ちょっとオリジナル要素を入れてみました。
では、続きです。
「橘万里花」この人物について知っている事といえば楽の許嫁で警視総監の娘。
サイドやバックは短く襟足が長い、一見ショートヘアに見える栗色のロングヘア。花の形の髪飾りを付けている。そして体調はあまり良くなく病弱だったかな。どのくらい悪いのか分からないから判断できないけど、そう触れていい問題ではないだろう。博多弁・九州弁?素はこっちで普段はお嬢様口調だったかな。結構積極的なアプローチをする子で10年間も楽を想っている。
唐突に何を言っているんだと思うだろう。なんと今日このクラスにまた転校生が来るというのだ。普通同じクラスに何人も入ることはあり得ないだろう、つまりそういうことだろう。
「はーい、全員注目!今日は突然だけど転入生を紹介するぞ~!」
キョーコ先生の台詞。教室もまたなのかとざわざわしている。
「それじゃあ、入って橘さん」「はい。」
「……皆さん初めまして橘万里花と申します。何卒よろしくお願いします。」
「うおおおお!!またしても美人!」「ピューィ!!」「モデル!?」
パチパチパチと拍手喝采である。まあ当然だよね、可愛い子がやってきたのだから、まあ……
「楽様~~~~!!!」だきっ!!
・・・こうなるのだが。そしてクラス中に許嫁だと告白しNTR!来たコレ!とのんきに考えていた。
人の修羅場を見るのはいいがどうか流血沙汰だけは止めてよね、誠死ねなんて二度と言いたくないからね。
小野寺は放心、鶫も動揺、桐崎さんも話を聞いていたからまだちょっとはましだが、かなりアタフタしている。なんとか体裁を保っていたが、
「………こんなゴリラみたいな女より私のほうが楽様を幸せに出来ますわ!」
「ブハッ!!ハハハ」空気がピシっと固まったが、自分はどうも我慢できず吹きだしたしまった。
「おい、貴一、ここで笑うのはさすがに……」
あの集でもこの焦りよう。
「………よく聞こえなかったな~~、あと二見君、後でね」
情状酌量の余地はないみたいだ、死刑執行になりそうだ。楽、どうかこのゴリ…ゲフンゲフン。
「貴様……!お嬢になんて無礼なことを!」
「あら、いけませんわ、そんな物騒なものを私に向けたら」
すると、ぞろぞろと警官隊の群れが、どんだけだよ!過保護すぎんだろ!仕事しろよと。言えないけどね、後が恐いからね、うん。
それから演技が本当かわからないがペタンとなって楽が保健室まで運びに行った。
二人の関係が気になるのか後ろについて行く人影達があったが触れないでおこう。
遠くから楽の「ぎゃああああーーーー」という叫び声が聞こえたのでまた元気にやってんなーと集と話すのであった。
「集よ、なぜあんなに楽のやつはモテるのだろうか」
「優しいところ………とか?」
「うーん…………わかんないや」
「ゆうても貴一モテてるだろ」
「は?殴っていい?」
「ちょ、やめ…」
結局結論は出なかった。やはり顔なのだろうか。
どんなこと言ったって結局……見た目なんだよ。銀さんの台詞が頭に流れてきた。
そして昼休み、橘さんに挨拶でもしておくか
「どうも橘さん。楽の友人の二見貴一です。よろしくね」
「はい、よろしくお願いしますわ。あと、二見さんには話したいことがありまして」
「ん?何かな?」
「二見さん、昔のことなのでおそらく覚えていないと思うのですが、昔私が無断で1人で外出している時に急に体調が悪くなりまして、そのときに通りすがったあなたが介抱してくださり救急車へも連絡して助けていただいたとのことで。本田から話を聞いていました。なのでその時のお礼をと。あの時は本当にありがとうございました」
「覚えてはいないけど、………どういたしまして、橘さんが無事で良かったよ」
「はい!」そう言って微笑む、なにこの子、天使かな、橘さんマジ天使!なぜか言わなきゃならないと思ったのだった。
まさか過去にこういったイベントがあったとは、鍵とかペンダントとかは無縁だけど過去に邂逅があったのは間違いなさそうだ。桐崎さんや橘さんにしてもだ。まあヒロイン勢は楽ルートのみなので、あくまで友人ということには変わりないが。
「にしても楽の許嫁ねえ…」
「はい!楽様と結婚するのはこの私!!」
「でも、彼女いるよ?」
「問題ないですわ。楽様がふさわしい女性とはどういう方か分かってくだされば必ずや私を選んでくださるハズ!」
「すごい自信だね。まあ自分は遠目で結果を見届けることにするよ」
「勝利する私の姿をその目に焼きついておいてくださいまし」
強かだねえ、恋する乙女ってのは、全く。
まあ楽は非リアからの天誅もといドッジボールの集中砲火を浴びるのであった。ザマア。
端から見たら彼女持ちで許嫁もいて二股かわからないが両手が塞がっているように見えるから男子の怒りを買うのは仕方のないことだろう。ま、ドッジボールのボールの威力も自分が1番だったと自信を持って言える。仕方ないよね。
どうやら次の休日は楽は橘さんとデートをするようだ。桐崎さんや小野寺、鶫も様子が気になって監視しに行くのだろう。なに、自分はどうするのかって?言っただろ、野暮なことはしないって。
あ、そうだ。いいこと思いついた。
「なあ鶫、あの二人気になるか?」
「な!?………二見か。そうだな、お嬢という彼女がいながらデートなどと……許せないのだ」
「どうせ二人のデート監視しにいくんだろ?」
「なぜ、わかった!?」
「お前、ほんとわかりやすいのな」
「だからよ……」「なんだ?」
「明日俺暇だし、二人で楽達のデートを監視しにいこーぜ!」
「いいだろう二見貴一!仕方ないから付き合ってやる!」
「ちゃんと変装して来るんだぞ?鶫なら……そうだな、あえて女の子らしい格好をすればバレる可能性が低くなるはずだ!」
「そうか………そうだな!まかせておけ!」
さてさてどうなるやら、あの九州弁聞きたさにデートを見に行こうと思ったのだ。
「にしても……女の子らしい格好か。あまり女らしい服ないかもしれないな」
「じゃあ、今日服でも買いに行くか?私めがコーディーネートを担当させて頂こうかと……」
「そうか!よし!ならば放課後買いに行くぞ!」
本当チョロィぜこいつ。
「だが監視とはいえ休日に二人で出かけるなどまるでデートではないか?」
「悪いが微塵もそんなこと考えてなかったぜ!」
「なにをー!?」そう言って銃を連射する鶫だった。なに、当たらなければどうということもないのだよ。フハハハハハ!!
鶫とは男友達と同じノリで接してしまうんだよなあ。普段はかなり頼もしい奴だと思う。
そして放課後にショッピングに向かい、念入りに洋服を吟味。自分の好みがかなり反映しているが、かなり良い感じにイメチェンできた筈だ。楽ならたぶん鶫だとわからないままスルーしてしまうだろう、これは間違いない。
そして監視任務が始まるのであった。
とりあえずここまで!
感想、批評お待ちしております。
では、おやすみなさいzzz