魔法少女リリカルなのは -転生者共を捕まえろ-   作:八坂 連也

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中学生になりました


第37話 うわ、こんな転生望むヤツいたんだ

 

 

 

 

 

「諸君、入学おめでとう」

 

壇上で挨拶をするのは、校長先生だ。

 

俺は今、私立聖祥大学付属中学校の入学式に出席しているのだ。

 

さてさて、原作の小説版では私立聖祥大学付属中学校は女子中だったのだが。

 

押し寄せる少子化の波に勝てずに今年から共学化したのだ。

 

小学校から一緒のヤツもいれば、家庭の事情、学力事情等で違う学校にいったヤツもいる。

 

まあ、人生は色々な事があるものだ。

 

出会いもあれば、別れもある。

 

と、感傷的な事を言ってみたが。

 

実際の所、なのは達と別れた訳でもない。

 

一緒の学校にきちんと来ているぜ?

 

まあ、違う所から来たヤツもいるから。

 

今もなのは達は周りからの視線に晒されているだけなのだが。

 

絶賛、俺も周りから『何で……小学生がここにいるんだ?』的な視線を受けている。

 

非常に鬱陶しいのだが。

 

ちなみに、なのは達の場合は。

 

全員……中学生にしては胸が大きくなっているからなのだ。

 

大きさの順位は。

 

 

 

アリシア=フェイト>アリサ>なのは>すずか>はやて

 

 

 

と言った順番か。

 

何故知っているのかと言うと。

 

彼女達は逐一、俺に大きさを報告してくるのだ。

 

「お兄ちゃん!とうとうDカップになったよ♪」

 

と嬉しそうに語るのはアリシア。

 

「私も負けてへんで~! Cカップやで~♪」

 

一番小柄なはやてですら日本人平均のCカップを突破しているのだ。

 

……1年前に比べたら、成長速度が早くなってるように思う。

 

ひょっとして、俺から何かを吸い取ってるんじゃなかろうな。

 

榊さんがちよちゃんから何かを吸い取ってるみたいに……。

 

 

※実際には何も吸い取ってはいません

 

 

まあ、たまにマッサージをお願いされて胸を揉んでいるのは事実なのだが。

 

前世の前世では嫁にやったが別に効果は無かったし。

 

前世でもエヴァに試してみたが、同じように効果は無かったし。

 

たまたまだろう……と思いたい。

 

とまあ、波乱に満ちた中学生活を送りそうな予感を感じてる。

 

 

 

 

 

 

 

「えっと……清祥小学校から来ました、高町なのはです。趣味は……身体を動かす事かな? よろしくお願いします」

 

なのははそう言って一礼した後、席に着席する。

 

「噂の六大美女の1人、なのはちゃん……!」

 

「うおぉぉぉ……全員勢揃いしているぞ……」

 

「このクラスで良かった……!」

 

ヒソヒソ声が聞こえる。

 

無論、男達の感想であるが。

 

俺となのは達は同じクラスになっている。

 

アリサとすずかの為に、若干だが女子の比率が多いのだ。

 

本来なら全員女子にしたかったらしいのだが、さすがにそれは厳しかったようだ。

 

ちなみに、その中に俺だけが入る格好にする予定だったとか。

 

……それはさすがに、やりづらいのだが。

 

まあ、なのは達全員は俺と一緒のクラスだったのでホクホク顔なのは言うまでも無かった。

 

にしても……だ。

 

クラスの女子の大半は俺の方を見て嬉しそうにしてるのは何故?

