2度目の高校生活   作:くるぶしおかか

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小話3

番外編5「君と見た花火」

 

 

 

季節は夏。夏休みの真っ最中だ。高校2年に差し掛かっての8月、いつもの様に朝目を覚まして朝食を取り今日1日どう過ごそうか予定を立てようと考えながら、コーヒーを味わっているとテーブルの上に置いてある携帯電話に着信が突然入る。

 

そっと携帯電話を取り電話の相手を確認。表示された名前は橘万理花、すなわち現在付き合っている恋人からの電話ということだ。

さてさてどうしたんですかねと着信ボタンを押して電話に出る。

 

「はいもしもし貴一だけど。」

「おはようございます貴一さん。今大丈夫ですか?」

「大丈夫やでー。朝からどうしたん?」

「実はですね夏休みに家の海外にある島の別荘でバカンスをするのですが貴一さんもご招待したいと思いまして。」

「俺もついて行って大丈夫な感じ?」

「もちろんですわ!」

「じゃあ喜んでご一緒させてもらいます!楽しみだなぁ。」

「ふふ。ご期待に応えられると思いますわ。」

「さすが金持ちですなぁ。」

「否定はしませんわ。」

「ちなみにいつから行くことになるの?」

「今からですわ。」

「え…」

「そろそろ本田が貴一さんの家まで車で迎えに向かわれてると思いますわ。」

「準備がいいね、というか前もって言ってよー万理花。」

「サプライズですわ!」

「くくっ。そかそかありがとな!じゃあ急いで準備するわ!何泊くらいするの?」

「3泊ですわ。」

「おっけー!じゃあ準備するから一旦電話切るね。ではまた。」

「はい、またねですわ。」

 

そして電話を切り急ピッチで泊まりというか旅行の準備をするのであった。というかパスポートとか一応持ってはいるから問題ないかとは思うけれど。

私有地ならどうなるんだろう?なんて考えてもわからないので、一旦考えずに準備に取り掛かるのであった。

少し時間がたつと玄関からピンポンとチャイムが鳴り本田さんが迎えに来てくれたので、車にそのまま乗車するのであった。

 

「今日はありがとうございます。迎えに来てもらって。」

「お嬢さまのお願いですからね。それよりもお嬢さまの恋人なのですから当然です。」

「なるほど。それは有り難いです!」

「では到着までごゆっくりと車内ではお待ちください。」

「はい!よろしくお願いします。」

 

しばらくして万理花の家に到着してそのまま飛行場に向かい橘家の自家用ジェットで目的地まで向かうこととなったのだった。

飛行機内にて隣に座る万理花にどこに向かっているのか聞くことにする。

 

「ねぇ万理花。どこに向かってるの?」

「うふふ。ボラボラ島って知ってますか?」

「うーん、聞いたことないなぁ。あまり地理とかは苦手でさぁ。」

「地理が弱いとは初耳ですね。」

「海外の島とか、ビーチって調べる機会なかったからね。」

「なるほど。ボラボラ島というのはですね、南太平洋に浮かんでいて、その昔画家のゴーギャンに愛された場所ですわ。周囲には珊瑚礁の海が広がっていて海がすごく透き通っていて綺麗で底が良く見えるんですからすごいですよ!」

「なにそれすっげー!」

「水上コテージなどもあって人気の場所なんですからね!」

「そりゃそうだ!」

「島内に別荘があるんですよ、すごいでしょう?」

「すごすぎだろおい。ってか別荘ってか他にもいくつかあるの?」

「ええ。」

「橘家マジぱねぇっす。」

「なんですかその死語は。」

「うるさいやい。」

「ふふふ。到着までゆっくり寝てていいですわよ?まだしばらくかかりますから。」

「そうなんだ。じゃあ悪いけど一眠りしますわ。おやすみ万理花。」

「ええ、おやすみなさい貴一さん。」

 

それからしばらく夢の世界に飛び立っていくのだった。寝顔を見たり写真を撮ったりしていたお嬢さんがいたそうだが、夢の世界にいる本人はそれに気づけるはずもなかったのだった。

 

数時間後、肩を揺らされて目を覚ます。視界にまず最初に映ったのは可愛い茶髪の恋人、万理花である。

 

「到着しましたよ貴一さん。」

「んーーーっ!ついたか。…って、海綺麗だな、おい!」

 

起きてすぐ窓から外の景色を上から眺めたのだが海が青じゃなくて水色?みたいな澄んだ液体ですごい綺麗なのだ。上手く言葉に出来ないのだがとても綺麗で今猛烈に感動していることだけ分かってもらえたらと思うのだった。あと島の形がなんかハート型のように見えた気がするのであった。

 

「そうでしょうそうでしょう。で、あの建物が別荘ですわ!」

 

そう言って指差す建物は大きなお屋敷だった。こんな島に別荘があるなんて何者だよ本当に!と改めて驚嘆するばかりだった。

 

