Medal of Honor Silver Star   作:機甲の拳を突き上げる

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21話 最終決戦 前篇

これ以上ないラブロマンスを繰り広げたウェルキンとアリシアはデュースが運転するブランダルカーと言う名のハンンヴィーで部隊と合流した

 

その時のからかわれ様と言ったら凄まじいものであった。第7小隊の面々はもとい、その場にいたレンジャーに加え、無線で聞いていたフォース・リーコンや戦闘車両部隊の面々が無線で祝いの言葉を投げかけるほどだ

 

そんなこんなで、無線からのお言葉にアリシアが顔を真っ赤にしながらも先に行ってしまったマーモットを追いかける。いくら足が遅いからとはいえ、結構な距離まで離されており、ペダルをめいいっぱい踏み込んで急ぐ

 

そして時間が掛かりながらもなんとかヴァーゼル橋前までついた

 

「やっとヴァーゼル橋か、あのデカ物は首都に辿り着いてしまってるかもな」

 

目の前のヴァーゼル橋はランドグリーズまで一直線であり、目と鼻の先だ。そこまで来たのにマーモットの姿が見えないと言うことは既に乗り込まれている可能性があるとダスティーは考えていた

 

「とにかく、このまま前進だ。あそこにはマザーやラミレスの部隊がいる、問題ない」

 

首都の近くにある義勇軍基地にはエイプラムスが1台壊れてるとはいえ、戦闘可能なのが2両にブラッドレーが2両、ヘリはチヌークを合わせて7台ある

 

「……!ヴァーゼル橋手前に、帝国軍が布陣しています!」

 

するとアリシアが前方に帝国軍の兵が陣取ってるのを確認する

 

「あの部隊は、イェーガー将軍の戦車隊だわ。厄介な相手ね」

 

バーロットが陣取っている戦車隊がどこの部隊かを識別する

 

「イェーガー……あのグローデンの森に出てきた奴か」

 

パンサーが目の前の戦車隊を睨み付ける。グローデンの森で帝国の補給基地を占拠しにいった時に出てきた試作重戦車に描かれたマークを思い出す

 

「おいでなすったな、ガリア義勇軍に傭兵の皆さん。恨みはねぇが、ここを通す訳にはいかん」

 

帝国軍試作改良型重戦車・ケーニッヒヴォルフの上に座りながら目の前にいるガリア軍の旗とアメリカ軍の星条旗を見る

 

「わが故国・フィラルドが独立を取り戻すには、マクシミリアンの力が必要だ」

 

例え犬呼ばわりされてもな。そう言い、戦車の中へと入る。守ることだけを考えてか、かなり堅牢な構えであった。このままでは時間が取られ、消耗するのが目に見えていた。すると、パンサーは無線機を取出し

 

「お前達に構っている時間など無い」

 

そう言うと無線のスイッチを入れた。いくら待っても攻めてこないガリア軍にイェーガーは不振に思い始めた

 

「奴ら、首都が陥落されるかも知れんと言うのに何故攻めてこない」

 

マーモットが刻一刻とランドグリーズに攻め込んでいる中、まったく手を出してこないガリア軍。イェーガーは嫌な感じがすると思っていると

 

≪将軍!報告にあった飛行兵器が接近してきます!≫

 

部下からの報告にイェーガーは舌打ちした。ナジアルやバリアス砂漠でその姿を見せた飛行兵器、傭兵の兵器と聞いたときは驚いたが、その武装は重機関銃とロケットであると情報があった。そう……その情報しかなかった(・・・)

 

「戦車は建物の陰に隠すよう通達しろ。直線的な攻撃しかできないロケットなら、この重戦車部隊の装甲は貫けない。屋上にいる奴には身を隠すように言え」

 

無線手にそう伝える。建物の陰に戦車を隠し、身を乗り出していなかったら問題ないとイェーガーは考えていた。それが彼の敗北の原因と知らずに

 

≪ガンシップ03、目標を確認。指示を≫

 

