「んふふ♪せ〜んぱい!」
「はーい、なんでしょうか」
「私はせんぱいと年越しがしたいです。せんぱいはどう思いますか?」
「まずは俺から降りてくれると助かる」
「嫌です♪」
私は見ての通り、絶賛せんぱいに馬乗り中です。なんでかって?年末にせんぱいのお家にお邪魔したら、ベッドの上でふて寝していたので乗らせていただいたのです!それにしても、せんぱい、なんで運動なんかしてないのにこんなに身体が引き締まってるんでしょうか…
「それでせんぱい、私と一緒に年越ししてくれません?」
「俺から降りてくれたら考えてやる」
「せんぱい、私達、あと何回このやり取りすればいいですかね?」
「今ので12回目だけど」
うへぇ、そんなにやってたんですか…それにしても、せんぱいは往生際が悪い!さっさと決めてくれればいいのに。えっ?私が降りればって?嫌ですよ、そんなの。だってせんぱいのお腹の上なんていうセレブリティーな所ですよ?こんな一人限定で代金は自分の人生をその人に預ける覚悟という所は降りたくありません。
「…分かったよ、俺の負けだ。し、仕方が無いから一緒にいてあげてもいいぞ」
「せんぱい…その変なツンデレのデレ、気持ち悪いです」
「ゴメンなさい」
「許しましょう。えっへん!」
* * *
「せんぱい、寒いです」
「出てくる前に寒いからちゃんと着ろって言っただろ」
「せんぱいの嘘つき」
「嘘、ついてませんよね」
さ、さ〜て、除夜の鐘を突きにでも行きますかね。あっ、せんぱい、ちょっと首根っこ引っ張らないで〜。
「ほら、寒いんだろ。俺のコート着とけ」
「えっ…さっき作った晩御飯に毒が入っちゃってたのかな?」
「俺の優しさだよ!」
「せんぱいの優しさ…私の愛の蜜を!」
「ねぇ、どうするの?どうするの?」
何にもしないですけどね!さて、せんぱいの優しさを羽織っていざ出発!
* * *
「3、2、1、あけましておめでとうございます!せんぱい」
「おめでとうございます」
「元気ないですね、せんぱい」
「眠いだけです、こうはいちゃん」
せんぱいはお子ちゃまですね、まだ0時ですよ?下手したら小学生でも起きてますよ?見た目は大人中身は子供、その名は比企谷八幡!って感じですよ。
「なんだよ、その俺を馬鹿にしてるような目は」
「そんなまさか!私がせんぱいを馬鹿にするなんて」
「ありえるよな?」
「えぇ、ありえます」
だってせんぱい時々天才なんだか馬鹿なんだか分からない事しますからね。特に私を生徒会長に立候補させる時とか。
「あ〜、俺は眠い」
「はい、それで?」
「寝ていい?」
「外でですか?死にたければ構いませんが」
「家でだよ、アホか。それで眠いんで、寝かせて下さい。その代わりに初詣に行くんで」
「それで許して貰えるとでも?」
「他に何を…」
「年始のバーゲンですよ、特に家電製品を買いたいですね」
うわぁ、面白いですね、せんぱい。あの死んだ目が生き生きと動いてますよ。
「俺にはそんな財力は…無いぞ」
「え〜じゃあどうします?」
「どうするの?」
凄いですね。まるで水の中のマグロみたいに目が動いてますよ。
「じゃあせんぱい、一緒に暮らします?」
「……はっ?」
「だ!か!ら!一緒に暮らしますかって聞いてるんです!」
「……はっ?」
「3度目は無いですよ」
「……はっ?」
「…せんぱい♪」
「はい、ごめんなさい。すいませんでした」
「よろしい。それで、どうします?一緒に暮らしちゃいます?」
せんぱいって目が死んでるのに喜怒哀楽が激しいですよ。今はちょうど驚きと喜びの間ぐらいですかね。えっ?驚きは無いって?そんなの気にしちゃいけませんよ。
「いや、そのお前の親御さんはどうなんだよ。急にそんな事したら怒られるだろ」
「お母さんはOKって言ってました。お父さんはお母さんが全力で説得するって言ってくれたので」
「まず、前提としてなんで同棲する話しを親にしてるの?俺、まだそんなの一言も発してないよね?」
「いずれの話しをしてたら、つい…てへ♪」
「てへ♪って…はぁ。俺の部屋はそんなに広く無いだろ?どうすんだよ」
「新しいの買いましょうか」
「そうだな、長い時間掛けて考えるよ。とりあえず今すぐはムリ」
「ぶぅ。でも考えてやるって事で仕方がないので寝ることを許可します」
「何様だよ。ったく、お前のお陰で眠気が消えたよ」
気のせいでしょうか。せんぱいがルンルンしてるような…気のせい、気のせい。なんかそうしないとダメな気がしてきました。
遅れてごめんなさいm(__)m色んな機器の調子が悪くて更新が遅れました。でも、まだ年始だからOKだよね?ね?
って事で次回は初詣のお話やります。同棲する話しはこれからの布石なんでちょくちょく出してきますよ。
では次回も読んで頂けると嬉しいです。
※次回の更新は13日の予定です。
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