天を渡るは海の音

ミニコーナー【真面目な三人】

解説、メタ話、台本書きです。
本編無関係。

登場人物

サクラ→今回はあまり暴れないらしい。

サキ　→色々察している。

アキラ→…………。


頭文字にて割愛。サキのみキ。

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サ「ミニコーナーの時間です」

キ「……あぁ」

ア「…………」

サ「……アキラ、本編無関係だから頑張ろう？」

ア「ええ……。分かってますの」

キ「まあ、たまには真面目にやるってのも悪くねえだろ。今回は茶番抑え気味で解説いくぞ」

サ「因みに今回メタは無しです。ごめんなさい。全力で解説と裏話をやっていきます」

・解説コーナー

サ「今回はアキラが主役だよね」

ア「ええ。以前ミニコーナーで話した通り、アキラ無双と題した話ですの」

キ「アキラ……つうよりフジシロじゃね？」

ア「ええ。ただそれを言った時はフジシロが出てくるなどと言えばネタバレにしかなりませんでしたし、敢えてこうしたのです」

サ「……まあ、大事な場面だったから各話解説でいこっか」

『霊視』

キ「取り立てて解説するとすれば、ゲンガーについてと『もや』についてか？」

サ「だね。あとは――」

ア「フジシロが話したトウコさんについてですの」

サ「あ、うん」

ア「ゲンガーは元から持ってましたの。描写はしておりませんが、わたくしがメガストーン取得する時の後継人もフジシロだったと言う過去もありまして……」

サ「つまり？」

ア「フジシロのゲンガーはメガ進化しますわ。してるような描写はありませんが、この先の『襲撃』からの『まがいもの』はメガゲンガーの『ナイトヘッド』ですの」

キ「まあ、つまるところフジシロの切り札だな」

ア「です」

サ「もやについては？」

ア「それはもう少しあとに解説してくださいまし」

キ「……で、トウコについてはあれか。『プロジェクト・オブ・水入らず【フジシロ】』で立ててたフラグだな」

ア「ええ。ビクティニが笑っていない。そしてその後、わたくしのお父様が出てきた『A shade of anxiety.』で立てたビクティニが協定の指針だと言うフラグの両方の整合性を考えれば、必然的にこう至りますの」

サ「まあ、ワタルさんの話は今回のフラグから行き着いた未来だから……うん」

『軽口の悪態と本音の悪態』

ア「……で、これですが、わたくしが『申し訳ない』と零している理由は少し察して欲しいですの」

キ「んまあ、有り体に見れば迷惑をかける事に対してだけど、態々傍点振ってるもんな」

サ「折角私達を案じてくれたのにその心遣いを無駄にしちゃう……って意味でしょ？」

ア「ですの。まあトウコさんが戦うという事は即ち、アサギの街自体は間違いなく壊滅しますし、以前サキがセレビィの中で見た通りポケモンによって人が殺される事もありえるのです」

キ「俺らが勝てるのなら、その方が良いって事だよな」

ア「ですの。まあフジシロが確証を得た……つまり『もう全て見えてる』と言う発言をするのは、この後の『襲撃』までの一時での出来事なのですが、それは流石にくどくなりすぎてしまうのでカットしましたわ」

サ「本当はカットしたくなかったんだけどね」

ア「……ええ」

キ「で、俺か。……つっても全部後の俺の思案で解説してるんだけど」

サ「んね」

ア「まあとりあえずサクラが寝ていた事など、色々突っ込みどころはありますけどね」

キ「……んと、俺的にはあの時アキラかレオンが助けにくる算段で動いてるんだよな。んで、この先すぐに誰の活躍が一番必要かとすれば、サクラなんだよ。サクラが寝不足でルギアが暴走したなんて事になれば洒落になんねえし、休ませたんだよな」

ア「成る程」

キ「まあサクラが考えても答えでねえし。起きてるだけ無駄だしな」

サ「ちょっと！　どういう意味よ！」

キ「馬ｋ――」

　ばちーん。

『襲撃』

キ「茶番抑え目でつって僅か一〇〇〇文字。殴られるとは……」

ア「……はぁ」

サ「……サキが悪い」

キ「まあ解説いくぞ。さて、先ず警報について」

ア「これについては先々の解説にもなりますが、間違いのない『誤報』ですの。質量、エネルギーを持った幻覚によってひきおこされたものです」

サ「機械が幻覚にかかるの？」

キ「じゃない。警報については破壊されたって信号を流すように機械に錯覚させるよう、現実をねじ曲げたってところ。……まあ機械に作用させたって思っていいけども、『そんなの出来ねえよ』じゃなくて、『それ程凄い幻覚だった』と見て欲しい訳だ」

