ねこだまし!   作:絡操武者

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ワールドトリガーが面白くて初めて書きました。
よろしくお願いします。



01 ボーダーに入ったネコ

 俺の名前は音無 音鼓 16歳。名前の読み方はネコだ。両親は俺の生まれがねこ座だったことからネコの呼び名で名前を考えたらしい。ちなみに動物のネコは好きなほうだが、名前と被るから遠ざけていたりする。幼少の頃は「ネコが猫と遊んでる」などと揶揄されたものだ。

 

 そんな俺は学校が終わり、その足でボーダー本部に着いたところだ。何故ボーダー本部に来たかと言えば俺がC級のボーダー隊員だからだ。

 

 ボーダーのことを説明するとしたら4年ほど前の話になるのだが、ここ三門市は28万ほどの人口の普通の街だったんだが、ある日突然異世界へのゲートが開いた。ゲートからは近界民(ネイバー)と呼ばれる怪物が現れ、銃も打撃も効かない化け物に市民は恐怖した。それが今でもこの街で生活していられるのは、謎の一団がネイバーを撃退したからだ。それが界境防衛機関『ボーダー』の始まりだ。

 

 その人達のことを俺は知らないが、恐らくはゲートの向こう側の人間か、向こう側の人間が力を貸してくれたかどちらかなんだと思う。けど、まぁ助けてくれたのだしいいだろう。襲う奴もいれば助けてくれる人もいる。地球と変わらない。ただ極端を言えば平和だった日本という国の中に、三門市というランダムで発生するゲートから紛争地域が生まれる様になったということだと俺は考えている。今でも世界のどこかでは銃を撃ってミサイルぶっ放して戦う国があるのだ。化け物が相手なだけ感情的には戦いやすいと思えば気が楽なのではないだろうか。

 

 

 

 休憩所で熱々のココアを冷ましながら飲んで、ふと今までのことを思い出す。ボーダーに入隊した頃のこと、それでもまだ半年ぐらい前のことなのだが……。

 

 俺は三門市外の人間だった。引っ越して来たのだが、自分でではない。ボーダーによるスカウトだ。黒江双葉ちゃんという可愛い女の子からお誘いを受けたのだ。

 ニュースでこの三門市を知って、母親に言われたのが、「将来やりたいことが思い付かないなら、行ってみれば? 視野が広がるかもよ?」だった。

 

 そうは言ってもボーダーになる方法が分からない。そんな事を頭の片隅に追いやったまま忘れ去ろうとしていたある日のこと、街中を歩いていた時に男性数名に囲まれていた双葉ちゃんを見かけた。もしかして襲われてる? とか思って恐る恐る近付いてみると―――。

 

「舐めてるんですか? 次の方どうぞ。―――はぁ、恥ずかしくないんですか? 次の方どうぞ。―――はい、どいてください。次の方どうぞ、ちょっと何離れて行ってるんですか」

 

 双葉ちゃんは罵倒の言葉で主に男性陣を切り刻んでいた。え、何これ怖いと思い離れようとした時には射程圏内に入っていたらしく捕まっていた。

 双葉ちゃんは何かの機械を持っていてそれに触れるように言われた。最初はなんだか分からなかったけど、何かを測定中との事で、その間に自己紹介から始まり―――。

 

「え、音無さんは高校生なんですか?」

「そうだよー」

 

「そんなに小さいのに……」

「ちっちゃくないよ! 双葉ちゃんのほうが小さいよね!?」

 

「でも、150ぐらいですよね?」

「でもってなに!? 155あるよ!」

 

 155.2だし! 怒るところは怒るよ! ―――その後も雑談も混じりながらボーダーだという事を知って色々教えてもらった。

 

「へー、ボーダーの給料ってそんな感じなのかぁ」

「えぇ、ですから私とか中学生ですけど給料良いと思います。それにしても測定長いですね故障でしょうか……?」

 

 その測定器は『トリオン』というモノを計測していたらしく、計測時間が長いからもしかして壊した? と少しだけ双葉ちゃんが青くなっていたが、そんな心配し始めた頃に計測は終了となり、結果は熱烈なスカウトだった。

 

「私よりかなり……。ぼ、ボーダーに入ることをお勧めします。えっと、これ以上の手続きとかは良く分からないので少し待ってください。―――あ、黒江です。加古先輩、凄いのがいましたけど、どうしたらいいんでしょうか?」

