどうしてだ!?)

 

葵「箒、箒? 箒!」

 

箒「ひゃい!」

 

葵「次、お前の番だ。こっちに来てくれないと勧められんぞ」

 

箒「え?」

 

葵「? もしかして聞いてなかったのか?」

 

 何のことだ?

 

ナ「あら? 聞いてなかったみたいね。えっとね、今はISを使った歩行練習中なの。でもね、さっきの人がたたせたままで次の人が乗れないから彼に運んでもらうことになったの」

 

葵「だからしっかりつかまっていろよ」

 

 そういって兄さんは私を抱きかかえた。だがその抱きかかえ方は・・・

 

箒(こ、これは伝説の御姫様だっこと言うモノじゃないのか!?)

 

 装甲のためか少し硬いがだが兄さんの心臓音とかいろんなものが伝わってきた。

 

葵「ついたぞ。ちゃんと起動して次に歩行。良いか?」

 

箒「わ、分かった。そ、それより兄さん! 今日の昼暇か?」

 

葵「ん? あぁ暇だが。どうした?」

 

箒「な、なら一緒に昼を一緒にしてもいいか?」

 

葵「構わないが。あ、ならシャルも一緒にしていいか。右も左もわからないからな」

 

箒「うっ(できれば兄さんと二人っきりが良いが、だが多分、いや絶対一夏たちもついてくる。ならもう最初からあきらめては止め兄さんの隣を確保だな)分かった」

 

葵「なら良い。それより」

 

 そして兄さんとの約束を取り付け無事授業も終了。

 

 私は秘策を持って屋上に向かった。幸いなことに兄さんとデュノア以外はまだ来ていなかった。

 

 そして私が来てちょっと遅れて一夏、鈴、セシリア、簪が来た。

 

 兄さんに弁当渡し皆で昼食を一緒にとってると兄さんが、

 

葵「ん? 箒これお前が作ったんだよな?」

 

箒「そうだが?」

 

葵「ならなぜから揚げがお前の方に入っていないんだ? 結構うまくできていると思うが?」

 

箒「うっ・・・・だ、ダイエット中だからだ」

 

葵「? どこも太ってはいないように見えるが? 女性も大変だな体重やらなんやらと」

 

鈴「女の子には女の子の悩みがあるのよ」

 

葵「まぁそうだろうが。話しは戻すがなかなかうまくできてるぞ。ほら食べてみろ」

 

箒「え!?」

 

葵「いらんのか?」

 

箒「た、食べる!」

 

 そういって兄さんの箸から唐揚げをもらうが、あ、あーんされたことで頭がいっぱいで味なんてわからなかった。

 

 その後は一夏たちがギャーギャーわめいてたが今の私はとても今幸せのぜっ地調にいた。

 

 

SIDEout

 

 


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