聖杯奇譚 魔王降臨   作:ヤッサイモッサイ

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うんこの位の短さが丁度いいよね。
今回は短めで展開も早め。いざ最終決戦!描写するとしたら凜君サイドの鯖の戦闘かなぁ......いやそれでも作者に知識がなさすぎていい戦いに出来る気がしない。そもそも人間とドラゴンの戦いが想像つかない......一応私は戦闘を書く時、「真正面から剣技で勝ってズバッ!」って感じではなく、何らかの要因があって勝利させたいタイプなのでそうあるよう頑張ってるのですが(純粋な戦闘描写がかけないんです)......竜を相手に小細工って何をすればいいんだ?エリちゃん小細工出来るの?てかカーミラさんはどうやって戦うのよ?あの宝具食らったら死ぬよね!?相殺できる感じのでもないし!......先が思いやられすぎる。さらに言えばジャンヌ対ジャンヌとかただの泥沼だコレ!?ですよ。

あ、サンタオルタ最終再臨しました。可愛いよね!では本編どうぞ


臥竜転生、いざ決戦の時

嫌な予感なんて言葉、現実で使う機会はそうないのだけれど。実際使う時が来たらサラリと口から流れ出るものなのだと……俺は今そんな場違いなことを考えていた

 

俺達が二人のドラ娘を仲間に加え、ジャンヌ達は無事に聖ジョージを連れて帰ってきた。

結果としてジークフリートの呪いが解けたことは、間違いなく良いことだろう。

 

「────ふむ、マスター達が気にすることじゃない。彼女がそういう人間であることは、僕もよくわかってた。だって彼女がピアノを聞きたがって聞かせられたことなんて、一度も無かったんだから」

「あぁ、あれが死亡フラグじゃったのか。王女もどこまでも献身的というか……一人残るとか言い出した時は正気を疑ったわい」

「……信長さん、そんな言い方はやめてください。マリーは私達のために身をていして!」

「聖女様は王女よりも鈍いのぅ、欲がないってのは目を曇らせるか……王女が残ったのはわしらのためじゃないよ、いつも言っとった通り、民草の為じゃろうに。まぁそこがわしからすれば理解出来ん。統治者になったものに、理解出来るやつはおらんじゃろうな」

 

……マリーさんは帰ってこなかった。ただ一人殿を務め、そして数刻前に散ったそうだ。

 

「信長は良くも悪くも、誤魔化す事をしないからね。ジャンヌ、信長は別にマリーさんのことを馬鹿にした訳じゃないよ。理解出来ないことを褒めてるのさ」

 

裏切りによって身を滅ぼした少女……そういった所を見れば、王女も聖女も魔王も変わらない。未練が無いことは同じでも、未だになんであんな結末になったのかを理解出来ない信長からすれば、彼女の間違いを繰り返すひたむきさは、信長の言う欲では測れない物だった。それは信長をして最高の賛美に近い。

 

「さて、マリーさんと中の良かった二人には悪いけれど、過去を引きずっている場合じゃない。決戦は明日……俺達は正面から戦う力を得ている。今は体力の回復に努めよう」

「あら!では向こうで休みましょうか、旦那様(ますたぁ)?」

 

……せっかく話をまとめようとしたのにこのバーサーカーと来たら

 

「……うむ、じゃあ主の言葉に従って過去のことを話すのはやめようか────そこを退け青ヘビ、何が“ますたぁ♡”じゃ?貴様は主と契約すらしとらんじゃろうが!」

「ウフフ、余裕が無い女は怖いですね。別に私はサーヴァントとしての契約なんていりませんもの、赤い糸の繋がりさえあればそれで構いません」

 

何故か俺の横から離れない清姫の存在に、案の定信長が噛み付いた。嫉妬……といえば嫉妬なのだろうが、どうにも二人の温度差がなぁ……まぁ、二人して熱が入ってた場合それはそれで俺が灼熱地獄に放り込まれてしまうわけだが……え、どっちが熱いほうかって?清姫に決まってるだろう。信長のはほとんど所有欲というか独占欲だ。そうでなければ突きつけられた刀の軌道上に俺が入るものか

 

「さて、それじゃ凜君の言葉に甘えて、他のみんなは向こうで休もーう!マシュもおいでー」

「はい、先輩!!」

 

あぁ、危機を察知して逃げた面々が恨めしい……マシュなんて一回もこちらを見なかったからね!ずっとシロのこと見てたからね!向こうも向こうで怖いよ!