目の前にいる敵戦車を見つけたアパッチがパンサーに指示をこう

 

≪ウェポンオールフリー、繰り返すウェポンオールフリー。直ぐに目の前の戦車を排除しろ≫

 

パンサーは全武装の許可を出す。それはアパッチ本来の力を示すものであった

 

≪ガンシップ03、了解。攻撃を開始する≫

 

そこからは一方的な虐殺であった。南西の方角から戦域に突入してきたアパッチはヴォルウ特殊装甲型を捕捉する。シーカーが作動し、マーカーがヴォルフと重なりLOCKの文字が表示された。そして、赤い発射ボタンを押し、ヘルファイアが飛翔していく

 

自分に目がけて飛んでくると思ったヴォルフが建物と建物の間に隠れる……それが自分で逃げ道を無くすと知らずに。まっすぐ飛んでいくと思ったヘルファイアが跳ね上がり、空へと飛んでいく。それに何事かと見上げるイェーガー、ヘルファイアが空に向かっていくかと思ったら、次には地面目掛けて落下していた

 

それはヴォルフの隠れた建物を間へと向かっており、気づいたヴォルフは急いで全身する。しかし、それを追いかけるように追尾していく。決して逃れることのできない地獄の炎、それはヴォルフを捉え、直撃した。装甲が厚いのが自慢なヴォルフお特殊装甲型も上部装甲を狙われるとは考えてもおらず、その薄い部分を狙い撃ちにされ一発で破壊される

 

その光景を一部始終を見ていたイェーガーは

 

「逃げ回れ!絶対に足を止めるな!」

 

戦車へ逃げるよう言う。建物の間に隠れていた重戦車が飛び出すように逃げる。だが、それは自分から標的になるようなものであった。その姿を捉えたアパッチがシーカーを作動、LOCKするとヘルファイアが飛んでいく。トップアタックをするヘルファイアは地上を走る重戦車を追尾していき……破壊する

 

すると、屋上にいた帝国兵はアパッチに攻撃を開始する。頭を上げた帝国の狙撃兵の頭が撃ち抜かれる。屋上で銃を構えていたマリーナがM24のボルトを引く、そこから飛び出した空薬莢が地面へと落ち、金属が弾く音を鳴らす

 

帝国兵がいた屋上の周りには既に第7小隊とアメリカ軍が配置しており、頭を上げるのを待っていたのだ。さらに、上空から30mm機関砲が降ってきて、対戦車砲も対戦車兵も突撃猟兵関係なくひき肉へと変えていく。ヴォルフと重戦車がやられたのを見たイェーガーは何とも言えぬ顔をしていた

 

「あの飛行兵器には追尾してくる兵器がつんであったとはな……それに驕らず、兵への配置も行っていた。その配置も見事なもんだ、頭を上げたら最後って訳か……グレゴールとセルベリアが負けたのも頷ける」

 

そう呟き、イェーガーはハッチから身を出した

 

「総員につぐ!この場から撤退し、脱出しろ。ここで無駄に命を散らす必要もない」

 

そう大声で言うと、帝国兵があわて始める

 

「お前たちは、あの最精鋭たる義勇軍と傭兵に勝てるのか!ここで無駄死にせず明日へ生きろ!これは命令だ」

 

イェーガーはそう言うと笑う。すると帝国兵も何かを感じることがあったのか、銃を下していく。だが、まだ油断できないと屋上ではアメリカ兵がイェーガーを照準に捉えている

 

すると、イェーガーが戦車から出てきて、手を挙げながら大通りまで歩いてくる

 

「俺達の負けだ!部下達には寛大な処置を望む!」

 

それを見たバーロットはどうするべきか考えていると

 

「大尉、ここは先に進みましょう」

 

パンサーがそう言う。バーロットが何故かと聞くと

 

「ここで彼らに時間を取られていては手遅れになります。今は無視して進むべきかと、敵の戦力も大半を失い、抵抗の意思も見られません」

 

そう言われ、バーロットが少し考えたのち

 