 

もしかして、全員……少年偏愛(ショタコン)と言う属性が付与されてるんじゃなかろうな。

 

それと、男子全員が嫉妬に狂った目で俺を見てくるんだが。

 

ううむ、中学生活も波乱に満ちてくるのは確定済みの様だな……。

 

 

 

 

 

 

 

「藤之宮アレスだ。よろしく」

 

俺は素っ気なく自己紹介を終える。

 

「ええ~? もっと何か言ってよ~」

 

そんな事を言うのは今年担任になった『美神先生』。

 

聞けば、小学時代に色んな意味で世話になった横島先生と氷室先生と大学時代の同級生だったとか。

 

変な所で変な縁があるものだ。

 

しかし、美神、横島、氷室……。

 

 

……。

 

 

…………。

 

 

 

あえて、何も言うまい。

 

それに分かる人にしか分かるまい。

 

「……とりあえず、こんな外見だけど飛び級とかそんなのじゃないぞ」

 

自虐的なネタに走ってみた。

 

「え……あれで同い年だったのか……」

 

「エターナルショタ……ますます欲しくなっちゃった!」

 

「恋人に欲しいけど……駄目なら義弟に欲しいなぁ!」

 

数々の独り言が聞こえてくるが、俺は聞こえない事にしておいた。

 

「はい、次の人お願いね~」

 

美神先生は次の人に自己紹介を促していた。

 

 

 

 

 

 

 

「にゃはは、改めまして……3年間よろしくね?」

 

満面の笑みで俺を見るなのは。

 

「光栄に思いなさいよ! あたしみたいな美女と一緒なんだからね!」

 

「アリサちゃんったら。でも、アレス君と一緒で良かった」

 

「うん。アレスと離ればなれになるとちょっと不安になる」

 

「まあ、ここら辺はご都合主義で一緒になると思っとったけどな!」

 

はやて、メタな発言は控えて貰おうか。

 

俺の席の周りに集まるのはいつものメンツである。

 

周りを見ると、羨望の眼差しの女子達と嫉妬溢れる眼差しの男子達が俺達の方を見ていた。

 

いつもの光景だったので俺は見なかった事にしておいた。

 

 

 

ガララ

 

 

 

教室後ろ側の扉が開く音が聞こえる。

 

誰か来たのだろう。

 

俺は別に気にする事無くなのは達を見ている。

 

「見つけた」

 

聞こえるのは男の声。

 

低い声でもなく、高い訳でもない声。

 

声の主はそんな事を言って……俺達の方に近づいて来る。

 

「?」

 

全員が怪訝な表情で俺の後ろの方を見ている。

 

「やあ、初めまして! 三千院(さんぜんいん)隼人(はやと)って言うんだ! よろしく!」

 

いきなり来た男はいきなり自己紹介を始めていた。

 

俺は後ろの方を見る。

 

そこには、銀髪で右目が真紅で左目が蒼いオッドアイの少年がいた。

 

いや、青少年と言った顔つきだろうか。

 

一言で言うと。

 

イケメン……である。

 

「……」

 

全員が呆然と自己紹介をした男……隼人を見ていた。

 

「あれ……? どうしたのかな?」

 

隼人は少し、戸惑った様子で俺達を見ている。

 

「……アレス、知り合い?」

 

「……」

 

アリサに問われたので、俺は無言で首を横に振った。

 

「えっと……? 私達に何か用……かな?」

 

はやてが戸惑った隼人に問いかける。

 

「いやぁ、ハニー達に会いに来たんだけど。これは誤算だったよ。アリシアちゃんまでいるなんて」

 

「……何であたしの名を知ってるの?」

 

「そりゃあ、知ってるよ。高町なのはちゃん、フェイト=T=ハラオウンちゃん、八神はやてちゃん、アリサ=バニングスちゃん、月村すずかちゃんだろ?」

 

 

 

「は?」

「ん?」

「あれ?」

 

 

 

はやてが呆然と隼人の顔を見て。

 

フェイトが少し考えていて。

 

なのはは何かが違ってるみたいなの……と言いたげな顔をしていた。

 

どうやらコイツは転生者みたいだ。

 

しかも、最近介入してきたみたいだからこっちの差違に気付いていない。

 

「……私、フェイト=テスタロッサですけど?」

 

少し頬を膨らませて不満そうな表情を浮かべてるフェイト。

 

「え? プレシアさん生きてるの?」

 

「勝手に母さんを殺さないでくれませんか?」

 

額に血管を浮かべてるフェイト。

 

どうみても怒ってますね。

 

「なあ……アンタ……私の義母さん知ってるんか?」

 

「……へ?」

 

