水音の乙女   作:RightWorld

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2021/11/24
誤字修正しました。
報告感謝です。 >ダイダロスさん
 



第169話「天音編(その14) ~レッドウェーブカノン~」

 

「智子、聞いた通りだ。アマネが潜水艦を押し出すのを試みる。裂け目から出たら直ちに巻き上げ再開だ」

 

≪オッケー。こっちはいつでもいけるわよ≫

 

「トゥちゃん、天音よ。これから潜水艦を叩くから、しっかり掴まってて。トゥちゃん聞こえる?」

 

 瑞雲で海上に出た天音が探信魔法波で話しかけるが、トゥからの応答はなかった。

 

「ど、どうしよう。返事がない……」

 

 天音は青ざめた。

 すかさず卜部が代案を指示する。

 

「浮上警告と同じ方法で知らせよう。潜水艦全体に声で語り掛けるんだ」

 

 その方法があったと頷くと、今度は探信魔法波に声を乗せた。

 

「これから潜水艦を叩きます。大きな衝撃があると思いますから、皆さん何かにしっかり掴まって下さい! これから潜水艦を叩きます、何かにしっかり掴まって下さい!」

 

 皆聞き逃してませんように!

 

 天音は祈ると、尻尾の先端へ向けて魔法力を流し込み、力を溜め込んでいく。魔法圧が高まってくると尻尾の横で点滅する魔導針が点滅を止めて強く輝きだし、色が黄色、オレンジ、そして赤へと変化した。ストライカーユニットの魔力増強により、輝く魔導針の輪が球になり、どんどん大きくなる。

 零式水偵から手をメガホンにして一宮が叫んだ。

 

「零式水偵を下から持ち上げたときは、魔導針の球の大きさがお前と同じくらいだった! どこまで大きくできる!?」

「ぜんぜん余裕。もっと大きくできるよ!」

「マジか!? あんまり強すぎると潜水艦吹き飛ばすんじゃねえか!?」

「じゃあ、いっぺんこれくらいので試してみようか」

 

 天音の体の倍くらいになったところで、魔導針をパンッと弾かせた。赤い鎌のような太い波が1つ、指向性を持って海の中へ向け発射された。

 赤い波は潜水艦の艦首左舷にドンッと命中し、艦体は押されてズルッと少しだけ動いた。

 

「動いた! でも弱かったみたい。じゃあさらに今の倍でいくよ!」

 

 また魔導針の輪が赤く輝き球になり、どんどん大きくなる。そして瑞雲の下で天音の体の4倍ほどの巨大な球になるまで大きくすると、「動いてー!」と叫ぶと同時に発射した。

 矢のように水中を進んだ赤い波は、ズドンと大きな衝撃と共に命中し、潜水艦は横へ弾け飛んだ。

 

「抜けた! 抜けましたー!!」

 

 天音が顔を上げて貨物船へ叫んだ。

 

 

 

 

 間髪入れず智子が巻き上げを命令する。

 

「巻き上げはじめーー! 船長、前進開始!」

 

 ワイヤーの巻き上げが始まる。アンウィンも言われなくともワイヤーを引っ張った。何もせずにはいられなかった。アンウィンの引く力によって負荷が軽減され、巻き上げ機のエンジンは快調に回る。

 

 

 

 

 先程から止まっていた潜水艦の艦尾が海面にどんどん近付いてきた。

 優奈、千里、零式水偵が取り巻くように集まって来る。

 

「千里、出てくるわよ!」

「筑波さん、接近しすぎると潜水艦に乗り上げる」

「筑波、千里、乗り込む用意!」

「もうできてますって!」

 

 そう言うと優奈は天音から預かった肥後守を持って構えた。

 そしてとうとう……艦尾が水上に現れる。鉄の塊がゆっくりと、水面上に出てきた。

 

「穴拭、後部魚雷発射室の一部が水上に出るまで巻け! まだ巻いていいぞ!」

 

 卜部が潜水艦の艦尾を観察しながら止めるタイミングを見極める。

 

「ウミネコ、船体の状態を監視。不安定になりそうだったらすぐ知らせろ」

 

≪ウミネコ了解≫

 

 潜水艦は45度くらい前傾姿勢で傾いていた。ザアザアと滝のように水を滴らせながら引き上げられ艦尾が2mくらいの高さまで上がってきた。

 

「穴拭、ストーップ!」

 

≪巻き上げ停止! この状態を維持!≫

 

「筑波、千里、乗り込め!」

「「了解!」」

 

 2人はストライカーユニットを脱ぎ潜水艦の艦尾に登る。

 警備艇も近付いてきた。

 

「千里、潜水艦叩いて! 救助に来たこと知らせて!」

「了解」

「あたしは穴開けるわ!」

 

 優奈が肥後守で外板を切りつけた。

 

「なにこれ、面白いように切れるわ!」

 

