暗殺教室 グリザイアの戦士達   作:戦鬼

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ようやくSwitchとモンハンを買ったがやる時間が無いのでなかなかランクが上がらない……
あと、そっちやる時間あるなら続き書こうよとか言わないで……モンハン好きなんです


アドバイスの時間

意識が失った女を人目につかない場所に運んで寝かせた。その時の雄二の顔は穏やかともいえるが悲しさもあるように見えた

 

「風見くん、体の方は?」

 

「すごい倦怠感と手が少し痺れ、それと時折目が霞むってところだな。動くのには問題ないな」

 

((((それで動けるのがすごい))))

 

雄二も烏間ほどではないがその領域に片足つっこんでいるなと皆が思いつつも戦力がここにきて減ってしまい不安になる。

 

「たく、なにが人体への影響はない…だよ。そんなになってるんだから害ありまくりじゃん」

 

「いや、おそらく副作用だろう。その内効果が消えるだろうが、相当強力な薬のようだな。ともかく風見くんはこれ以上は戦えないな」

 

「だからここで待てって言うのはよしてくれよ烏間先生。ここまで来たんだ最後まで行かせてくれ。何よりさっきのやつの言い分だとおそらく殺し屋がもう1人いる」

 

先程の女は3つのコードネームであろう名前を言っていた。スモッグ、グリップ、ガストロだ

 

「スモッグはあの毒使いだろう。で、グリップがあのぬーぬー野郎、それとガストロってのが射撃専門の暗殺者」

 

「え、どうして?」

 

「言ってたろ?『ガストロさんと違って命中率は悪い』って。そこから察するに射撃の達人の殺し屋だ」

 

その事実に不安はさらに加速した。戦力低下にまだ脅威あり。それでも

 

「行くしかないな」

 

「へっ‼︎当然だ‼︎さっさと行ってぶち殺そうぜ‼︎」

 

「その前に、あちらで倒れている2人組の胸元を探りましょう」

 

殺せんせーが言う通りに女が倒した男2人の胸元を探ると黒色の武器があった

 

「銃…確かにこの先に射撃のプロがいるのも考えたら持っておいた方がいいな…あいつのサイレンサー付きの銃はどうする」

 

「そちらは置いておきましょう。そして、この銃は千葉くんと速水さんがもちなさい」

 

「え、でも風見と、烏間先生が…」

 

「もう1つの銃を持っていかないのは、烏間先生はまだ精密な射撃ができる所まで回復していない。風見くんは言うまでもないでしょう。使い手がいない中で持っていても荷物になるだけ。…それにおそらくですが」

 

「弾は2発だけだ」

 

いつのまにか調べていた雄二がその銃に弾がないのを確認した

 

「最初から威嚇のためと予備のためだったんだろうな(そうなるとますます謎だが)」

 

「聞いての通りです。それを最も使えるのは現状君達2人です」

 

しかしそれでも不安なのか千葉は殺せんせーに詰めよるが言わせないと言わんばかりに遮って「ただし」と言う

 

「それを使って殺す事は許しません。君達の腕前であれば傷つけずに倒す方法はいくらでもあるはずです。さぁ、準備もできました先を急ぎましょう」

 

2人はやはり不安だった。さっきのエアガンですら失敗したのに出来るのかと

 

「…ひとつ、アドバイスだ」

 

雄二は2人の前にきて言う

 

「わかってるだろうが、本物の銃は火薬の炸裂で反動がある。連射はお前たちには不可能だ。撃つ時は確実に撃てて尚且つ撃った後隠れられる時、もしくは一撃で決めれる時だけだその時まで絶対に撃つな」

 

「「………」」

 

「それと」

 

ぽんっと肩を叩く俯いていた2人が顔を上げた

 

「肩に力を入れすぎだ。お前たちだけじゃない(・・・・・・・・・・)忘れるな」

 

その言葉の意味は2人はわからないが少し勇気をもらえた気がして階段を登る足は軽くなった気がした

 

 

side:ガストロ

 

妙だな…交渉期限が迫ってンのに監視カメラに何の変化も無さすぎる。スモッグにグリップ、仮面の嬢ちゃんにも繋がらねぇ。電波の問題かと思ってたが…

 