 

 どこかに電話を掛けて双葉ちゃんは応援を呼んだらしいが、何か少しだけ興奮していた。

 

「……どうしたの?」

「じ、実は、このスカウトという仕事は初めてでして、トリオン量が少ない人ばかりで何のために三門市外まで来てるんだろうって……その、ちゃんと仕事出来て良かったと思いまして」

 

「あー達成感が凄いんだね。なんとなく伝わってくるよ」

「あの、ありがとうございました。で、出来ればボーダーに入ってくれると嬉しいです。そうすると更に私たちのお給料も増えます」

 

 給料とはなんて正直な子だろう。基本的には防衛任務やランク戦で活動してるらしい双葉ちゃんははじめてのお使いの達成感に打ち震えていたらしい。ボーダーにスカウトするほどのトリオンを持つ人物が中々出てこずキレて自棄になって罵倒しまくっていた時に現れたスカウト出来るほどの人物が現れた時は確かに嬉しいだろう。

 

 俺はその時、自分のトリオン量という凄さを全く気にしてなかった。だって、罵倒されまくり立ち尽くしていた男性陣がやっと立ち直って、いや立ち直らずに泣きながら1人また1人と去って行ってたんだもの。そっちが心配で集中できないよ。

 

 しかし、途中で交代した本格的に書類などを用意してきた加古さんという綺麗なお姉さんに変われば話はグイグイ来た。俺は帰って書類を書いて、両親に同意書を書いてもらった。でも母さんも父さんも良い顔はしなかった。

 

「え、でも。やりたいこと無ければ行ってみればって……」

「そんなこと本当に有るわけないって思ってたもの……」

「ネコ、本当に行くのか? 一人暮らしをするのは構わないし、新しい事に挑戦するのは賛成だが、4年前にニュースでもやってたの見ただろ。あそこの地域は危ないんだ」

 

「でも、俺より小さい子も頑張ってるし、危ない事が無いわけじゃないだろうけど……やっぱやってみたいな」

 

 小さいのは身長と言う意味でも年齢の意味でもだったが、長い事説得した結果、母さんからは離れて暮らすことに涙ながらに色々と言われたが、同意書にサインも貰い、書類を提出した。断るのも申し訳ないし、自分の将来も何も思いつかないので三門市にある高校に編入して、ボーダーに入隊することを加古さん達に勧められた。編入の資金などもボーダーの今後の成績によってはある程度面倒見てくれるらしいし、今まで通っていた高校も今の時点で編入するのならばある程度返金されるらしい。C級は無償労働なので、早くB級にあがってネイバーの討伐頑張ってお金を稼ぎたいものだ。

 

 

 俺は入隊日が来るまで暇だったので本部に通っては訓練室などで色んなトリガーを使った。ボーダー基地の中にはトリオンを消費せずに活動できる場所がいくつかある。その中で俺は的を只管攻撃していたのだが、どうもしっくり来ないトリガーがある。シュータートリガーである。銃型トリガーとは違い色々設定して放つシュータートリガーは難しく、直線上の的に当てることは出来ても、動きながら考えて放つというのが非常に難しい。正方形にして作り出すキューブを割って射出、これは割りと単純で出来た。問題はバイパーというトリガーだ。障害物があったりして直接当てられない的などに使うのだが、2段階までは余裕で曲げられてもそれ以上に曲げて使うのが難しい。的当ては出来ても動く的だと難しいのだ。弾幕ゲームの様で面白いのだが、練習でどうにかなるのだろうか。それともセンスなのだろうか。

 

 さて、問題が発生したのが色んなトリガーを使い始めて3ヶ月ほど経った入隊日だ。説明をしてくれるのがテレビでも見たことのあるボーダーの顔『嵐山隊』だ。木虎さんが可愛いのは知ってるし、嵐山さんが爽やかイケメンだということもテレビで見て知ってる。そんなアイドル的存在が目の前で説明をしてくれていて周りもざわついていた。

 

