IS インフィニット・ストラトス ~天翔ける蒼い炎~   作:若谷鶏之助

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大変お待たせしました、本日より第十一章の投稿を開始します。


第十一章 ユー・アー・ノット・アローン
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 眼鏡をかけた女子が、整備科の作業場で一人、黙々とISのパーツを弄っている。工具と部品の奏でる機械音。それが、この無骨な空間を彩る音楽。

 彼女は今、ISを組み上げている。それは当然、容易なことではない。要求される知識の量は膨大であり、普通は企業の人間がするようなことだ。そんな作業は、今年高校生になったばかりの少女には無謀とも言えた。だが、この少女はやり遂げなければならなかった。それは義務ではない。しかし、それでもだ。

 ――あの人に負けない。

 それを信念に、この少女は何ヶ月もの間この作業を行ってきた。その様子は、孤独と言う他なかった。

 

「…………」

 

 そんな少女を見つめる目が、二つ。

 

 

 

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 

 

 

「えっ!? 一夏の誕生日って今月なの!?」

 

 現在時刻は午後六時三十分。シャルロットが茶碗を手に持った俺に詰め寄ってくる。

 ……近い。少し離れろ。

 

「知らなかったのか? 九月二七日だぞ」

「知らないよっ!」

 

「わー、どうしよう!」とシャルロットは頭を抱える。あと何日もないのに、プレゼントはまだ用意できていないらしい。

 

「ふむ、一夏の誕生日か。贈るならどの刃物が良いか……」

 

 ロールキャベツをナイフで切りながら、恐ろしいことを平然と仰る我が妹。

 この手の発言についてはもう突っ込まないが、せめて銃刀法に違反しないレベルのものであって欲しいと思う。

 

「お兄様、里芋をくれ!」

「断る」

 

 ラウラは俺の煮物の里芋を箸でつつこうとしたが、俺は皿を持ち上げて避けた。

 何故この素晴らしい煮物の、特にダシがよく染み込んだこの里芋をやらねばならん。

 

「そ、そんな! 一つくらい良いではないか!」

「ダメだ。やれるか」

 

 俺とラウラの間で里芋戦争が勃発するが、シャルロットは苦笑して眺めるだけだ。

 ちなみに、今同じテーブルで食べているのは、俺とシャルロット、それにラウラの三人のみ。他の専用機持ちはというと、一夏は会長に捕まっていて来れず、箒と鈴音は課題に取り組んでいて来れない。セシリアは、一人訓練に明け暮れている。

 

「一夏の誕生日、みんなも教えてくれればいいのに……」

「…………」

 

 一夏の幼馴染である箒と鈴音は、当然に一夏の誕生日を知っているはずだ。だが、一夏の誕生日が近づいても、そのことに関しては一言も口にしなかった。

 恐らく、二人は敢えてそうしたのだと思う。ライバルであるシャルロットには情報を与えないという魂胆だろうが……やることが非常にコスい。友達の誕生日くらい教えてやってもいいだろうに。

 

「あ、そういえばさ、翔の誕生日っていつなの?」

「そうだ! 私はお兄様の誕生日を知らないぞ」

 

 ……誕生日、か。

 

「二月一〇日だ」

「よかったあ。まだ過ぎてないね」

「まったくだ。お兄様も言ってくれれば!」

「すまないな」

 

 聞かれなかったから言わなかっただけで、日付を言うこと自体は何の問題もない。

 ただ、言う必要のないことは言わずにいたかったのだ。

 親がいないはずの俺が自分の誕生日を知っている理由。それは、束が何故か知っていて、教えてもらったからだということは――。

 

「……それにしても、セシリアはこんな時間まで何をしているんだ?」

 

 今も休憩なしに訓練を続けるセシリアの様子が気になった。

 二学期の頭のように落ち込んでいるわけでも、つい最近のように俺と仲違いをしているわけでもない。ただ、余裕のない表情が増えてきた。今日にしても、こんな時間に面倒な延長手続きまでして何をしているのか気になる。

 

「セシリア、最近またちょっと変だよね。あの文化祭の日くらいから」

「……『あれ』のせいだろうな」

 

 ラウラには何か思い当たる節があるらしい。

 

「セシリアのこと、心配?」

 

 シャルロットがにこにこして俺に問いかけた。

 

「根を詰めるのはよくない。限度というものがある」

「……素直に心配してるって言ってあげたらいいのに。きっとセシリア喜ぶよ?」

 

 シャルロットがくすくす笑う。

 ……余計なお世話だ。

 分が悪そうなので強引に話題の転換を試みた。

 

「そういえばラウラ、亡国機業の情報は?」

「全くなしだ。足取りも掴めん」

「亡国機業? もしかして、この前の襲撃事件の?」

 

