しかし次回からはマジで亀更新になるかもしれません
翌日、再びイリーナの授業だがやっぱり自習にし、作戦をねっている。殺せんせー による手入れを受けてプロのプライドを完全に破壊され、屈辱で怒りを抑えることが出来ていないのか、タブレット端末を押す力が強い。
「必死だねビッチねえさん。あんなことされちゃプライドズタズタだろうね〜」
キッと睨んでくるが言ったカルマは口笛を吹いて無視する。
「その辺にしておけよカルマ。ああやってイライラしてるのは、打開策がないからだ。そっとしてやるのが優しさだ」
「そこ、いい加減黙れ‼︎」
そして雄二も窓の方を向いて無視するとさらにイライラしていた。
「あの、先生。授業してくれないなら殺せんせーと交代してくれませんか?一応、俺等今年受験なんで」
磯貝も流石にこの状況が続くのは良くないと思い自分のいや、3-Eほぼ全員の意見を言った。
「はん!あの凶悪生物に教わりたいの?地球の危機と受験を比べられるなんて、ガキは平和でいいわね〜」
すでに何人かはこの言葉でイライラしていたが次の言葉で保たれていた怒りの線が切れることとなる。
「それに聞けばあんた達E組って、この学校の落ちこぼれだそうじゃない。勉強なんて今さらしても無意味でしょ」
ブツリ。そんな音が聞こえたような気がクラス全員が感じた。
「じゃあこうしましょ、私が暗殺に成功したらひとり五百万円分けてあげる。あんた達が一生目にすることのない大金よ。無駄な勉強するよりよっぽど「その辺にしておけよ」っ!」
静かな殺意。一番後ろの席にもかかわらず、他のクラスメイトに全く感じさせず、それをイリーナだけに向けてきたことに彼女は一瞬驚く。
「な、なによ!人がせっかくチャンスをあげてるのよ!無駄な努力より遥かに有益な!黙って従うだけなんだから、ガキはおとなしく…」
その先を言うことはできなかった。誰が投げたかは定かではないが彼女の顔の横を消しゴムが通りすぎる。
「でてけよ」
ボソッと聞こえた声も誰のものかはわからなかったが彼女は見てようやく気づいた。クラス全員が敵意の目付きをしていると。ただ唯一、雄二だけは言わんことじゃないと言う顔をしていたが。
話は変わるが暴動が起こる理由は様々あるが結局は1人の反抗からはじまることが多い。何か反発の声を上げる、物を投げつける等様々だが最初にそれが起こったら連鎖的に伝わり、一気に不満は爆発していく。
「出てけクソビッチ!」
「殺せんせーと変わってよ!」
ひとつ言葉があれば次が、ひとつ物が投げられれば次がと続き、今までの不満を放出されていく。
「そーだ!そーだ!巨乳なんていらない!」
…1部関係のないというか、どさくさに紛れた嫉妬はあったが
*
あの後教室からイリーナは逃げた。いるにいられないのだから当然だろう。
そして今、雄二は現状でクラスの中でナイフの扱いがうまい3人、磯貝、前原、岡野にギッとした目付きで睨まれながら対峙する。一触即発の状態で時間がゆっくり進んでいるかのようだ。そしてまず前原が相手に向かってモノを斬撃で飛ばす。急いでそこに向かわなければ間に合わないギリギリの位置だ。内心「よし!」と前原は思うがそれもすぐに終わる。まだ余裕がありと言いたげな反応でそこにつき、刺突で返す。
「またかよ!」
「まかせて対応する」
岡野が反応し、斬撃でモノを磯貝に渡す
「よし任せた!」
それを再び斬撃で上にあげる。
「今度こそ」
前原が刺突で付くこうとし構えるが急停止し横へ避ける。その後ろから体制を直した岡野が刺突で付き返す。
「っ!だが、いける!」
くると思われた方向とは違うので急いで対応する。雄二はおもいっきり手を伸ばしテニスで打ち返すごとく、斬撃を当てる。位置は、岡野と前原の間。
「「!」」
まさか打ち返されるとは思わなかったがまだ打ち返せると思い、距離的にとどきそうにない磯貝を除いた2人は行動する。しかし、思考がかたまる前にとっさに2人が動き、どちらが打つか定まらない。とにかく返すと思い、アイコンタクトを岡野は送る…が
「よしわかった!」
「って違う!」
