火竜に憑依転生した!?   作:△△さん

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パラレルPART2

現在の状況、ギルド混乱

 

隕石から出てきたナツに対して、ギルド全員が動揺していた。

 

「おい、ナツが背負ってる奴ってナツだよな?」

 

「確かに顔はナツさんですが、顔と身体に傷がありますよ?」

 

グレイが声を震わせながらそう言うと、ジュビアがそれに同意をしながらも違いを指摘する。

 

「確かに。」

 

ジュビアの言葉にエルザも同意をする。

 

「ううっ。」

 

そうやって話していると、気絶をしているナツから反応があった。

 

「起きるぞ。」

 

ナツがそう言いながらもう一人に向かって歩いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はどうしたんだっけ?

 

確か…、俺はギルドの資料室を整理してて変な本を見つけて…。

 

 

「そうだ‼」

 

ゴキンッ‼‼

 

俺が全てを思い出して飛び起きると、いきなり痛みが走ってきた。

 

「「いってぇぇぇ!!」」

 

俺は頭をぶつけ合ったと思われる奴と共に声を上げる、痛みで。

 

「「痛てぇじゃねぇか、この野郎‼」」

 

俺とそいつは互いに頭突きをかましあってガンたれ合う。

 

それで俺は驚きに支配されてしまう。

 

「…俺なのか?」

 

俺は声を震わせながらそう言った。

 

「お前には聞きたい事が山の様にある。抵抗は止めておいた方が良いぞ。」

 

そう言いながら剣を突き立ててくるのはエルザ。

 

「エルザ、仲間に剣を向けるってことはどういうことか分かってんだろうな。」

 

傷有りナツがそう言った瞬間、エルザはギルドの外にへと吹き飛ばされた。

 

「うあっ⁉」

 

何だ、私はさっき何をされた⁉

 

エルザが起こった事の整理をしているが、傷有りナツはそれを待ってくれない。

 

"火竜の鉄拳"

 

傷有りナツは躊躇いなくエルザに向かって拳を振るう。

 

エルザは喚装をする。

 

"喚装 炎帝の鎧"

 

炎に耐性を持つ炎帝の鎧を装備するが…。

 

「そんなモンで俺が止まるかよぉ‼」

 

傷有りナツはそう叫びながら魔法を放つ。

 

"火竜の砕牙"

 

あ、熱い…!

 

熱や炎に強い耐性を持っている炎帝の鎧を身に纏っているエルザが炎によってダメージを負っている。

 

傷有りナツの炎は炎帝の鎧ですら耐性が追いつかない程の火力と熱量を持っている事になる。

 

剣と牙、両者の攻撃が交差する。

 

両者は躱し躱されの戦いとなっている。

 

時にぶつかり合いとなって鍔迫り合いとなるが、力では傷有りナツに軍配が上がる。

 

だが、エルザも負けてはいない。

 

S級魔導士としての力を発揮して、傷有りナツと渡り合っている。

 

だが、エルザと傷有りナツの闘い方には決定的に違う所がある。

 

それは肉体と武器(魔法)だ。

 

例えば、ナツVSラクサスでは属性は違えど同じ魔法であるが故に拮抗する。

 

だが、ナツVS所持系・換装系の魔導士では

 

例えば相手が星霊魔導士であった場合、魔法を使って自分自身が前に出ていくナツに対して相性によって瞬時に計算を組み立てなければならない。

 

星霊を選んで戦う星霊魔導士では頭をフル回転させながら戦わなければならない。

 

簡単に言ってしまえば、集中力を乱されてしまえば終わりという事だ。

 

だが、相手によってはそれを克服している事も多いと考えていいだろう。

 

エルザはそれができる実力と精神力を持っている魔導士だが、相手は異世界でギルダーツと互角の実力を持っているナツが相手ではそんな換装をさせてくれる暇を与えてはくれない。

 

だが、ぞのナツはこの魔法を放つ際にエルザから距離を置いた。

 

"滅竜奥義 紅蓮爆嵐刃"

 

その隙にエルザも鎧と武器を換装を行い、渾身の一撃を放とうとする。

 

"喚装 天一神の鎧、天一神星彩"

 

この二人の一撃がぶつかり合えば、簡単に町が吹っ飛ぶほどの威力を含んでいた。

 

だが、異世界の炎竜王と妖精女王の激突はある男によって止められる。

 

滅竜奥義とエルザの渾身の一撃は雷によって天にへと打ち上げられていった。

 

二人はこの雷を知っている、これ程の雷の魔法を使えるのはあいつしかいないと思っているからだ。

 

「ったく、ナツにエルザ!喧嘩にしては行き過ぎだぞ‼」

 

