火竜に憑依転生した!? 作:△△さん
今、俺の頭の中でラクサスの言葉が駆け巡っている。
『S級になる気はねぇか?』
その言葉を聞いて、俺は考え込んしまう。
ラクサスが何で俺にS級の話を持ってきたのか?
そこで、俺はじっちゃんに話を聞くことにした。
ギルドに着くと、ギルドの中に人がいなかった。
クエストボードに依頼書全てなくなっていた。
つまり、俺以外の奴らが仕事に行っているのか?
まぁ、そこの所は考えてもしょうがねぇから目的を果たそう。
「じっちゃん、話があるんだけど。」
俺はじっちゃんに声をかける。
「何じゃ、ナツ。」
じっちゃんはいつもと変わらない声音でそう言って来る。
「ラクサスが言ったんだ、俺にS級なる気はねぇかって。それってじっちゃんが・・・。」
「そうじゃ。」
俺がそう言おうとすると、じっちゃんは口を挿む。
「ワシがラクサスにお前をS級にならんかという事を伝えるように言った。」
どうやら、俺の予想は当たっていたようだ。
「どうじゃ、今度の試験に参加する気はないか?」
じっちゃんの言葉に、俺はこう言った。
「俺はS級試験を受けるぜ、じっちゃん‼」
俺がそう言い切ると、じっちゃんはこう言った。
「そうか。ならば、一周間の間にパートナーを決めておけ。」
それに対して、俺はこう言った。
「おうよ‼」
こうして、俺のS級試験への参加が決まった。
今、俺はマグノリアの町を歩いている。
すると、鐘が鳴らされる。
その鳴らし方はギルダーツが帰って来たという事を知らせるものだった。
俺はすぐにギルドに戻ると、ギルダーツがやってくる。
「ありゃ、他の奴らがいねぇな。仕事か?」
ギルダーツはそう言いながらじっちゃんに報告に行く。
「よぉ、マスター。久しぶりだな。」
それを聞いたじっちゃんはこう言った。
「どうじゃった、首尾は?」
それに対して、ギルダーツはこう言った。
「完璧だ、あそこはもう大丈夫だ。」
それを聞いたじっちゃんは安心したのか、こう言った。
「そうか、そりゃなによりじゃ。」
ギルダーツは周囲を見渡しながらこう言った。
「それにしても、ギルドの連中は全員仕事か?こうまでガランとしているとはな。依頼書がゼロとはな。」
それに対して、じっちゃんはこう言った。
「他の奴らは仕事に行っておる。それに今はあの時期じゃ。」
じっちゃんの言葉を聞いて、俺はS級試験の事だと察する。
ギルダーツもその事を察しているのか、顔を緩める。
「そうか、もうそんな時期か。で、参加者は決まってんのか?」
ギルダーツの問いにじっちゃんはこう言った。
「そうじゃのう、参加者はラクサスとナツという男じゃ。」
それを聞いたギルダーツはこう言った。
「へぇ、俺がいねぇ間に新しいやつが入ったのか。どんな奴なんだ、ナツって言うのは?」
ギルダーツが俺について聞くと、じっちゃんは俺の方を指さしてこう言った。
「あいつがナツ・ドラグニルじゃ。」
それを聞いたギルダーツが慌ててこう言って来る。
「おいおい、マスター冗談きついぜ、全く。」
ギルダーツはそれを冗談と思い込み、そう言った。
だが、じっちゃんはそれを否定した。
「いや、冗談ではない。ナツはS級試験を受けるだけの力と精神を持っておる。」
それを聞いたギルダーツはじっちゃんにこう言った。
「マスター、あいつはまだガキだぞ。まだまだ将来があるガキをあんたは潰す気か‼」
ギルダーツの叫びがギルドに響く。
じっちゃんは静かに目を閉じ、こう言った。
「ならば、ナツと戦ってみろ。」
そうして、俺とギルダーツの闘いが決定した。
次回、ギルダーツとの激突‼
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