Ib~少女を救いし者~   作:ama0036

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遅れました…やっと投稿します。
あと余談ですが外国のファンの方が作成したsacrificeというエンディング(非公式)を見ましたが、すごく切なくなりますね…
このエンディングで私の小説にも変動(取り入れようと)していますw
それまで…待ってね
※これからの謎解きは(大イベント以外)ほぼ無視する形になります。
茶と紫はイヴ視点とギャリー視点と繋げないと謎解けないからね…あの娘を駆使するのもいいかも…?
では、どうぞ!


灰の間(後半) 悪夢

青い絵画の絵の扉を通った先には大量の頭だけのマネキンと壁には不気味な絵画があった。

「何ここ不気味ね…何か起こる前にさっさと次に行きましょ」

イヴとソウはその言葉に同意し、まっすぐ通っていく。その途中ソウは何か見られてるような感じがした。

「!?……?」

「ソウ…どうかしたの?」

「いや…特に何も無かったよ」

「本当に?」

「おう」

ソウはそういい、さっさと抜ける事を優先した。

 

 

マネキンだらけのところから抜けた先には広い間があった。

「赤い服の女や無個性もいるな…嫌な予感しかしないな」

「そういうこと言わないでよ!ここもさっさと調べて抜け出すわよ!」

ギャリーがそういった瞬間赤い服の女が飛び出してきた。

「うわぁ!またこいつ…イヴ、ソウ逃げるわよ!」

「分かってるよ!」「うん!」

次々と飛び出してくる女達を避けながら一枚の鏡のある部屋まで逃げた。

「鏡…?」

3人は鏡を見る。するとギャリーの背中にあのときのマネキンがいた。

「………え?ぎゃああああぁぁぁ!! こっ、この…!」

ギャリーはマネキンを蹴ろうと足を振り上げる。

「おい、やめろ!」「駄目!ギャリー!」

ソウとイヴが咄嗟に止めるが止めるが遅かった。ギャリーはもうマネキンを蹴っていた。

(くっ…!間に合え!)

ソウはマネキンの当たる壁の方に飛び込み、飛んでくるマネキンを抱え壁に激突する。

「ソウ!?あんた…何で!?」

ギャリーは予想外のことに焦りイヴと一緒にソウの方に駆け寄る。

「うっ…美術品は壊すな…この美術館の事だから何をしてくるかわからねぇ…」

ソウは腹を抑え、ギャリーに向かって言った。

「…そうだったわね。このマネキンみたいに何処から襲ってくるか分からないからね…ごめんなさい。ソウ」

「わかってくれたらいいんだよ…次行くぞ」

「え、体大丈夫なの!?」

「大丈夫だ。バラ千切られるより10倍ましだ」

「…」

ソウは強引に言葉で黙らせて3人は立ち上がり次の部屋に向かった。

 

 

「あれ、開いてるわ…」

2つあった扉の両方開いていた。

「…美術品に関しての事か」

そこの張り紙には所々破けていたが、察するに作品を壊したら大変まずくなることが書いてあった

「あのマネキン壊してたらまずかったわね…ホントソウには感謝するわ…」

ギャリーはため息をついていた。今後から気をつけるようだ。

「さてと、隣の部屋に行こう」

隣の部屋には椅子とイーゼル(絵を描くときに立てかけるやつ)とその前に水の無い花瓶が置かれてあった。

「…?どうするんだ?これ」

「…この人の見えやすい位置にすればいいのかな」

「あー、流石イヴだな。頭の回転速いな」

イヴは少し照れる、イヴの言うとおり描きやすい位置に移動させるとあっていたのか、そこにくぼみが出現し、どこか扉の鍵が解除される音がした。

「どこか音がしたようだな…確認しに行こう」

すぐ下の扉の所が開いていた。

部屋の中はソファや本棚など割と普通な部屋だった。

「…?イヴ?」

イヴが少し変だ。顔色が悪くなっているような…

「お父さん…お母さん…?」

「えっこの二人イヴのパパとママなの!?」

イヴは頷く。ソウとギャリーは驚いていた。

「へぇ…確かに……似てるかも でもなんでこんなところにそんな絵があるのかしら?」

「お父さんとお母さんは何処にいるの…?」

「え、何処にいるって言われてもアタシは分からないわ…」

ギャリーは困惑している。しかしソウは確信して言えることが1つあった。

「イヴ、俺達は何処にいるんだっけ?」

「えっと…美術館?」

「そうじゃない、この変わった所にまで来るのにどうやって来た?」

「絵…の中に飛び込んだ…」

「そう、俺達は今絵の中にいる。だからこの絵は元の世界の絵だ」

「!!…じゃあお父さんとお母さんは…!」

「あぁ、無事だ。この事件には少なくとも巻き込まれていない」

「へぇ…なるほどね。流石大学生って事はあるわね」

ギャリーは関心する。イヴは両親が無事で嬉しい様だ。

(さっさとここをでないとな)

ソウはそう思い、ドアノブをひねる。が開かない。

「え…?開かない!?」

「「!?」」

予想外のことでパニックになる3人。するとバンバンと扉の前に音が鳴る

「気をつけなさい…そこにいるわ」

すると部屋中から音が響きだす。あいつらが出てくる場所となれば…!

