Side 八幡
「せんぱいはコスプレしなくても大丈夫ですね、目が腐ってるんで、ゾンビです」
「そしたらお前は小悪魔だな。よし、コスプレは無し!」
「え〜、せんぱい!そういうの無しですよ」
絶賛、討論中ですが、こうなった理由は─
ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。
うるせぇな。まだ時間じゃねぇし寝てていいか。
ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。
うるせぇよ!何回鳴らすんだよ!新手のイジメか、おい!
ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。
はいはい、今出るからちょっと待ってろや!
─ガチャリ。
ドアを開けるとそこにいたのはいろはだった。しかもなにやら荷物が持っていた。
「やっと開けてくれましたね!せんぱい、朝ごはんまだですよね。今作りますね」
「いま、朝の何時だと思ってるんだよ」
「10時ですけど」
「で、その荷物は?」
「コスプレ用です」
「なんで?」
「今日はハロウィンですよ!変装ですよ、変装!」
と言うのが理由だ。
「そもそも、俺は午後から講義だし」
「大丈夫ですよ、時間は夜の…」
「行かねぇぞ。リア充イベントなんて、誰が」
「せんぱい、私達、どこからどう見てもリア充ですよ」
あっ、そうでした。てへぺろ♪じゃなくて!
「嫌だぞ。俺はあんな人の海には行かないからな」
「せんぱい…」
くっ、女の涙かよ!ずるいぞ、あれはずるい。なにせ、あれをやるとこちらも悪い気になるし、傍から見てもこっちが悪い感じになってしまう。
「分かったよ、仕方ないから外食だけで勘弁してくれ」
「わーい!せんぱい優しい!大好き!」
「お前の大好きは随分と軽いな、おい」
まぁ、でも今回は可愛いから許す!
「じゃあ講義が終わったら連絡して下さいね!」
「えっ?お前、講義は?」
「ふははは、今日は休みなの忘れたんですか?」
「そうか…って嘘つけ。お前の休みは明日だろ」
「チッ」
「なに!今の何への舌打ち?怖いわ〜」
「それじゃあ連絡して下さいね〜」
* * *
「せ〜んぱい〜!」
「恥ずかしい…」
「さあ!行きましょうよ」
「…飯のためだけに来たな?」
「い、いえ。そんなはずないじゃないですか!」
「はいはい、うん。分かったよ、それじゃあ行こうかね〜」
「うわぁ〜。それだからせんぱいはモテないんですよ」
「大きなお世話だ。それにモテる必要ないしな。もう彼女いるし」
「さらっとせんぱい良いこと言いましたね。そういうの尊敬しますよ」
せんぱいはそう言いながらイタリアンレストランに連れてきてくれた。
─ 5時間後
せんぱいが連れてきてくれたのはイタリアンレストランだったのは覚えいるんですが、その後の記憶がほとんどありません。ワインを沢山飲んだ気がするんですが…
「ここは…」
ハッ!?私の部屋のベッド?どうしてここに?えーっと…
「たしか酔った私をここまで運んでくれて、それで」
それで、どうしたんだっけ?
「うーんと、たしか…あっ」
思い出しました。ただ、恥ずかしすぎます。顔から火を噴きますよあれ。
何をしたかと言うと、別れ際にせんぱいの袖を掴んで「クリスマス、一緒に過ごしてくれますか?」なんて上目遣いで聞いてたんですよ!意識的にやったのなら兎も角、素でやっちゃいました。
「はぁ、でもよくやっよ私。これでクリスマスまでは頑張れそうだよ」
恥ずかしさ半分、嬉しさ半分ですがそれを全て、眠気が持っていってしまったのはなんとなく覚えています。
ゴメンなさぁぁぁい!クリスマスのやつ明日になりまぁぁぁす!書き終えてはいるものの確認、微調整が終わってないので、明日2話連投しますので、どうかお許しを。
さて、どうでしょうか。今回はクリスマス用の前置きに作ったのですが、まさかのイヴに投稿です。僕の中ではいろはすはお酒、弱そうだなって感じなのでいつもよく飲むけど弱いのですぐ記憶が吹っ飛びます。しかも酒癖が悪いので飲むと止まりません。
では、うん。明日の夜9時以降10時未満までに投稿しますのでよろしくお願いします!