隼人は驚いた顔ではやてを見る。

 

「ハラオウンって言ってたやん。アンタ、時空管理局に行ってるんか?」

 

「……あ、ああ……今日辺りにちょっと行ってみようかと……」

 

「……ふぅん……」

 

はやては舐めるように隼人の頭のてっぺんからつま先まで見ている。

 

「私はアンタみたいな人の事……聞いとらんけどなぁ……」

 

「……は……はは……ちょっと……用を思い出したよ……。これで失礼するよ……」

 

隼人はそう言うと俺達の方から離れ、後ろのドアから教室の外に出ていく。

 

ちなみに、はやてはミッドチルダでは『はやて=Y=ハラオウン』と名乗っているのだ。

 

こっちの世界では今まで通り『八神はやて』だが。

 

「何だったのかしら?」

 

「変な人……」

 

アリサとすずかはバッサリだった。

 

「変な人だったね~。それに、フェイトの事を何か間違えてたし」

 

「そうだね。まるで、私がリンディさんの義娘になったみたいだよ」

 

まあ、本来の流れならそうなっているのだが。

 

「まあ、ええわ。それじゃあ、今夜の予定はアレス君と合体と言う事で」

 

「ちょっと待て」

 

「どないしたん?」

 

「その予定はどっから降って湧いて出た?」

 

「ん? 今や」

 

「却下に決まってるだろ」

 

「いけず~」

 

はやてはいつも通りに戻ったみたいだ。

 

〈お兄様?〉

 

エヴァからの念話。

 

無論、皆には聞こえていない。

 

マルチタスクを使用しているからなのは達にも気付かれない。

 

〈ああ、どう見ても転生者だろ。あれで転生者でないなら俺も困る〉

 

〈ですわよね~〉

 

〈さあ、どうやって捕まえるかな。尻尾を掴んでから……だな〉

 

〈ですわね。と言うか、お兄様の事眼中に無かったみたいでしたけど?〉

 

〈どうせ『モブキャラ』としか認識していなかったんだろ。あの手の転生者には良くある事だ〉

 

〈あ~……なるほどです〉

 

〈どんな能力か。少し見極めてからにするか〉

 

〈そうですわね。もう少し、情報を集めてからにしましょう〉

 

俺とエヴァはそんな事を話し合ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

―――― 隼人 視点

 

 

 

くそ……。

 

折角原作キャラと接点が持てると思ったのに。

 

考えてみたらアリシアがいるならプレシアも生存してるはずだよな。

 

あの見習い駄神め……。

 

A's編から4年後の時代に送りやがって。

 

介入出来るのはStS編だけじゃねぇか。

 

中学校は女子中かと思ってたら共学でラッキー……と思ってたら。

 

なのは達は何か……小柄な小僧と一緒だったし。

 

ただのモブキャラだと思ったが。

 

まあ、いい。これから彼女達と関係を築けば良いだけだ。

 

さあて……どんな風にしようかな。

 

まずは、管理局に入局しておこうかな。

 

魔力はSSSだから即戦力になるだろうし。

 

そうすれば、段々と彼女達も俺の事を気に掛けてくるだろう。

 

よし、近々管理局に行ってみるか。

 

 

 

 

 

 

―――― 隼人 視点終了

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

トイレに行って部屋に帰ってくると。

 

なのは達が特大ベッドの上にいる。

 

今日はお泊まりの日だから、全員揃っているのはいつもの事だ。

 

問題は。

 

全員が下着姿だと言う事だ。

 

そして、部屋に流れている妙な曲。

 

 

 

 

チャーチャラリラリラリラリー♪

 

 

 

 

……真・女神転生Ⅱと真・女神転生ifと言うゲームに使用されている。

 

邪教の館ので流れる曲だった。

 

ああ、そう言う事ね。

 

邪教の館でやる事と言えば、悪魔合体である。

 

そう、悪魔『合体』である。

 

もうね、どうやってツッコミを入れたら良いモノやら!

