黄泉路への案内人   作:楽一

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第一八話

 

第一八話

 

 

SIDE U-D

 

 

 目の前にいるのはディアーチェ、シュテル、レヴィ、それにこの世界の者たちと、未来から来た者、そして、平行世界から来た者。

 

U-D「あなたがいるなんて・・・・」

 

 私は何を言ってるのだろう?

 

葵「私を知っているのか?」

 

U-D「知らない方が不思議です。創造の神月之宮」

 

・・・・・え? 私は彼を知らない。でもなぜ私は知っている?

 

葵「・・・・」

 

な「にゃ!? 葵さんって神様だったの!?」

 

フェ「うそ・・・」

 

は(子)「まるっきり人間やん・・・」

 

葵「なるほど。そういうことか。〈シャマル。聞こえるか?〉」

 

シャ「〈え? あ、はい!〉」

 

葵「〈質問だあの時の―――のようなことはできるか?〉」

 

シャ「〈!? ・・・・で、出来ます〉」

 

葵「〈ならやってくれ。時間は稼ぐ〉」

 

シャ「〈何を言ってるんですか!?〉」

 

葵「〈これが彼女を救う方法だ。タイミングはシュテルが制御プログラムを打ち込んだ後だ。良いな〉」

 

シャ「〈・・・・・分かりました〉」

 

U-D「お話は終わった?」

 

葵「あぁ。〈全員に通達。作戦は【模擬戦同様に動け】以上!〉」

 

全員「〈了解!〉」

 

 

SIDEout

 

SIDEシュテル

 

 

 そこからはワンサイドゲームでした。

 

 フェイトとシグナム、レヴィが攻撃し、それに合わせるようにクロノが支援する。

 

 アルフとザフィーラが攻撃するとヴィータが支援。

 

 そして、相手が遠距離攻撃に入るとアリアとロッテ、キリエとアミタが撃ち落とす。

 

 そして、距離を保ち、U-Dの間合いに入った相手を攻撃しようとしたらそれを阻止するためシャマルとユーノがバインドをかける。

 

 逆に自分たちの間合いに入ると私となのはとはやて、そしてこっちのはやて、王による攻撃。

 

 そして、誰も死なないよう、怪我をしないよう、支援、強化、供給、ブーストといった魔法で支援し続ける葵。

 

 葵が出れば終わりじゃんって思った方、それは止めた方がいいともいます。彼が出るとさじ加減を間違えそうなんです。いや結構本気です。

 

葵「! シュテル! レヴィ! 今だ!」

 

 彼の合図で私たちはデバイスを構える。

 

レヴィ・シュテル「「りょーかい(分かりました)!」」

 

私とレヴィは攻撃態勢に入り、

 

シュ「ルシフェリオーン――――」

 

レヴィ「きょっこーざーん――――」

 

シュ・レヴ「「ブレイカー!!」」

 

 二人の攻撃は放たれ、そしてU-Dに直撃する。

 

ディア「シュテル! レヴィ!」

 

 すると、はやてたちがいたところからディアーチェが来た。

 

レヴィ「やったよ王様!」

 

シュ「いえ。まだ油断は禁物です。何が起こるか「お前ら避けろ!!」―――!?」

 

 すると、彼はいつの間にか私たちの目の前に入り、

 

葵「我が名は創造の神月之宮葵! 創造せしは何物も貫かぬ楯!」

 

 彼が護ってくれたことによって私たちは無事でした。

 

葵「シャマル!」

 

シャ「はい!」

 

ディア「!? 貴様何を!?」

 

 私も目を疑いました。あの湖の騎士が行っているのは旅の鏡。まさか!?

 

U-D「あ、あぁああああああああ!!」

 

 U-Dの悲鳴が聞こえそちらを見ると、そこに浮かびあがっているのは彼女のリンカーコア。そして、攻撃態勢に入る葵。

 

レヴィ「な、何やってんだよ!?」

 

葵「ディアーチェ彼女を救ってやれよ!」

 

ディア「え?」

 

 何を!? その魔力で撃てば確実に彼女は!?

