ねこだまし!   作:絡操武者

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10 ネコの必殺技お試し版

 嵐山隊の作戦室にて、警戒区域外に発生するなんてイレギュラーゲートにも程が有るという形だけの反省会をして嵐山隊は解散した。今日で嵐山隊生活も終わりのため、しばらくはここに来る事もないだろう。その足で忍田さんのところに行くと、シフトを見直すとかで明日は休みになった。週6で働いていた計算なので確かにそれがいいかもしれない。とりあえず明後日の午後にでも忍田さんのところに行けば次からの予定を組んであるようにするが、緊急時は連絡をくれるそうだ。

 

 時刻は午後3時過ぎ頃。俺は休憩所にてココアを買って冷ましながら飲む。次はどんな人の隊だろうかと考えていると木虎が現れた。トリオン体を解除した木虎は学校の制服の上からコートを着ている。

 

「ネコ先輩は帰らないんですか?」

「これ飲んだら帰るよ」

 

 何気なく木虎の姿をぼーっと眺めていると、ある事に気付いた。木虎の制服姿はお嬢様学校のものではないだろうか? 確か少し前に学校の友達が帰りに見かけた制服姿を指して「従姉妹が通ってる学校だー」とか言ってた気がする。冬だからコートを着てるが、スカートと首もとの細いリボンが見える。多分間違いがないだろう。根っからのエリート血族なのだろうか。

 

「何ですか?」

「お嬢様学校なんだなーって思って」

 

 そんなどうでもいい事……と言わんばかりの目で見られ一瞬沈黙するが、木虎は話題を変えた。

 

「私、間違ってますか?」

「んぁ? あー、さっきのボーダー規定のこと? 間違ってないでしょ。でも、皆ルールだけで生きてるわけじゃないし、助けられたらお礼も言うでしょ。それを横からルール違反だーって叫んだって、助けられた側は何がなんだか分からないんじゃない?」

 

 木虎が嵐山隊としてボーダーの顔をしてるからマシだけど、仮に俺が言ったとしたら批判だけが生まれるだろう。規定とか煩いの嫌だし言わないけどね。

 俺の言葉に木虎は再び黙ってしまうが、落ち込んだと言うよりは、より嫉妬の炎の力を強めたかの様な雰囲気だ。木虎は「失礼します」と言って本部を出て行った。

 

(怖いねー。ありゃさっきの中学校行くだろうなー)と、ココアを飲みながら俺は考える。木虎藍という人物は高いプライドで出来ている。それに見合った実力も勿論あるだろう。今模擬戦やっても10本中6本はクビ飛ばされるだろう。他の4本は刺されたり斬られたりだ。俺の勝ちはない。

 実力があってプライドの高い人間は他の人にも考えを押し付ける。関係のない赤の他人には興味を持たないだろうが、ボーダーと言う同じ職場の人間だし、三雲君はC級にも関わらずモールモッドを綺麗に倒していたし、生徒達からの人望も有った。嵐山隊が到着しても感謝の言葉と共に規定違反を擁護する言葉に包まれていたのだ。規定違反者だと高らかに言い放っていた木虎からしたら面白くないだろう。

 自分の方が優れているのだと分からせないといけない。そんな事を考えてるのかもしれない。実に面倒な性格である。そんなのは上級ランク同士でやってあげなさいよ。見てても面倒くさい。俺を巻き込むなよ?

 

 ココアの空き缶を捨てて俺も本部を出ることにする。このままスーパーに向かって肉とか買おうじゃないか。豚こまだな。献立を考えながら木虎の面倒臭さも考える。

 木虎は多分、さっきの学校の校門で、下校する生徒達の羨望の眼差しを気持ちよく受けつつ、三雲君を待ち構えるのだろう。規定違反者が逃げ出さない様に見張るとかわけの分からないことを言って本部まで一緒に来るに違いない。もしこの予想が当たるのなら河川敷の方から本部まで来るだろう。俺はそんな面倒臭い出会いを避けるためにスーパーから自宅までの道のりを考えるが、出会うことも無いコースだと判断してスーパーへと向かった。

 

 

 しかし寒い。マフラーだけで過ごすのも限界かもしれない。学ランの中にジャージも着てるけど、コートが必要になってきた。寒いしねー、豚こま肉じゃなくて今日はおでんが良いか。よく知らんけど『思い立ったが吉日』とか言うしねー。俺は冷蔵庫の中身を想像しながら必要な食材を買い物カゴに放り込んでいく。

 

 レジに並ぶと、バイト交代時間だったのだろう人が変わりにレジに入った。高校生ぐらいだろうモサモサした頭のイケメンだ。学校の下校時間とほぼ同時にバイトに入ったであろう時間帯だし熱心な人と見える。心なしか俺の後ろに並ぶ奥様連中も増えた気がする。他のレジの方が空いてません? イケメンの力は凄い。