 

ちなみに、音楽の音源はレイハさんとバルディッシュ卿から流れてきている。

 

大変だな、この2機のデバイスも。

 

「……まあ、ツッコミを入れさせて貰うが。何のつもりだ?」

 

元凶と思われるタヌキ(はやて)に問いかける。

 

「このBGMの通りや! 合体や合体! 7身合体やで!」

 

7身って。俺となのは、フェイト、アリシア、はやて、アリサ、すずか……と言う事か。

 

「合体結果が『我ハ外道スライム。今後トモヨロシク』になりそうなんだが?」

 

「ぐ……そ、そんな事あらへん! ひょっとしたら『女神』になるかも知れへんで?」

 

「素材に『珍獣(タヌキ)』が混じってる時点でそれは無いだろ」

 

俺の台詞を聞いてはやて以外が噴き出す。

 

「な! 私の種族は『珍獣』なんか!」

 

「何だと思ってたんだ?」

 

「勿論、『女神』や!」

 

「少なくとも、そんな変態的な思考回路を持ってる時点で女神はありえんだろ」

 

「え? 私……変態なんか?」

 

はやては自覚してなかった模様。

 

「……もし、風呂上がりに俺の部屋に来て俺が裸で寝ていたら?」

 

「そりゃ勿論、据え膳喰わぬは恥やから頂くで♪」

 

この解答で変態淑女以外の何者でも無い事が分かる。

 

「……半ズボン履いた小柄な男の子は?」

 

「ちょっと路地裏辺りに連れて行って悪戯してみたいなぁ♪」

 

もはや犯罪者一歩手前の解答なんだが。

 

 

 

「あ、それ分かるの」

「小柄な男の子って、良いよね」

「そうそう! ちょっと虐めて涙目になった所とか……」

「お兄ちゃんみたいな子とか……もう最高かも♪」

「男の子の血ってどんな味かな……」

 

 

 

……はやて以外のメンツも食い付いてきた。

 

ってか、もうこの6人は骨の髄まで少年偏愛(ショタコン)化してるわ。

 

矯正不可能だわ。

 

俺は心の中でため息をつく。

 

こんな変態淑女を世に放つのは忍びないから……。

 

俺がしっかりとつなぎ止めておかないと駄目か。

 

「で、はやては珍獣ね。あたし達はどうなのよ?」

 

アリサが聞いてくる。

 

はやて以外ねぇ。

 

俺はなのはを見る。

 

本来なら『魔王』になるのだが。

 

ここのなのはは……前世の事を加味すると。

 

「なのはは『大天使』かな……」

 

「えへへ♪」

 

頬を赤くしているなのは。

 

「私は?」

 

「フェイトか……」

 

フェイトの場合は。

 

鎌持ってるから……。

 

「フェイトは『死神』辺りか」

 

「う~ん、鎌持ってるから仕方ないね……」

 

フェイトは納得してくれた。

 

「私は?」

 

すずかが聞いてくる。

 

「すずかは『夜魔』だろ」

 

「やっぱり?」

 

ヴァンパイアとかは『夜魔』に分類されてるからである。

 

「あたしは~?」

 

アリシアか。

 

アリシアはイメージがあまり湧かないんだよな。

 

天真爛漫で無邪気な所が……む。

 

「アリシアは『魔人』か?」

 

「あ、『魔人アリス』だからね。うん、良いよ」

 

「……」

 

アリサは無言で俺の顔を見ている。

 

「……」

 

俺もアリサの顔をジッと眺めている。

 

『人間』だと面白く無いから。

 

さて、何があったかな……。

 

「あたしは『女神』よね?」

 

「……『地母神』だろ。『女神』って言うイメージは無いな」

 

「……まあ、はやてよりはマシだから良いわ」

 

ちなみに俺の種族は『軍神』だと思ってるが。

 

『破壊神』とか『魔人』でも良いが。

 

「……何で私だけ『珍獣』……」

 

ベッドの上で『の』の字を書いてるはやて。

 

「まあ、珍獣は珍しいんだぜ?」

 

「そりゃあ、珍獣やからな……。当たり前やん……」

 

「分かった分かった、今夜は隣で寝て良いからな」

 

「ホンマか? それなら我慢したるわ」

 

