Ib~少女を救いし者~   作:ama0036

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半失踪でしたね。すみませんでした。

ここおかしいじゃない?って所は最終話のあとがきとかに書こうとおもいます。


…最終話いつになるやら


紫の間(前半) 闇と茶番とあしあとと

休憩した部屋を後にし、階段を下りた先には部屋の色が灰の色から紫に変わった。

 

「毒々しい色ね…」

「青、緑、黄、赤、灰、紫…もうここまで来たのだからそろそろゴールがあってもいいんじゃないか…?」

「そうね…もう一踏ん張りよ!がんばりましょ!」

 

ギャリーが励ましの言葉を出し、イヴとソウは元気が出る。

 

「そうだな、じゃあ行きますか!」

 

先に進むと特に関係なさそうなフェンスの迷路があった。

 

「一応調べたほうがいいのかしら…」

「入ってみるか?」

 

ソウが入り口を一歩踏み入れた瞬間後ろにフェンスがでてきた。さらに飛び越え禁止を忠告するかのごとくフェンスの棒から無数の棘が出てくる。

 

「マジかよ…」

「ソウ!?大丈夫!?」

「あぁ、でも閉じ込められたな…」

「ソウ…!あそこ何か動いてる…!」

 

イヴが指差した先には黄色の無個性が動き出していた。

 

「あの絵…ボタンか?何か出っ張っているぞ」

「よく見るとボタンらしいわね…気をつけなさいよ!」

「あぁ!」

 

ソウはイヴとギャリーに見守られながら迷路をすすんでいく。

 

「赤いボタンと青いボタン…それに緑のボタンか…」

 

ここには赤い無個性と青い無個性、黄色の無個性がいる。明らかに緑が怪しいだろう

 

「緑を押すか…」

 

一番奥にある緑のボタンを押す。すると

 

「ソウ!後ろ!!」

「え…?うわっ外れかよ!?」

 

どうやら外したようだ。青色の無個性が動き出していた。

 

(っ…!どうする!?挟み撃ちにあう前に考えを出さないと!)

「ソウ!青のボタン押して…!」

「え…わ、分かった!」

 

イヴの言うとおりに真ん中にある青のボタンを押す。すると1つだけフェンスが開いた。

 

「よし!あとは出るだけだ!」

 

ソウは無個性を上手く避け、出口に向かった。

ガタン!

 

「やっと抜けれた…」

「怪我は無いわね?」

「あぁ、問題ない。イヴ、ありがとうな。助けてくれて」

「ふふ、どういたしまして」

 

イヴは上手く抜け出せれた事を喜んでいる。

 

「にしてもアンタ巻き込まれ体質なのかしら?」

「…ここに居る時点でもう皆巻き込まれ体質だろ」

「そ、それもそうね…」

 

ギャリーはソウの言葉の圧力に負け黙った。

 

奥に進むと〔ミルクパズル〕、〔月夜に散る儚き想い〕と言う絵画があった。

 

「イヴ、ソウ、ミルクパズルって知ってる?」

 

「知らない…」「あー…俺は聞いたことはあるな」

 

どうやらイヴは知らないようだ。知ってても何も得もないのだけど

 

「まぁ その名の通り、ミルクのように真っ白なパズルのことよ。絵がついてないから普通のパズルより難しいんですって」

 

「パズルとか買ったら大体、箱に写ってる絵を参考にするからなー」

 

「そうね。正直、面白くないわよ。だって絵がついてないんだもん。好きな絵がパズルになってこそやりがいがあるってもんよね」

 

「そうだね」「だな」

 

「なぜゲルテナはミルクパズルなんて作品作ったのかしら?」

 

「知的なところみせたかったんじゃない?」

 

「こんないろいろ作っていて、知的なところなんて見せる必要なんてないでしょ」

 

「まだ絵が慣れていないころ…?」

 

「…その考えは無かったわ」

 

3人は先に進み、次に絵に向かった。〔月夜に散る儚き想い〕のところには桜の花のようなものが絵から出ていた。

 

「綺麗…」

 

「こんな作品をたくさん作って欲しいわホント…」

 

「…そうだな」

 

その美しい絵に見とれて、少しの時間は平穏な一時ではなかっただろうか。

 

「さて…そろそろ行きましょうか」

 

奥には鏡と扉があった。鏡のほうは何も無かったので、無視することにして奥の扉には鍵がかかっていた。

 

「この絵って美術館にあった絵よね。これの名前をあてないといけないみたいよ」

 

「えーと…確か深海の…」

 

「…絵?」

 

「そんな感じだったっけ?」

 

「世じゃないかしら」

 

「それだ!しんかいのよだな!」

 

イヴは少し頬を膨らませた。自分が入った絵のことを分からなかったからだ。

 

「さぁ、入ろう」

 

部屋の中は1枚の不吉な絵とその両サイドには本棚があった。

 

「なんか、嫌な絵ね…」

 

ギャリーがそう呟いた時、部屋の灯りが消えて、真っ暗になった!

 

「わっなに!?停電!?」「何も見えねぇ…」「…!!」

 

「イ、イヴ!ソウ!いる!?」

 

「いるよ」「ここにいるぞ」

 

「そう、なら良いわ… ちゃんとそこにいてよ?」

 

何も見えないので安易に動けません。ギャリーさん

 

「何か明るくなるやつ…あっライターがあったわ」

 

「あ、あたしもライター持ってるわ」

 

2人してライターを点ける。火が点いた瞬間、部屋が突如明るくなる。

 

「………え?」「うわ…」

 

部屋の中は悲鳴の落書きで埋め尽くされていた。

 

「ひっ!…」

 

イヴはソウにしがみつく。怖がるのも無理が無い。

 

「ホントキッツイわ…精神的に」

 

「…そうだな。大丈夫だよ、イヴ」

 

「さっさとここから出ましょ。こんなところ調べるのも嫌だわ…」

 

3人は落書きの部屋を抜け出した。しかしそれだけではなかったのだ。

 

お客様に申し上げます。

当館内は火気厳禁となっております。

マッチ、ライターなどの持ち込みは

ご遠慮くださいますよう

お願いいたします。

万が一、館内でそれらの使用を

スタッフが発見した場合、

 

「何よこれ…」

 

「ライターは使ってはいけないみたいだな…酷い目にあった…」

 

「そうね…ん?イヴ、どうしたの?」

 

イヴが恐る恐る指差したその先は鏡だった。

 

「…?俺に何か付いているか?」

 

「いや何も無いけど…イヴは何か気がついたの?」

 

「…な、何でもない」

 

「……ならいいのだけれど」

 

イヴの目には見えていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人の顔が塗りつぶされていたのを…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し落ち着いた後、さっき来た道を戻る。

 

「何かしら…あれ」

 

「あしあとか…?」

 

その廊下の先に赤い足跡があったのだ。


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