 ラウラは険しい表情で頷いた。襲撃者を逃したのはラウラの中でもかなり悔しいことだったようだ。

 亡国機業は、英国から強奪した最新の第三世代機『サイレント・ゼフィルス』でオータムと名乗るテロリストの救出を目的に襲撃してきた。そのサイレント・ゼフィルス相手に、セシリアとラウラは敗北した。

 

「只者ではないな。やつらは、私のことを遺伝子操作素体と知っているばかりか、私のことをお兄様の妹だと知っていた」

「…………」

 

 俺たちが兄妹になったのを知っている外部の人間はほんの僅か。増してラウラが遺伝子操作素体だと併せて知っているとなると、それはいて数人のレベルだろう。

 

「ISの強奪もとんでもない事件だよね。国も国で、自国のプライドを守るためにそんな情報は公開しないから分からないんだけど」

「くだらんプライドだ。邪魔でしかない」

「そうだよね……」

 

 もし自国のISが奪われ、それがもし他国の領域で破壊行為をしたら、それは重大な国際問題にになる。そうでなくても、そのISの奪還がどこかの国の人間によってされた場合、それはその国に外交イニシアティブを取られてしまう決定的要因になる。

 それ故、国は強奪された事実は隠蔽するわけだ。奪われたISの追跡は、秘密裏に行われているはずだ。国も被強奪ISの発見には躍起になっているはずなので、それを撒けるほどの組織力はあるということだ。

 この前の襲撃事件の情報から、敵は少なくともISを二機保有していることになる。一気は一夏が大破させたから、完成に時間はかかるだろうが、それでもコアを持っていることに変わりはない。コアがある以上、機体を組み上げることは可能だ。

 ISの強奪。これは、情報を集めておいた方がいいかもしれない。どこのどのISが強奪されたかで、敵の戦力が計れる。しかし、国の最重要機密をハッキングするのは流石にまずい。それは立派なテロだ。不可能ではないが、リスクが大きすぎる。

 

「…………」

 

 シリアスな雰囲気が食卓を包んだ。それに耐えかねてか、シャルロットが話題を変える。

 

「そういえば、来週からキャノンボール・ファストに向けての高速機動演習なんだよね?」

「ああ。そうらしいな」

 

 キャノンボール・ファストとは、毎年IS学園で行われる高速ISレースのことだ。これはIS学園だけの行事ではなくて、市との合同開催。会場も市のISアリーナである。

 流石にレースとなると専用機と訓練機では差がより顕著になる。そのため、キャノンボール・ファストに関しては専用機部門と訓練機部門に別れている。

 

「僕は高機動パッケージのインストールなんだけど、翔とラウラは?」

「私もそうだ。この大会に合わせてシュヴァルツェア・レーゲンの高機動パッケージが届くようになっている」

 

 やはり各国政府も高機動パッケージの開発をしてきたようだ。

 だが俺は、というか俺と一夏と箒は事情が違う。機体の出力調整だけしかできないのだ。

 第四世代機はパッケージが存在しないのが特徴で、それは第四世代の目標がパッケージ換装無しの万能機、『マルチロール・リアルタイム・アクトレス』だからである。

 

「パッケージが存在しない以上、機体の出力バランスを弄って、擬似高機動にするしかない」

「でも、翔の蒼炎ってもう高機動パッケージ並の機動力なんじゃ……」

「まあ、そうだな」

 

 蒼炎は『煌焔』になってからはスペックが跳ね上がったため、単純な最高速度という意味なら俺が一番速い。

 だか、キャノンボール・ファストはただのレースではない。他の選手への攻撃ができる。つまり、妨害有りだ。ただ速く真っ直ぐ飛ぶだけではただの的になる。

 

「むう、高速機動演習か……」

 

 ラウラがサラダのマカロニをつつきながら、何か考え込んでいる。

 表情で、何を考えているか分かってしまった俺はすぐさま弄りにかかった。

 

「……ラウラ、お前高機動状態が苦手だな?」

 

 ぎくり、とラウラが肩を震わせた。

 そのあまりに分かりやすい反応に、俺が吹き出す。シャルロットもつられて笑い出した。

 ――くくく。

 

「に、苦手ではないぞっ! 他の分野に比べると得意ではないだけだ!」

「ら、ラウラ、それを苦手って言うんだよ、あははっ」

「ぐ、ぅ……! だ、だができないわけでは――お、お兄様! 笑いすぎだっ!」

「わ、悪い悪い、はははっ」

 

 それから数秒経って、ようやく俺は落ち着いた。

 ラウラは笑われたせいでご機嫌斜めだ。ふくれっ面のまま、

 

「お兄様の馬鹿者……」

「悪かった。……ほら、機嫌直せ」

「……あ!」

 

 俺は先程欲しがっていた里芋をラウラの皿に転がしてやった。

 

「あ、ありがとうお兄様!」

 

