長門の視線 ー過去編開始ー   作:電動ガン

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page13 私と超訓練

やぁ諸君。長門だ。提督から正式に夕立の面倒を見るよう任された。・・・艦娘としての基本訓練も。

 

「・・・夕立のことで気を付けることはこれくらいです。」

 

「わかった。それと・・・夕立の基本訓練も任されている。夕立の戦闘力の程はどれくらいか。」

 

「・・・戦闘力、ですか。」

 

「そうだ。艤装、身体能力、戦闘意欲なんでもいい。」

 

「・・・民間人以下です。」

 

「・・・赤子同然、だしな。」

 

「艤装に関しては存在すら確認されていません。船魂が確認されているので適合はすると思いますが・・・ここの夕立が装着出来る艤装を開発するとなると・・・」

 

「資材が、いくらあっても足りないなぁ・・・」

 

「装着出来る艤装無し、身体能力は艦娘幼児、戦闘意欲は皆無。よって水雷戦隊旗艦長良は夕立の戦闘力無しと判断します。」

 

「提督も、無理をおっしゃる・・・」

 

「ですが、今後のことを考えると・・・必要ですねぇやっぱり。」

 

「・・・北方海域はそれほど切迫しているのか?横須賀にいた頃はそんな話聞いたこともないが・・・」

 

「いえ、時折極小規模な威力偵察のような高速艦隊が来るだけでして・・・脅威とはなりえていはいませんが・・・」

 

提督が用心深く見ているだけならいいが。どうにも・・・嫌なよか

 

「」ぐぅー

 

「あちゃー長門さん・・・」

 

腹が減っていたのか・・・これじゃあまともな意見など出せないな。

 

「それじゃあ夕立を連れてお昼ご飯にしますか。五十鈴ーっ!」

 

「はーい!」

 

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ーー

 

 

「ぽーい!」

 

「ほら、あーん。」

 

お昼の当番は阿武隈だった。献立はトマトと卵の炒め物。トマトと卵は夕立の好物らしく。阿武隈は自分が当番の時にはいつも作るのだと言う。良いことを聞いた。

 

「不思議よねー。」

 

「どうしたの五十鈴。」

 

「私達があれだけ手を焼いた夕立を来たその日に手なづけちゃうのよ?覚えてる?夕立が来た日のこと。大暴れだったじゃない!」

 

「たぶん・・・本能的に逆らわない方がいい人っていうのがわかってるんじゃないかなぁ。」

 

「聞こえてるぞ長良。」

 

失礼だなぁ私はそんな怖い艦娘ではないぞ。砲を向けるのはいつでも深海悽艦だけだ。

 

「「ししししつれいしましたぁ!」」

 

「まったく・・・」

 

「おかわりっぽいー」

 

「よしよしわかった。いっぱい食べて大きくなれよー」

 

「夕立もいっぱい食べたら戦艦になれるっぽい?」

 

「それは他所の子のだからなー」

 

「ぽいー?」

 

謎の咀嚼音と共にご飯を平らげる夕立、可愛いなぁ・・・それにしても艦娘としての能力皆無ならばそれは人間として生きて行くことも出来ず、艦娘として生きて行くことも出来ない中途半端な存在になってしまう。戦えない艦娘に待ち構えているものは、存在の消滅だけだ。大侵攻の時代に戦闘中、心が折れて戦意喪失したものは船魂が消えてなくなり、オイルとして海に溶けていった・・・これを知る艦娘は少ない。何故なら艦娘は心折れないからだ。そんな状況になど二度と遭遇したくはないがな。夕立は可愛いが、心を鬼にしなくてはいけないか。

 

「夕立?ご飯をごちそうさましたら、私と訓練だ。」

 

「くんれん?」

 

「ちょ、長門さん!?」

 

「天龍に頼んで鎮守府正面の波止場を使わせてもらう。」

 

「一緒に遊ぶっぽいー?」

 

「そうだ。」

 

「艤装もないのに・・・どうするんですか?」

 

「そういえば私の艤装もない。」

 

「え・・・」

 

「まぁなんとかなるだろう。ほら夕立、おかわりだぞ。あーん。」

 

「あー、むっ。」

 

「・・・大丈夫ですかねぇ・・・」

 

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「というわけで提督、天龍。夕立に基礎訓練をさせたい。」

 

「ぽいー」

 

「えぇー・・・早速ですか。」

 

「そうだ。」

 

「まぁ波止場の射撃場ならいいんじゃねーの?」

 

「・・・わかった。許可しよう。長門さんの艤装は用意してある。」

 

「いつのまに。」

 

「ついさっき届きました。しかし砲が無いので軽巡用の単装砲を使ってください。」

 

「心得た。」

 

単装砲を使うなんて久しぶりだ。まぁ使うことは無いだろうが。提督から書類を受けとると14サンチ単装砲を二門、水偵、21号電探か。夕立から目を離すなと言わんばかりの装備だな。

 

「それじゃあ天龍。頼んだよ。」

 

「おうよ。行くぜ長門、夕立。」

 

「夕立おいで。」

 

「ぽーい!」

 

「おーおー保母さんがお似合いなこって。」

 

「最近、戦いよりこういう方が似合ってる気がしてきたんだ。」

 

「そりゃいーことで。その方が長門も休めるだろうしな。」

 

「てんりうー」

 

「ん?どうした夕立?」

 

「今日のおやつ何か知ってるっぽい?」

 

「んー間宮に聞いてみねーとわかんねーなぁ」

 

「最中食べたいっぽい。」

 

「だから聞いてみないとわかんねーよー」

 

まずはドックだ。執務室からそんなに離れていなくて助かるな。妖精さんいるかい?

 

「(^o^)(^o^)(^o^)」

 

「やぁはじめましてだな。」

 

「おーう。よろしく頼むぜ。」

 

「(*´∀`)(*´∀`)(*´∀`)」

 

「おう!他のやつらはもう待機地点に出てるんだな?わかった。」

 

「(;´_ゝ`)(;´_ゝ`)(;´_ゝ`)」

 

「なに?戦艦の艤装は初めて整備するから大変だった?手間をかけたな・・・」

 

「ぽいー?」

 

「おっとすまんな夕立。もうちょっと待っててくれ。妖精さん、これ提督の書類。基礎訓練だ。」

 

「(^o^)/(^o^)/(^o^)/」

 

「うむ。あとは装着か。」

 

クレーンから艤装が運ばれて装着位置に立つが・・・軽い!!!戦艦砲乗せないだけでこんなに軽いのか。

 

「ぽいー!お姉さんかっこいいぽいー!夕立もやるっぽい!」

 

ん?夕立もやる?ちょ、待て、夕立、夕立もやるってなんだ。

 

「ぽーい!!!」

 

なんだ・・・!?夕立のまわりで焔のようなものが・・・ってうえええええええ!?

 

「ちゃっきーん!すてきなぱーちーしましょ!」

 

何もない空間から夕立のミニサイズ艤装が現れて装着された。なにがどうなってんだこいつぁ・・・

 

「( ; ゜Д゜)( ; ゜Д゜)( ; ゜Д゜)」

 

「よよよよよ妖精さん!?なんだあれは!?」

 

「お姉さん行かないっぽい?」

 

「ちょっちょちょちょちょっと待ってろ夕立!ほら、チョコやるぞ!!」

 

「わーい!」

 

何がどうなってるんだ!?ワープとか超スピードだとか、私はオカルトは信じない派なんだ!いや、艦娘自体がオカルトみたいなものか・・・ドキドキ!夕立と秘密の特訓!始まります☆

 


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