「分かった。ここに第2小隊を残し、我々はランドグリーズへと向かう!」

 

そう指示をだす。ケーニッヒヴォルフはその場で破壊され、義勇軍はランドグリーズへ向かう。すると、イェーガーの前にハンヴィーが停車する

 

「イェーガー」

 

そこにはセルベリアの姿があり、イェーガーは心底驚いた表情をした

 

「セルベリア!お前、生きていたのか!」

 

指さしながら聞くと

 

「あぁ、この男に救われてな。お前はこれからどうするんだ?」

 

セルベリアがデュースの肩を叩き、尋ねる

 

「俺はもう帝国に戻るつもりはない」

 

イェーガーは腕を組み、セルベリアを見ながらいう

 

「俺は故国・フィラルドの独立を取り戻す為に、マクシミリアンの力に賭けた。軍事力さえあれば、国を取り戻せる……軍事力こそが、国を守る力だろ思っていた」

 

壊れたヴォルフを見ながら心の内を言う。その言葉にはデュース達も思う所があった、軍事大国であり世界の警察と自称するアメリカ合衆国。自分たちが正義だと疑わず軍事介入や軍事力を示すことが多々とあるのだ

 

「だが、俺はガリアの連中の前に敗れ去った。そして、気づかされたのさ。故郷を、共に暮らす仲間を、慈しむ気持ち……やつらの心こそが、国を守る力なのだと」

 

どこかスッキリとした表情でいうイェーガー。実際に戦ったのはグローデンの森だけだが、その時以降戦火を挙げ、国にだけでなく自分自身にも忠を尽くすガリア義勇軍が少し羨ましく思っていたのだ

 

「俺はフィラルドへ行こうと思う。お前はどうするんだ?マクシミリアンの元に行くのか?」

 

そう尋ねると

 

「いや……私は旅に出ようと思う」

 

そう言うとイェーガーは感心した表情をする

 

「私はマクシミリアン様に捨てられた……だからこれからは自分が生きる理由をさがしてみようと思う」

 

セルベリアもこれまでの余裕のない氷のような表情でなく、実に人間らしい感情を表にだした表情をしていた

 

「そうか……それもいいだろう。お前も今まで見たなかで、一番いい顔をしているな!」

 

笑いながら言うと、セルベリアが助けたと言ったデュースの顔を見る。まだまだ若いにも関わらず1流の兵士の風格をしているとイェーガーは思った

 

「あのセルベリアがな……さて、俺はもう行く。マクシミリアンの奴によろしく言っといてくれ」

 

そう手をあげ、イェーガーは歩いていき、デュース達はランドグリーズを目指す

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

義勇軍が急いでランドグリーズに向かっている頃、既にマーモットは首都ランドグリーズに到着し、そのまま突撃してランドグリーズ城へ攻め入っていた

 

廊下の先にある謁見の間、そこに一人の男が入ってきた。その男は白い鎧と兜を被ったマクシミリアンであった。コーデリア姫の目の前にくると胸に手を当て、頭を下げた

 

コーデリア姫の謁見を賜り、光栄に存じます。私はマクシミリアンと申す者、御城下にいささか乱暴に参上つまった段はご寛容いただきますよう」

 

そういい頭を上げる、するとコーデリア姫の傍にいたボルグが前に出ると

 

「さすがは名将の誉れ高い、マクシミリアン殿下!電光石火の国境線突破、感服の極みです!」

 

マクシミリアンが攻め入ったたことを賞賛していた

 

「連邦と結ぼうとした直後に手の平を返して、わが帝国に内通とはな」

 

その様子を無関心に思いながら言うマクシミリアン。ボルグは密かに帝国と内通していり、ガリアを売る算段だったのだ

 

「これもガリアを安泰ならしめんための決断!小国が生き残るには、大国の庇護が必要不可欠。わがガリアは、無条件降伏を受け入れ帝国の属国となりましょう」

 

ガリアの為なら仕方いと言うボルグ。勝手に無条件降伏を受け入れ、更に帝国の属国になるとまで言い始めた

 