「ギャリー!そこの本棚で窓を隠せ!あの女はそこからも入ってくる可能性もある!」

「わ、分かったわ!」

ギャリーは急いで本棚を動かす。動かし終わった直後窓から音が鳴り出す。

「ぎりぎりセーフだったわね…」

「まだ警戒しろよ…何処から来るかわからねぇ」

まだ叩いている音が止まない。

「怖いよ…」

「大丈夫だ。俺が守る」

イヴを宥め、立ち上がった時、壁を突き破って黄色の服の女が飛び出してきた。

「そんなのありかよ!?くそっどうすれば…!」

「あそこ開いてる…!」

「イヴ、ナイス!あいつが開けた穴を通るぞ!」

上手く回り込み、部屋から抜け出したら広間は辺りの女の絵や無個性が全て動いていた

「開いている扉を探すわよ!」

「いや、左に開いていなかった扉がある!そこだ!」

3人は襲い掛かる作品達を上手く回避し扉を閉める。それからも少し走ったところで止まる。

「はぁ…はぁ…ここまで…これば…もう来ないでしょ…ザマァみなさい!」

「流石に疲れた…イヴ、大丈夫だったか?…イヴ?」

イヴは膝をついて苦しそうにしている。

「どうしたの?大丈夫?」

ギャリーが聞いたとたんイヴは倒れた

「ちょ、イヴ!?返事して!」

「多分もう限界だったのだろう、寝かせてあげよう」

「…そうね、そこに小部屋があるからそこで休憩しましょ」

小部屋まで移動し、イヴにギャリーのコートを、枕代わりにソウのネックウォーマーを使った。

(…無事だといいんだが…)

「俺は廊下にいるよ。何時奴等がここに来るか分からないからな」

「…わかったわ。あいつ達が来たらすぐに言うのよ?」

「あぁ」

そう言ってソウは廊下の壁に腰を掛け、まっすぐさっきの道を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヴ視点

「ここは…?」

イヴが目覚めた場所は知らない場所。さらにその場には誰も居なかった

「ギャリー…?ソウ…?」

目が覚める前には2人はいた筈なのにここにはいない。

バンバンッ

「ひっ!…誰か追ってきてる…」

後ろの扉から音がする。逃げないと! イヴは正面の扉を開けて逃げ込んだがまた同じような場所に来た。

「お父さん…お母さん…!助けて!」

イヴはできる限りの大きい声を出すが何も起こらない。

バンバンバンッ

「来てる…!」

後ろから叩いている音がする。イヴは正面の扉が開けようとする…が

「あれ…!?開かない…!お願い!開いて…!」

必死に扉を開けようとしているとカチャと音がした。開いたみたいだ。

イヴは後ろから迫る何かから逃げるように先にすすんだ。しかし

「ひっ!…何でここに…」

そこの部屋にはマネキンと無個性と赤い服の女がいた。イヴに迫ってくる。

「逃げないと…!え…!開かない!?」

さっきまで開いていた扉が固く閉ざされている。赤い服の女はイヴをつついて…

 

 

 

 

 

 

 

「!! あれ…?」

夢だったのだろうか。イヴは体を起こしていると

「あ」

ギャリーの声がした。

「おはようイヴ。気分はどう?」

「怖い夢を…見た」

「そう…かわいそうに……まぁ無理もないわね。こんなところに閉じ込められちゃったら…ね…起こせばよかったかしら。ごめんね」

イヴは元気がなく俯いていた。するとギャリーが

「イヴ。そこのコートのポケットの中探ってごらん?」

イヴは言われたとおりにした。ポケットの中にはレモンキャンディーが入っていた。

「それあげるわ。食べてもいいわよ」

「ありがとう…!」

「まだ動かなくていいからね。ゆっくりしていきましょ」

イヴはギャリーの優しさに感謝し、少し休憩することにした。

 

 

 

~3分後~

「ギャリー。コートありがとう」

「あら…わざわざコート持ってきてくれてありがとう。イヴ」

ギャリーは渡されたコートを着て持っていた本の続きを読み始める。

「ソウはどこにいるの?」

「ソウならそこの扉のすぐそこにいるわよ。あの作品達がもう来ないか見てくれていたの。しっかりしてるわよね…あの子」

ソウは監視をしてくれていたようだ。感謝しないと。

「でもね…何か様子がおかしかった気がするわ。…まぁアタシが勘違いしているだけかもしれないけど」

「…」

イヴは扉を開けた。ギャリーの言うとおりにソウがいた。

「ん…?イヴか。気分はどうだ?」

「怖い夢を見たけどもう大丈夫」

「怖い夢か…こんな場所だと見てもおかしくはないか」

ソウは考え事をしている。さっきギャリーが言っていたことを聞こうとしたときに

「ん?それキャンディーか?ギャリーからもらったのか?」

「うん」

「俺も何か持っているかな…いや、あるにはあるけど名刺しかねぇ…」

「それ…ちょうだい…?」

「え、これ名刺だぞ?何も使わないだろ」

「それを持っていれば安心できると…思う」

ソウは困惑するも別に名刺は大量にあるので渡すことにした

「…わかった。ほら、あげる」

ソウはかがんでイヴに名刺を渡す。

「ありがとう…」

「別に感謝されるもんでもないよ。そもそも食い物でもないからな」

ソウは笑う。イヴも元気が戻ってきているようだ

「そろそろ…行く」

「ん?もう行くのか?もう少し休憩してもいいよ別に」

「大丈夫だよ」

「わかった。ギャリーを呼ぼうか」

「うん…!」

 

 




終わったー
というわけでイヴがソウの名刺をもらいました。これがどう左右するか…

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