 さっきまでのふくれっ面はいずこへ去ったのか、ラウラは嬉しそうに里芋を頬張った。

 

「単純だよね」

「ああ。単純だ」

 

 拗ねても食べ物で一発。なんと御しやすいことか。まあ、この単純なところがラウラの憎めないところだろう。

 本当に、可愛いやつだ。

 

「……あ、あの、お兄様……」

 

 だから、ラウラが何を言いたいのかも、手に取るように分かる。

 

「そうだな。また一緒に訓練しようか?」

「ほ、本当か!? お兄様ーっ、大好きだ!」

「じゃ、じゃあ、僕が一緒でもいい?」

「…………」

「お、怒らないでよ。僕だって一緒にしたいんだから……」

「……一夏とすればいいではないか……」

「いっ、一夏と!?」

 

 仲良し二人組の微笑ましいやり取りを見ながら、俺は最後の里芋を口に放り込んだ。

 

 

 

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 

 

 

 その頃の第二アリーナ。

 そこではセシリアがライフルを使用して偏向射撃の特訓をしていた。

 

「はっ!」

 

 セシリアは的から敢えてずらした位置にレーザーを撃ち込んだ。

 

(ブルー・ティアーズ!)

 

 そう念じてみたが、全くレーザーに影響はなく、レーザーはアリーナのシールドに当たって霧散した。

 セシリアはコンソールに表情された時刻を見て、延長時間も終わりが近いことに気づいた。空腹も感じるので、セシリアは訓練をここで切り上げることにした。

 ブルー・ティアーズを待機形態に戻すと、セシリアの体がゆっくりと地面につく。

 

(……何か、違いますわ)

 

 セシリアは偏向射撃(フレキシブル)の訓練を再開して、違和感を感じていた。

 あの復讐の女神と戦ったとき、セシリアは意のままにレーザーを操れた。さっきのように強く念じる必要はなく、ただ思えばそれで良かった。

 

(『理解しろ、そうすれば理解してくれる』でしたわね)

 

 これは二学期の頭にもらった翔からのアドバイスだ。ISへの理解が深い翔からのアドバイスなら、この言葉に真実があるはずだ。

 胸にかかった太陽のネックレスに指を沿わせて、少しだけ勇気をもらう。

 

「――あら?」

 

 ロッカーに戻って携帯電話を覗くと、そこには翔からの新着メールが一件。

 珍しい。翔はほとんど携帯電話を使わないのに。

 内容にドキドキしながら携帯を開けると、そこにはただ一言、「ほどほどにな」とだけ表示されていた。

 

「翔さん……」

 

 さりげない気遣いが、セシリアの胸の中を温かいもので満たす。太陽のネックレスを手に取って、セシリアはそっと口付けた。

 

(すみません、翔さん。でも、今は―――)

 

 セシリアは暗くなる空を見上げた。

 あのサイレント・ゼフィルスとは、もう一度、必ず戦うことになる。セシリアには、その確信があった。

 

(今度は、負けませんわ)

 

 敵が何者かは分からない。だが、英国貴族の誇りにかけて、もう二度と負けはしない。

 人知れず、セシリアは誓いを立てた。

 

 

 

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 

 

 

 翌日、授業終了のチャイムが鳴り、ホームルームが終了したので放課後になった。

 放課後では、クラスの人間の行く場所はばらばらになる。訓練に励む者、部活動に行く者、外出許可を取って校外へ出る者、様々だ。

 俺は今日は特に予定が無く、誰かに誘われもしなかったので、暇だ。蒼炎の調整でもしようかと思っていたのだが……。

 

「ねえ、あもー。今日ヒマー?」

「うん?」

 

 カバンに荷物を詰めた俺に話しかけてきたのは、同じ生徒会メンバーの布仏本音だ。

 

「特に予定は無いが」

「なら、一緒に整備科の作業場まで来てほしいんだー」

「……整備科? 何故だ?」

 

 生徒会の業務なら会長から直接言われるはずだ。

 

「あのねー、私、整備科志望なんだけどー」

「ああ、知っている。前に聞いた」

 

 IS学園の生徒は、二年になると授業が選択制になり、通常の操縦科に加えて、ISの整備や調整を行う整備科、管制などを行う通信科などのコースに分かれる。

 前に聞いたが、布仏家というのは整備の名門らしい。布仏の姉である布仏虚先輩は、整備科のエースだそうだ。

 

「実はねー、整備科の先輩が、あもーを一回連れてきてーって言ってるんだ~」

「それで同じ生徒会メンバーのお前が頼まれた訳か」

「そ~。来ない?」

「行くわけがあるか」

 

 行ってももみくちゃにされるだけだろうが。

 

「そおー? でも、あもーにも悪くない話だと思うんだけどなー?」

「何故だ?」

「専用機の整備、整備科の部屋を使っても良いんだってー」

「……何?」

 