 

「いらっしゃいませポイントカードはお持ちですか?」

「はい」

 

 無表情だなーこのイケメン。『烏丸』という名札が見えるが、『とりまる』とは珍しい苗字だな。下校時間からこのスーパーまでの距離を考えると俺と同じ高校だろうか? 先輩かもしれないな。ってレジ操作早っ! 他のレジを軽く凌駕するその速さに俺は驚く、しかし、ポイントカードを返してもらったり御釣りを返してもらう時などは、こちらが財布にしまうのを手間取っても急がせない優しさ。やだ、この人本当にイケメン。並んでいる奥様連中も艶かしい吐息が漏れている人がいる。これはしょうがない。学校で会うことがあれば挨拶してみよう。

 

 外に出れば空は少しオレンジ色になって来ている。レシートを眺めながらポイントが貯まっていく数字を見て少しニマニマしていると、少し離れた空に黒い空間が発生するのが見えた。

 

「マジかー……」

 

 はいそうですと答えるかのように警報が街を包み込む。

 

『緊急警報 緊急警報 (ゲート)が市街地に発生します。市民の皆様は直ちに避難してください。繰り返します―――』

 

「でかいな――トリガー起動(オン)

 

 俺はトリオン体に変身してスーパーの屋上に跳び乗る。買い物袋をそこに置き、まずはイーグレットのスコープで確認する。見えるトリオン兵は1体。座学などでも見たことがないトリオン兵だ。見たこと無いけど鯨のようにでかいし空を飛んでる上に―――爆撃し始めやがった。レーダーの感度を上げて広く見るが、防衛任務部隊は恐らく本部近くのようで更に交戦中のように動きが無い。これでは到着まで早くても30分以上は掛かるだろう。

 俺はグラスホッパーとテレポーターを使用して屋上を駆け抜ける。トリオン兵は河川敷と商店街周辺をぐるぐる回っているかのような動きで飛んでいる。

 

 商店街に着けばところどころ瓦礫となり煙も上がっている。トリオン兵は再び旋回して川のほうに向かっていった。そこで本日二度目の再会を果たすことになる人物がいた。

 

「やぁ三雲君、また違反?」

「音無先輩!? 木虎があのネイバーを倒しに行ってて、ぼくは避難誘導を手伝えればと思って―――」

 

 木虎が動いてるなら問題ないか。新型を俺が攻撃したらまた鬼怒田さんに怒られかねないから俺はサポートだな。俺はそう思って空飛ぶトリオン兵を眺めながら、落とされる爆弾を撃ち落したり、三雲君と一緒に避難誘導の手伝いをすることにした。

 

 

 

「ママーママー!」

「そこの人たちと一緒に早く逃げなさい! ママは大丈夫だから!」

 

 少し離れたところで親子の会話らしき声が聞こえてきた。逃げる人たちとは逆方向に進みそれを見つける。

 

「やだぁー! ママもいっしょがいいー!」

「バカ! 言うことを……」

 

 衝撃が走り子供の上から建物の瓦礫が降ってくるのが見えた。

 

「ネコキック! あーんどスコーピオン!」

 

 俺はグラスホッパーで飛び出し瓦礫を安全な位置に蹴り落とす、細かい瓦礫はスコーピオンを細かい木の枝(ブランチ)にして切り払う。三雲君は子供を抱えるように守っていた。助けるのはとてもいいことだ。しかし、あれほど綺麗にモールモッドを倒せる力があるのにその動きは不自然だ。やはり、あれを倒したのは俺の感覚どおり三雲君ではなさそうだ。そもそもあの時は片腕斬り落とされていたし、やはり何か裏があるのだろう。

 

「大丈夫!? ケガは!?」

「……うん、へいき」

「少し離れててください瓦礫をどかします」

 

 感謝の言葉も頂きつつ、その他に逃げ遅れた人の情報などを貰いつつ俺と三雲君は分担して建物へと助けに行った。

 

 

「ボーダーが来てくれた!」

「ここだ! 助けてくれ!」

「ありがとう! 助かったよ!」

 

 俺はシェルターに非難するように伝えてデパートを見回りながら木虎に通信を送ってみた。

 

「こちらネコ、こちらネコ。空飛んでるって噂の木虎さん聞こえますか?」

『ネコ先輩、来てたんですか。たった今―――何!? なんなのこれ!?』

 