「そのかわり、約定どおりにこのボルグをガリアの統治者としてお認め頂きたい」

 

とうとうその口から野心が漏れた、この男には忠誠も愛国心も初めから無かったのだ

 

「フフフ……余はガリアに帝国ごときの属国となることを求めぬ」

 

それをマクシミリアンは鼻で笑い、祖国である帝国を『ごとき』と言い放った

 

「このマクシミリアンが大公として即位し、ガリアは新しい国として生まれ変わるのだ」

 

その顔に笑みを浮かべて言う。それにボルグは焦り始める

 

「な、なんですとっ!」

 

その内容にボルグがどういう訳なのかを聞こうとするが無視され

 

「そして、この城に眠る『ヴァルキュリアの聖槍』の力をもって……ガリアは大陸最強の国家となる」

 

その言葉にコーデリア姫が驚き顔を上げる

 

「あなたは、なぜそれを!?」

 

マクシミリアンのしる秘密、それを知っていることに驚いていた

 

「コーデリア姫、貴女には余の妃となってもらう。ヴァルキュリアの末裔であるランドグリーズ家の血統は、大陸の王となる余にふさわしい」

 

大陸の王となり、ヴァルキュリアの末裔であるコーデリアを娶ると言い出した

 

「ヴァルキュリアの末裔……あなたはその血統を利用しようというのですね」

 

コーデリア姫が睨みながら言うと

 

「いかにも。ヴァルキュリアの威光と権威は、この現代においても衰えてはおらぬゆえ」

 

それを肯定する。するとコーデリア姫が目を瞑り、僅かに下を向く

 

「……では、あなたにお見せしましょう、わが血統の……真実の姿を」

 

玉座から立ち上がり、頭に被っていた物を脱ぐ。そこにあったのは……黒い髪であった。それにボルグは驚きの声を上げ、マクシミリアンも予想外という顔をした

 

「わたくしはヴァルキュリア人ではありません。ダルクス人なのです」

 

コーデリア姫はヴァルキュリア人ではなくダルクス人であったのだ

 

「い、いったいこれは……どういうことだ!」

 

その余りにも衝撃的な事実にボルグが混乱していた

 

「教えましょう、真実を」

 

そしてコーデリア姫は歴史の真実を語り始めた

 

数千年前、大陸を支配しようとしたヴァルキュリア人がガリアの地に侵入してきた。先住民であったダルクス人達はヴァルキュリアに抵抗した、しかしラグナイトの力を使うヴァルキュリア人はダルクスの都市や村を焼き払い、ダルクス人達を追い詰めていった

 

その時、ダルクスの有力な豪族がヴァルキュリアに寝返り、ダルクス人は敗れ、ヴァルキュリア人に支配されたのだ。その後、ヴァルキュリア人は歴史を書き換え、大地を焼いた罪をダルクス人になすりつけた。その裏切ったダルクスの末裔こそがランドグリーズ家だったのだ

 

ヴァルキュリア人に協力した見返りに、コーデリア姫の先祖はこの地の統治を任された。自らをヴァルキュリアの末裔の称し、同胞であるダルクス人を迫害していった

 

「これが……全ての真実です」

 

本当の歴史がどうだったのかを言うと

 

「民の不満をそらす対象を作ることで政体を安泰にする……為政者の常道だな」

 

ダルクスが迫害された理由は最もなことだとマクシミリアンは言う

 

「わたくしは、この真実に悩みました……偽りの姿で国民に接することを苦しみました。その苦しみから逃げるために考えることと意志を放棄してきました。しかし、ある1人の兵士と出会い、わたくしはその過ちに気づかされました」

 

コーデリア姫の脳裏に浮かび上がるのは、自分を説教してくれたパンサーの姿であった。コーデリア姫はマクシミリアンの眼前まで迫る

 

「ヴァルキュリアの血統に縛られて生きることでなく、自分の意志で生きていくこと……それが、わたくしのなすべきことなです」

 

マクシミリアンの前で堂々と啖呵を切る

 