 これならガスバーナーなどで焼き切るより遥かに早い。四角く切り込みを入れ、外側を剥ぎ取って内殻にたどり着く。

 だがあともうちょっとで内殻も四角く切り取れるというところで、肥後守の青白い魔法力の輝きが失せてきた。

 

「ああ、魔法力使い切っちゃう!」

 

 天音が古式魔法を日課にして溜め込んできた魔法力は、コンテナを切ったり車をバラしたりと使い続けて、とうとうここでなくなろうとしていた。

 

「筑波さん、できるだけ切って!」

 

 外板を叩くのをやめた千里が駆け寄った。

 

「もうダメ、あと50cmなのに!」

「ここまで切ってくれれば、あとは私がやる!」

 

 表情はいつも通りだが切迫した声で優奈と場所を代わると、千里は切り込みの隙間に手を突っ込み、「っん!」と力一杯鉄板を引っ張り上げた。メキメキとひしゃげる音がして外板が少し持ち上がる。

 

「手伝うって! 頭使わないことなら任せて!」

 

 それでいいのかというようなことを叫んで優奈も隙間に手を入れる。「そーれ!」と掛け声に合わせて2人で引っ張り上げ、まだ繋がっていたところを蝶番にして内殻の鉄板が持ち上がり、90cm四方の穴が開いた。とたんに「うっ!」と鼻を衝く臭いが湧き上がってくる。

 

「千里、保護魔法!」

「了解」

 

 2人は保護魔法で体を包み、服の袖で口を覆って中へ首を突っ込んだ。

 

「誰か、誰かいますかー!?」

 

 何の応答もないので2人は表情を硬くする。もしかして間に合わなかった? 悔し涙が滲みそうになったその時、奥から漏れる赤い常夜灯の光が揺れた。目を凝らすと、(もや)の中から人影が現れた。一列に並んでいるようだ。それは、ガスマスクを着けた子供を抱えた、これまたガスマスクを着け、傾いている床に必死に立っている乗組員の列だった。先頭にいたアジア人が天井付近に開いた口を見上げて子供を持ち上げた。

 

「子供9人、まず救ってくれ」

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

「子供が9人いる。この子らをまず救ってくれ」

 

 先頭にいた緑の服を着た人が天井に開いた口へ子供を持ち上げた。

 

「分かったわ。子供9人、まず出します! ウィッチに発現した子はどこ?」

「この子だ」

 

 優奈は受け取った子のガスマスクを取り、さっと状態を確認する。外傷はなし。意識もなし。呼吸は浅い。魔法力枯渇と疲労だろう。

 

「こちらキョクアジサシ、ウィッチになった子を確保! 命に別状はないわ」

 

≪トゥちゃん無事なのね! よかったあ≫

 

 警備艇が海上に突き出た潜水艦の艦尾に接舷する。零式水偵も接近し、勝田が飛び移った。差し出された子供は優奈、千里、勝田とバケツリレー方式で運ばれ、警備艇に引き上げられる。

 5人目を運んだところで、千里が勝田に耳打ちした。

 

「勝田さん。これは勘だけど、潜水艦乗員に不穏な空気を感じる。彼ら退艦するだろうか」

「その勘はアタリだね。連中、子供出し終えたら自沈を考えてるかもしれない」

「どうしよう?」

「9人目を優奈が受け取ったら、保護魔法、シールド張って艦内に突入するよ。拳銃はあるね?」

「勝田さんのシールドはもう怪しい。私が先陣を切る」

「……へへ、情けないね。じゃ、そのすぐあとを追うよ。ボクの見立てだと、出口にいる陸軍っぽい服の人はキーマンだと思う。ただし普通の乗員じゃなさそうだから、艦をコントロールしてる艦長らの士官クラスも捕まえたい。千里はそっちやって。キーマンはボクが押さえる」

「了解」

 

 6人目が優奈に渡された。それを運びつつ勝田は突入の件を卜部にインカムで話す。

 

≪自沈か。そりゃそうだよな。ブリタニア植民地領海に所属不明の潜水艦で侵入して、誘拐した子供の輸送なんかしてるんだ。子供を還してくれたことが奇跡だ。一崎、艦内の人の配置が分るか? 艦長ら幹部が司令塔か発令所に残ってるだろうか≫

≪すぐ探します≫

≪千里、筑波。ちょっとだけ作業ペースを落とせ。子供には悪いが、天音が調べる時間が欲しい≫

 

 

 

 

 天音が潜水艦に近寄る。海上に突き出る潜水艦の地肌に手を当てると、尻尾に魔力をため込む。

 

「いくよ、非破壊検査!」

 

 尻尾の脇の魔導針の輪が破裂し、探信魔法波が尻尾から天音の体を通過して手から潜水艦に伝わる。

 

