おぉ、いつもと同じ花火なはずなのに違う花火をしてる気がします。
「キレイですね、花火。あっ、『お前の方がキレイだよ』いりませんからね、せんぱい」
「言わねぇし…」
仮にも彼氏なんですよね?せんぱいは、その自覚が無いように見えるのは私だけでしょうか?なにせ私の事をさっきはキレイと言ってくれたのに、今回は言ってくれないなんて。全く、こんなせんぱいには奢ってもらうしかないですよね、はい。
「せんぱ〜い、私、かき氷食べないなぁ〜」
「へぇ〜、それじゃあ待ってるから買ってこいよ」
「はぁ…せんぱい、素直になりますね。私にかき氷を買って下さい」
「いろは、俺も素直になるな。嫌だ」
「せんぱいのぉ、ケチ」
「俺は元々ケチだ」
ちぇっ、せんぱいのケチ。ここは彼氏の財力を見せるところですよね?普通は可愛い可愛い彼女がおねだりしたんだから、彼氏はそれに応えなきゃダメですよね〜
「ぶぅ〜、分かりましたよ。買いたいので、一緒についてきて下さい」
「腕、離せば?」
「嫌です」
もう一度言います。せんぱいのケチ!
* * *
「花火、綺麗でしたね」
「あぁ、そうだな。お前並にキレイだったよ」
「せんぱい…やっと分かってくれたんですね!」
「あ〜、はいはい。暑いから腕を話してくれ〜」
いやぁ、せんぱいがやっと分かってくれました。この可愛い可愛いいろはちゃんの良さってものを!でも、なんでですかね?なんかせんぱい、先ほどなら凄くそわそわしているんですが。
「せんぱい、トイレならそこにありますけど」
「は?なんで、トイレ?」
「そわそわしているので」
「─ッ!?…そうか、俺、そわそわしてたか。悪い」
「なんでそわそわしているか教えて貰ってもいいですか?」
「ここな、由比ヶ浜と来たんだよ。同じような道で」
あぁ、だから気まずいんですね。仕方ありませんね。この一色いろはがどうにかして見せましょうぞ!
「せんぱい!いいですか?今の彼女は私です。他の女の事なんて考えないで下さい!」
「ん?今の?」
「いえ、せんぱい。間違えました、これからの彼女はです」
「いや、その訂正意味がない気が」
「い、い、で、す、か!」
「は、はい」
これで他の女の事を考えてたら、私、せんぱいの彼女やめます。何になるかって?それは…せんぱいのお嫁さんです。そうすれば浮気としてせんぱいに合法的に色々な事が出来るので。
「お、おい、いろは。なんでそんなにヤバイ顔してるんだよ」
「へ?あぁ、せんぱいを合法的に色々する方法考えてました」
「さらっと危ない事を言うな」
「嘘です♪」
さぁ、夏も終わりに差し掛かってますよ!次は秋のハロウィン。まぁ、この可愛いいろはちゃんにはコスプレとか必要ではないですが、せんぱいがどうしてもと言ってきてくれたら着替えてもいいかななんて考えますよ!せんぱい、なんて言ってくるかな?
夏祭り回でしたが…終わらせ方が雑だったかな?ま、まぁ偶にはそういう事もあるよね!今日はあと2つ連投するんで、よろしくです!