飛行機から降りて荷物を持ち屋敷に移動してこちらが貴一さんの部屋ですと案内されたお部屋は広くて清潔感のある綺麗な内装と大きなベッドにトイレや洗面台も付いててかなり快適だった。

 

今日から3日間ここで過ごすなんて幸せすぎるだろうよ!宿題全部終わらせてるから楽しみまくるぜ!と気合いを入れ直して、とりあえずこれからどう過ごすか万理花に聞きに行くのであった。

 

屋敷内におられるメイドさんに万理花がいる部屋まで案内してもらいノックをして、万理花が出てくるのを待つ。

 

「入っていいですよー。」

 

と、返事があったので扉を開き部屋の中に入ってみると目の前には上下水色の水着を着た美しい肢体の持ち主である万理花さんがおられたのであった。これはパレオですかね、実に綺麗でけしからんなぁ。

胸も大きいし正直視線が自然とそこに吸い寄せられてしまってどうも緊張してしまうのであった。

 

「どうです、この水着似合ってますか?」

 

そう言ってくるくると回りながら水着を見せびらかせてくる。

 

「最高だよ。」

「何点ですか?」

「100点だよちくしょう。」

「なぜそこでちくしょうとでるのか。」

「なんとなく…かな?」

「なんですのそれ。まぁいいですが。早速ですがビーチに行きましょう!泳ぎますよ貴一さん!貴一さんも水着に着替えてきてくださいな。」

「オッケー。じゃあ着替えてくるわ。」

 

そして部屋に戻り水着に着替えてまた万理花の所に行くだった。

 

「お待たせ万理花。」

「貴一さん!じゃあ早速行きますか!」

「おー!!」

 

ビーチに向かい、座るところかあったのでそばにパラソルを立て日の光を遮断するのであった。万理花が突然体調が悪くなる可能性もゼロではないので、ちゃんと見ておこうと強く誓うのでした。

 

「貴一さん、サンオイル塗ってくださいますか?」

 

そう言って上目遣いで言われてしまってはすごくドキドキして緊張してしまうじゃあないか。

 

「もちろん。どうしても暑いからね。じゃあそこに横になってね。」

 

シートを敷いて、うつ伏せに寝てもらってサンオイルを塗ることにする。

 

「やっぱりちょっと緊張しますわね。」

「もういろいろと見られてるのに?」

「それは今言わないでくださいまし!」

「悪い悪い。じゃあ行くよ…万理花。」

「なんでちょっとそこで良い声で言うんですか、わざとでしょ!」

「うん、わざと。」

 

そしてサンオイルを手の平に垂らしてなじませてそぉっとその綺麗な背中にサンオイルをゆっくりと広げてなじませていくのだ。

 

「んっ!?…はぁ、んっ、」

 

と、まぁこんな具合にお嬢さんの可愛い反応を聞きながら念入りにサンオイルを塗っていくのだった。さすがに外で背中から腕を回してその豊満な双璧に触れるなどといったハレンチな行為はもちろん控えております。そういうのは2人きりっでゆっくりと…ね?

 

水着を外してうつ伏せになったときに地面に胸がのっかっている感じを横から見るのってちょっと良いよね!なんて考えながら誰か共感してくれる人いるんじゃないかなぁ今度集とかに聞いてみようなんて思いながらもその手を動かしていくのであった。

 

お尻周りをちょっと念入りに塗っていたらびくんと反応してちょっと息切れをしていた万理花さん。悪気はないんだよ?日焼けして痛い思いをして欲しくない紳士な心しかなかったんだ。決していやらしいことなんて…考えてないんだぜ?本当に。本当だって。ごめん嘘。ちょっといやらしいこと考えるさ、だって男の子だもん!

 

「と、まぁこんな感じですかねお嬢さん。」

「んっ…やりすぎですわこの変態。」

「やだなぁ、紳士ですよ私は。」

「なぜかいやらしく感じましたわ。」

「万理花は感度高すぎるんだよなぁ。」

「ちょ!?そういうことは言わないでくださいまし!」

「ほーい。」

「棒読みですわね。まぁいいでしょう。前は…前も塗ってもらおうかなぁ、なんて。」

「いいっすぉ、サービスサービス!さぁ、仰向けになるんだ万理花。」

「この体勢…なんか誤解されそうですわね。」

「大丈夫大丈夫〜♪」

 

ちなみにその体勢というのは仰向けに寝ている万理花の足を広げ空いてスペースに身体を入れて上から覆いかぶさろうとしている体勢だ。

これなんて正常位?みたいな感じだがいやらしいことをする訳ではない。だから何も問題なんかこわくないよレッツゴーレッゴー行けるもんねって事である。

 

肩から上半身から徐々に下に向かって満遍なく塗って胸のところも念入りに塗っていると良い声を靡かせているお嬢さん。実にすばらしおねぇなんて。

なるべく声を出さないように我慢しているお嬢さんを愛おしく思いながらも足の先まで塗り切る私。もう職人って言っても過言ではないだろうか。この子の開発に関しては胸を張れる自信があるぞ。