そう言ってはやてはベッドに横になる。

 

「さあ、ここやここ!」

 

そう言ってはやては横をポンポンと叩く。

 

「む~」

 

「はやてちゃんずるい……」

 

「こうなったら、隣は……」

 

「実力行使!」

 

そう言ってはやて以外の5人は下着姿でトランプを始めるのだった……。

 

お前等……服を着ろよ。

 

俺ははやてに抱きしめられながらなのは達のトランプの戦いを眺めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中学入学から1ヶ月経ちました。

 

なのは達は初めての体験が多くてたまに戸惑う事もあったみたいだが、慣れたみたいだ。

 

俺?

 

俺は前世の前世とか前世でも中学校やっていたから別にそこまで戸惑う事は無かったぜ。

 

まあ、それはそれとして。

 

やはり、中学生になると異性を意識してか。

 

誰と誰がつき合っているとか、告白しただとか話題になる事がある。

 

ちなみに、俺となのは達の事も話題に上がる。

 

と言うか、今も一番の話題のネタにされる事は多々ある。

 

そりゃそうだろうな。六股とか、普通なら刺されてもおかしくないし。

 

だが、今では公認になりつつあるのだが。

 

最初の1週間は、よその小学校から来た奴らがなのは達に告白していた。

 

結果は火を見るより明らかであろう。

 

ラブレターを下駄箱に入れるヤツ、昼休みにいきなり告白してくるヤツ……。

 

様々な奴らがいたが、全員撃沈している。

 

まあ、なのは達の様子を見れば分かるだろう。

 

当然ながら、ふられた奴らは俺を目の敵にする。

 

下校時にいきなり体育館裏に呼び出してくる奴ら。

 

上級生に兄がいて、上級生をありったけ呼びだして来て。

 

結果?

 

全員、地に伏してしまいましたが何か?

 

しまいには覆面付けて闇討ち!

 

コレも当然ながら返り討ちにしてやったぜ。

 

たかが10人や20人程度の人数で勝てると思っているのが甘いのだが。

 

……まあ、普通の人なら無理なんだが。

 

そんな訳で、気が付いたら誰も俺に喧嘩をふっかけてくるヤツはいなくなった。

 

転生者の隼人?

 

あいつは、今現在は大人しくしているみたいだ。

 

こないだ、管理局に入局したみたいだ。

 

リンディさんの所に行ってなのはやフェイトとコンビを組みたいって進言していたな。

 

却下されていたが。

 

リンディさんの話によると、魔力は今まで類を見ない位高いが。

 

戦い方が雑との事。

 

つまり、大魔力にモノを言わせたごり押し戦法……らしい。

 

それと、我が強すぎてチームワークが取れないと。

 

言うわけで、嫌いな高官がいる空の方に丸投げしたらしい。

 

哀れなヤツだ……。

 

空の方は大喜びしていたみたいだが。

 

リンディさんに言わせると、『魔力が高い人なら誰でも良いって言う考えの人ばかりだから』との事。

 

まあ、俺も空の奴らは嫌いな奴が多かったが。

 

明らかに俺をコケにした事を言ってきた高官の腹を殴った俺は悪くないと思う。

 

ってな訳で、空の方は俺の事を嫌っているみたいだし。

 

その話を聞いたなのは達は絶対に空に行きたくないって行ってたし。

 

ちなみに、海の方も似たような感じだった。

 

クロノは良いヤツなんだがなぁ

 

 

 

……。

 

 

 

…………。

 

 

 

このままだと、陸に行くような気が。

 

陸は確か……高ランクの魔導師は空と海に吸い取られていつも人手不足だとか。

 

でも、陸の人達はみんないい人が沢山いたのを覚えている。

 

ま、どうなるかは分からないけどな。

 

そうそう、戦闘機人事件は実は既に起きていたのだ。

 

2年前に……。

 

まあ、俺の目的は転生者達を捕まえる事であって原作介入が目的じゃないのだ。

 

ここら辺は史実通り、ゼストさん、メガーヌさん、クイントさんは死亡扱いになっている。

 

ちなみに、なのはとフェイトとはやての3名は魔導師ランクSを取得している。

 

アリシア、アリサ、すずかはAAランクだ。

 

俺?