男の名前はラクサス・ドレアー、妖精最強の男候補の一人。

 

「「ラクサス‼」」

 

ラクサスの登場に少しは頭が冷えたのか、ラクサスの言葉に反応をする。

 

喧嘩が収まったところで、ナツが傷有りナツにこう言った。

 

「お前は何モンだ、何で俺の格好をしてやがる‼」

 

傷有りナツはこう言った。

 

「俺はナツ・ドラグニル、妖精の尻尾の魔導士だ‼」

 

傷有りナツがそう言いながらギルドの紋章を見せる。

 

「「「「「「「!!!」」」」」」」」」」

 

それを聞いた全員が驚く。

 

別世界にいたナツとこっちにいるナツが出会ってしまったのだから…。

 

「ってことは、あっちも本物のナツってことだよね…?」

 

ルーシィがそう言うと、マスターマカロフがやって来る。

 

「お主、どうやってこの世界に来たんじゃ?」

 

マスターがそう言うと、傷有りナツはこう言った。

 

「おう、じっちゃん!俺がこの世界に来た原因は一冊の本が原因なんだ。」

 

傷有りナツは自分の世界であった事を話す。

 

それを聞いたみんなの第一声がこれだ。

 

1.2.3

 

「「「「「「「「ナツが資料整理~⁉」」」」」」」」」」

 

「何だ、その反応は?」

 

そりゃそうだ、自分達の所のナツでは資料整理は監視するものがいなければならない程であるからだ。

 

「傷有りナツの方が真面目だな。」

 

グレイがそう言うと、突っかかっていくのが…。

 

「んだと、たれ目野郎!!」

 

こっちのナツである

 

「そういう意味だよ、釣り目野郎!!」

 

グレイもナツの言葉に頭に血を登られてガンたれ合っている。

 

「やめんか!!」

 

それをエルザの力技で止められてしまう。

 

それを見ていた傷ありナツはこう言った。

 

「こっちの俺はグレイと喧嘩してんのか。」

 

それを聞いたルーシィがこう聞いた。

 

「何言ってんの、アンタも向こうではグレイと喧嘩してんでしょ?」

 

ルーシィの言葉に、傷ありナツはこう言った。

 

「いや、俺とグレイは喧嘩はしてねぇよ。っていうか、グレイが俺に喧嘩を吹っ掛けて来て返り討ちに遭うって言った方が正しいな。」

 

傷ありナツの言葉に、それを聞いていた全員が驚く。

 

「俺がナツに喧嘩を売って返り討ちに遭ってるだと…。だったら、試そうじゃねぇか!!」

 

それを聞いていたグレイが服を脱ぎながらそう言って来る。

 

「キャッ、グレイ様ったら大胆♡」

 

ジュビアも相も変わらずの平常運転である。

 

グレイの挑戦状に、傷ありナツはこう言った。

 

「いいぞ、こっちのメンバーの実力が気になっていたからな!!」

 

挑戦状の答えは受けると言わんばかりの笑みを浮かべる傷ありナツ。

 

こうして、傷ありナツと原作グレイの決闘が行われることとなった。

 

 

 

 

 

ここは、とある平地。

 

この場で二人の魔導士が激突する。

 

一方は炎の滅竜魔導士でありながら炎の滅神魔導士で異世界からの訪問者、炎竜王ことナツ・ドラグニル

 

もう一方は驚異の造形スピードを誇る氷の造形魔導士、グレイ・フルバスター

 

この戦いによって二人の魔導士に待ち受けているものとはいったい何なのかは、本人たちにしか分からない。

 

ここで、観戦客の自己紹介に移りたいと思います。

 

まずは、妖精の尻尾の問題児であり火竜の異名を持つこの世界のナツ・ドラグニル

 

「おーす!って、俺の自己紹介可笑しくなかったか!?」

 

そう言ってツッコミを入れるナツに対して、ギルド全員の答えは…。

 

「「「「「「「「「「「「合ってる、合ってる。」」」」」」」」」

 

息ぴったりの返答でした。(笑)

 

次に、妖精の尻尾六代目マスターでギルド1の苦労人、マカロフ・ドレアー

 

「確かに、ワシは苦労してばっかりじゃのう…。」

 

マカロフは俯き、暗い影を落とす。

 

頑張ってくださいとしか言えないですね、これは。

 

元財閥のお嬢様で星霊魔導士のルーシィ・ハートフィリア

 

「全く、向こうのナツもこっちと変わらないものってあるのね。」

 

呆れながらそう言うのだった。

 

こうした豪華メンバーが見守る中、試合が始まるのだった。




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