お詫びのデート? 堅次と桜の二人でお出掛け   作:パタ百ハイ

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こっちも狙ってみようかな?

 

 府上学園の二年生、風間堅次。彼は所謂不良で、学園をシメる事を目標にしている風間一派というグループのリーダーであり、ゲーム製作部(仮)という、色んな意味で怪しい部活の部員である。

 そんな彼は現在、駅に設置されているベンチに座り込んでいた。因みに本日は学校は休みであり、かつ部活動も風間一派も関係無い。

 それなのに何故いるのかは、二日前に遡る。

 

 

『せんぱーい』

 

 放課後、部活が無いのでそのまま今に帰ろうとした堅次は声を掛けられた。

 振り向くと、予想通りの人物がいた。活発そうな印象を受ける少女だ。堅次はこの少女を知っている。堅次と同じくゲーム製作部(仮)の部員の後輩だ。

 名前は水上桜。水属性を自称する万能少女。近頃は何故か堅次の妹を自称、主張するようになり、実妹である之江の顰蹙を買っている。

 

『どうしたんだ?』

『今度の休み私とお出掛けしましょー』

『は?』

 

 突然の申込みに、堅次は顔をしかめた。彼は彼女とは確かに親しい間柄と言えるが、何の用も無いのに二人で遊びに行く程では無かった筈だ。

 

『妹が遊びに誘っているのにその反応は酷くないお兄ちゃん?』

『何度も言うが俺とお前は兄妹じゃない!』

『それとも何か外せない用事とかあるんですか?』

『いや……無いが……』

『ならいいじゃないですか』

『他の奴誘えよ! 部長とか会長とか之江とか!』

『先輩と一緒がいいんです!』

『その理由を言え! 言わないならもう帰るぞ!』

 

『……お詫び』

 

 オクターブを下げた声で一言呟いた。

 

『忘れた訳じゃないですよね?』

 

 堅次は口が詰まった。桜が言った事に心当たりがあるからだ。

 以前彼女と之江と共に参加したアナザー天神社主催のレース。この途中、彼女は堅次を庇って足を挫いてしまったのだ。その時確かに「お詫びはいずれ貰います」と言っていた。

 堅次と之江はそのレースには彼女に強引に付き合わされたのだが、それを招いた行為をしたのは自分の意思だ。持ち出されてしまえば立場はない。

 

『分かったよ。で、何処に行くんだ?』

『先輩が決めて下さい』

『何で誘う側が相手に決めさせようとするんだよ』

『まあまあ、それと明朝までに待ち合わせ場所と時間だけ後でメールお願いします。それじゃまた明日ー、期待してますよー♪』

『おい待てこら! おい!』

 

 

 とまあこんな感じで、結局その後行き先を考え、言われた通り待ち合わせ場所と時間、そして「水を持ってくるなら少しだけにしとけ」と連絡、そして現在に至る。

 現在時刻は待ち合わせ時間二十分前。本当は五分前辺りでいいだろうと思っていたが、事情を聞いた母が「それじゃ待たせちゃう可能性がある」と言って、彼を早く行かせた為だ。

 

「お待たせ〜♪」

 

 声を掛けられてそちらに向くと、誘った本人……である筈の少女がいた。そんな表現をしたのは、いつもと思いっ切り印象が違うからだ。

 いつもそのままにしといる寝癖は直していて、服がいつものパーカーでなく所謂おしゃれ着、いつもと違うのはそれだけだが、それだけで一瞬別人に思えた程だった。

 

「どうですか?」

「他人の空似で人違いで俺に声を掛けてきたのかと思った……」

「やだなー、私はお兄ちゃんの妹だよ」

「お前そういう服も持ってたんだな」

「私だって女の子ですよ。お洒落への関心くらいありますよ。まあこれは作り立てで着て外に出るの初めてですけど」

「自作かそれ!?」

「今日の為に作ったんだよ。一週間かけて」

「俺と遊びに行く程度でそこまで気合い入れんなよ……俺はともかく他の奴にやったら勘違いされんぞ……」

 

