黄泉路への案内人   作:楽一

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第三話

第三話

 

 

葵「荷物はこんなものか」

 

 ある程度荷物の整理を終え、後は六課の隊舎に向かうだけだ。

 

葵「ヴェル、孤狐終わったか?」

 

孤「終わったよ。コロナとリオも終わったみたいだし」

 

ヴェ「こちらも終了しました」

 

葵「そうか。では――」

 

 移動するかと言おうとしたら、

 

ティ『葵! 大変だ!!』

 

葵「どうした?」

 

ティ『六課に出動命令が出た。どうやらレリックを積んだリニアが襲撃。六課が対応に当たっている』

 

葵「分かった。お前らはどうする?」

 

ヴェ「私たちは準備を引き続きしておきます」

 

孤「時間ができたら葵の分の引き継ぎもしてもらうよ。それにいざとなったら・・・」

 

 そう言うと孤狐の目線はモニターのティーダに移り、

 

孤「未来有望なティーダ・ランスターがいるからね」

 

ティ『お、俺!?』

 

孤「大丈夫大丈夫。きっと君ならできるよランスター二等空佐(・・・・) 」

 

ティ『そんなこと言わないで下さいよ!? 孤狐准将(・・)もヴェル准将(・・)も仕事量半端ないんですよ!?』

 

 あの後、かなりの勢いで皆が昇進。ヴェルや孤狐はむろん、ティーダは二等空佐、ゼストさんも一等空佐へ。メガーヌさん、クイントさんは二等空佐へ。

 

葵「っと、そんなこと考えてる場合じゃなかった。それでは行ってくる。ティーダ、詳しい場所の座標を」

 

ティ『了解』

 

孤・ヴェ「「いってらっしゃい(ませ)」」

 

 すぐに、ヘリポートから翼を展開し場所へ向かう。

 

 

 

 場所は山岳地帯。降下している場所にはガジェットⅡ型が展開していた。

 

葵「・・・・数が多いな。それにあれは」

 

 崖から現れたのは一匹の龍とそれにまたがる少年少女。だが、

 

少女「フリード回避!」

 

龍「ガアアッ」

 

 ガジェットⅡ型に追われている。そして、狙いを定めたように攻撃態勢に入る。これはまずいな。

 

葵「エクス、白騎士展開後アルヴォとディゴシールドを頼む」

 

エ《了解!》

 

 白騎士を展開し、一気に龍の背後につく。

 

―バシュゥ バシュゥ

 

 ガジェットから攻撃が放つ。

 

―ズガァアアアアアン

 

???「エリオ!? キャロ!?」

 

 

SIDEなのは

 

 

 今日どうやら葵君が指揮している部隊から派遣される人がくるらしい。

 

 でも、その前にアラートが鳴り響き現場に駆け付けた。当初の予定だとそれほどでもないと想定していたが、すぐに異変は訪れた。

 

な「!? 増援! しかもこんなに!?」

 

フェ「フォワード陣が危ない! なのは、一旦・・・くっ!?」

 

な「囲まれた・・・・それにこれって・・・」

 

レベル1「キキキッニンゲン・・・コロス」

 

レベル1「オレタチノ・・・・エサ!」

 

 周りを見るとカジェットだけでなく【不の者】までに取り囲まれていた。リニアの方を見るとキャロがフリードを完全制御をおこなっているが完全に後手に回っている。

 

 そして、ガジェットは完全にロックしたのか攻撃を開始した。そして、

 

―ズガァアアアアアアン

 

フェ「!? キャロ!? エリオ!?」

 

な「本部! 二人は!?」

 

 だが、爆煙から、

 

―ダンッ ダンッ ダンッ

 

 三発の魔弾がガジェットに向かい放出されそして三機のガジェットは墜落。

 

???「後ろの龍召喚使と少年。大丈夫か?」

 

 え? この声って・・・

 

 

SIDEout

 

 

 シールド攻撃を完全に防ぎ、その後アルヴォの至近距離で攻撃をした。全弾一機ずつに命中し三機は堕ちて行った。

 

葵「後ろの龍召喚使と少年。大丈夫か?」

 

 龍の場所によると、そこには見知った顔がいた。

 

エリ「あ、葵さん!?」

 

葵「その声はエリオか? 大きくなったな!」

 

 そう言って私は少し乱暴に頭をなでた。

 

エリ「くすぐったいですよ葵さん! それよりどうして葵さんがここに?」

 

葵「そうしたいのは・・・邪魔だ!」

 

 そういって近くに来ていたガジェットにさらに一発放つ。

 

―ズガァアアアン!!