 

葵「示すは天への架け橋、全てに祝福を、全てに幸福を、全てに幸あらんことを。エクスルミオン!!!」

 

 放たれた光はまばゆいばかりの光。そして、その光はU-Dを確実に飲み込んだ。

 

葵「ディアーチェ!!」

 

ディア「くっ!!」

 

 王はそのままディア―チェの元へ行く。

 

葵「?! 予定より早い!」

 

 葵はなぜか砲撃の放った方へ向かって飛ぶ。

 

 だが、次の瞬間その理由が分かった。

 

???「AAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaAAAAAAAAAAAA」

 

 そこにいたのは間違いなく化け物だった。

 

は「ウソ!? 【不の者】が現われよったわ!?」

 

ヴェ「なるほど。U-Dのリンカーコアに憑依していたわけか。なら分からなくても納得だな」

 

アイン「戦闘態勢に入ります。リンディ提督。彼女たちをそちらに」

 

リンディ『ちょ、ちょっと待って?! あ、あれは何なの!?』

 

は「話は後や! まだ一匹と限ったわけやない! いくで!」

 

アイン・ヴェ「「了解(はい)!」」

 

―――AAaaaaaaaa!!!

 

 【不の者】と呼ばれた者は葵との間合いを取ると、そのまま王と、U-Dがいる場所に向かっていた。

 

シュ「王!」

 

ディア「!?」

 

 

SIDEout

 

SIDEレヴィ

 

 

 王様がU-Dを助けると、すぐに葵はあの化け物を見つけ戦い始めた。

 

 速い。重い。その一撃一撃は僕なんかよりすごかった。

 

レヴィ「すごい・・・・」

 

 そう。もうその一言で十分だった。なんでって? だって、すぐに行動した未来組? 以外の人たち以外みんな呆然としてるのが証拠だよ。

 

レヴィ「・・・・でも、その一撃の思いはなんていうか・・」

 

 うん。言葉にするのは難しいけど一言で言うなら、

 

レヴィ「想い? 違うな。なんなのかな?」

 

???「安心。やないか?」

 

 うん! そうだ。まさにそれ! なんというか勝ちが見えてるというか、安心して見てられる。護ってくれてるって実感がある! 護られてるって言う感触がある! あれ? でも今の?

 

レヴィ「うわぁ!? た、タヌキ!!」

 

は「誰がタヌキや!!」

 

――ざくっ

 

レヴィ「ふにゃーーーー! 今刺さった!? 杖の、ベルカ十字が刺さった!?」

 

は「大丈夫や。血は出てへん」

 

 そこ!?

 

は「で。どうや? 私が言った感想」

 

レヴィ「うぅ~~~。くやしいけどそのとおりだよ。!?」

 

 だけど僕は見てしまった。そう。【不の者】が王様たちに向かっているのを。

 

レヴィ「間にあえええぇぇえぇ!!!!」

 

 そして、ギリギリのところで王様のところの間合いに入れた。でも、

 

レヴィ「!?」

 

 目の前にはあいつがいた。あぁ。これでバイバイなのかな? 僕は怖くなって思いっきり目をつむった。

 

――ザシュッ

 

レヴィ「・・・・・あれ?」

 

 でも来るべき痛みが来なかった。目の前には、

 

レヴィ「!? あ、葵!?」

 

葵「言ったろ、護ってやるって!!」

 

――ドガッ

 

 葵は目の前の化け物を蹴り飛ばすと、

 

葵「治癒魔法展開。癒しの風よ。汝の力を持ってこの者の怪我を癒したまえ。ヒーリーングフール」

 

 すると、傷口がどんどん収まっていく。

 

葵「ん~。どうすっかな。はやて!」

 

は「ほいきた!」

 

葵「契約を執行する。いいか?」

 

は「///!! モチロンや!」

 

葵「行くぞ?」

 

は「うん!」

 

 そして、再びまばゆい光がその場を照らす。そして、その光が収まると、その場にいたのは葵の葵騎士甲冑を黒くしたような感じの甲冑を身にまとったはやてがいた。

 

 

SIDEout

 

SIDEはやて

 

 

 葵君と契約執行するんは何回目やろ? でも。これはやっぱりええな。

 

葵《ざっくりとだが説明するぞ。はやての場合は相対だ》

 

は「ほうほう。でも何が逆になるんや?」

 

葵《主に広域攻撃が専門的だったがそれが近接装備になるわけだ》

 

リイン《え? でもはやてちゃんは近接戦はしたこと無いですよ!?》

 

 そやな。今まで接近戦なんて想定してなかったし。あれ? これで行き成りぶっつけ本番な上に、その御相手が【不の者】・・・アカンやん!?

