黄泉路への案内人   作:楽一

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第三話

第三話

 

 

葵「色々ご都合がありこの学校の転校してきました神無月葵です。よろしくお願いします」

 

 そして始まった人生三度目の小学生。

 

担任「はい。出は席は・・・・織斑さんの隣に座ってください」

 

 そう言って一夏ちゃんの隣の席に向かい席についた。

 

一「よろしくね。葵君!」

 

???「同じクラスだったんだな」

 

 左を見るとそこには箒ちゃんがいた。

 

葵「あぁよろしく」

 

 そして担任から本日のスケジュールを連絡が行き届いて行く。すると、なにやらどこから素人丸出しの殺気がする。視線で確認すると、どうやら一番右端、廊下側の席の男の子・・・だと思う。何故思う? 簡単だ。顔が整い過ぎている。

 

葵「えっと、一夏ちゃん」

 

一「なに葵君?」

 

葵「あの一番左端の、銀髪オッドアイのこ誰?」

 

 すると、一夏ちゃんは顔が一気に真っ青になっていた。それを不思議に思い箒ちゃんを見ると、

 

箒「・・・・それ以上言うな」

 

 一夏ちゃんと同じだ。

 

一「えっとね、あの子は神(かみ)城(じょう)帝(みかど)君って言うんだ」

 

 神城ね。あの顔と、明らかに年齢と顔が歪だ。何故歪かというと小学生のくせに顔がもう完成されている。私が言うのもなんだが小学生で言う顔は男女問わず【可愛い】ではないのだろうか? この時点でイケメン。つまり完成されているのは明らかにおかしい。結界きついた答えが、

 

葵(・・・転生者か。はぁ~厄介なところに送ってくれたな。まぁ何も手を出さなければいいんだが)

 

 その後授業は進み放課後。今日の収穫は転生者が一名いるということだ。これをすぐに道実に報告し警戒するように頼んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、あれから月日は流れ―――え? 速い? いえいえ、そんなことありませんよ。ならってる内容が小学生、そしてなにやら変な視線。まぁ聖祥にいる時よりはるかに優しい。なにせ鬼ごっこが無いんだから。

 

 そして今は放課後で掃除中。まぁ男子私を含め四人。女子も同人数。あ、でもあの神城という者はいない。何でも別の班らしい。

 

???「おい今日男女がリボンなんてしてるぞ?」

 

 なにやら声がしているのでそちらの方を見ると、男三人が箒ちゃんの方を見て何やら言っている。男女? どういう意味だ?

 

一「・・・いこ箒ちゃん」

 

箒「あ、あぁ」

 

 一夏ちゃんが箒ちゃんの手をとって教室の別の場所を掃除しようとした時、

 

―――シュルッ

 

箒「!?」

 

男子1「お前がこんなリボンなんて似合わないっての!」

 

男子2「そうそう」

 

男子3「こんなのはこうするんだよ!!」

 

一「ダメ! 返して!」

 

箒「! それは一夏がくれたんだ!」

 

 そう言っても体格的には男子生徒の方が上だ。

 

 そういって男子生徒がリボンを地面におとし、足を振り下ろそうとした。

 

 

 

 

 

 

 

――だが、それは踏まれなかった。

 

 

 

 

 

 

 

一「え?」

 

男子2「お、おいリボンは!?」

 

男子1「し、しらねぇよ!?」

 

葵「お探し物はこれか?」

 

 そういって白色のリボンを見せる。

 

男子3「なっ!?」

 

 すると、一人の男子が手を差し伸べ、

 

男子1「それをよこせ」

 

葵「渡してどうする?」

 

男子1「さっきの続きだ。何ならお前もするか?」

 

 はぁ~ガキはどうしてこうも物分かりがわからんのだろうか。

 

葵「下らん」

 

男子1「あぁ!?」

 

 殺気か怒気をぶつけているのか知らんが所詮はガキか。可愛いもんだな。

 

男子2「さっさと寄こせよ!」

 

葵「黙れよガキ」

 

男子「「「ひっ!?」」」

 

 ちょっと大人気なかったか? 殺気を多少ぶつけた瞬間これだ。

 