 説明が進むにつれて俺の使っているトリガーに異常があることが分かった。C級の入隊指導で訓練用トリガーを起動した時の初期ポイントが4200だったのだ。この数値は普通だと1000ぐらいらしく、C級からB級、つまり正隊員に上がるのに必要なポイントが4000で、俺のそれは既に超えていたのだ。確かに素質や熟練度も見てB級に上がりやすいように3000~3800ぐらいにする事はあるらしいが、最初からB級確定ポイントは有り得ないと言われ、トリガーの故障かといくつか訓練用のトリガーを変えても数値に変わりは無かった。試しに1300位のポイントの子と交換しても俺が使えば4200だったし、トリガーを返して使ってもらうとその子は1300となっていた。そして、そのポイントは単純な強さではなく、どれだけ使いこなしているかと言う数値ということから周りと比べると異常だと分かる。

 

「話は聞いた。少し見させてもらうぞ。どいつだ?」

「あの小さい子です。トリガーを変えても表示に誤差は―――」

 

 その情報から偉い人らしい鬼怒田という小さいながら怖い顔をしたおっさんに目をつけられていた。遠くから俺をロックオンしてるらしい。自分より小さい奴を見つけたからといって良い大人が苛める気じゃないだろうな。なんて事を俺は考えていた。

 

 あの時、俺が装備していたのは近接用のスコーピオンって言うトリガーで、初心者レベルの大型ネイバーをどれだけ早く倒せるかのタイムアタックが行われた。いきなり戦闘訓練からなのかと驚きもしたが、実物よりも少し小型化してあるし、攻撃してこない敵、いや的らしい。俺の前に戦闘訓練をしていく人達を見て、俺は新記録を出す方法とかありもしない事を考えていた。その結果、それを俺は2秒で倒した。俺自身が驚きもしたがもう一度やればもっと縮まる気はした。

 

 しかし、ざわざわとしている周りに囲まれること無く、終了のブザーとともに俺は鬼怒田という小さいおっさんに連れて行かれた。他の入隊したばかりのC級隊員に色々言われている様子だったが、俺はこの小さいおっさんに怒られるのだと思った。俺よりでかいけど。

 

 思い出すと笑いがこみ上げてきた。だってあの時の鬼怒田さん。強い口調で怒っているように見えるのに、好奇心や褒め言葉を連発していたのだから。

 

「お前は何をしたんだ! お前みたいな奴は規格外だ! すごいぞ!」

「は、はぁ……えっと、あれ? 怒られてますよね?」

 

「何を言っとるんだお前は! 自分の力も分かってないのか!」

「4200って数字しかよく分からないんですが……」

 

「今はそんな数値どうでもいい! これから休み無しでお前の研究をしなければならん!!」

「え、あの、ありがとうございます? そんな急がなくてもいいのでは?」

 

「馬鹿か貴様は! お前みたいな奴を調べんでどうする!! 一刻も早く調べ上げなければならんのだ! いいか! 毎日通え! いや、泊り込みでもかまわん!」

「あ、いや、学校とかありますので……」

 

「そうか! 気をつけて帰れよ!」

「え、あ、はい。し、失礼しました」

 

「あ、私だ。さっきの彼が帰る。護衛を付けろ」

「え、何? 俺じゃないですよね?」

 

 帰りにはC級隊員から指差されて何か言われてたり笑われてたりするが、褒められ慣れていないことから変な興奮が俺を包み込んでいて気にもならなかった。

 

(あの人じゃないか? 最速の2秒でクリアしたのって)

(あー最短記録らしいね)

(名前知ってる?)

(ネコらしいよ変わった名前だよな)

(じゃあNeko2だな)

(なんだそれ)

 

 途中で合流した嵐山さんが大丈夫かと笑顔で肩を叩いてくれたが、家に着くまで話してくれた。爽やかで優しい人だ。嵐山さんは大学生らしい。弟と妹がいて、この街を守ると熱く語ってくれた。俺が女なら惚れてるのではないだろうか。しかも嵐山さんは家が逆方向らしい。え、まさか本当に護衛付けてくれた上にアイドル付けてくれたの? なら木虎さんの方が良かった。

 

 それから俺は学校終わりにボーダー本部に通い続けていた。しかし、C級として訓練に行き、その後は開発室に連れて行かれ、試作型のトリガーを使って仮想の的であるネイバーに撃ったり斬ったりを繰り返す。しばらくする内におかしいと思いはじめた。念の為に開発室の研究員さんに聞いたことがある。