「あのっスねボス……」

 

ってあーダメだこりゃ夢中になってら

 

「このアングルだと一部の生徒しか映らないなァ…あのホテルにもっとカメラを仕掛けておくべきだったぜ。いいなぁ……中学生どもが苦しむ顔…百億円手にしたらよ、中学生たくさん買って毎日ウィルス飲まそうかなァ」

 

俺らに色々言ってたけど、あんたの拘りもなかなかのモンですぜ、ボス。……よくよく考えてみたら言う必要ないな(・・・・・)

 

 

一応見回りに行くこと言ったがありゃ聞いてんのかわかんねーな。……元から味が悪い仕事がどんどん悪くなっていきやがる。超生物を殺す任務に嬢ちゃんからの追加の任務、その時点でわかってたが…ガキ共のお出迎えに変わり余計に酷くなった。まるでパシリじゃねーか。銃が美味ぇのが唯一の救いだな。………………いるな。

 

「15、いや16か?呼吸も若いほとんどが十代半ば。……動ける全員で来たか… 結局は見立て通り(・・・・・)か」

 

とりあえず降伏勧告はしとくか

 

 

side:フリー

 

(見立て通り?)

 

小声だったがきっちりとその言葉を聞いた雄二に疑問ができたが質問はできない。そんな事をすれば相手に位置を知らせる事になる。すると男が後ろの照明に向けて発砲した。ホール内に発砲音と照明の割れた音が響く

 

「言っとくがこのホールは完全防音でこの銃はホンモノだ。おまえら全員撃ち殺すまでだれも助けに来ねえって事だ」

 

(振り向くことなく目標に命中させている。間違いなくこいつがガストロってやつだな)

 

「おまえら、人殺しの準備なんてしてねーだろ‼︎おとなしく降伏してボスに頭下げとけや‼︎」

 

その男、ガストロは器用に中指で銃をクルクルさせながら降伏勧告をする。だが彼は知らない。知っていたらそんな行動などとらなかっただろう。座席側から発砲音がしガストロが当てた照明の隣に弾丸が命中した。だが

 

(今のは外したのか。おそらく銃を狙ったんだろうが……まずいな)

 

ガストロがへぇと退屈そうな表情からニヤつかせる。火を付けてしまった

 

「意外と美味ぇ仕事じゃねェか‼︎」

 

ステージの照明を全てつけその逆光で見づらくなる。アドバンテージは完全にむこうのものだ

 

「今日も元気だ銃が美味ぇ‼︎」

 

撃たれた弾丸は吸い込まれるように狭い座席の間を通り速水が隠れている場所へ行くハネていた速水の髪にあたり髪が落ちる

 

(今のは警告……じゃねーな。少しでも速水が動いたら当たっていた。今までの相手と違って命を取りに来てやがる)

 

もし、銃を持っていなければ命は奪わず攻めてきても行動不能になる程度に撃っていただろうが、銃を持っている=命が掛かっている。この考えが頭にでき、命を取る選択肢がガストロに出来上がっていた。

 

「1度発砲した敵の位置は絶対忘れねぇ。もうお前はそこから1歩も動かさねぇぜ」

 

(おまけにこいつは暗殺者だが、おそらくは)

 

雄二のカンは当たっている

 

「下にいた殺し屋は2人は暗殺専門、仮面の嬢ちゃんは中間ってところ。だが俺は軍人上がりだ。この程度の多戦闘は何度もやってる」

 

(やはり同類(・・)か)

 

「幾多の経験の中で敵の位置を把握する術や銃の調子を味で確認する感覚を身につけた。中坊(ジュニア)ごときに遅れを取るかよ」

 

(さて、どうするか)

 

時間をかければ次第にあいては位置を全て把握する。かといって無闇に攻めればズドン。連絡を取ろうにもそれで位置がバレる

 

(となれば、ここは当初の予定通り、殺せんせーに任せるしかない)

 

現在、殺せんせーは烏間が持っており、ガストロの接近に気付いた段階でそうすることは考えていた。だから烏間は最も危険な最前列の中央付近に隠れたのだ

 

