血界戦線もようやく最終話良かったですね、釘宮劇場で満腹感。
では、続きです!
春ちゃんとのお出かけから日が空けて学校の登校日。平日月曜また仕事かぁと嘆かずに済む学生というのは本当にうらやましいですよね、ほんと。
教室にはいると、なにやら騒がしい様子、ざわ………ざわ……と脳内で効果音を付けてみたがどうやら世界観が合わないらしい。
「なあ、集よ、この騒ぎはどゆこと?」
「あー、貴一か。なんと!一昨日の土曜日に楽と桐崎さんが街でデートしてたんだとよ!それで付き合ってるんじゃないかってネタが挙がった訳よ!」
「ほう、どうやらからかうネタが増えたみたいだな。」
「貴一ならある程度察してると思うけど……」
「まあ持ち上げて遊ぶに限るよね」
「「にしし」」
どうやら噂の二人が来たようだ。
「「おおっと一条と桐崎さんじゃねえかーーー!!」」
「おーいみんな二人が来たぞー!!」
「よっ、待ってました!」
「おめでとー!!!」「お前ら付き合うことになったんだってな!」「末永くお幸せにー!!」
「なっ……なあ!?」
よし、そろそろからかいに行きますか。
「とぼけんなって楽!もうネタはあがってるんだ!板野と城ヶ崎がデートを目撃してしまったらしくてな。俺はくやしいぞ!まさかお前が先に彼女ができるなんてよ~!」
いやー集さん遊んでますなあ。俺は一言だけ……
「なあ、楽よ」
「ん?貴一か、これはその……」
「ふんっ!リア充めっ、爆発しやがれっ」
「ちょ!?」
「ちょちょちょ待てよみんなーーー!!みんなそれ誤解なんだってばーー!!」
「これには色々深い訳が……!?」
原作通り外でクロードが見張っているのだろう。あの人暇なんだろうか…。
クラスメイトたちが噂が正しくないのかわさわさもといざわざわしだした。
「そっ…そーそー誤解なんだよみんなー俺たちはカップルじゃなくて……超ラブラブカップルだっつうのーー!!!」
ヒューヒュー!
よくやるよな、旗から見たら違和感が見えて来るのだがそれで通っしまう。勘の良い人はすぐ気づきそうだけどね。自分が楽だったら心折れますわ、胃に穴が…ってなりそう。こうしてニセコイの関係が始まって行く訳だ。はやく鶫さん転校してこないかななんて。
そして数日にわたり学校でラブラブカップルを演じているのであった。事実を知っているけど気づいていないフリしないとね、B級の演技力を通していくぜ!
「なあ二人とも、ちょっといいか?」
主人公様からの呼び出しがありました。
「ふーん、なるほど。よくわかんないけどその秘密とやらを信頼できる友達になら言っても良いんじゃねえかねえ」
「つまり桐崎さんはまだその秘密を共有できる人がいない。いたら苦労しないてことなのかな。」
「でも桐崎さんが楽以外の特定の誰かと話してるのあんまり見たことないんだよね。」
「コミュ障か。まあ海外から日本に来たばかりだし慣れてないことも多いんだろーしね。彼氏さんよ、彼女大切にしなよー」
「彼女じゃ!?お、、おう。ちょっと行って来るわ」
そして、楽は教室を飛び出していった。
「まああとは二人におまかせですな。」
「ですな。でもなんで恋人のフリしてるんだろーな」
「まあ予想はつくけどね。そもそも楽って小野寺に惚れてんだろ?」
「わっかりやすいよなーほんと。中学のころからずっとだぜ多分。」
「そかそか、集は好きな奴とかいないわけ?」
「実はいるんだよねー」
「マジかよ、やるじゃん!誰かとは聞かないけど。」
「聞かないのかよ!まあ高嶺の花ってやつだよ」
「なるほどなあ、青春してんなあ」
「貴一は好きな奴とかいないわけ?」
「いないんだよねー、まあ焦ることでもないしね。」
