「起…ろ…色」
「ふぇ~?あと5分…」
「何があと5分だよ、起きろ」
「…何でせんぱいがいるんですか?」
えっ?何でせんぱいが私の家にいるんですか?まさか不法侵入?私、せんぱいに今の住所教えたちゃいましたっけ?
「何でって、お前昨日の出来事覚えてないのか?」
「まさかせんぱい…私のはじめてを奪ったんですか?」
「俺がそんな事する人に見える?」
せんぱいだからこそ見えます。とは言えない。昨日はたしか合コンに行ってせんぱいが来て…その後の記憶がないです。
「お前が飲みすぎて半分寝てたから俺が連れ帰ったやったんだよ」
「ありがとう…ございます」
「おう、朝飯出来てるから来いよ」
せんぱいの朝ごはん…なんか恋人みたいです。でも今日は講義は午前中だけなので早く帰っくればまだ寝れる。頑張りますか!
「今何時だっけ?…あっ」
時計に記してある時間は11時。午前中の講義は今から行ってもほとんど間に合いません。
「せんぱい!何で起こしてくれないんですか!ていうかせんぱいは講義行かなくていいんですか!」
「うるさいなぁ、起こしたけど一切起きなかったのはお前だし、俺は今日1日ぐらいなら大丈夫だから休んだよ」
せんぱいが人のために自分の講義を休んだ!?なんか驚きが大きすぎる…
「俺は卒業さえ出来ればいいんだよ、就職先=婿に行くだからな」
「相変わらずですね」
「相変わらずで悪かったな」
私的にはせんぱいを婿に貰ってもいいんですけど?そんなのは言えない。恥ずかしすぎる!
「もうほとんど昼だけど、そんなに食べれないだろうから、パンと目玉焼きとベーコンだ。」
「気が利きますね、せんぱいのクセに」
「一言余分だ。ほら、冷めると美味くないから早く食べろよ」
ちゃんとテーブルにパンと目玉焼きとベーコンが乗ったお皿が置いてあった。
「それじゃあ、俺は帰るからな」
「待ってください!」
私にも分からなかった。でも咄嗟にせんぱいの服の袖を掴んでいた。
「1人にしないで下さい、今出ていったら寂しくなっちゃうから…」
わざとではなく素でいつもの様に上目遣いの涙目になっていた。私もやれば出来るんだな。これなら 近いうちせんぱいも落とすことが出来るんじゃないかな?
* * *
やばいやばいやばいやばい。俺は今追い詰められていた。一色は魅力的な女の子だ。そんなのが自分の袖を掴んで、涙目の上目遣い。さらに追い討ちで「寂しくなっちゃうから」と来た。俺にはもうこれに抗う余裕は存在しない。故に俺は向かい側の椅子を引いて座る。
「はいはい、あざと可愛いよ、だから早く食べろ」
「せんぱいは~、こんな可愛い後輩が引き止めたのにそんな事しか言えないんですか~!」
頬を膨らませ、いかにも怒ってますよアピールをしてくる。そんな娘にはお仕置きだな。
「ちょっ!?せんぱい…」
髪をくしゃくしゃにするかのように撫でている。
「嫌だったか?なら、やめるけど」
「嫌じゃ…ないです」
あ〜あ、照れてる顔可愛いな、くそっ。コイツに愛されてるやつが羨ましな。
* * *
「嫌だったか?なら、やめるけど」
「嫌じゃ…ないです」
なんかせんぱいに頭をくしゃくしゃされるの気持ちいいです。なんというか…落ち着く。それに朝?昼?ご飯を作ってもらってお家デートしてるみたいで意識するとドキドキします。
「せーんぱい!あーんして下さいよあーん」
「何でだよ、恥ずかしいじゃんかよ」
「誰も見てませんよ?別に嫌ならいいんですよ?ただ後輩の家に無理やりあがって無理やり犯しちゃったって言っちゃうかも知れませんけど」
こうでもしないとせんぱいは動かせません。他の人達をりy…動かすのはもっと簡単なのに、めんどくさいです。
「俺の何とかなってるキャンパスライフをめちゃくちゃにするのはやめて!」
「じゃあ、あーんして下さい」
「くっ…仕方ないからな、ほ、ほらあ、あ、あーん」
「ん~!美味しいですね、せんぱいの作ってくれた朝ごはん」
「そ、そうかなら良かったよ」
せんぱい照れてるなぁ~。この状態がいつまでも永遠に続けばいいんだけどなぁ。でもダメだ、せんぱいは私の本物になってもらわないといけないから!
いろはすと迎える朝ってなんかいいですよね。八幡、俺とその場所変わって!ちょっと次回は短くなるor明日じゃなくなるかもしれないです。なるべく毎日更新心がけます。