「速水さんはそのまま待機‼︎千葉くん、今撃たなかったのは賢明です!君はまだ敵に位置を知られていない!先生が敵を見ながら指揮するのでここぞという時まで待つんです‼︎」

 

見ながらと言われてガストロはどこに隠れていると思い見渡す。が声の主の殺せんせーは最前列でニヤニヤしてかぶりつき見ていた。まさか1番前にいるとは思わずガストロも烏間が置くのを見逃していたのだ

 

「テメー何かぶりつきで見てやがんだ⁉︎」

 

連射で撃つがそこは完全防御形態。無敵の装甲に覆われ弾丸全て弾く。

 

「熟練の銃手に中学生が挑むのですから、この位の視覚ハンデはいいでしょう」

 

舌打ちしつつリロードしてどうするつもりだよと問いかけ殺せんせーはならばと指示をさらにだす

 

「木村くん五列左へダッシュ‼︎」

 

殺せんせーに目が行っていた為あっさりと移動される。

 

「寺坂くん、吉田くんはそれぞれ左右に3列‼︎」

 

違う所で動かれついそこを見た隙にできた死角、そこに指示で動く茅野

 

「カルマくんと不破さん同時に右8‼︎磯貝くん左に5‼︎」

 

どんどん生徒の位置をシャッフルするがガストロはすぐ冷静になる

 

(指示するほどに名前と位置を俺に知らせることになる。たったの十数人ならあっという間に覚えられんだよ‼︎)

 

が、彼は気づかない。少しずつ殺せんせーの指示が簡略になっていくことに。そしてここでさらに混乱させる

 

「出席番号12番‼︎右に1で準備しつつそのまま待機‼︎」

 

「へ」

 

間の抜けた声を思わずガストロは出してしまう。

 

「4番6番はイスの間から標的を撮影‼︎律さんを通して舞台上の様子を千葉くんと風見くんに伝達‼︎」

 

(なに?あいつも銃を⁉︎嬢ちゃんから奪ったのか⁉︎)

 

警戒心が跳ね上がる。しかもそれがサイレンサー付きなのだから尚更だ。

 

(いや待…)

「ポニーテールは左前列に前進‼︎」

 

「ちょ⁉︎」

 

「バイク好きも左前に2列進めます‼︎」

 

「なぁ⁉︎」

 

その考えさせる行為と番号から特徴に切り替えられて相手にさらなる混乱に誘う

 

「この前中村さんとデートした人、漫画好き、女装した人はそれぞれ前に2進んで‼︎」

 

この移動の際1名恥ずかしがっていたのは蛇足である。

 

「最近竹林くんイチオシのメイド喫茶に興味本位で行ったらちょっとハマりそうで怖かった人‼︎撹乱のため大きな音を立てる‼︎」

 

「うるせー‼︎なんで行ったの知ってんだテメー‼︎」

 

つい声を出すが撹乱にはなっていた。死角作り、確実に距離を詰めていくガストロは脳をフル回転させ思考する

 

(落ち着け。おそらく銃を持ってるのは千葉って奴と最初に撃った奴確か速水って奴の2人…嬢ちゃんが銃の整備の時弾丸は2発しか入れてない。それは見た間違いない。しかもお目当ての男に会って、何もなかったはずはねェ。何より最初に撃てるなら引率の教師か奴にやらせるはず。つまり残りの銃を持ってるのは千葉と速水のみ、嬢ちゃんの銃もない)

 

とはいえ、徐々に近づいてこられ特攻でもされれば厄介なのも事実。早く千葉の位置を特定することに専念した

 

「…さて、いよいよ狙撃です千葉くん。次の先生の指示の後…君のタイミングで撃ちなさい。速水さんは状況に合わせて千葉君のフォロー敵の行動を封じる事が目標です」

 

ドクン、ドクンと鼓動が速くなっていく。さっきとは違う。本当に外せないそのプレッシャーが2人を襲っていた

 

「…その前に表情を表に出す事のない仕事人の2人にアドバイスです。今君達はひどく緊張していますね先生への狙撃を外したこともあるでしょうが、師である風見くんに対しての罪悪感、自身の腕に迷いが生じている」

 