「ならば余の妃となればよかろう……」

 

それでもマクシミリアンは余裕の態度を崩さない

 

「いいえ、ガリアを守るため……わたくしも戦います」

 

コーデリア姫はナイフを抜き、マクシミリンに構え突き刺そうとするが腕を掴まれる

 

「フフフ……ガリアの国の婚約は随分と物騒な形式をとるのだな」

 

その腕を捻り上げられ、投げられる。するとマクシミリアンはボルグの方を向く

 

「そして……貴様のような状況によって主を裏切る輩も信用できん。新たなガリアに、この男は不要だ」

 

懐から取り出した拳銃でボルグの頭を撃ち抜く。その光景を見たコーデリア姫は口元を押さえる

 

「さて、コーデリア姫。そなたには婚姻契約書に署名してもらわねばならぬ」

 

そういい、コーデリア姫に近づこうとしたマクシミリアンだが、突然謁見の間の壁が爆発する

 

「コンタクト!」

 

その声と共にマクシミリアンに銃撃が飛んでくる。咄嗟の判断で転がって避けたマクシミリアン、そこから現れたのはマザーが率いるシールズであった。パンサーからの通信でマーモットが向かっていることからブラックホークでそのままランドグリーズ城に潜入し、気を窺っていたのだ

 

ボルグを撃ち殺し、関心が完全にコーデリア姫に向いた瞬間を狙って爆破突入をしたのだ

 

「貴様らは!あの傭兵共か!」

 

突然現れた傭兵に驚きながらも、コーデリア姫を確保しようとするが、足元に銃弾を撃ち込まれる

 

「今のは警告だ、次に動くと永遠に王にはなれないぞ」

 

話の一部始終を聞いていたマザーはマクシミリアンの狙いを知っており、それにマクシミリアンは苦虫を噛潰したような顔をする

 

「お怪我はありませんか?」

 

ラビットが急いでコーデリア姫を確保、自分の背に隠し、徐々に後退していく

 

「あなた方は……パンサー様達の」

 

その姿と特徴的な印、星条旗を目にしてパンサーと同じ部隊であると気づく

 

「お助けに参りました」

 

そうマザーが言うと扉からマクシミリアンの親衛隊が入ってくる。それらと銃撃戦になり、マクシミリンは逃げていく

 

「報告!敵傭兵団が、このランドグリーズ城に向かってきており、我が方苦戦しております!」

 

逃げてきたマクシミリアンに帝国兵が報告を言うと

 

「報告!内部にて近衛大隊が出現!激しい抵抗にあっています!」

 

あまりにも想定外の出来事が起き、マクシリミリアンも情報を整え、状況を把握していると

 

「報告!ガリア義勇軍がヴァーゼル橋を突破!イェーガー将軍の防衛隊が敗走!義勇軍はこのままランドグリーズへと進撃中との模様!」

 

さらに想定外の出来事にマクシミリアンは振り向く

 

「なんだとっ!」

 

さすがにこの状況が不味いと思ったその時、全周波数でラジオが流れ始める

 

その内容がガリア義勇軍と独立遊撃隊がヴァーゼル橋を突破し、首都ランドグリーズを解放のため進撃中。更に城を奪還せんとして独立遊撃隊の別動隊の活躍をエレットが放送していた

 

これにガリア軍全体の士気が上がり始め、国民にも希望が残されていると言い、国民が絶望から希望を持ち始める

 

「やむ得まい、余自ら出撃する。マーモットの準備はできているな」

 

マクシミリナンが後退を余儀なくされたことを悟り、マーモットへの後退を決意する

 

「は!準備はできております」

 

その報告にマクシミリアンが口に笑みを浮かべながら急いだ

 

マーモットのエンジンが始動し、徐々に後退していく。だが、それはランドグリーズ城の塔を引き連れてだ。塔を抜き取ったかのように引き摺り出しながら後退する。塔が外壁を崩しながら傾いていき、その中から現れたのは巨大なヴァルキュリの槍であった


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