葵「いまは掃除中だ。だが、今の時間がいじめの時間なら私は容赦なくお前らをいじめてもいいんだよな? 良いんだよね? 良いんだな?」

 

 そう言って腕を素早く前後に動かすと、

 

―――スパンッ スパンッ

 

 と、心地よい音が何もない空間から聞こえる。

 

葵「知ってるか? 脳に強い衝撃を内部から与えるとそいつの記憶を消すことが出来るそうだ。だがあくまでも理論上だ。実験台になってくれるか?」

 

 そういって満面の笑みで男子どもに告げると、

 

男子「「「あ、あぁっ・・・・・」」」

 

 泡を吹いて気絶しやがった。

 

葵「箒ちゃん。はい」

 

 そういってリボンを渡す。

 

箒「あ、ありがとう///」

 

 ん? 顔が赤いがどうかしたか?

 

 あと一夏ちゃん。何顔を向くれさせている。

 

箒「あ、あの葵!」

 

葵「ん? なんだい箒ちゃん?」

 

 すると、箒ちゃんが真っ赤な顔でサムズアップして、

 

箒「そのちゃん付けを止めてくれ。あと、丁寧な言葉とかもいらない」

 

 そうか? 

 

一「わ、わたしにも要らない!」

 

葵「分かった。一夏、箒。これでいいか?」

 

一・箒「「う、うん///」」

 

 

SIDE一夏・箒

 

 

 学校から織斑家に来た。あの後葵は自分の部屋に戻りそうになったので強制的にリビングのソファーに座らせた。

 

葵「何故に?」

 

 彼は本当に今の現状を不思議そうにしている。そして、彼を中心に右に箒、左に一夏が座っている。

 

一「(ぶぅ~。普通あそこで気付かないかな?)今日出された宿題をするの!」

 

箒「(むっ! まさか一夏もか!? 時間的には一夏の方が有利だが・・・だが負けん!)そうだな。忘れるかも知れんから帰ってそのうちにしようと思ってな」

 

 その回答に納得した葵は、ランドセルから今日出された宿題を机の上に出し、宿題を開始するもんだと思っていたら、

 

葵「・・・・終わってた」

 

二人「「えぇ~~~!?」」

 

 今日の宿題の量は結構多かった。なのにすでに終えていた。

 

 その後は二人にどのように解くかを説明する。といっても教科書の内容をさらにかみ砕いた感じだ。

 

 それからしばらくすると宿題も終わり二人も完全にちょっと疲れた感じだ。それを見た葵は二人がといている間に、

 

葵「ほら。これでも飲んで少し落ちつくといい」

 

 そういって葵は二人にココアを渡した。

 

一「わぁ~い♪」

 

箒「ありがとう」

 

 その後はこの後どうするかを話していたら、

 

箒「そうだ。葵、今日は、その、えっと、・・・・ありがとう///」

 

一「うん! カッコよかったよ///!」

 

 まぁ、女性はちょっとしたところで惚れる。二人もまた葵に惚れたのでしょう。

 

葵「? 困っているなら助けるの道理だろ。それに二人には助けられたんだ。恩を仇では返さんよ」

 

 ココアを一口口に含む葵は二人の好意には全く気付いてないようだ。

 

 すると、一夏が何を思ったのか、

 

一「・・・・あの、葵君」

 

葵「ん?」

 

一「その、お兄ちゃんって呼んでもいい?」

 

葵「・・・・は?」

 

箒「・・・・私も呼びたい。兄さんって」

 

 二人の言葉に葵は固まった。

 

葵「(何を言っているんだ!?)い、いや、私とお前たちは同い年ただろ?」

 

一・箒「「だめ?」」

 

 さて、世の男性諸君。君たちは幼いながらもかわいい女の子二人にウルウルした瞳+上から目線+少しほほが赤いという子のトリプルコンボに勝てるだろうか? 嫌勝てまい。化という葵も勝てず了承せざる得なかった。

 

 その後一夏と箒がハイタッチしている横で葵は何かに負けた感じで少しへこんでいたのは御愛嬌だろう。

 

 

SIDEout

 

 


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