 

俺は面倒だからAのままで止まってるぜ。

 

気が向いたらAA辺りでも行ってみるつもりだが。

 

とりあえず近状はこんな感じである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「藤之宮アレス!」

 

何事もなく登校してくると、入り口で佇むのは……かなりの数の男子生徒達。

 

何事だろうか。

 

なのは達も俺の後ろでちょっと驚いた様子で見ている。

 

「……何の用だ?」

 

俺は問い訪ねる。

 

 

「貴様は我らが天使、高町なのはちゃんを奪った! よって『なのはちゃん親衛傭兵団・NNN(なのなのなのはちゃん)』の殲滅リストに登録する事となった!」男がそう宣言した。

 

 

……どこからツッコミを入れれば良いんだ。

 

俺が思考の海に埋没していると……。

 

 

「同じく、我ら『フェイトちゃん電撃護衛隊・FFF(フルフルフェイトちゃん)のブラックリストにも登録だ!」

 

 

「こちら『はやてちゃん護衛傭兵団・HHH(ホクホクはやてちゃん)。怨敵、藤之宮アレスを閻魔帳に掲載……」

 

 

「我らは『アリシアちゃん防衛陸士隊・AAA1(アンアンアリシアちゃん)』だ。標的リストに登録済みだ!」

 

 

「そう言う事だ。我らの名は『すずかちゃん突撃防衛隊・SSS(好き好きすずかちゃん)』だ!」

 

 

「さあ、貴様の息の根を止めてやる!『アリサちゃん突撃護衛団・AAA2(アリアリアリサちゃん)』の手によってな!」

 

 

それぞれの非公式ファンクラブと思われるリーダー達が自己紹介をする。

 

「……」

 

俺は何と返答すれば良いのか。

 

なのは達を見ると、苦笑していた。

 

そりゃそうだろう、上級生と思われる男子生徒達もいたのだから。

 

にしても、どっかで聞いた事あるような名前だよな、このファンクラブ。

 

あと、フェイトが電撃属性持ちって気付いてるのか? こいつ等……。

 

モンハンに出てきた『白いあいつ(フルフル)』の名前を偶然につけてるし。

 

「……それで? 俺にどうしろと?」

 

「愚問だ。独り占めでなく、誰か1人に絞れと言う事だ!」

 

「……」

 

俺はなのは達を見る。

 

全員が突然、目を潤ませて俺の方を見る。

 

いや、アリサのみ『あたしを捨てたらどうなるか分かってるでしょうね?』と目で語っていた。

 

仮に誰か1人に絞ったとしても、他の5人は超高確率でヤンデレ化すると思うのだが。

 

そんなのシャレにならんわ!

 

まあ、こうなったら開き直るしかあるまい。

 

「ハッハッハッハッ! それは出来ないな! 全員俺の嫁だぁ!」

 

その言葉を言うと、周りの男子生徒達は殺意に満ちた目で俺の方を見る。

 

……前世の前世で億に近い魔族達から殺気を浴びせられたんだ。この程度人数……温いわ!

 

ちなみになのは達を見ると頬を真っ赤にしてから嬉しそうな表情で俺を見ていた。

 

……今夜は俺の貞操を守らねばなるまい。

 

「……スクランブル・ダーッシュ!!!」

 

俺は叫んでから校舎に向かって駆け出した。

 

「捕まえろぉ!」

 

「この人数なら……ヤツに人誅を!」

 

「滅殺!!!」

 

背後から来る多人数の足音。

 

さあ、これから毎日鬼ごっこってか!?

 

 

 

 

 

 

 




 
メガテンシリーズやってなきゃ分からんネタだなw

ちなみに今回では種族はシリーズにもよりますが存在していますw


なのは達の非公式ファンクラブの元ネタは知ってる人は知ってるでしょうw


大天使 なのは

死神 フェイト

魔人 アリシア

夜魔 すずか

地母神 アリサ

珍獣 はやて


はやてだけギャグだなwww




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