 本来の待ち合わせ時間までまだあるというのに、凄い疲労感を感じ、溜息をついた。まあ、普段はもっと疲れるやり取りが日常的に行われているので、それで持ち直す事が出来るのだが……。

 

(こんなやり取りが慣れている自分が嫌だ……)

「それで先輩、何処に行くんですか?」

「都会」

「へ?」

「お前、都内の名水巡りしたかったって前言ってたの思い出してな。せっかくだし……て、おい!」

 

 満天の笑みを浮かべ、抱き付く桜。

 

「離せ! いきなり何やってんだ!」

「嬉しいんですよー。ちょっと言っただけの事を覚えていてくれるなんて」

「ふと思い出しただけだ! 離れろ! じゃないと帰るぞ!」

 

 少し名残惜しそうな顔をしながら離れ、切符売り場に向かう桜。それを堅次が腕を引っ張る。

 

「往復券二人分もう買ってる」

「こっちが誘ったんだし、私が持ちますよ?」

「それは予め言っとけよ。何でお前らはこう……もう買っちまったから手遅れだ。勝手に買ったんだから立て替える義理はねえからな」

「じゃあお昼は私が出します。好きな物を好きなだけ食べていいですよ♪」

「ああ、それでいいよ」

 

 話を終え、少し経つと電車が来たのでそれに乗り込む。特にアクシデントもなく、到達した。

 

「まず何処に行きたいんだ?」

「じゃあこの近くは……」

 

「あら、堅次君に桜ちゃん。奇遇ね〜」

 

 語尾をのばした、聞き覚えのある声。振り向くと予想通りの人物がいた。

 境多摩。府上学園の最上級生であり、前任の生徒会長。ゲーム製作部(仮)の部長、柴崎芦花と部員であり現生徒会長の烏山千歳の幼なじみでもある。自分の事を執拗に『タマちゃん』と呼ばせたがる変な癖があり、堅次に対しては『お姉ちゃん』呼びを強要している。

 彼女だけでなく、同行者が二人いた。男女一人ずつで、どちらも多摩と同級生であり、元生徒会役員であり、堅次達の知り合いでもある。

 男の方は長沼と言って、元副会長。女の方は松原東という名で、元会計。二人も簡単に挨拶してきた為、同じ様に挨拶を返した。

 

「二人だけって珍しいね〜。どうしたの?」

「いや、こいつが俺と出掛けたいって言うんで」

「デートか? やるな」

「そんな大層なもんじゃな……痛っ!」

 

 顔を俯かせて堅次の手の甲を摘んだ上に捻っている桜。松原がその指を優しく外す。

 

「経緯は知らないけど、まだそんな関係じゃないんでしょ? これは筋違いなんじゃないの?」

「分かってますけど……」

「君もそこまで否定するのはいただけないわね。人同士の関係はほんの一言で簡単に変わるものなんだから気を付けた方がいいわよ」

「すまん……」

 

 自分まで説教されたのは腑に落ちない所はあったものの、言っている事は正論なので桜に謝罪する堅次だった。

 

「あれ? 先輩達は何でここに?」

「タマちゃんね」

「何でここに!」

「映画観に。元生徒会役員みんなで」

「みんな? 神泉先輩いないんだけどバイトっすか?」

 

 神泉は多摩達の同学年の女子生徒で元生徒会書記。酔い易い体質でよく吐く為「ゲロ子」というイジメとしか思えない渾名が付けられている(付けたのは多摩)。色々な所でバイトしており、個人で遭遇する機会は一番多い。だから堅次も彼女がいない事に特に疑問を感じなかった。

 

