世界一可愛い錬金術師がダンジョンにいるのは間違っているだろうか   作:スキン集め隊

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キミとボクのミライ買いました。資金に余裕できたので。今更感半端ないっすけど。

さあジータちゃんお着替えしちゃいましょうねー。
ついでに次のエイプリルフールはカリおっさんとウロボロスも着替えちゃいましょうねー。
え?カタリナ?…さすがにその歳でその服は見苦しいですネェ、カタリナ中尉ィ…

あ、今回ちょっと独自解釈含むと思うのでタグ追加します。


8話

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カリオストロ

 

Lv.1

 

力 :I 0

耐久:I 0

器用:I 0

敏捷:I 0

魔力:I 0

 

《魔法》

 

【コラプス】

・速攻魔法

・一定確率で対象の耐久低下

【アルス・マグナ】

・特殊魔法(ウロボロスがいない場合、発動不可)

・籠めた魔力の多寡によって大幅に威力が変化

 

《スキル》

【】

 

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「…このステイタスはいい方なのか悪い方なのか」

 

「何言ってるのさ、魔法が既に二つあるんだから良いを越して異常だよ」

 

何言ってるんだ、この子は…。しかし表情は困惑で満ちており、本気で言っている事が伺える。うーむ、どうも僕達神に関する事の知識だけ世間知らずというか。

実際、恩恵を与えてすぐに魔法が使えるようになった子もいる。だが、それは大抵一つだし二つというのは聞いた事がない。充分に恵まれていると言えるだろう。

特に一つ目の速攻魔法なんて瞬時に撃てるということだろう。彼女の気質的に一人でダンジョン行く場合もあると思うから役立つのは間違いない。最も、最初の内は絶対に一人で行かせるつもりはないけど。あー、でもドラゴン君が一緒なら別に…。

 

「というか、テイムモンスターがいないと発動できない魔法なんて初めてだよ」

 

「まあ、ウロボロスは特殊だからな」

 

彼女がそれにドヤ顔で同意し、その膝上にいるドラゴン君がキシャーッと鳴く。モンスターと人間がここまで仲のいいのも見た事がない。小型のテイムモンスターなら軽い触れ合い程度ならなくも無いが、その影響がステイタスにまで表れるとなればこれも異常としか言えない。ステイタスはその子の人生の歴史から功績ーーー経験値(エクセリア)を抜き出し、表す。つまり魂のレベルで繋がっているということだ。

こんな現象が起こっているのは彼女の特殊性にも問題があるが、このドラゴン君の頭がいいのが一番大きいだろう。

 

間違いなくこれを公表したら面倒臭いことになる。魔法の詳細部分は後日消しておこう。

 

 

 

 

 

だが、信じられるかい?これまだ序の口なんだぜ。

 

 

「んんーー?」

 

あ、これ気づかれたかも。オワタ。

 

「なあ、ヘスティア」

 

「なんだい?」

 

普通に対応しているように見えるだろう?実は声がメチャクチャ震えてるんだ。

でも顔には出さないよ。なんたって僕は神様だからね。下界の子達に威厳の無い姿は見せたく無いのさ。既に色々と手遅れ?さあ、なんのことか知らないなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんっか、スキルの部分消した跡みたいなの、ないかな〜?☆」

 

 

…ウボァー

 

 

 

「さ、さあ?僕は知らないよ」

 

というか、まずさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

《スキル》

【絶対☆少女】(グラティアエ)

・状態異常及び神の恩恵以外の神の干渉を無効化する

・肉体の不老化

・自身が偶像化され、信者が一人増える毎に各アビリティ補正+1(現在1人)

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

スキル一個の癖に豪華すぎるだろとかいいたいけども。やっぱりまずはね。

 

 

 

 

ーーーこんなのどうやって公表しろっていうのさ。

 

 

懇切丁寧に問題点を教えるとすると、まずスキル名がピンポイントでNGなんだ。

 

グラティアエの意は”美と優雅を司る女神達”。そしてグラティアエは主に美女神への一種の敬称というか称号のようなものとして用いられる。

 

美女神達はその容姿から下界の人間だけでなく、神達にも優遇されやすい。となると次第に傲慢になっていきそれは神の間でも隔絶を生むことになった。

勿論、そんなことは許されるものではないが肝心の男神達は骨抜きにされて使い物にならない。

だが、女神達も美女神達の美への執着心とその傲慢さは嫌というほど知っており、あまり関わりたくもないし反発して目をつけられ美女神お得意のしつこさで追いかけ回されるのも勘弁なのだ。

 

なら、形だけでもこっちが謙る方が楽なんじゃないのってことで女神達が分類化された。

 

それでその傲慢だけど無駄に綺麗な女神達をグラティアエとし、それとそれ以外の女神に分けた。

ぶっちゃけそれは大成功した。グラティアエに分類化した女神達の間では同類で仲良くなるものもいれば、同族嫌悪ってやつで喧嘩になる場合もあったが、既に彼女達からすれば僕達は路傍の石ころに過ぎないので無駄に突っかかられることもなくなったし。

中にはフレイヤみたく普通にグラティアエじゃない女神と仲良くなる特異な美女神もいたけど。

 

 

ま、そんな経緯があって美女神にとっての敬称。僕達普通の女神にとっては程のいい風除けになる言葉なわけだけど。

 

 

その称号が人間につけられたら美女神達はどう思うだろうか。

 

 

…想像するだけでめんどい。

 

 

スキルはその子の性格とかが表れやすいけど、これはその性格をそのまま写したわけじゃなさそうだよね。

 