確か集はキョーコ先生が好きなんだったっけな。気持ちはわかるよ、うん。
「でもまあ楽も秘密にしてるってことなら俺たちもバレてるのは黙ってたほうがいいかもなー」
「まあそれであたふたする楽達を見るのもおもしろそうだしな。」
「「まさに愉悦!!」」
と、野郎二人で話している間に楽達も原作通りに進んでいるのだろう。自分というイレギュラーが一人加わったくらいでは変わらない、ラブコメの神様がどこかにいるのだろう。
次の日、なんと今日は調理実習の日なのだ。ケーキが課題って自分の学生時代にはなかったなあ、鮭のムニエルを作ったのは覚えているのだが。
自分の料理スキルは並。一人暮らししているといっても早く、簡単な丼物が多いんだよね。丼研のレシピがあればマスターしたいところであります。桐崎さんは料理がなかなか壊滅的で小野寺は見た目はいいけど味がたしかダークマターになるんだよね、どっかの第2位とおなじやつかな。
班にわかれて調理開始!どうやら今日のケーキを好きなやつに渡すという流れができているみたいだ。これ絶対あれじゃん、ケーキ渡されてこいつ俺のことが……!!ってなって舞い上がって告白してフラれてトラウマ増やすやつじゃん、フラれちゃうのかよ。
「ねえねえ、小野寺さん、良かったら僕とケーキ交換しない?」「イヤ、俺のと」
「な!?……」
「さすが、小野寺早速モテモテだなあ」
「まあ当然だわな。」
「小野寺って男子人気すげーんだぞ!桐崎さんを楽が奪ってからは実質一番人気あるんじゃね?」
「知らなかった……」
「まあこの鈍感具合は病気みたいなもんだ、気にするな」
「誰が鈍感だって!?いや………鈍感なのかな…。」
そっと、楽の肩に手を置いてまあ気にすんなと告げる。
「ごめんなさい、私、もうこのケーキを渡す人…決めてるから。」
誰に渡すつもりなんだろう、楽の奴めっちゃ動揺してるな、好きな人がほかにいるんじゃないかって心配なんだろうなあ。
と、桐崎さんがなにか爆発したりこぼしかけたりしてたが楽がフォローしてなんとか作り上げたようだ。自分はまあ無難に基本に忠実に作りましたよ。半端なアレンジとかは素人には向いていないからね。
桐崎さんの見た目はあれだが味はうまいケーキにびっくりの1日でした。
あ、そうそう。ちゃっかり自分も原作に名前がでていないモブ子ちゃんたちにケーキもらって交換したりしていました。嬉しい限りですね。放課後、楽は確か小野寺にケーキもらうんだったよな、味だけがね、ほんと。と、思っていたら小野寺さんに
「二見君…良かったら食べてくれる……?」
「お、おう。いいのか!?……ありがとな。」
食べたらどうなるかわかっているのと、自分にもケーキが渡されるということで両方驚いたため、ちょっと返事が詰まってしまった。
本当見た目はめっちゃ美味そうなんだよな。さすが和菓子屋の娘は違うなと思っていても原作知識が危険だと訴えかけてくる。もしかしたらイレギュラーで奇跡的に成功作が完成したのかもしれないと一握りの願いを込めてケーキを口に運んだ。
それからどうなったかだっけ?ちくしょう、原作通りの展開でしたよ。そう、一瞬走馬灯のようなものが見えた気がするよ。これはもはや胃袋を掴むどころじゃ済まないのですが。
「え……!?二見君!?」
ねえ、もしかして確信犯じゃないよね?信じてるからね?
知識があっても、実際に体験してみないとわからないことって結構あるよね。
今日はそれを痛感した気がします。同じ被害に遭うだろう楽に、アーメン。
区切りが良かったのでここまで。
話が中々進まないなあって感じですね。
感想、批評お待ちしております。