 

「このネイバーの的って攻撃しても倒せないんですか?」

「設定しなおせば損傷過多の判定で倒せるように出来るよ」

 

 なるほど、つまり今は倒せないのか。しかし、解せぬ。何故倒せない様な設定にするのか。他のC級隊員でもこれほど時間を要することは無いだろうに。5分間、10分間攻撃を続けていても倒しきれない。そしてこの的がどんな設定なのか聞いてみると―――。

 

「あぁ、今は初期の状態にリセットさせるのをループさせてるね。さっきまでは耐久値を弄ったりもしてたけど、鬼怒田室長も楽しそうだよね」

 

 被害妄想が働いた。あ、これは馬鹿にされてるなと判断した。常に治る設定にしているのだから、いくらダメージを与えても倒せるわけがない。どこかで俺を見て笑っているのだ。冷静に見れば性格悪そうな顔してるもんあのちびオヤジ。どこかにカメラがあってボーダードッキリとかで放送されるんだと考えた。

 

 しかし、それは無いとも考え付いた。俺なんかに時間を割いてるほどボーダーは暇ではないと思う。息抜き程度に弄ることはあっても、本格的に苛めるほど暇ではないだろう。思い切って鬼怒田さんに聞いてみることにした。

 

「鬼怒田さん。俺って何をしているんでしょうか?」

「何を言っとるか!! ボーダーは市民を守るのが仕事だ! お前の仕事は何だ!!」

 

「え……同じじゃないんですか?」

「分かっているじゃないか!!」

 

 えぇ……つまりどういうこと? ボーダーの仕事は極端言えば1つだ。ネイバーを倒すのが仕事だ。襲ってくるネイバーから市民を街を守るのだ。それは座学でビデオとかを見た。それだけじゃないのか?

 

 戦闘で足や腕が吹っ飛びながらも戦うボーダー隊員達。B級以上になれば緊急脱出システムの『ベイルアウト』が使えるようになり、トリオン体であの動画のように腕が吹っ飛んでも活動限界が来れば戦線を離脱して本部に送還されるらしい。しかし、これがC級の訓練用のトリガーの場合は送還されないからトリオン切れでトリガーが使用不能になった場合、敵を目の前にして殺されるらしい。ベイルアウトとても大事。そこまで座学を遡って思い出しても自分が何をしているのか分からない。

 

 これは念のために聞いておく必要があるな。

 

「まさか、俺をボーダー全体で苛めてるわけじゃないですよね?」

「違うわ!!」

 

 チョップで叩かれた。

 

「見たところお前は攻撃用のトリガー全てに適性がある」

「じゃあ何であんなのを繰り返してるんですか? 意味不明です」

 

 俺はあんなのと言って個室に投影されているネイバーの的を指差す。アレを続けていても訓練してた方が強くなれそうな気がするのだけど、じゃないと俺がボーダーにいる意味は無いのだから。早くB級に上がってお金を稼がせてください。っていうかシュータートリガーにも適性あるのか、ならやはりシューターとしてのセンスの問題だろうか。

 

「それを説明している!」

 

 また叩かれた。さっきのは俺が悪かったと思うけどこれは理不尽じゃね?

 

「お前は攻撃すると通常の攻撃の他に、別の攻撃をしているかのような数値が出ている! 適性があるというのはどのトリガーを使っても同じような結果が出るということだ!」

「な、なんだってー。ってそんなわけ無いでしょ。鬼怒田さん疲れてるんですか? 目の下クマが酷いですよ?」

 

「疲れてはいるが問題などない。いいか、これはお前がアレに攻撃したデータだ」

 

 そう言ってタブレット端末に映るデータを見せられるが、わけが分からない。どこを見ればいいのだろうか。しかし、鬼怒田さんは意外にも優しく、的を損傷状態にしたデータを再生してくれた。

 

「ちと分かりやすくするか……これでどうだ。この緑色のゲージを見ていろ」

「あ、減って赤いゲージに、更に減った……お、一気に増えて緑になりましたね。あ、また赤に、更に減った……」

 

「これで分かっただろ」

「え? 何がですか?」

 

 3度目のチョップが脳天に飛んできた。

 