 

「シャーッ!!」

「威嚇まで蛇らしいのう!人間を誑かすのはお手の物か!?」

「……君らもういいから休もうよ、俺寝たいよ」

「「ダメ!!」」

 

……あぁ、そう。じゃぁもうこのまま寝ちゃおうかな……永遠の眠りにならないといいなぁ。

 

薄れてきた意識の向こう側で、焚き火とは別種の炎がぶつかりあっては弾けてるような感覚がしたけれど、既に外界と内面の間に境界を敷いた俺の脳がそれらを明確に認識することはついぞ無かった

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

さて、昨晩の喧騒が嘘のように、世界は静まり返っている。文字通り、一つの国が沈黙している。

俺達がいるのはフランスはオルレアンが南部の広大な大地……国に蔓延る竜たちの息吹に草木が焼かれ、戦争の痕に大地が痛めつけられた正しく不毛の大地

戦力は十分に整えた、数でこそ負けているが、こちらにいるのはどれもが一騎当千のサーヴァント、この戦争に今更数は関係ない

 

「子ジカ、アタシは殴ってやらなきゃならない奴がいるから。先に私用済まさせてもらうわよ」

「俺もだ。衝突が避けられない以上、俺がやるのが適当だろう。元々昨日はそのための戦いだったのだから」

 

宿敵の残るサーヴァントも、既に心を燃やす敵を失ったサーヴァントもいる。彼らをどう使うかが、この戦争の行方を分ける

 

「残ったサーヴァントはアサシン、ランサー、セイバー、ルーラー、そして正体不明の黒幕か?」

「もしもジルが黒幕ならば、そのクラスはセイバーでしょう。彼は優秀な騎士でしたから」

 

とはいえ、黒幕がそう簡単に表に出てくるはずもない。ファブニールはジークフリートが、アサシンにはエリザベートが、ジャンヌはジャンヌ同士で戦うとしても、周りの竜種を抑える役に、未確認サーヴァントへの対処へも考えなければならない。もしもすべてのクラスを呼び出しているのなら未だにアーチャークラスは出てきていないわけだが……これがもしもあの冬木のアーチャーのようなタイプであれば地獄だろう。あの時の戦いは彼に何らかの遠慮があったからこその結果……ましてやこのような戦場ならば、あの宝具の量は致命的が過ぎる。

 

「何にせよジークフリートには必ずファブニールを破ってもらわなければならない。邪竜が生きていれば黒いジャンヌは降りてこないし、黒いジャンヌが生きていれば黒幕も出てこない」

「わかっている、この剣にかけて誓おう。途方もない負けの中から、勝ちを拾うような厳しい戦いになるだろうが、俺は負けられない……ライダーの思いも背負っているしな」

「……あぁ、そうだね」

 

向かい合う軍勢はそれこそ地を覆い、天を飲まんとする規模の死兵に飛竜。中央の一際大きな黒点こそが、この戦争の最大懸念物たる邪竜ファブニール。

 

「向こうの勝利条件は俺達全員の殺害、サーヴァントが出てくるまで、絶対に離れるな────勝つ為じゃなく、殺すために」

 

俺の使役するサーヴァントは信長にジークフリート、清姫にエリザベート……以前とは違い、だいぶ充実した戦力だが……その分防御力はきっと紙以下だ。

それはつまり一回のミスも許されないということ、シロもあの数のサーヴァントを使役していてこちらに回す余力は無いだろう。

生き残るには自力で何とかする必要がある

 

「カカッ、野蛮になったのぅ主も」

「絶対に何処かのミーハー魔王の影響ですわ、なんとしても引き離さなくてわ……あら信長さん。私の攻撃は範囲がでかいので────巻き込まれないでくださいね?」

「……なんであんた達まだ争ってるのよ。昨日の夜騒ぎすぎてあの盾バカに殴られたの、忘れたの?」

「了解した、マスター。この身、汝の剣となろう」

「あれ、ジークフリートだけなのかな俺のサーヴァント」

 