(あいつら、やっぱそんな事思ってたか)

 

雄二も気付いていたがそれを言うのは後にしようと思っていた。こんな状況になったのだから尚更だ

 

「言い訳も弱音も吐かない君達は、『あいつだったら大丈夫だろう』と勝手な信頼を押しつけられる事もあったでしょう。苦悩しても誰にも気付いてもらえな事もあったでしょう」

 

その考えはズバリ正解だった。周りの人も両親もそうだった

 

「でもご安心を。君達は1人でプレッシャーを抱える必要はない。仮に外しても今度は人も銃もシャッフルしてクラス全員誰が撃つかわからない戦術に切り替えます」

 

その瞬間にここに上がる時に雄二に言われた意味を理解した。

 

((おまえ達だけじゃない……))

 

「それと、さっきから携帯をいじっている人がいますね……律さんを通してもう送られたはずですよ」

 

((?))

 

2人が見ると思った通り雄二からだ

 

【さっきの採点を言い忘れてた99点だ。普通なら確かに0だろうだが、忘れるな俺達にはチャンスが常にあるそして今もだ。迷いがあるならもっと頼れ。これでもおまえ達の師匠なんだからな。そして1人じゃない仲間がいる訓練と失敗をおまえ達と同じように経験した仲間が。忘れるな、1人じゃない】

 

最後の1点は仕留められなかったものだと2人はすぐにわかる。雄二はお世辞で点数はつけないそれはいつもそうだったから

 

((………1人じゃない))

 

緊張はなくなり、銃をグッと握る。一方ガストロもただ話しを聞いてるわけではない

 

(フン、ありがとよ。ご高説の間に目星はついた)

 

ガストロが目星をつけたのは出席番号12番と言われた人物。準備待機から1人だけ動いてないのを混乱しつつもしっかりと把握していた。もちろん他の場所も警戒はしているが

 

(あの近辺は出た瞬間に仕留める狙いをつけておく!)

 

その目論み通り

 

「出席番号12番‼︎立って狙撃‼︎」

 

(ビンゴォ‼︎)

 

動いた瞬間に狙い撃ちした。弾は額のど真ん中に当たる。だがそれは

 

 

 

「わざわざ見張りの服を持ってきたのはこの為か…だが作る暇なんてあるのか?しかも音を立てずに」

 

「んー、状況さえあればな」

 

 

出席番号12番、菅谷創介の作った人形だった。ガストロがそれに気づいた時、死角から千葉の弾丸が放たれた。だが弾丸はガストロに命中してない

 

「ふ、フヘヘ、外したなこれで2人目の場所もガァ⁉︎」

 

ガストロには命中してないが、目標には命中していた。それは釣り照明の金具。支えのなくなった照明は速度を上げてガストロの背中に当たり衝撃で柱に打ちつけられる

 

(んなピンポイントを、中坊が、正確に⁉︎)

 

最後の力でもう1度狙うが今度は別方向からきた弾丸に銃を弾き飛ばされた

 

「やっと、あたった」

 

ついにガストロは力をなくし、どさりと倒れた。

 

「肝を冷やしたぞ。よくこんな危険な戦いをやらせたな」

 

簀巻きされていくガストロを見つつようやく緊張から脱力する烏間は殺せんせーに言う

 

「どんな人間にも殻を破って大きく成長できるチャンスが何度かあります。しかし、1人ではそのチャンスを活かしきれない。集中力を引き出すような強敵や、経験を分かつ仲間達に恵まれないと……だから私はそれを用意出来る教師でありたい。生徒の成長の瞬間を見逃さず、高い壁を良い仲間をすぐに揃えてあげたいのです」

 

命のかかる撃ち合いをした後にもかかわらず、表情はむしろ戦う前より中学生になっている皆を見て凄まじい教育だと烏間は思っていた

 

「「風見」」

 

2人が手を出したので雄二も両手を上にあげる。パンっとハイタッチをした。

 

「どうしたの?」

 

「く、薬の影響で、今ので手が痺れた」

 

「「「「締まらねぇー」」」」

 

締まらないがどうにか危機を乗り越えて更に上に、元凶に向かう




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次回元凶です

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