 木虎の焦った返事と共に、デパートの窓から覗く空飛ぶトリオン兵に異常を感じた。アレ落ちて来ようとしてないか? 木虎も街に墜ちると考えている焦った言葉を放った。

 どうにか押し返して川に落とせないだろうか……。鬼怒田さんに怒られるかもしれないが被害が出るよりも良いだろうし仕方ない。アレ、やってみるか。他に良い方法も思い浮かばず俺はスコーピオンもライフルも解除した。

 使用するのはシュータートリガーの通常弾(アステロイド)

 

「悪いな木虎、実験台になってくれ」

『何ですか!? 声が小さくて聞こえないんですけど!? こっちは止まらなくて、こいつ街に墜ちて自爆をする気かも―――!!』

 

 俺は屋上に出てアステロイドキューブを作り出す。それは仮に地面に置いたとした場合、俺の身長ぐらいの大きさになり(俺よりほんの少し大きいだけだ。べ、別に気にしてねーし)、これを分割をする。分割をする。分割して、分割を重ね、分割を繰り返す。最終的に20×20×20の8000個にも及ぶキューブを作り出す。突撃命令を待つ光の胞子の様に俺の周りをゆらゆらと浮いている。

 俺の攻撃が内部破壊という特殊性を持つと言うのなら、100発でも1000発でも10000発でも撃って数多く当てれば良い。宝くじを全て買い占めるのならば1等は必ず当たる。作り出した小さなキューブが全て当たらなくても内部からトリオン器官に当たる確率は増えて空で爆発してくれるかもしれない。木虎も巻き込まれてベイルアウトするかもしれないけど、その時はその時だ。これで上の人たちに勝てる証明にもなるし、怒られても必要経費と考えよう。

 百発百中じゃなくても良い。下手なシューターも数撃ちゃ当たる大いに結構!

 

「これが俺の必殺技お試し版―――」

『止まれ!! 止まりなさい!! 止まって!!』

 

 木虎は通信が入ったままのことも忘れてトリオン兵の上で銃型トリガーを連射している。それを見ながら俺はアステロイドに指示を出す。

 

「―――ネコ(ぱんち)8000(はっせん)!!」

 

 威力は標準より少し低めで弾速重視の8000発もの小さなアステロイドが真っ直ぐにトリオン兵目掛けて空を飛んでいく。内部破壊なんて特殊性が無いとしたらただ嫌がらせのような『猫ぱんち(8000発)』だ。【雨垂れ石を穿つ】と言う。野良猫の拳でも無限に繰り出せばオリハルコンでも叩き割れる! ……かもしれない。アステロイドは俺の様々な期待を乗せて空を走って行った。

 しかし、そんな期待を嘲笑うかのように、ネコぱんち8000はトリオン兵に1発も当たることなく空の彼方に吸い込まれ消えていった。トリオン兵には鎖のような何かが付いていた様に見え、それに引っ張られたかの様に有り得ない動きで川に落ちて大爆発をした。川での爆発による街への被害はなさそうだ。

 まるで引き擦り込まれたかの様な動きだった。やはり最後に見えたアレは鎖だったのだろうか。俺は川の方を眺めながら通信を送る。

 

「……木虎、生きてる?」

『げほっげほっ……はぃ。何をしたんですかネコ先輩……』

 

 川に落ちたであろう木虎は信じられない物を見たかの様な怪訝な声で聞いてきた。しかし、誤解である。俺の攻撃は1発たりとも当たってないのだから。

 

「いや、俺の攻撃は当たってない。鎖っぽい何かに引っ張られたような感じに見えて川に落ちてったけど……あ、三雲君が囲まれてるから、ちょっと行ってくるわ。木虎も被害説明とかお願い」

『……これから向かいます』

 

 

 

 デパートから川近くの商店街に辿り着く。シェルターから出てきた人たちは三雲君を囲んでいるようで、俺は三雲君の隣に飛び降りて着地した。

 

「無事?」

「あ、音無先輩」

 

「あ、さっきの小さい子!! 本当にありがとうね!!」

「このメガネの子にも言ったんだけど、君達のおかげで本当に助かった!」

 

 なるほど、お礼の言葉攻めか。でもね、俺には嵐山隊での経験があるんだよ。実践は初めてだけど、『市民に対するマニュアル・広報編』を暇潰しにザックリだけど読んだからね。

 

「避難指示に従って頂いてありがとうございました。えーと、被害状況の確認などで、これよりボーダーより公式発表もありますので、いくつか質問する点もあるかと思いますが、出来る限りで構いませんので情報提供なども宜しくお願いいたします」

「小さいのにしっかりしてるなー」

「ネコキックのお兄ちゃん、さっきはありがとー」

「マジ小さいんだけど」

「小さいなー」

 

 市民に対しては真摯に向き合うこと。感情的にならないこと。……うん、俺には広報は無理だな。小さい小さい言う必要ないじゃんか、まったく、イライラするぜ。はよー。木虎はよーこい。