どうやら伝わらず、ぶつかり打てなかった。そして無情に……殺せんせーの顔が書かれたボールが落ちた。
「だー!また負けた!俺にやらせろよー」
「私が打ち返そうと思ったのに」
「まぁまぁ、落ち着けって」
今行っていたのは烏間が考案した暗殺バドミントンと呼ばれるもので動く目標に正確にナイフに当てるための訓練だ。斬撃と刺突でパスの回数と入る点数が違い動いているボールに正確に刺突で当てるのは高等技術のため、オフェンス、ディフェンス共に斬撃より優遇されている。ちなみに、斬撃、刺突以外の部分で当ててしまうと相手ボールになるのだが
「いや、俺も危なかった。最後はギリギリ、しかもその後に攻められたら、もう打つ手はなかった」
「よく言うぜ。最後以外は全部刺突で当てて」
前原の言う通り、雄二は試合では斬撃を使ったのは最後のみで他は全て高等技術である刺突で当てていた。雄二がチームに入ったらチームバランスが崩壊するとまで言われ、今回このような対戦になった。
「少し扱い慣れて得意なだけだ。むしろナイフ技術がなかったお前達がここまで出来てる方がすごい」
「 謙遜するなって。しかし、雄二がいればマジで殺れるかもしれないな」
「まだまだだ。あの先生のスピードや頭脳を考えるとまだ時間が必要だ。情報も分かってないだけでまだあるだろう」
「でもすごいよね。それも師匠って呼んでた人に習ったの?」
「まぁ、サバイバルが多くてな。ちなみにクマに1度襲われてる。俺はどうにか助かったがな」
「よく生きてたな…死んだふりでもしてたのか?」
「熊にあった時に死んだふりをすると言うのをよく聞くがあれはイソップ寓話のある物語で出た内容が誤解されてできた逸話に過ぎない。実際にそんなことをしたら、高確率で殺られる。種類にもよるが走って逃げるのもダメだ。逃げるものを追う習性があるものいる。もしであったらとにかく急な動作をするな。熊がパニックになって襲ってくる。背を向けず、来るなと言え。そうしてゆっくりと少しずつ後ずさりする。聞かないなら大声で言え。1番は合わないことだが、腕があるなら最悪は熊と格闘するのも1つのてだ」
雄二の説明に3人ともへーと言いそうな顔で聞いていた。
「雄二って色々詳しいな」
「本を読めと師匠に言われてな。その過程で色々な知識を身につけたに過ぎない」
なるほどなと磯貝が言いながら片付けを始めるので雄二達も片付けをはじめる。
「それにしても、あのビッチ明日もくんのかな?」
「正直、これ以上授業してくれないなら迷惑だし、烏間先生に相談しようかな?」
「…その必要はないと思うがな」
「「「?」」」
前原と岡野の言い分に対して言った雄二にどういう意味かたずねようとするが、かたずけを終えた雄二はさっさとどこかに行きだした。
*
放課後、イリーナは今日のことを思い返しつつ足取りが少々重く、下を向いてとぼとぼと歩いていた。
「私は…」
どうすればいいかはまだ彼女も分からない。考えながら歩いていると不意に正面に人の気配を感じ、顔を上げるとそこには雄二がいた。
「何よ?まだ言い足りないわけ?」
「色々いうことはあったが、ほとんどは烏間が言ったんだろう?暗殺バドミントンの時に烏間と一緒に見てたのをみた」
「じゃあ何のよう?ライバルでも潰しに来たの?」
「何勘違いしてんだ?テメーみたいな精神が性神になりかけてる女に興味はない」
ワナワナと額に血管をたてながらもイリーナは黙って聞く。
「俺から言いたいのは1つだ。烏間もたぶん言ったと思うからわかってるだろうが、あいつらは暗殺者と生徒を両立し、勉学も訓練も精進している。それをバカにするのはやめろ。他人の精進を笑う奴は、必ず最後に泣く!必ずだ!覚えておけ」
何かあったかのようにその言葉を言う雄二にイリーナはなにも言わなかった。言えなかったという方が正しいかもしれない。
「ええ。わかったわよ」
それだけ言って帰ろうとしたがやはり気になることがあり、雄二の横を通り過ぎて聞く。
「1つ聞いていい?……あなた、何者?」
ふっと雄二は笑い答える。
「風見雄二。ただの学生だ」
*
風見雄二side
