火竜に憑依転生した!? 作:△△さん
今、俺達は捕まえた鉄の森の男を鎖で縛り上げてから持ち物を調べていた。
そこで出てきたのは、三つの目がある髑髏の笛だった。
「何だコレ?」
俺がそう言いながら空に向けてみると、ルーシィがいきなり大声をあげる。
「あーっ!!」
「いきなりなんだよ、ルーシィ。」
大声を上げるルーシィにそう言っていくグレイ。
「ごめん。でも、思い出したの。ララバイ、この魔法は大量呪殺魔法の一つなの!!」
「「「「「!!!!!?????」」」」」
俺達は驚きを隠せなかった、どうしてそんな魔法をこんな気味の悪い笛に封じ込めたのか?
それをどうして一つの闇ギルドに過ぎない鉄の森の連中がこの情報を知っているのかという事。
俺は縛り上げている鉄の森の男に近づき、こう聞いた。
「お前等、この情報をどこで手に入れた?」
俺がその事について聞くが、男は何も言わない。
すると、エルザが剣を持ちだしてこう言った。
「吐け、吐かねば斬る。」
エルザの目は本気だった。
「おい、お前安全策を選んだ方が楽になれるぞ。あっちのは地獄の片道切符だ、こっちは全部教えてくれたら評議員にお前の身柄を渡すだけで済む。」
俺が男の耳にひっそりと話すと、男はしゃべり始める。
「その笛の情報を得てきたのはエリゴールさんだ、俺はその笛の封印の解除をさせられたに過ぎない。」
エリゴール、鉄の森のリーダーにして死神の異名を持つと言われている。
「そうか、情報提供をありがとさん。」
俺はそう言い終わると、気絶させる。
「ちょっと、ナツ!そいつ、嘘をついてるかもしれないわよ!!」
そう言って来るルーシィにこう言った。
「そうだとしても、俺達にはそういった事に首を突っ込む訳にはいかねぇ。この後は評議員に任せるしかねぇんだ。」
俺はそう言いながら拳を握り締める。
すると、リサーナがこう言って来る。
「あのさ、皆このまま定例会の会場に行かない?マスターにこの事を伝えないといけないだろうし。」
俺達はリサーナの提案に賛成をして、男を魔導四輪に乗せて定例会の会場にへと向かった。
俺は肩からブースターのように炎を噴出させて全力疾走で魔導四輪と同等の速度で走っていく。
「「「「「うそ(だろ)ーーーーっ!!!???」」」」」
全員からは驚かれた、解せぬ。
その頃のクローバーにある定例会では・・・・。
「マカロフちゃん、あんたんとこの魔導士ちゃんは元気があっていいわ!!」
そう言っているのは「青い天馬」のマスターボブ、ちなみに男である。
「おう、とくに新入りのルーシィがいいぞ、特に尻が‼」
ボブの言葉を聞いて、上機嫌になったマカロフはそう言った。
「もう、自分とこの魔導士にちょっかいかけちゃダメよ!!」
ボブがそう言って注意をする。
すると、そこに「四つ首の番犬」のマスターゴールドマインがこう言って来る。
「笑いごとかよ、マカロフ。評議員ではいつか妖精の尻尾が町一つ潰すじゃねぇかって噂になってんぞ。」
そう言われたマカロフはこう言った。
「潰されてみたいのう、ルーシィのボディで!!」
「もうマカロフちゃんったら‼」
マカロフは完全に酔いが回っていた。
すると、そこに伝書鳥がやって来た。
「マスターマカロフ、エルフマンさんからお手紙です。」
それを聞いたマカロフは手紙を受け取る。
「何じゃ、いきなり。」
そう言いながら手紙の封を開けるマカロフ。
手紙を開くと、そこからエルフマンの姿が映し出される。
『マスター、エルフマンです。定例会お疲れ様です、それでお伝えしたいことを話します。今日、ナツとグレイとエルザがチームを組んである魔法を発動させようと企んでいる闇ギルドの制圧に向かいました。』
そこで手紙の内容が終わり、エルフマンの姿は消えてしまう。
マカロフはこれを見た後、倒れた。
そこでゴールドマインの一言。
「心配事が現実になりそうだな…。」
「あらあら。」
ボブも言葉が出なかった。
「{なんという事じゃ、奴らなら本当に町を潰しかねん。まぁ、ナツが付いておるから大丈夫だとは思うんじゃが、不安じゃのう。定例会は今日で終わるからワシが帰るまでそれまで何も無い事を願うしかないのう。}」
そう思っているマカロフの考えは叶わなかった。
オシバナ駅にて、鉄の森の襲撃によって駅全体が占拠されてしまっていた。
「おい、影山の奴はどこにいやがる‼」
そう言っているのは鉄の森リーダーエリゴール。
「ダメです、影山の奴がこの列車に乗ってないみたいです。」
ナツが捕まえた男影山が列車に乗っていない事を伝える鉄の森のメンバーの一人。
それを聞いたエリゴールはその一人を殺した。
「あの野郎、見つけ出して殺せ‼ララバイを奪え‼」
エリゴールの言葉にメンバーは雄たけびを上げる。
それを見ているのが、俺達妖精の尻尾だ。
「あいつら、仲間を殺されたって言うのに平然としてやがる。」
グレイがそう言いながらその事を嫌悪する。
「全くだ、反吐が出る。」
「酷すぎる…。」
エルザもグレイの意見に賛同の意を示す。
「ここは俺に任せろ。」
俺がそう言って崖の上から飛び降りる、……ララバイを持って。
「ちょっと、ナツ⁉」
リサーナが何かを言って来るが、今は後回しだ。
俺が崖から降りてくるのに気づいた鉄の森。
「よぉ、死神。お探しのものはコレだな。」
俺が見せたのはララバイの笛。
それを見た瞬間、エリゴールは驚愕の表情になる。
「てめぇ、それをどこで手に入れやがった!!?」
エリゴールの言葉に、俺はこう言った。
「テメェの仲間からだ。今は大人しく眠っててもらってる。」
それを聞いたエリゴールは怒りの表情となり、こう言った。
「妖精の尻尾……、ハエ如きが調子に乗ってんじゃねぇ‼」
その瞬間、空気が死んだ。
「エリゴールって奴、ナツを怒らせやがったな。」
グレイが呆れた感じでそう言う。
「あいつを止めるのは至難だな。」
そう言っているのはエルザだ。
「私達にとって妖精の尻尾は家族であり、帰る場所。それを馬鹿にされたんだからナツが怒るのは当然だよ。私たちだって同じでしょ。」
リサーナの言葉に、この場にいる妖精の尻尾メンバーが頷く。
「テメェ等、叩き潰してやるよ。」
俺はそう言いながらララバイを崖の上にへと投げる。
それをグレイが受け取る。
「お前らは先に行け、その笛をじっちゃんに渡してくれ。」
「分かった、無茶すんなよ!!」
それを聞いたグレイたちは魔導四輪に乗り込み、発車した直後にグレイがそう言ってきた。
「分かってるよ。」
俺はそう言った後、魔法を使った。
〝炎神の怒号”
俺の魔法によってほとんどの鉄の森は戦闘不能となった。
だが、一人だけが残っていた。
エリゴールだ、奴は一人だけ上空に飛び上がり、俺の攻撃を回避したのだ。
「テメェだけは消し炭にしてやるぞ、そよ風野郎が‼」
こうして、オシバナ駅にて炎竜王にして炎神であるナツと死神の異名を持つエリゴールの闘いが始まる。
今日はこれで終了です。
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