 

「よし完了。いい仕事したな俺。」

「んっ、はぁ…はぁ…このエロスケベ。」

「感謝するんだな。これで日焼けしてお風呂に入ってイタタタタを防げるわけだ。」

「あ、ありがとうございます貴一さん。」

「いいってことよ。」

「じゃあ次は交代ですよね。」

「え?」

「たっぷりとお返ししないと私のプライドが許せませんから。」

「いや、俺はいいって。自分でできるし。というか日焼けなんてこわくないし。別に塗らなくてもいいかなぁなんて。」

「ダメですよ。ちゃんと塗らないと。はい、そこに仰向けになってくくださいな。」

「は、はい!」

 

そう言われてしまっては仕方ない。しぶしぶシートの上にうつ伏せになるのであった。

 

「では、塗っていきますね貴一さん。」

「お手柔らかによろしくねー。」

「うふふ。貴一さんまず最初に1つだけ言っておきます。」

「な、なにかな?万理花。」

「貴一さんの弱い所、私も熟知しておりますから。だから…身体をリラックスしていいですよ?」

「お願いします万理花さん。」

「だからゆっくりといじめてあげますわ。」

「うわー!万理花が変なスイッチ入っちゃったよ!」

 

そして万理花直伝の技術を前に打ちのめされるのであった。というかサンオイル塗るだけなのに何でこうなったのか、自分のせいだとは素直に認められないのであった。

 

 

「はぁ、はあっ、もうだめだ…なんで始めからこんなに体力使っているのやら。」

「もうだらしないですよ貴一さん。さぁ泳ぎますわよ!」

「お、おう。というか万理花って泳げたの?」

「ふっふーん、私を見くびってもらっては困ります。泳げますからね犬かきとか。」

「なにそれ可愛い。それって泳げてるのか?」

「まぁ正直言うとあまり自信はないんですけどね。」

「じゃあ泳ぐ練習も遊びながらちょっとだけしてみよっか。」

「いいんですの?」

「もちろんっ!」

 

それから綺麗な海の中で万理花の手を引きながら泳ぎの練習をしたり、水をそれそれ〜なんて言いながら馬鹿ップルかよとかけあったり、本田さんたちも混じってビーチバレーやバーベキューなどしたりしてわいわい楽しくすごすのであった。

 

また、シュノーケルを使って2人で水中をいろいろと見て回りサンゴ礁やウミガメ、小さなサメがいてちなみに安全なやつの皮膚を触ってなんだこの新しい感触は!なんて驚きの発見があったりなどど貴重な時間を過ごすのであった。

 

夕食は別荘でご馳走をいただくことになり、地域料理を満喫して新しい料理メニューが増えたりなど普段味わえない環境や地域の特色などを肌に感じなからこの旅行を限界まで楽しみつくそうと考えるのであった。

 

空も暗くなり外観がなんというか普段はビルが立ち並んだ夜空とはうって変わってさえぎるものがない地平線の先はどうなっているんだろうと探究心が育まれるそんな景色を眺めていると横にゆっくりと座る万理花が何か持ってきている。

 

「貴一さん。」

「どした?」

「花火しません…?」

「いいね、やろう!」

 

それから線香花火など小さい小物の花火など安全面に配慮しながら楽しむのであった。準備がいいですねさすが本田さん!なんて感謝の気持ちを内心に秘めながら2人楽しく花火に興じるのであった。

 

「最後に大きいの、打ち上げ花火行きますか!」

「いいですね!」

「よし!いくぞ!……ファイア!」

「ぷぷっ、ファイアって。」

 

そしてドンと音を立てて夜空に飛んでいく打ち上げ花火。ぱっと咲き誇り夜空を照らす打ち上げ花火。一瞬の煌めきでさっと散っていく瞬間の輝き。そこに哀愁を感じていると、横にいる万理花がこう告げるのだ。

 

「私の貴一さんへの想いは花火のように散ることはないですよ。」

「万理花…。俺も線香花火のようにずっとその想いは変わらないよ。」

「いや線香花火も長いですが落ちますよね?ふふっ。」

「あー、今のなしで。」

「もう遅いですよ。」

「ちぇーっ。」

「大好きですよ貴一さん。」

「うぉ!?不意打ちびっくりしたぁ。」

「変な貴一さん。」

「俺も同じ気持ちだよ。」

「というと?」

「大好きだよ。」

「よくできました。よしよし。」

 

そう言ってなぜか頭を撫でられている私。

 

「良い子にはご褒美をあげましよう。」

「やったぁー!なにかなぁ?」

「今日は私を好きにしていいですわ。」

「なにそれ燃えるんだけど。」

 

そしてその勢いのまま南の島の別荘で暑い夜を過ごすのであった。

 




とりあえずここまでです。
これから先は一体どうなったんだろう…なんて。

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