 

「遅くなりましたネコ先輩」

「あ、こいつです! こいつがあのネイバーを倒しました! じゃあ俺はこれで!」

 

 俺の声に木虎に視線が向けられるが、『あのA級嵐山隊の木虎』だと認識すると木虎を持て囃し始めた。中には家や店が破壊されて怒っている人もいるが、三雲君も木虎に言われて市民から少し離れる。そして、いつの間にか三雲君の隣には空閑遊真がいた。

 

「何でここに遊真もいるのかな?」

「帰り道が同じでオサムと木虎と一緒にいたんだよ」

 

 まただ。気持ち悪い感覚が俺を包み込む。しかし、対処法は何となく分かってる。この感覚に対して『その通り』という方に思えばこの感覚は消えるのだ。俺は気持ちを無理矢理落ち着かせて帰ることにした。スーパーに寄って買い物袋を回収しなくてはならない。

 

 

 

 少し遅くなった夜ご飯。手間暇掛けて作った茶飯とおでんを食べていると電話が鳴った。迅さんである。ぼんち揚のことだろうか? 今思えば、初めて玉狛に行ってからは一度も行ってない。つまり、箱で貰ったはずのぼんち揚を忘れてきたままに回収していないのだ。

 

「もしもし、迅さん?」

『やぁネコ君。さっき本部に呼ばれててね、これから46時間ぐらいはゲート発生を強制封鎖したらしいんだ』

 

 へーそんなこと出来るなら常時やれば良いのに。と思わないでもないが、時間制限があるところを聞くに、かなりエネルギーを喰う代物なんだろう。しかし、俺に電話掛けてきた理由は何だろう? 俺に何の関係もなさそうだし、確か迅さんの未来予知は目の前にいる人間の未来しか見えないと聞いた気がする。迅さんには会ってないわけだし俺の未来なんて見えないと思うんだけどな。

 

「はぁ、凄いですね。で、何です?」

『多分ネコ君は明日にでも鬼怒田さんにすごく怒られる。そりゃもう酷く怒られる。最悪の未来ではネコ君は泣いて誰にも手が付けられなくなりそうだ』

 

「何で!? 泣くほどに酷いのは何で!?」

『明日時間取れるかな? 怒られない為にも一緒に行動しようじゃないか』

 

 俺の未来が見えたのは鬼怒田さんに会ったからなのか。エリートめぇ……俺は休みだと言うのに……しかし、怒られるのは嫌だ。理由は分からんけど怒られるというのは気分が良いものではない。ストレスは溜まる。聞いてる限りだと最悪の未来はトラウマになりかねないほどに酷そうである。……仕方ないか。俺は少し考えたが、迅さんと待ち合わせをすることにして通話を切った。

 

 すると本部長補佐の沢村響子さんからメールが来た。迅さんから連絡があると思われるという内容だったが、迅さんが言ってなかった点もいくつかあった。どうやら三雲君も明日一緒に行動するようだ。

 

「ふーん、三雲君は無事だったのか。迅さんが何か視たか、忍田さんが庇ってくれたのかな……」

 

 

 そして、この日の俺は『明日鬼怒田さんに怒られる』という情報が頭に纏わりつき、眠れずに次の日の朝を迎えるのだった。

 

 

 




◆知らず知らずの内に出会うネコ
今回の出会いはスーパーで玉狛支部の烏丸京介にレジを打ってもらいました。ちなみにネコは頭が良いと言うわけでもないので『烏』と『鳥』の字を見間違えており、更に『烏』をカラスと読むとは考えてないので、普通に『とりまる』だと勘違いしました。玉狛に行けば多分問題は解決するでしょう。

◇スーパーのポイント。
細かい設定ですが、Tカード的な感じで色々なところで貯められるポイントと考えて書いてます。『あ、今日はポイント2倍だから買い物に行こう』とかは考えてませんが、ネコはポイントが貯まって行くのを見るのが好きです。

◆ネコ拳8000(ねこぱんちはっせん)
ネコの身長ほどの大きさのアステロイドキューブを20×20×20でカット。結果、8000発アステロイドになりました。まだ試作的な技です。
仮に対人戦であれば、作ってる内にやられるほどに隙だらけです。シューターを覚えて合成弾をやったとしても隙は増える一方です。
※本当に単純なミスをしていたので本文と共に修正しました。
※更にご指摘を頂戴し修正。これで大丈夫だろうか?


◇ネコとストレス
数値で表すとすれば、MAXが100とした場合、
現在のネコのストレス値:27ぐらいです。
ストレスの解消法としては、買い物でのポイントを貯める事と料理とココアを飲むことです。その他にシューターのバイパーを見るのも安らげます。


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