「そうよぉ。間の悪い事にねぇ」

「そのバイトを斡旋したのは境だかな」

「狙ってるんだかそうじゃないんだかいまいち分かんねえな! 日付ずらしてやれよ!」

「今日が上映最終日だしぃ、ゲロ子休めなかったのぉ。労いも兼ねてクッシーや中ちゃん誘ったんだけどどっちも断られちゃったし」

 

 クッシーとは多摩達の同級生の九段下の愛称。中ちゃんは現生徒会副会長で堅次の幼なじみの河原中の事。

 

「という訳でチケット一枚がこのままじゃ無駄になっちゃうし、堅次君達も一緒に行こうよぉ。桜ちゃんの分は私達が持つからぁ」

「一応聞くけど、部長か会長は誘わなかったのか?」

「ちーちゃんや芦花ちゃんが労われる程まともに活動していると思う?」

「いえ、全然」

「私もフォロー出来ないや」

「ちょっとタマ、デートしているのに横からちょっかいを出すのはルール違反じゃない?」

「何でデートって決めつけるんですか」

「おめかしした女の子と二人で出掛けている所を見れば多くの人間はデートを連想すると思うが」

 

 反論出来なかった。自分だって何も知らないでそんな場面を目撃したらそう思う。

 桜の顔を見ると、明らかに不機嫌そうだった。

 

「折角だけど、断らせてもらいます。今日はこいつへの詫びで来てるんで」

「いいですよ一緒に行きましょう」

「ちょっと待て名水巡りはどうするんだ!?」

「映画観終わった後でも出来ます。折角誘ってくれたんだし好意に甘えましょう」

「言葉に棘を感じるんだが、怒ってる?」

「怒ってない」

 

「あらっ風間様?」

 

 また聞き覚えのある声が自分を呼んだ。誰なのかも分かった。自分を様付けで呼ぶ人間など一人だけだ。

 案の定の人物、高不動はたがいた。聖立川女学院ゲーム製作部部長で、堅次達とは『橋本名選手冒険離島』という奇怪なイベントで出会い、その後も交流がある。

 

「彼女は?」

 

 長沼が聞いてきた。彼女に会ったのはこの中では堅次以外では桜と多摩だけだから当たり前だ。

 

「こいつはハタっていうんす。以前少しイザコザがあってそれ以来の付き合いで」

「高不動はたといいます。宜しくですの」

「宜しく。『ハタ』ね……ふ〜ん」

「何すかその意味深な反応」

「別に、ただ芦花ちゃんやタマ達大変だなって思っただけ」

「?」

「所で、風間様方はどうしてここに?」

「俺はこいつにお出掛けを誘われただけだ」

「私達は元生徒会役員みんなで映画を観に行くの」

「みんなじゃないだろ! 一人いないだろ!」

「そうですの……それで、風間様方は本日どちらに?」

「先輩に誘われてこれから映画」

「タマちゃんね」

「しつけーよ! お前はどこに行くんだ?」

「映画ですの」

 

 ペアチケットを見せるはた。対象の映画は、これから観に行くのと同じだった。

 

「何でペアチケット? 一人だけみたいだが他の部員はどうしたんだ?」

「橋本名選手の冒険離島の前に、雑誌の懸賞で当てた物で、誘ったには誘ったのですが、全員掛け持ちしている部の方が忙しく断られてしまったんですの……」

「じゃあ俺達と一緒に行くか?」

「何故そうなるのですの?」

「いや、先輩達が誘ってくれたのはいいんだけど、一人分足りなかったんだよ。ペアチケット持ってるお前が一緒に来ればその分先輩達に余計な出費させずに済むし……」

 

 理由を聞いてガッカリして溜息を吐くはた。

 

「えっと……駄目か?」

「……私の隣に座るというんならいいですの」

「俺はいいが……お前はそれでいいのか?」

「それでいいですの! というよりもそれ以外は駄目ですの! 絶対妥協しませんの!」

「分かった。これで示談成立な。じゃあ早く映画館行こうか、上映始まっちまう」

「はい、そうですね」

「早くしないとねぇ」

 

