黄泉路への案内人   作:楽一

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第一七話

 

第一七話

 

 

 さて、場所は移り現在目の前にはマテリアル? でいいのか? それがうようよする一帯に来た。

 

ディア「この先にU-Dが?」

 

シュ「えぇ。おそらく」

 

レヴィ「うぅ!! しつこい! 邪魔だぞ!!」

 

 目の前にはあの子たちがいた。

 

葵「レヴィ、シュテル、ディアーチェ! そこから下がれ!!」

 

三人「!?」

 

 彼女たちは私の声がしたことにかなりの驚きを驚いている。

 

ディ「お、お前!? 何故ここに!!?」

 

葵「いいから下がれ! 巻き沿いを喰らいたくなければな」

 

シュ「レヴィ、王。ここは下がりましょう」

 

レヴィ「う、うん」

 

ディア「ちっ。仕方ない」

 

葵「今から歌うは闇に染まりし者の声」

 

 葵は手のひらを上にするとそこには闇に染まった一つの球体が浮かび上がった。

 

葵「その嘆きは何のために? その憎しみは誰に向けて? その悲しみは誰のために?」

 

 その詠唱は悲しみにあふれ、憎しみにあふれ、怒りに満ちていた。

 

葵「我が嘆きは誰にも聞かれず、ただ闇に葬り去られた」

 

 まるで、誰かに大切なものを奪われたかのような憎しみ、

 

葵「これは、我が怒りの鉄槌なり!」

 

 すると、闇に染まった球体状のものはえっ階の上に行き、巨大な闇の塊が浮かびそこから無数の闇の矢が結界に降り注いだ。

 

 その矢はまるで雨のように降り注ぎ、次々とマテリアルに当たっていく。

 

 

SIDEディア―チェ

 

 

レヴィ「ねぇ、シュテるん、王様」

 

シュ「なんでしょう」

 

ディア「なんだ!?」

 

レヴィ「僕達っている?」

 

シュ・ディア「「・・・・」」

 

 確かに青の魔力、攻撃すべていおいて我らを上回っている。そして何よりも上回ってると感じたのがその戦略がんだ。密集地帯に集中し攻撃且つ一番先頭で厄介になりそうなかけらを片づけていく。

 

 攻撃がやむと、シュテルがあの男の元へ行った。

 

シュ「一つ聞いてもよろしいでしょうか?」

 

葵「ん? なんだ?」

 

シュ「なぜそこまでしてくれるのですか?」

 

葵「さぁ? なんでだろうな」

 

ディア「なっ!? おまえはバカか!?」

 

レヴィ「ここ危険なんだよ!? 理由なしに戦ってて言うの!?」

 

葵「理由ね。大切な者を守るのに理由なんているのか?」

 

三人「え?」

 

 我等はその回答に驚いた。

 

シュ「いえ、あって間もない私たちに対してそれは」

 

 シュテルの言うとおりだ。あって間もない我らを信用する? こいつはバカか。

 

葵「まぁそう思うのも仕方ないか。だが、お前たちは今という一時を懸命に生きているだろ。それにお前たちは必死にあのU-Dという女の子を助けようとしているんじゃないのか?」

 

レヴィ「!? わ、分かんないよ? 利用しているだけかもしれないよ?」

 

葵「それなら何故他の者たちを利用しない。リンディ提督から聞いたがあの子はお前たち三人で戦っても太刀打ちできるかどうか分からないほどの力持っている。にも関わらずお前たちだけで行こうとしてる。それは彼女を救おうと思っているからではないのか?」

 

ディア「・・・・だとしたらなんだ」

 

葵「なに。ただのおせっかいだ。それを手伝うまでだ」

 

ディア「だとしても!?」

 

葵「生きとし生ける者には幸せになる権利も未来を見る権利もある」

 

三人「?」

 

葵「生きている以上幸せになることも、未来を見ることも許されるということだ。お前らもそしてあの子も。なら私はそれを手に入れるよう手伝うまでだ。それにその意志を持つのはどうやら私だけではないようだしな」

 

 後ろから魔力を感じ振り返るとそこには、

 

シュ「・・・・なのは」

 

な「うん!」

 

レヴィ「フェイト・・・」

 

フェ「私も行くよ」

 

ディア「小烏に大烏」

 

は「私らだって行くに決まっとる!」

 

は(子)「せや! 私らだったあの子を助けたいんや!」

 

 他にも騎士達に、未来組、アミタにキリエがいた。

 

ディア「・・・・すまん。皆あいつを助けるために力を貸してくれ!」

 

 我は初めて頭を下げた。ただ、あいつを助けるために、あいつを助けたいためだけに頭を下げた。

 

レヴィ・シュ「「王(様)!?」」

 

葵「分かった。我が力、お前のために使い、お前の願いを叶えるために使おう。必ずその願いをかなえてやる」

 

 そういうと葵が我の前に膝まつき、我と視線を合わせる。

 

葵「お前たちに未来と幸福を与える。そのためなら我が身体を楯にしてでも必ず」

 

 すると、彼の手元が光り始めた。

 

葵「タイミングいいな道実」

 

道『ん? そんなタイミングはしらんさねよ』

 

 すると、いきなりりモニターが現れた。

 

道『エクスとルミルの調整は終了さね。試験運用を兼ねて暴れるといいさね』

 

葵「あぁ。そうさせてもらおう。エクス、ルミル! Wシンクロ!」

 

エ・ル《《イエス! マイマスター!》》

 

葵「彼女たちに希望を、未来を、幸福を与得たまえ。蒼騎士!」

 

 彼が詠唱を唱えると同時に青い光が辺りを包む。だが、その光は嫌じゃない。どこまでも優しく、どこまでも暖かい。そう、まるで希望を指し示すような。光が晴れるとそこには海のように、空のように青く澄み切っており、太陽に輝く金色の詩集の甲冑を着た葵がいた。

 

葵「行くぞ。あの子を助けるんだろ?」

 

ディア「あぁ。無論だ!!」

 

 


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