 

葵「話は少し後だな。私はあっちに行く」

 

 そういって上を見上げると桃色と金色の光が見えた。

 

少女「なのは隊長とフェイト隊長ですね」

 

葵「君は?」

 

キャ「キャロ・ル・ルシエ三等陸士です!」

 

葵「元気でよろしい」

 

 そういってエリオ同様頭をなでる。なるほど、フェイトとなのはか。あれ? そう言えば、

 

葵「アリシアは出ないのか?」

 

キャ「アリシアさんは技術部門ですよ?」

 

 あぁ、そっちに走ったか。

 

 とりあえず、

 

葵「エリオ、キャロ下がっていろ。行くぞ、ルミル。白騎士パージ、黒騎士展開」

 

ル《イエスマスター》

 

葵「〈なのは、フェイトそこから離れろ〉」

 

な「〈あ、葵君!?〉」

 

フェ「〈どうしてここに!?〉」

 

葵「〈詳しい話は後だ。これよりガジェットを一掃する。回避を〉」

 

な・フェ「「りょ、了解!」」

 

レベル1「ナ、ナンバーⅩ!?」

 

レベル1「・・・・ヨミジヘノ・・・アンナイニン!!」

 

 ほぉ。【不の者】もいるのか。なのはとフェイトの退避を確認し、両翼刀を宙に放り投げる。

 

葵「その翼に終わりはない」

 

ル《終わりがないことが悲しく》

 

葵「永遠に紡がれ、終えることを知らない」

 

ル《永遠に負の連鎖がつながる》

 

葵「神は憐れんだ」

 

ル《そしてその翼に使命を与える》

 

葵「咎人を裁く役目を」

 

ル《裁きの時は来た》

 

葵「翼による(ウゥング・オブ)裁き(ジャッジメント)!」

 

―ズガガガガガガガガッ

 

レベル1「イタイイタイイタイイタイイタイイタイ」

 

レベル1「シニタクナイシニタクナイ・・・・」

 

 全ての羽は上空にいるガジェットと【不の者】を一機も逃がすことなく羽根が刺さり、

 

―ズガァアアアアアアアアアアン!!!!

 

 爆発。

 

エ《上空にいる【不の者】、ガジェット殲滅。残りはあのⅢ型のみです》

 

葵「久々に盛大にかますか。そこにいる二人とリイン、下がれ」

 

???「え? りょ、了解! あ、あれ?」

 

???「わか・・・りまし・・た」

 

リイン「了解ですぅ。葵パパ!」

 

???×2「「パパ!?」」

 

 驚きながらもその場を退避していく二人。

 

葵「獄炎・・・・」

 

 右腕に地獄の業火を纏わせ、ガジェットのⅢ型の頭上から、

 

葵「業火波!!」

 

 地獄の業火による砲撃。その炎はあたり一帯を包み、そして、地面さえも焼き払った。

 

葵「任務終了。残党は?」

 

エ《広域探索の結果反応無し》

 

ル《うむ。上出来だマスター》

 

 いや、明らかにやりすぎだと思うが・・・。

 

な・フェ「「葵(君)!」」

 

―ガバッ

 

 下の様子を見ていたらいきなりなのはとフェイトに抱きつかれた。

 

フェ「葵だ! でもどうしてここに?」

 

葵「任務だ。それよりも、まずすべきことがあるだろ」

 

な「はっ! そうだった!!」

 

 話をいったん中断し、その後は私も加わりレリックの護送に回った。それから数十分後六課の隊舎に案内された。

 

 


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