マイ「艦これ」「みほ3ん」(第3部)前半コラボ   作:しろっこ

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第一次の演習は無事にクリヤーした。続けて、次の演習が始まる。


「みほ3ん」EX回:第123話<破壊と映像>

「へえ、海軍も努力しているな~」

 

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「艦これ」的「みほ3ん」

 EX回:第123話<破壊と映像>

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<<演習:目標破壊>>

 

やがて数分経つと、モニター画面にも攻撃目標(張りぼて)周辺の様子が見えてきた。

だがほとんどの武官たちは、双眼鏡で海面を見ている。技術参謀も窓際に並んで、双眼鏡を覗き込んでいる。そして数人は、早くも感嘆の声を上げ始めている。

 

作戦参謀は腕を組んでモニターを見つめていたが、艦娘からと思われる無線を受信した後、マイクを取って説明を始めた。

『現地からも報告が入りました。目標物は完全に破壊されました』

 

説明と同時に、武官たちは拍手をする。感嘆の声も上がっている。艦娘という少女たちが模型のような飛行機で、作戦行動に則って目標物を破壊したと言う事実が、何ともいえない感動を与えているのだろう。少なくとも、美保鎮守府の司令である私自身が感動しているから、そう思える。

イタリアの武官が喜んでいるのは当然として、その側にいるドイツの武官も、ちょっと興奮したように、武官同士で会話をしている。

 

ただ意外と言うべきか当然なのか、作戦参謀や技術参謀それに私の隣の祥高さんは、さほど興奮はしていない。まあ、仕方ないけどね。むしろブルネイの駆逐艦たちが、キャッキャと喜んでいる姿が可愛く思えた。

 

作戦参謀は説明する。

『もちろん、これはあくまでも演習であります。実際の攻撃は、もっと大規模かつ複雑な状況も想定されます。しかし艦娘という存在の有効性を、少しでも感じて頂ければ幸いです』

 

その点については誰も文句はないだろう。現実問題としてはドイツやイタリアも心配していたようにその能力よりも運用面だ。特に艦娘は兵士であり、武器であり、何よりも少女なのだから。

 

<<演習:映像配信>>

 

ちょっと落ち着いた頃、作戦参謀は説明を始める。

『今までは、上陸前の仮想敵への攻撃演習でした。続きまして岩場や小島、また海岸線へ上陸艇で強襲された場合のピンポイント爆撃及び着弾観測射撃を実施いたします。川の中州に岩礁があります。そちらに仮想敵の目標物を設置してあります』

 

モニター画面には望遠で、その中州の岩礁を映し出しているが、かなりボヤけている。作戦参謀は再び、どこかと通信をしていたが、それを終わると羽黒に何か指示をした。それから、また説明を始める。

『別の角度からの映像をつなぎます。多少、ブレるかも知れませんが、ご了承ください』

 

やがて、さっきよりは、より鮮明な画像が来た。ただ、時々画面がブレたり静止したりする。そのとき、同じ無線を傍受していたらしい祥高さんが、私に伝えてきた。

「青葉さんが、ハンディカメラで撮っているようです。それを伝送しているとか」

 

「へえ、海軍も努力しているな~」

私は妙に感心した。しかし、青葉さんも、本来は取材なのにモニター撮影まで請け負って大変だな。

 

私はふと気になって祥高さんに確認した。

「青葉さんの直ぐ傍に、寛代もいるんだよね?」

 

「そうですね」

祥高さんは答えた。

 

「本当は寛代ちゃんの通信システムのほうが、映像の伝送能力が高いようですが、ビデオカメラをつないで送信すると、電圧が足りなくなるようです」

 

「へえ~」

技術的なことは良く分からないな。

 

「やはり重巡の青葉さんのほうが、総合的な発電力が高いですし、揺れる海上でカメラを構えるのは寛代ちゃんには無理ですね。重たいですし」

 

「なるほど」

確かに、あのビデオカメラを担いで揺れる海の上での撮影なんて、寛代には無理だな。そこは経験も技術も体力もある青葉さんのほうが適任だ。私はふと、あの美保湾の映像も青葉さんが撮ったのかな?と想像した。

 

しかし、青葉さんも器用と言うか、忙しいな。

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。

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