まだ明るいですが。
それでは、第三話です。
「...っていうことがあったんだが、どうすればいいんだろうな」
「小町ちゃんの目が腐るなんて...」
「あなたが比企谷菌に感染させたんじゃない。あなたを除菌すれば...」
どうも、目の腐りに定評のある比企谷菌です。もうお前ら全員感染しちまえよ。
「小町だって名字は比企谷だからな?今回くらいは真面目に頼む」
「小町さんのこととなると心配ね。あなただったらどうでもいいのだけれど」
「ねえ。俺が話してたの聞いてた?」
「あら、比企谷君。居たのね、こんにちは」
「だめだ。話が通じない...」
「ゆきのんもいいかげんにしなよ~。でも、小町ちゃんってちょっとやりすぎかなってたまに思うよね」
「比企谷君、小町さんの今朝の行動に心当たりはあるかしら?」
「...無い。今日いきなりだ」
「嘘ね」
特に俺以上に知っているはずのない雪ノ下が「嘘だッ!!!」みたいなことを言い出したので思わず動揺してしまう。
「お、おう」
「どういうこと?」
「小町さんにこの間、電話したらとてもナーバスな感じだったの」
「家だとそんなことなかったと思うんだが」
「あなた、実の妹の変化にも気付けないの?シスコンの名が聞いて呆れるわ」
「シスコンこそはすべてだっ!と言いたいが...やめろ、警察呼ぶな。お前だ由比ヶ浜」
何で由比ヶ浜が警察呼ぶのかハチマンわかんない。由比ヶ浜はアホの子だから間違えて本当にかけそうで怖い。雪ノ下も本気でかけそうで怖い。結論、みんな怖い。よって戸塚は天使。Q.E.D.証明終了。名前は...戸塚の最終定理でいいか。なにそれ超天使。
「ケータイねえ...」
由比ヶ浜が感慨深げにそう言う。
そういえばケータイってどんどん進化していくなー。俺のスマホひとつとっても後継機出てるし。ちょっと前までみんなガラケーだったのに。
...小町が一週間くらい前に何故か家にいるのにメールで勧めてきた音楽にすごい暗いのがたくさんあったような。何か関係あるかな。思い出したハチマン頭良い!
「そういえば...」
「頭に何かわいたのかしら。ウジとか」
誉められるどころかけなされた...だと!?
「小町の最近の音楽の聞く傾向が変わってきてな、最近は洋楽聞いてるんだ」
「ワンなんとかって奴とか?最近流行ってるよね。でも、何も変じゃないよ」
この野郎、「こいつ何言ってんの?大岡?」って目で言ってやがる。
「いや、60年代から80年代を中心に聞いてるっぽい」
「古っ!」
由比ヶ浜がそう叫ぶ
「由比ヶ浜さん、西暦60年ではないわ。西暦1960年のことよ」
「それくらい分かるし!」
また叫ぶ。いくらなんでもうっせえよ。
「まあ、ただそういう時期なだけじゃねえの?」
「私のカンからするとね...結構、小町ちゃん追い詰められてるよ」
「全くあてにならないな」
「いや、理由あるし!」
「理由あったらカンじゃねえよ。」
「その男は無視してその『理由』を教えてもらえないかしら」
「ゆきのん...」
ウルウルしてんじゃねえよ。と言いたいが雪ノ下の目が怖かったのでやめた。雪ノ下は世紀末救世主かよ。「わが生涯に一片の悔いなし!!」とか言っちゃうの?本当に言いそうで怖い。
「けっこうああいうタイプの元気に振る舞う子って辛くても周りに気付かれないようにするんだよね。だからそれも辞めちゃうと...相当に末期かなって...思う」
由比ヶ浜が消え入る様に言い終えると、それと同時に部活のいつもの活動時間が終わる。
...小町と話すの何か嫌だなぁ。確かに比企谷菌は伝染するかも知れない。それも、鳥インフルエンザみたいにコマチ比企谷菌って形になって強力化した状態で。逆輸入しないといいな...。逆輸入とは少し違うか。
小町と話すの辛いなぁ...。
大変励みになるので、ご意見やコメントお願いします。頑張って書いて行きたいと思います。
次は小町と八幡の問答になる予定です。