「あ、これ、昼間に隣のコンテナの中見るのにやった方法が使える」

 

 あの時試行錯誤したことで天音のスキルは格段に上がっていた。そして潜水艦の基本構造は勉強してるし、ビューリングと一緒に水中探信でこの潜水艦の中の様子を覗いてもいる。艦橋の真下にある司令塔と発令所の位置はもう分かっている。

 

 

 

 

 警備艇のビューリングは6人目の子供を受け取って船員に渡すと、

 

「私もちょっと乗り込んでくる。後頼む」

 

と潜水艦に飛び降りた。

 

≪ちょっとビューリング。突入に加わるの? 私も行こうとしてるところだから待って≫

 

「智子の扶桑刀は狭い潜水艦じゃ振り回せないだろ。ここは私のグルカナイフの方が適してる」

 

 ビューリングは傾く潜水艦の上を勝田のことろまで行くと「私も突入に混ぜろ」と言った。

 

「ボクとしてはちゃんとシールド張れる人に来てほしいなあ。ガスマスクあるの?」

「警備艇から借りてきた。それともアンウィンを呼ぶか? あいつだと潜水艦の中で迷子になるかもしれないぞ?」

「あー、……アンウィンちゃんを考えると、シールドなしでもベテランの方が頼もしいね。でもせっかくの機会だから、経験はさせてあげたいかな」

「教育熱心だな。アンウィン、准尉殿が来いと言ってるぞ」

 

≪えー! え、遠慮していいですか?≫

 

「馬鹿か。叩き上げの下士官を上り詰めた准尉の命令だぞ。そこいらの少尉、中尉より重い命令だ」

 

≪わ、わかりましたよぅ≫

 

 

 

 

 しばらくして涙目になったアンウィンが潜水艦にやってきた。

 8人目が千里に渡されたところで、勝田が作業を意図的に止める。

 

「千里、ちょっと待って。警備艇側の受け取る準備ができてないって」

「ん。了解」

 

 千里が受け渡しを中断すると、優奈は艦内に首を入れてさりげなく装う。

 

「子供の次、負傷者を準備してください。近くまで来てますか? 何人いますか? ……わからないの? 数えてくれる?」

 

 サボタージュで時間を稼ぐ。その間に勝田はインカムへ囁く。

 

「天音、どう?」

 

≪発令所に5,6人残ってます。司令塔にも1人。機関室にも人が沢山います。前部に人はなし。通路にはずらっと人が並んでます≫

 天音から乗員の分布を聞いてビューリングと勝田は潜水艦の意図に頭を巡らせる。

 

「士官クラス以外は脱出させる気かもしれないな」

「いずれにしろ発令所に残ってるのが幹部だね。司令塔の一人は臭いな。起爆装置握ってるかもしれない」

「司令塔は私が行こう。アマネと艦内を見てたから場所は見当つく」

「オッケー。そしたら千里、先頭で通路を素早く突っ切って発令所への道を切り開いて。ビューリングさんは千里の後ろを付いていって司令塔に突入。アンウィン曹長も一緒に行って発令所を制圧。通路は人が並んでるけど、下り坂だから邪魔な人がいても押せば落ちていくよ」

「それは負傷者が増えそう」

 

 できるだけ押さないようにしようと思う千里。

 

「制圧……私が制圧……」

「シールドで壁にでも押しつけとけ。降伏を促して、指揮権を剥奪するんだぞ」

「うわ~野蛮」

 

 身に余る大役に、さらに涙が滲むアンウィン。

 

「分担も決まったし、いこうかカツタ准尉」

「はいな。千里、子供ちょうだい。優奈、再開だ。最後の子を受け取れー」

 

 勝田は8人目を素早く警備艇に渡すと、脱兎のごとく取って返す。ビューリングは魔法力を発動して保護魔法をかけてみると、手にしていたガスマスクをジャケットの中に突っ込んだ。

 

「平気なの?」

「短時間ならイケそうだ。邪魔だしな」

 

 優奈が最後の子供を受け取った。

 

「行くぞ!」

 

 優奈の脇をすり抜けて、千里、ビューリング、アンウィン、勝田の順で内殻に開けた穴から艦内に素早く飛び込んだ。

 

「千里ダッシュ!」

「はい。ちょっとごめんなさい」

 

 千里は頭を低くして狭い通路に並ぶ乗員の隙間を突貫していく。こういった時まだ15才の細い体は有利だ。その後ろをビューリングも追うが、大人の女性には逆に不利。

 

「ええい、怪我したくなければ少し腹引っ込めてろ!」

 

 開き直って強引に突き進んでいく。おかげでアンウィンは楽だ。

 唖然とそれを目で追う乗組員達。その中の一人、出口に一番近いところにいたグリーン基調の服を着た男、アンナン人のカイに勝田はポンと手を置く。

 

「さあ全員を離艦させてね。命令できるかな?」

 