だって彼女何気に周り見てるしねぇ。あいつらは周りなんて見ずに好き勝手やるから。だから彼女の性格を考慮すると、今の美女神の美への否定からくる挑発の言葉なんじゃないかな。スキル内容は神への否定だし。

 

 

その美女神にまで反抗する心意気は評価するけど今はしまっちゃおうねー。不老だとか、信者だとか、僕はもう知らないよー、疲れたよー。

 

「ま、今はいいか。つーかヘスティアどうした?一瞬で10年は老けた顔になったぞ」

 

誰のせいだと思ってるのさー。でも僕もう疲れたから何も言わないよー。あと君達にとっての10年は僕達には1000年相当だからねー。

 

「んー、問題ないさー。それよりベル君と交代してくれよー。今の僕にはベル君分が必要なのさー癒しがほしいよー」

 

「なんだそのオレ様が癒しじゃないみたいな言い方。ったくしょうがねーな。呼んできてやるから服整えとけよ」

 

「ばっちりさー」

 

 

癒しにはなれないよー。少なくとも今の君じゃー。

 

それにー、たぶん魔法の【アルスマグナ】から派生して僅かに見えたドラゴン君のステイタスは気のせいじゃないと思うしー。

 

レベルが二桁台とかわけわからないよ、ははっ。

 

 

はぁ…ベル君早く来てくれないかなぁ。

 

 

 

 

***

 

 

ヘスティアもまだわかりやすいな。ステイタス確認の時に困惑のオーラがひしひしと滲みでてたぞ。

 

とはいえ、年齢はあっちの方が上だし。それにヘスティアのファミリアだからな。極力あいつとベルの方針に口を出すつもりはない。ヘスティアが言う必要が無いと感じたなら、今は気にしない方がいいだろう。

 

んで、なんでベル連れてきてヘスティアがベルを抱きしめたあとオレは部屋の外に強制退出されたんだか。

ま、ステイタス更新の時にそんなことさせるんだからベルがレアスキルかレア魔法をもってるからだと思うけど。

これも今はあまり関与せずでいいか。入ったばっかの団員に話すことでもないしな。本当にこっちが知りたけりゃヘスティアも渋々とはいえ教えてくれるだろう。

 

つーかなんでベルはヘスティアの胸を強調する抱きしめ方で動揺してんだ。

やっぱりスレンダーで柔らかそうな曲線美のいい美少女がいいだろ。付け加えると金髪の。

 

 

ん、なんか煩いなベル達のいる方。微妙に部屋から怒気が漏れている。恩恵貰うまでは扉越しに怒気なんざ感じとれなかったのにここまで感覚が鋭敏になるもんだとは、正直舐めてたな。神の力ってやつもいつか調べてみるとしよう。

 

怒ってるのはヘスティアだろうな。ベルが怒る姿なんざ想像できない。

ほー、あいつらの痴話喧嘩の内容面白そうだな、覗いてみるか。

さて、どれどれ…

 

「いっ!?」

 

「ボクはバイト先の打ち上げがあるから、それに行ってくる。君もたまには一人で羽を伸ばして、寂しく豪華な食事でもしてくればいいさっ」

 

扉に近づいた途端、急にドアが開いて思いっきりぶつかったにも関わらず、ヘスティアは気づいた様子もなく一方的に言い放ってオレが痛みで悶えてる間に去っていった。

あ、あの野郎、覚えてろよ…!!額に的中して痛かったんだからな!ベルといいヘスティアといい額に攻撃して傷ついたらどうする気だ。ウロボロスの餌にするぞ。

 

というか、ヘスティアとか完全にオレの事忘れてるだろ。会話の内容的に。…屈辱だ。それも含めて今度報復してやる。

 

 

ヘスティアへの報復内容を考えている最中、扉に近づいてくる足音が一つ。ああ、そういえばベルがまだいたな。

 

「あ、カリオストロ…」

 

あ、ってお前な。お前もオレの事忘れてるわけないよな?な?

 

「はぁ…で、なんであんなヘスティアは怒ってんだ?」

 

「それが僕にも分からなくて…」

 

おいおいお前ハーレム目指してんだろ?そんなんで大丈夫かよ。まさか無自覚ハーレム系の鈍感主人公じゃあるまいし。ったくこの…

 

「この甲斐性なしが(ボソッ」

 

「!?」

 

おや、体を震わせてどうした。ベ・ル・おにーちゃん☆

 

「で、ヘスティアは自分で飯食いにいったらしいがオレ様とベルはどうすんだよ?」

 

「えっと、僕はある店の女の子に夜食べに行くって約束してて…カリオストロもくる?」

 

 

''女の子と約束”というシチュエーションが嬉しいのかベルは上機嫌でそう言った。オレにとってベルが女の子と約束というのは意外だった。今もオレを誘うのに遠慮がちだから余計に。あ、でもその約束をベルからしたとは言ってないか。

 

「どうせ、女の子から約束を押し付けられた感じだろ?」

 

「…ど、どうしてそう思うの?」

 

 

え、だってーーー

 

 

「ベルってヘタレじゃん」

 

 

ベルは崩れ落ち、そして泣いた。




グラティアエは本当はもっと一部の女神に限定されるらしいです。それの意味が使えそうだったので使わせてもらいましたけど。

さあ、次回と次次回はベート君の出番!色々酷いことになると思うのでお楽しみに!

いつも使ってる変換用のキーボードがアプリの関係で使えなくて遅れるかもですけど…

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