 桜と多摩は堅次の腕を掴み、強引に引っ張った。

 

「二人共離せ! 歩くペース緩めろ!」

「お兄ちゃん、さっき自分が言った事もう忘れちゃったの?」

「早くしないと上映が始まっちゃうのよねぇ?」

 

 自称姉妹に引きずられていく堅次の姿が見えなくなるまで、茫然としていた残された三人だった。

 

「私達も急ぐわよ」

「そうだな。時間がないのは確かなんだし」

「ですの」

 

 

 はた達も映画館の入口の前にいた堅次達に追い付いた。受付を済ませ、中に入る。すると――

 

「風間さん?」

 

 またよく見知った顔がいた。船堀というこの少女は、家事万能で学園でも有名な生徒だ。堅次の同級生でもある。

 

「船堀? 奇遇だな」

「は、はい、奇遇ですね……あの……どういった経緯でここに?」

 

 同行者を見て質問してきた。ごもっともな質問である。船堀も全員知っているが、同行者達は立場も学年も三つに分かれているのだ。はたに至っては学校すら違う。

 堅次は経緯を簡単に説明する。それが終わると桜の顔を見る。その表情は、いつも通りの笑顔だったが、いつもと何か違うと感じ取れた。

 成り行きで船堀も一緒に行動する事になり、同行者が増えた一行は、売店でポップコーンとジュースを購入し(多摩達の奢り。桜は水)座席に着く。因みに堅次のもう一方の隣席は長沼が座っている。これはこの席を巡って桜達が騒ぎ立てる可能性を配慮した松原が先手を打った為だ。

 文句を言う桜と小さく反論した船堀だったが、松原から「映画館で騒いだら他の人に迷惑」と諭され、その通りなので押し黙った。

 

 

 映画が無事終わり、映画館を出た後、お昼に近場のラーメン屋に入る。カウンターに座って注文する。

 全員まだ一緒で、堅次の隣は多摩と船堀で、船堀の隣がはたで、桜はその隣。そして松原、長沼と続いている。因みに堅次の隣はジャンケンで決めた。

 

「映画、面白かったですね」

「ああ、最初はありきたりな展開でつまんねーって思ったが、まさか最後への伏線になってるなんてな」

「あの……」

「あれ来年セカンドシリーズが出るみたいですよ」

「観てみたいな」

「じゃあ、次はお姉ちゃんと一緒に行かない?」

「ちょっと……皆様……」

「今さっき一緒に観に行っただろ……まあ、たまにはこうやって大勢で遊ぶのも悪くないな」

「少し前も私や芦花ちゃん達と一緒に遊んだけどそんな事言わなかったわねぇ〜。お姉ちゃんちょっとショックかなぁ」

「あの時は思い付きで振り回された思い出しかねえよ!」

「あの……風間様……」

「何だよさっきから……」

「彼女……」

 

 青くなっているはたは隣に座る桜を恐る恐る指差す。何をしていたのかというと、お冷やをコップ一杯限界まで注いでそれを一気飲みしていた。

 お代わりしようとまた注ぐも半分程で中身がなくなり、無言で容器をカウンターに置く。店員は慌てて容器に水を入れ、その間コップの水を飲み干す。

 

「さっきから水ばかり飲んでラーメンを一口も口にしてないですの……」

「みたいだな……おい、早く食わねえと伸びるぞ」

「ほっといてよ……お冷やは店に用意されてるんだからどれだけ飲もうが私の勝手でしょ?」

「自棄酒ならぬ自棄水ってとこかしらねぇ」

 

 そんな事を言うと多摩は残っていた自分の分を一気に口にし、立ち上がる。察した堅次と桜以外も多摩に続いた。

 