 にっこりと微笑む勝田はしかし、有無を言わさぬ圧力がその笑顔の後ろにあった。

 

「とりあえずここらにいる人達からでいいヨ」

 

 カイのガスマスクの中はもう汗でぐっしょりだが、睨まれてさらに嫌な汗を掻かされる。

 

「わ、わかった。みんな、脱出しなさい! 順番に、負傷者は手伝って!」

 

 はっと気付いたように乗員達は顔を見合わせ、うおおおっと声を上げて出口へと這い登っていく。

 外へ出て冷たい外気に触れた乗組員は、思わずガスマスクを剥ぎ取った。新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込むと、生きて出られた喜びでほころぶ表情を見せた。

 

「はーい、疲れてるとこ悪いけど、後ろつっかえてるから船まで足を止めないでくださーい」

 

 優奈が出てきた乗員を、ようやくやってきた海上警察の船へと誘導する。

 すぐ脇には零式水偵が近付いてきて、後部機銃座の一宮が備え付けられている機関銃をこれ見よがしに見せびらかした。一宮がそれを撃てるのか知らんが、少なくとも大きな機関銃はそれだけで十分な威嚇となった。

 夜の闇に開けられた出口の下で、服を掴んでそばから離れないようにしている一見にこやかな勝田に、カイはこわばった声で質問した。

 

「なぜ、私を?」

「おじさんが言えば皆が動きそうだったからさ」

「からかわんでくれ」

「ほんとだよ?」

 

≪こちらウミネコ。脱出始まってると思いますが、機関室の奥の方で何人か動かない人がいます≫

 

「お、言うこと聞かない人が現れた。機関室だって。おじさん出るよう言える?」

「か、艦内の様子が分かるのか!?」

「対潜ウィッチを甘く見ちゃいけないよ、おじさん」

「……士官だったら、艦橋の指示がないと動かないだろう」

「成程。士官達は別に統率されてるってことだね。って事だビューリングさん」

 

≪私達の仕事ってことだな。えーい、どかんかーっ!≫

 

 通路を突っ切るのに苦労している様子がインカムからも伝わってきた。

 

「がんばれー。そんじゃボクらは外出ようか。ここ空気悪いし」

 

 順番並んでるところに割り込んで艦外へ出ると、カイはガスマスクを取り、びしょ濡れの顔を袖で拭った。

 

「乗組員は欧州人のようだったけど、おじさんはこっちの人なんだね。マレー……ではなさそう」

「本当に私が誰か知らんで捕まえてるのか」

 

 カイは潜水艦の事がどこからか漏れたものと思っていた。でなければ対潜ウィッチが海峡で待ち構えていた理由が思いつかない。だが勝田からはそんな事など微塵も窺わせることのない答えがあっけらかんと返ってきた。

 

「そりゃそうでしょ。怪しい潜水艦を見つけたから出てくるよう言っただけだし。こちとらこれが仕事だからね。ただ子供を連れ去ろうとしてたのは仕事度外視して許せないね。おーい、天音」

 

 二人の前をしずしずと進む水上ストライカー『瑞雲』の人に向かって勝田は声を掛けた。

 

「はーい」

 

 天音が手を上げて返事する。

 

「もうこっちはいいよ。子供の方を見てきてあげてー」

「了解」

 

 カイは目の前に現れた水上ストライカーで滑る天音を見て、目を見開いて思わず叫んでしまった。

 

「お、お前は!?」

 

 艀のコンテナの中にいた、ピエールが年齢条件に合わないから処分しろと命じた、あの少女だったからだ。

 

「ウィッチだったのか!!」

「ほー。おじさんもしかして知ってるんだ。あの娘が捕まってたこと」

 

 カイの血の気が引く音が聞こえてくるようだった。

 

「あの少女はいったい……」

「東南アジアの海の守護神。アジアと欧州を結ぶ海上補給路の守り神。世界唯一の水中探信ウィッチだよ」

 

『水音の乙女か!』

 

 カイの頭の中で全てが繋がり、全てが理解できた。

 

「ど、どうりで、潜水艦が手玉に取られるわけだ……」

 

 どうやって逃れたのか分からないが、死んでなくてよかったと心底思った。

 そしてこれは、オラーシャやアンナンが少女兵を作ろうとしてシンガポールで何かやってた事など、てんで些細な事に感じ取られた。そうだ、これは世界の共産主義組織が一掃されかねない事態だと。

 カイはがっくりと突き崩れて膝をついた。

 

「おじさん。洗いざらい話して、やってしまった罪を少しでも償うのがいいと思うよ」

 

 ぽんぽんと勝田に肩を叩かれ、頷くしかないカイだった。

 

 

 




 
長ったらしくなってきたのでここでぶった切りました。
続きはヒトマルヒトマルヒトマルヒトマルにアップします。


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