そんなやり取りとほぼ同時に、敵も動き出す。まっさきに飛び出してきたのは、羽ばたき一つとっても群抜けた力強さで被害を振りまく邪竜と、地上で屍を率いる四騎のサーヴァント。

それらは周りの雑魚を置いて、彼方に見るような距離を数瞬の間に詰めてきた。

 

……やはり居たようだ。未確認のサーヴァント、緑色のシルエットのアーチャーが。

 

我先にと雪崩込む四騎の最後尾を走るそのアーチャーを、アマデウスが開放したらしき宝具が捉え動きを止める。対魔力を持って抵抗し、抜け出そうとするそこへマシュが食いついた。

次に捉えられたのは、見ているとどうにも男女の境目がわからなくなる眉目秀麗な剣士。最優のクラスに相応しく、強引にステータスで抜け出してみせるが今度はそこへ聖ゲオルギウスが切りかかる

 

これで二騎……残るのはランサーにアサシン。アサシンはエリザベートが戦うので、残った中でぶつけられるのは、同じく三騎士のクラスたる信長だ

 

「信長、ロン毛の方頼むよ。清姫はここで待機して雑魚の掃討と有事の対処。あとの二人は……言わなくていいね?」

 

俺の問いかけに、それぞれが得物を持って頼もしく応じる。

信長は刀を抜くとマントを翻してランサーへと切りかかり、清姫は扇子を広げると自身の吐息を煽って炎を生みアサシンの足を止めた。そこに悪魔が持つような鋭い槍を構えたエリザベートが飛びかかり、勢いのままにこの場から引き離していく。

 

……残ったのは一番の正念場、神話の再現ならぬ神話の再戦。

 

「……三度相見えるととはな。俺もそこまでお前に好まれているとは思わなかったぞ」

「竜殺し……ファブニールの気が立っていると思えば、復活したのね」

 

しかし、その戦いにも異物が交じる。邪竜に跨りし、聖女の転生体……黒いジャンヌ。こちら側のサーヴァントがまともに割り込めない争いに手を出されては困るのだ

 

「魔女様、一応聞いてみるけどアンタそこから降りる気ある?」

「ハァ?なんでそんな私が不利になるようなことを────あら?あらあらあら?」

 

俺の問いかけに、しかし魔女はおかしな反応を返した。

何故か俺を見た瞬間に、“これは面白いものを見た”とでも言うようにその顔を愉悦に浸したのだ

 

「……あの時の小生意気なアーチャーのマスターね。正直意外です、世界を救うなんてのたまう狂人達のマスターが、まさかそんな目をしているだなんて────その目は私にそっくり」

 

なにやらひどい中傷を受けている気がする。なるほど、魔女に褒められるというのはこんなふうに微妙な気持ちになるのか

 

「気に入りました、でもざぁんねん。わざわざ危険を犯す趣味は私にはない。ファブニール、さっさと竜殺しを仕留めなさい」

 

……ふむ交渉という体すらなしていなかったが、何にせよ俺の提案は蹴られたらしい。

ならば少し危ないけれど、強制的に退去してもらうとしよう。一度退かせれば、ジークフリートとファブニールの激しい争いの中戻るような余裕も彼女には無いだろう

 

「“東に揺蕩い流れ行く、それは白色を置くもの”」

「────何も起きませんが?」

 

サーヴァントといえど、宙を移動する術を持つものはそう多くない。あんなに不安定そうなファブニールの上に乗っているのが悪いのだ

 

「……まぁ何もというかなんというか。空飛ぶ絨毯で、こころゆくまで旅を楽しんでくれ」

「ハァ?────ってファブニール!?どこへ行くのです!?」

 

────仙術というのはアジア圏特有の術式だ。様々な奇跡を起こす古の秘術、使用者はもれなく仙人と呼ばれ、それこそ多くは神やそれに準ずるもの、あるいは英霊として語り継がれていく。その中には一つ、雲を乗り物だと考える物がある。

雲は掴めず、触ることすらできないのに、彼らはその特性を残したままその上に座って山を超えていく

 