 確かに、それなりに魅力的な話だ。

 最新設備の整うIS学園の整備科。その部屋を使わせてもらえるなら、それは嬉しい。一年の整備室のものとは天と地だ。キャノンボール・ファストに向けて蒼炎を調整しておきたいし、整備科の先輩方に繋がりを持っておくのも有りだろう。

 

「分かった、行こう」

「わーい! さすがあもー! お人好しだねー!」

「……最後が余計だ」

「ほんとのことだし~!」

「…………」

 

 手放しで喜ぶ布仏だが、俺は布仏の態度が少しおかしく感じた。先輩の頼みを聞いてもらったくらいでそこまで喜ぶだろうか?

 とりあえず立ち上がり、教室を出て歩いて行く俺と布仏。

 

「……布仏、一つ聞きたいんだが……」

「よ~し、じゃあれっつごー!」

 

 俺の質問は、ハイテンションな布仏の声にかき消された

 

「ま、待て。聞きたいことが――や、やめろ、手を引くな!」

「え~?」

「触れるなと言っているだろうが!」

「軟弱者だね~」

「放っておけ……」

 

 こんなやり取りをしながら、整備科のある棟まで歩いた。

 

(まあ、いいか)

 

 布仏も悪いやつじゃない。さっきのことは、気にしないことにした。

 

 

 

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 

 

 

「きゃー! 天羽くんよー! 近くで見たらもっとイケメンー!」

「来年は整備科に来てもらうわよ! 分かったわね!?」

「……あ、ヤバイ、鼻血が……!? わ、我が人生に一片の悔いなし! ばたんっ」

「麻子ちゃーん!? だ、誰か、助けて下さーい! 助けて下さーい!」

 

「…………」

 

 デジャヴというより、もはやお約束のこの歓迎。当然予想はしていたが、何度経験してもげんなりしてしまう。今まで先輩方とはあまり関わりがなかったので、感動も大きいらしい。

 

「ごめんなさいね、天羽くん。無理を言って」

「布仏先輩」

 

 後ろから、布仏虚先輩が現れた。

 

「構いませんよ。俺にとっても美味しい話でしたので」

「……本音。あなたダダをこねたんじゃないでしょうね?」

「違うよー! あもーが来てくれるって言ったの~!」

 

 いかにも心外、といった様子で布仏は頬を膨らませた。

 

「そう。ならいいんだけれど。……ところで、天羽くん」

「何でしょう?」

「来年、整備科に入る気はない?」

「…………」

 

 実は、その話は以前にも先生方からされた。その都度断ってきたのだが。

 先生方、というか学園側が整備科を勧めてきたのは、俺の能力を見込んでというよりも、俺に極力専用機に乗って欲しくないという理由だろう。

 今、布仏先輩に誘ってもらったが、この人の場合は純粋に俺に入って欲しいだけだと思う。

 

「すみません。今のところ、整備科は考えていません」

 

 興味がないからではない。むしろ、整備科も有りだと思っていた。だが、俺には世界最強になるという約束がある。だから、丁重にお断りした。

 

「そう……」

 

 駄目元だったのか、布仏先輩はそれほど残念そうではなかった。

 

「布仏先輩、いいなー。天羽くんと生徒会で会えるなんて」

「本当よねー。織斑くんも天羽くんも、私たち三年とはほとんど関わりないし!」

「生徒会なんてそんなに頻繁にあるものじゃないわよ?」

「「そ・れ・で・も!」」

 

 整備科の先輩方が話している傍ら、俺は設備を見学させてもらっていた。

 束のラボの、俺でさえ何か分からないある種のオーバーテクノロジー的なものは無いが、それでもかなり高水準だ。これを使わせていただけるとなると、腕がなるな。

 心なしか、胸元の蒼炎が熱を持っている気がする。どうやらこいつもこういう空間は好きらしい。

 

「ねえ、あもー。あっちの方も行かないー?」

 

 布仏が指を差したのは、奥の部屋。

 

「何がある?」

「んーと、多分整備室だと思う」

 

 俺がその部屋にはいろうとすると、布仏は何故かそわそわとし始めた。

 

「おい、どうした?」

「ご、ごめんね~。ちょっと、お手洗いにー」

「早く行って来い」

「い、行ってきまーす」

「まったく……」

 

 俺が迷うとでも思ったのか。心外だ。

 俺は、呆れながらその部屋に入った。部屋に入った俺を待っていたもの。それは、無骨なIS用の補助アームではなかった。一人の女子が黙々と作業をする、後ろ姿だった。

 

「誰……?」

 

 その少女は、ゆっくりと顔を俺の方へ向けた。

 

「――更識、簪……」

 

 眼鏡をかけたその顔は、我らが生徒会長に似ていた――。

 


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