「若い奴に分かりやすくゲームのようにしてやったのに全く! これはダメージを受けている仮想敵を回復させているループだが、攻撃1回ごとに回復させている。この意味が分かるか!?」

「1回ごとに? それおかしくないですか? ダメージゲージですか? 今のは2段回で減ってましたよね?」

 

「だからそれをお前がやってるんだ!」

「あ、なるほど……ってそんなこと出来るんですか!?」

 

「それを研究してるんだろうが!!」

 

 しばらくして、動画を撮ってあるらしく確認させてもらう。体力MAXの仮想的。それに弧月という刀のようなトリガーで斬れば的には切れ目が入る。そこからスローで見せてもらう。切れ目からは粒子が噴出しているのだが、アップにしてよーく見ると噴出しているはずの切り口に更に奥に入っていくトリオン粒子がある。

 

 的の内部映像まで出してもらい見てみると、それが内部に入って行き……あ、切り口とは別の箇所が炸裂して傷が増えた。鬼怒田さんが言うにはどれもB級以上が使っている普通のトリガーでオプションは付けていないらしい。

 

 C級の最初の訓練の時も当然のことながらオプションなんて無くて、最初はトリオン量が凄い新人がいて、初期ポイントにも異常が見られると言うことで鬼怒田さんは見に来たらしい。鬼怒田さんは俺が仮想的を倒したデータを見てそれに気付いたらしい。

 

 何が起こっているのか良く分かっていない俺は、鬼怒田さんが凄い技術者だと言うのはとりあえず分かった。いやー最初は意地悪タヌキかと思ったよ。

 

 離れた場所から狙撃するスナイパーやガンナーでもこの状態が見られるのは、射出した弾丸であるアステロイドにそれがコーティングされているかのように射出されているらしい。不思議な話である。俺以外に同じ様なのが居なかったのも不思議な話だ。

 

 そして開発室での研究は進んでいるらしく、嵐山隊の嵐山さんや時枝さんと戦ってもらい、わざと攻撃を受けてもらい胸を借りるような練習試合を繰り返してもらっていた。こっちは全力でも経験値の差は大きいらしく、相手はアドバイスしながら俺を攻撃してくる。これがA級嵐山隊かと思い知らされていた。

 

 嵐山さんは俺の肩を力強く叩いて、「音無君、君の力は凄い! 早く上がって来い!」と言葉の限り力説してくれた。何と励みになることか。でも4000pt持っててもB級に上げてくれませんけどね。ネイバーを倒せませんけどね。とりあえずネコと呼んでもらうように伝えといた。

 

 時枝さんもこれが周りにも行き渡る物なら戦いがより確実になると言ってくれた。ちなみに時枝さんは同い年だったらしく『とっきー』と呼ぶことになった。とっきーは俺のことをネコと呼ぶことになった。『アーサー』と『とみお』と言う名の猫を2匹飼ってるらしい。写真ぐらい見せて欲しいものだ。

 

 ちなみに木虎さんと一緒に帰りました。と言うか送ってもらった。護衛は嵐山隊で継続されていたのだが複雑な気持ちだ。何故って木虎さんが少し怖かったからだ。テレビのイメージが強かった所為だろう。それでも可愛いなーと思っていた。

 

 そんで木虎さんの「護衛って必要ですか?」という割と冷たい感じの一言で俺は鬼怒田さんに護衛いらないって直訴した。そして俺も木虎にさん付けすることは無くなった。

 

 あれはネコ科でも漢字に入っている通り『トラ』なのだ。つるぎ座らしいし、かなり性格はキツイんだきっと。俺は姓名判断と性格診断の本を立ち読みしながら、ボーダーのアイドル木虎 藍をそう評価した。

 

 




主人公設定

名前:音無 音鼓 (オトナシ ネコ)
性別:男
年齢:16歳(スカウト時は15歳)
身長:155.2センチ

三門市外の高校に通い始めた頃にボーダーのスカウトで三門市に一人暮らしで引越して来た。C級の訓練成績で『Neko2』という異名を影ながら付けられる。

猫舌。気分屋でまじめな事もあるし、どうでもいいと思うこともある。
トリオン量はエリート連中より多い、でも千佳ちゃんよりは少ない。中間ぐらいで考えてます。

作品の現時点では9月、10月ぐらいで、まだ原作主人公達とは会ったことが無い。

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