「どうやらお邪魔し過ぎちゃったみたいだし、退散しましょうか」

「そうだな。修羅場はフィクションだから面白いのであって、現実のそれは勘弁願いたい」

「ごめんなさいね、些か無神経が過ぎたわ。後は二人で楽しんでね」

「それではさよならですの。またいずれ。出来れば二人だけで……」

「明日、お詫びに何かお菓子作って持ってきます。本日は楽しかったです!」

 

 各人がそれぞれ挨拶し、会計を済ませて店から出て行った。

 

「嵐のような連中だなホントにあいつ等は……おい、さっさと食えよ。時間なくなるぞ」

「え?」

「名水巡り、行きたいんだろ?」

「うん!」

 

 朗らかな笑みを浮かべた後、水にも香辛料にも目にくれず一心不乱に食べた。汁も飲み干した後、約束通り桜が出そうとしたが、二人の分も既に代金は支払われていた。

 

「あの人達もお節介ですね。そこまでしてくれなくていいのに」

「明日お礼言おうか。それじゃ、一番近いのは何処だ?」

「えっとですねぇ……」

 

 

 午後8時。帰りの電車の中。

 

「まさか本当に殆ど見るだけとは……」

「文句言いつつ最後まで付き合ってくれてありがとうございます」

「どう致しまして……なあ、聞いていいか?」

「何を?」

「どうして俺だけを誘ったのかを」

「やだな先輩、あの時のお詫びだって」

「最初は俺もそれを疑わなかったけどよ、思い返してみたら単なる理由付けでしかない口振りだったなって」

 

 呆れたみたいに溜息をついた。

 

「どうした?」

「いや……ここまで解って……こんなんだから勝負事で勝つ為に卑怯な手段を躊躇わず選択する事が出来るんだなって思っただけです」

「それ、誉めてるのか貶してるのかどっちなんだ?」

「ご想像にお任せします♪」

 

 いつもと同じ笑顔を向ける。

 

「芦花先輩や高尾先輩がなりたいポジション、一日だけ体験したかった……それだけです」

「あいつ等の……部長になりたいのか?」

「ふざけてる?」

「いや、突拍子もない言動やら妙な所で不機嫌になったりとか、いつものあいつ等っぽかったぞ! で、今日は楽しかったか?」

「話そらそうと?」

「してるしてる。だから答えろ」

「凄く楽しかったです。妹もいいけど、こっちもいいなぁって思いました。今度からこっちも狙ってみようかな?」

「何だかよく分からんが、満足してくれて何よりだ……悪い、俺少し眠るわ。悪いけど駅着いたら起こしてくれよ」

 返事を待たず目を瞑る。相当疲れていたのかすぐに寝入ってしまった。

 

「もしかして家に帰った後はいつもすぐに眠っちゃうのかな? 之江っちはいいなぁ。この寝顔をいつでも見れるんだから」

 

 くすくすと笑いながら、起こさないように堅次の体を自分の方に寄せて倒し、頭を膝に乗せた。

 少しの間、彼の寝顔を見入っていた桜は、周りに人がいない事を確認し、ゆっくりと顔を近付けて――

 

 唇を唇に、軽く押し当てた。

 

 離れると同時に背筋を伸ばし、自分がやった事を思い出して赤面させる。

 

「今のは出来心だからノーカンという事で……」

 

 気恥ずかしさから、相手が熟睡していて聞いてないのに言い訳じみた事をぶつぶつと繰り返していた。 その後、アナウンスが流れると堅次を起こし、駅に着いたらそこで降りて分かれ、それぞれの家に帰った。

 

 翌日の放課後、部活で何処かから聞きつけた芦花と高尾に詰問され、堅次と桜は揃って袋を被せられ、それを八が羨ましそうに見ていたのは、また別の話。

 




おまけ


「やはり船堀さんが作ったお菓子は絶品ね」
「はい、早弁してお昼を食べてなかったので、幾らでも入ります!」

 船堀はクッキー1キロを堅次に渡したが、堅次がそれを口にする事はなかった。

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