まぁ回りくどくなったが、一言で言えば眼前の光景がそれだ。回り込ませた被詠紙を雲のように非実体化させてファブニールの背中を流れるように動かし、魔女のみを攫う。もちろんサーヴァントからしてみれば吹けば飛ぶようなちんけな魔術だが……少し動けばそこはファブニールの叩いた空気による暴風域だ。

 

「ちょっ!?やめなさいファブニール!!」

 

叫んだところで既に手遅れ、人一人分に広げた被詠紙は呆気なく吹き飛び、移動手段を失った彼女もまた綺麗に聖女の方へと吹き飛んでいった

 

被詠紙は様々な特性へと流動的に変化する。それは俺の魔力特性の影響もそうだが、元々近衛の家系が“流動する魔術”を目指していたからにほかならない。

動く結界や臨機応変に自動で術式を組み替える迎撃魔術など、完成すればそれはそれは様々な用途が望まれる……最も、その分難易度が凄まじく、研究は欠片も進んではいないのだけれど

 

「何はともあれ、これで漸く環境は整ったかな?」

 

かつて倒した者と倒された者、未来の自分に過去の自分、怪物と呼ばれたものに魔王と呼ばれたもの、聖なる自分に邪なる自分、竜殺しの聖人に雄々しく女々しい煌びやかな騎士、あとは作曲家とマシュと獣耳なアーチャー。

 

状況は驚くほど上手くハマった。後は個人が目の前の試練を乗り越えるのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、終わるまで私達は愛を語らってましょうか?ねぇ、旦那様」

 

……おっと、俺にも敵が現れた

 




さて、今回はこれと言って活躍したサーヴァントが居ないんですよね。もう誰を説明して誰をしてないのかも覚えてない......セイバーオルタですね。えぇ、冬木の時やってないしオルタにしましょう。

セイバーオルタとはズバリ「アーサー王伝説」に出てくるアーサー王の性質が反転した姿。Fateでいうアーサー王とはもはや言うまでもなくアルトリアの事です。容姿の違いはほとんどありません。アホ毛が消え、髪の色が落ちて肌の色も血色が悪くなり病人のように、瞳は黄金になりドレスと鎧は黒をベースに赤いデコレーションというヤンキースタイルに。性質が反転したのであの真面目具合はなりを潜め、暴走状態にあります。元々の出典はFate/staynightの桜ルート、アーサー王が聖杯に飲まれたせいで性質が反転して生まれました。聖杯の力を持っているためにエクスカリバーを滅多打ち出来るためサーヴァントの中でも最強格へと上がっています。ゲームでの「エクスカリバーモルガーン」という名前は恐らくPSO2から来たんじゃないかな?あのゲームとコラボした際に出た名前がエクスカリバーモルガーンだったんですね。それ以前は確かだいたい普通にエクスカリバーで発動していた気がします。
性質が反転したため性格や好みが変わっていて、手の込んだ料理よりもジャンクフードを好むという現代風な感じ。でも士郎のことは大事。そしてこのゲームではぐだーずの事が大事。カーニバルファンタズムなどの外伝ではノーマルの状態からアホ毛を毟るとこの状態へと変化してましたが本編でやったらなるのかは微妙に謎。ちなみに選択肢によってはエミヤではなくただの士郎に負けちゃう人。でも最強なんだけどね、あれは士郎が特別だった。
このゲームでは宝具の威力倍率とスキルバフによる攻撃アップもあってその宝具は正しくラストファンタズムと呼ぶにふさわしい攻撃になってる。この度クリスマスイベントでサンタさんになって登場、中の人の都合で少し音程に疑問が残るが可愛らしくクリスマスの歌を歌ってくれる。
そして彼女を語る上で外せないのが......最終再臨絵の美しさ。ノーマルオルタもサンタオルタも最終再臨の絵の綺麗さはビックリする。普通のセイバーも綺麗だがこっちはエロさがあって割り増し美しい。黒は女性を美しく見せるね。王は人の心がわかってる、うんうん。

余談ではあるけれどオルタモードのセイバーにギルはデレデレ。普段とは違うギルが見られる。


そしてここまで語っておいてなんだけれど実は作者はゲームの類はやってないから桜ルートとか知らない。カニファンも知らない。挙句グランドオーダーではノーマルを持ってない。ダメだ俺

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