ア「まあ、先のメガゲンガーの力ですの」

キ「……で、まんまとミヤベ達は釣られた訳だ」

ア「ですの」

サ「あいつきらーい」

キ「……お、おう」

サ「てかでもあのクソヤロウは本当は良い奴だったって事でしょ？」

キ「まあそうなるな。っていうか、悪党がフロンティアの幹部とかやってたらやべえだろ。モラルもくそもねえ」

ア「その通りですの」

キ「んで、ミヤベの考察についてはまあ……さておくとして」

ア「とりあえず次とその次の話の方が解説し易いでしょう。二話まとめていきますの」

『相棒～リトルフェアリー』

サ「…………」

キ「…………」

ア「……みなまで言うな。分かってますから」

サ「……暫定レジェンドホルダー」

ア「ええ。まあそのフラグは立ててたでしょう？　わたくし自身のバッジの数に言及が無ければ、ヒワダではジム挑戦を『手違い』と言ってます。規律を重んじるのにトゲちゃんに空を飛ぶをさせてるのも、タンバのジムバッジを持っていなければ可笑しいでしょう？　強いて言うなれば、わたくしはコガネのジムバッジだけお預けでしたの。お姉様が認めてくれなかった云々で、本来なら番外編を書く予定でしたが、結局書けませんでしたわ」

サ「……うん。まあ分かる」

ア「謂れについては、わたくしとウィルが暫定レジェンドとなった時に、『贔屓』だと揶揄する声でつけられた渾名。その後その流れのままにメガストーンを獲得し、裏打ちされた実力者になった事で揶揄されなくなった為、呼ばれなくなったのですの」

キ「ぶっちゃけアキラについてはガチでプロット組んであるしなぁ。っていうか天海の裏で……」

ア「ええ、わたくしの小説を自己満で書いてますがなにか？　公開するか分からなければ、するにしても天海が終わってからですし、別に良いでしょう？」

サ「……既に数十ページ書いてた。ワロタ」

ア「実を言うとそのネタが各所にちりばめられてますの。フジシロが最期、わたくしの事を述べた際もその発言があるでしょう。今回のネタもそちらから逆輸入し、その為に必要なフラグを都合良く厚みを持たせる為に組み込んだのです。……身も蓋も無い言い方をすれば、ですが」

キ「……因みにＶＳメガガルーラについては？」

ア「ぶっちゃけわたくし勝ち確ですの。だってミヤベはフジシロの幻術にかかってるでしょう？」

サ「……あー、そっか。確かに」

ア「文字数が五〇〇〇超えてしまっていたのでその後を描写しませんでしたが、ぶっちゃけこの話のあとミヤベは海鳴りの鈴から漏れ出た『我ルギア』の声が聞こえてないのです」

サ「あ、やっぱあれ『我』の方のルギアの声なんだ」

ア「ええ。『私』のルギアへ身体を渡したから、さっさと出してサクラ達を回収し、渦巻き島へ向かえって言ってますの」

サ「成る程」

ア「因みにわたくしの口調については言わずもがな。単純に取り繕ってるって書いてますの。素の口調についてはサクラみたいな感じです。本当はコガネ弁にしようとして……あまりに似合わないのでやめました」

キ「……よし、こんなもんだな」

『小さなヒーロー』

サ「ぶっちゃけレオン一匹で私達捜せって凄い無理ゲー感」

ア「それについての言及を含めて、レオンの一人称で書いたのですが、どうも落ちのつけどころがなくて辞めたのです」

キ「因みに言及って？」

ア「ポケモン世界でも人間はヒエラルキーの頂点です。だからポケモンは人間の言葉を理解しようとするが、人間はポケモンを潜在意識下で下等生物と思っているから理解しようとしない。リアルで犬や猫の鳴き声を人間が理解出来ず、しかし犬や猫は人間の言葉を理解出来ているのではないか。ならばそれはヒエラルキーの頂点である事に人間が無意識下で驕りを持っているからだ。と言う某理論を拝借しました」

キ「……ふむ」

サ「某理論？」

ア「なんていう理論かは忘れましたわ。まあつまるところ、ポケモンだって考えているのだから、主人を尊ぶ心もちゃんとある。だからレオンが単身でも人間と同じか、サクラを尊ぶ分更なる活躍が出来て当然なんだ。っていう話ですわね」

キ「まあつまり、荷物はさすがにレオンじゃ持てないからアキラが行く必要があった。だけど俺達を助けるのはレオンで十二分の役だった。って事か」

ア「なけなしの役回りではなく、作者的には端からその為にレオンが残っていたのですけどね」

サ「……で、最後私達を移送しようとしていた人達が私とサキとレオンに気付かなかったのは――」

ア「フジシロの幻覚ですの」

キ「改めてチートクラスの人間だな。あいつ」

ア「今更ですか？　エンジュでの襲撃も彼が居れば何の被害も無かったと言わんばかりではありませんか。正直に言えば、不意打ちでマツバさんが倒されてなければ、マツバさんによってあの時にサクラの両親は倒されてましたわ。だからこそあの時マツバさんが最初に襲われたのですし」