 

葵《安心しろ。戦闘データやそういったものは今まで私が戦ってきたデータが蓄積されている。その通りに動くはずだ。それに今までやって来た通り攻撃に専念しろ。サポートはこっちで行う》

 

 なるほど。葵君の記憶データで動きや戦闘経験は賄える上に、葵君自身がサポートしてくれる。うん。何も不安が無くなったわ。すごいな葵君の言葉は!

 

は「ほな行くで!!」

 

リイン《はいです!》

 

葵《具現せし物は翼の剣。黒翼刀! 白翼刀!》

 

 おぉ。これって葵君の黒騎士でつかっとるやつやないか。

 

は「こうやって持ってみると軽いもんやな」

 

葵《まぁ自分の手にしっくりと来るように刀自身が重さを調整するからな。さて来たようだぞ》

 

は「せやな。ほな舞い踊り咲き散ろうか? 私らの剣舞で!!」

 

 体が軽い。それこそ羽根のように軽い。でも重心や軸はしっかりしとる。そして何より、

 

は「そこや!!!」

 

――alaaaaaaaa!!!?

 

 葵君が今までの戦闘経験が今私の体に流れ込んでくる。今まで接近でた戦って来たような感じや。なんら違和感ない。

 

―――AAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!

 

は「怒ったか? でもな今の私らは―――――負ける気がせいへんのや!!」

 

 相手の右腕を切り裂き、さらに左、足。そういった順番で切りつけていく。でも【不の者】は引こうとせん。というよりむしろ立ち向かってきとるわ。

 

シュ「・・・すごい」

 

レヴィ「強いし・・・・」

 

ディア「なにより早い」

 

 周りから見たら黒と黒の光がぶつかりあっとるだけやろか? 異端児の時もシグナムの赤と異端児の黒がただ軌跡を絵がいとっただけに見えたし。

 

は「これが人間やったらほめたたえられるんやろうけど、相手がこれやったらほめる気も戦なぁ~」

 

リイン《はやてちゃん! 余裕は油断を生むですよ!!》

 

は「お! 確かにな。でもあんまり長いも無用やで。そろそろフィニッシュにしよか」

 

 私は見よう見まねやけど葵君のように剣を宙に放り投げた。

 

シ「え?」

 

 この光景をしらんこっち側の人らは唖然としとった。

 

 でもな、ここからがきれいなんやで? 白と黒の羽の舞。それは闇と光が入り混じるような光景やで。

 

葵《あれをするのか?》

 

リイン《出来るですかはやてちゃん?》

 

は「出来る! 私とリインと葵君がおったら!」

 

葵 《ならやってみるか》

 

 そういうとすぐに次の剣が現れた。

 

レヴィ「え?! 何で剣が?!」

 

 ほな始めよか!

 

は「その翼に終わりはない」

 

葵《終わりがないことが悲しく》

 

 

―――翼は舞、【不の者】の周りを踊る。

 

 

は「永遠に紡がれ、終えることを知らない」

 

リイン《永遠に負の連鎖がつながる》

 

 

―――剣はいまだに回る。終わりを知らないかのように。

 

 

リイン《神は憐れんだ》

 

葵《そしてその翼に使命を与える》

 

 

―――自分たちの終わりの時はすなわち裁きの時。

 

 

葵《咎人を裁く役目を》

 

は「裁きの時は来た」

 

 

―――時は満ちた

 

 

は・葵・リイン「《《翼による(ウゥング・オブ)》》」

 

 

 剣から放たれ羽根は容赦なく【不の者】に襲いかかり刺さる。

 

 

は・葵・リイン「《《裁き(ジャッジメント)!》》」

 

 

―――ズガァアアアアアアアアアアアン

 

 

 その爆発はすさまじいものだった。

 

 【不の者】は跡かたもなく消え去り、残ったのはただ満点の星空と、見なれた街並みのみだった。

 

 


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