翌日の1時限目前、教室はガヤガヤわいわいと話していた。そこにイリーナが入ってきた。全員が警戒しながらも席に座る。しかしそれを無視してイリーナは黒板に何か書き始める。
……内容は淫乱な女に前をあずけた男のセリフに近かった
「
皆ぽかーんという顔をするがホラ!と促され言い出す。なにも知らない一般英国人が聞いたら何事かと思うこと間違いないな。
「アメリカでとあるVIPを暗殺した時、まずそいつボディガードに色仕掛けで接近したわ。意味は…」
その先を言わせていいものかと一瞬だけ考えた…よし、面白そうだから言わせよう。
「『ベッドでの君は凄いよ…♡』」
なんだ、赤くなるだけか。カルマもわかっていたのだろうが、俺と同じで皆の反応見たさに言わせたようだ。あいつは満足のようだが皆これしきで何を赤くなるのだか。
「外国語を短い期間で習得するならその国の恋人を作るのが手っ取り早いとよく言われるわ。相手の気持ちを知ろうとするから必死で言葉を理解しようとするのよね。仕事上、必要な時はその方法で新たな言語を身に付けてきた。だから私の授業では外人の口説き方を教えてあげる。プロ暗殺者直伝の仲良くなる会話のコツ。身に付けておけば実際に外国人と対話する時、必ず役に立つ」
何人かが頭の中で妄想しているのがすぐわかった。…特に岡島は
「でも、私が教えられるのは実践的な会話術だけ。受験に必要な勉強はあのタコに教わりなさい。もしそれでもあんた達が私を先生として認められないっていうのなら、その時は暗殺は諦めて出ていくわ。そ、それなら文句ないでしょ? …後、悪かったわよいろいろ」
いきなりのことすぎて思考がすぐには動き出さない。だが
「ハハハハハ」
一斉に笑い出す。さすがに俺も少し笑ってしまった。
「なにビクビクしてんだよ。殺すとか言ってたくせに」
「普通の先生になっちゃったし、もうビッチ姉さんなんて呼べないね」
「考えてみれば、先生に対して失礼な呼び方だったよね」
その言葉にイリーナは感動し、じーんとなりながら泣いている。しかし、新しい呼び方か……………よし。
「なら、ビッチ先生なんてどうだ?」
ピシリという音が聞こえた気がしたと思うとすぐに周りから声が上がる。
「おーいいじゃんか雄二!」
「うん。それでいこっか!」
ピシピシと音が聞こえた気がした。
「えっ…と、ねぇキミ達。せっかくだからビッチから離れてみない?ホラ、気安くファーストネームで呼んでくれてかまわないのよ」
「って言われてもなぁ。ビッチで固定されちゃったし」
「うん。イリーナ先生よりビッチ先生の方がしっくりくるし。何より作者がモノローグにイリーナっていれるのに違和感があるみたいだし」
「だから不和さんメタった発言は止そうって!」
「そんなわけでよろしくビッチ先生!」
「授業始めようぜ、ビッチ先生!」
ピシピシという音が響いた気がしたが、どうやら皆気にいったみたいだな。しかしビッチ先生の顔に血管が出ているな。頑張ったのだから心配の声くらいは掛けるか。
「額に血管がうかんでるぞ。大丈夫か、ビッチ先生?」
ブチンという音が聞こえた気がした。
「どの口が言うか‼︎キーッ‼︎やっぱり嫌いよあんた達‼︎」
sideフリー
こうして、本当の意味でイリーナこと、ビッチ先生はE組の先生となった。
その後の昼休み。殺せんせーがまた出かけたのを確認した烏間が雄二を職員室に呼び出す。ちなみにビッチ先生は外で他の生徒と話している。
「で、なんのようなんですか烏間先生?」
「…さっき、イリーナから聞かれてな。おまえが何者なのかと。俺もよくは知らないとはぐらかしたが、キミも昨日聞かれたそうだな」
「あぁ」
「わかっていると思うが、俺は学校でのキミの監視役でもある。くれぐれも身元がバレるようなことはしないでくれ」
「…心配してくれるんだな」
「茶化すな」
「わかってる。俺の秘密は話す気はない」
ならいいと烏間は言う。だが彼らは知らない。雄二が最後に言った部分だけだが聞いていた生徒がいたことを
今回の最後に雄二と烏間の会話を聞いたのは……2人目とだけ言っておきます
感想、意見などがあればよろしくお願いします。