キ「霊視してその情報を送るだけって洗脳だったからぼこった……って、今更なんでマツバの時の解説してんだよ！」

ア「まあ、それぐらいマツバさんとフジシロは強いと言う事ですの。プロットではマツバさんはわたくしのお母様よりも強いですわ。フジシロはお母様に少し届かないくらいでしょうか」

サ「……ところで一箇所凄く気になるところがあるんだけど」

ア「……？」

キ「……あぁ、あれか」

サ「私ってルギアの声、離れてても聞こえるんじゃないの？」

キ「アキラと我ルギアの会話が聞こえてる描写ねえよな」

ア「あぁ、それですか」

サ「伏線？」

ア「ですわね。我ルギアの台詞を鑑みれば、大体どう言う事かわかりそうですが」

キ「……まあ、普段鈴からの声は他の奴にも聞こえてる筈なのに、それがサクラには離れてても聞こえる事。対して我ルギアの声は離れてればサクラに聞こえてないらしい事……」

サ「……つまり？」

キ「これ以上考察するとダメって事だな」

サ「ぶー！」

『夏の夜の夢』

ア「…………」

サ「……うん。最低限の解説だけサキ、よろしく」

キ「おう。……まあ、視点はトウコだな。んでもってフジシロに纏わる今回のフラグをひとつを残して回収したつもりだ。過去のプラズマ団時代には研究者をしていた。その後どうやってメイやトウコと共にするようになったかが最後に残った伏線。それ以外はあの場までに描写してきた事が全てだ。因みにゴルーグ含め、他のポケモンは全部マツバのもとに置いてきてるから、フジシロと共に逝ったのはパンプジン、ムウマージ、ゲンガーだな。因みに幻覚を使ったのは確実に俺達が旅立てるだけじゃなくて、『ルギア』がアサギやフロンティアの人間に見られて大騒ぎにならないようにする為だ」

サ「……あとは全部未来への話だね」

キ「だな。その通り」

サ「出来る限り切なく、出来る限り彼らしく、出来る限り悲しくなく書いたつもり」

キ「……作者打ってる最中に泣いたけどな」

サ「まあ、そりゃあ……うん。作中でアキラに次いで二番目に好きなキャラだったらしいしね」

キ「一応補足しとくと、ゲンガーだけは最後の最後まで現世にいた」

サ「もやが晴れたタイミング……つまり、『霊視』の時も含めてフジシロさんを覆ってたもやはゲンガーが力を貸してた状態だったって事だよね」

キ「だな」

サ「最後の台詞については数日悩んだみたい。そして一番フジシロさんらしい言葉にしたつもり」

ア「……ええ。フジシロらしい言葉ですの」

・幕引き

ア「長く横道に逸れたような話になりましたが、いよいよこれから最終決戦ですの」

サ「……あれ？　本当にこのままの流れで終わりになっちゃう系？」

キ「ぶっちゃけ遅々として進まないから滅茶苦茶削った」

サ「……え？　なんか六匹目くるって聞いてたんだけど？」

ア「その子はちゃんと来ますわ。バトルはたった一回ですが」

サ「うわーお……」

キ「しゃあねえじゃん。ここで終わらなかったら五〇〇ページとかになるぜ？」

ア「エタるのが目に見えてますわ」

サ「……だね」

キ「まあ、つまり次回予告だ」

サ「前にリンちゃんがやってたけどね！」

ア「良いでしょう。あくまでも次の話だけですし」

　次回。

　ついに渦巻き列島へ辿り着いたサクラ達。

　そこで耳にする声。聞きなれない声。

　不確かな少女の違和感はついに現実へ。

　花は可憐。

　光る鉤爪。

　苦しむ鋼鉄。

　燃える炎。

　流れる水。

　翻る雷。

　吼える山。

　懐かしい匂い。

　全ての決着へ向けて、鈴が鳴る――。

　父と再会するサクラは、懐かしい声を聞く。

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フジシロ……。
書ききれないエピソードが山のようにあった。アキラと何故仲が良かったか等、少しミニコーナー内で触れてますが、まだまだ山のようにあったんです。ただ、最後の行で言ってる通り、あまりにゆっくり長々と書きすぎていた為に、物語に圧縮に次ぐ圧縮をしたその結果、書ききれない形となってしまいました。ほぼ完全なオリキャラは彼とアゲハくらいなもので、その分思い入れが強かったのも本音で……。

書いてる最中に凄く気が滅入ってしまい、文章が崩れていないか心配ですorz


まあとりあえず、アキラが言っている『アキラを主人公にした小説』を公開する事があれば、彼のエピソードを何処かに挟むかもしれません。……その前に天海の完結ですけどね！　今暫くお付き合いの程願います。