火竜に憑依転生した!?   作:△△さん

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決闘、決着、明日

今、西の森にて二人の男が対峙している。

 

一人は炎竜王ナツ・ドラグニル、もう一人はビーストアームのエルフマン・ストラウスである。

 

周りには誰も居らず、その場には二人だけしかいない。

 

「ナツ、お前は強い。だが、俺も負けられねぇ!!」

 

エルフマンの気迫の籠った言葉を聞き、俺も拳を握る。

 

”接収 獣王の魂”

 

”炎竜王の崩拳”

 

竜と獣

 

二匹の怪物がぶつかり合う。

 

 

 

「おらぁ!!」

 

「漢ぉ!!」

 

西の森では凄まじい殴り合いを繰り広げている竜と獣

 

竜は拳を獣の脇腹に叩き込み、獣は竜の横顔に拳を叩き込む。

 

竜と獣は一撃で己を破壊する一撃を躱す事も守る事もせず自分の身体で受け止める。

 

そんな事を

 

だが、この決着はすぐに訪れた。

 

俺の拳がエルフマンの顔に抉り込み、エルフマンの拳も俺の鳩尾に抉り込んでいる。

 

「ぐはっ。」

 

「ごほっ。」

 

俺とエルフマンは同時に膝をついた。

 

「エルフマン、お前漢だぜ。」

 

「ナツ・・・。」

 

エルフマンは俺の名前を呼び、地面に倒れた。

 

俺はエルフマンを肩に担ぐと二人でポーリシュカさんのところに向かった。

 

東の森に住んでいるポーリシュカさんは人嫌いではあるが妖精の尻尾の専属医師でもある。

 

「全く、アンタたちこんなに傷を作りおって・・・。」

 

ポーリシュカさんは文句を言いながらも俺たちを治療してくれるいい人だ。

 

「ありがとうございます、ポーリシュカさん。」

 

俺がお礼を言うとポーリシュカさんはこう言って来る。

 

「帰れ。」

 

とてもお礼を言われている人の態度じゃないが、この人はこれでいいと思う。

 

俺はエルフマンを担いで家にへと戻っていく。

 

その道すがらエルフマンの行動を思い返してみた。

 

エルフマンは家族を大切にするやつだ。

 

だからこそ、俺がリサーナとの議事夫婦での撮影に怒ったのかもしれない。

 

しかし、リサーナの気持ちを汲んでやる事も出来るこいつが暴走するなんてありえねぇし・・・。

 

うーん、よくわからん。

 

 

俺はまずエルフマンを家に届けに行った。

 

家の前まで行くと、リサーナが玄関先でエルフマンの帰りを待っていた。

 

「リサーナ。」

 

俺の声に反応し、リサーナがこっちに顔を向ける。

 

「ナツ‼エルフ兄ちゃんもひどいケガしてるし、何やったのよ‼」

 

リサーナはそう言いながら頬をぷくっと膨らませながらそう言って来る。

 

俺はそんなリサーナにこう言った。

 

「男同士の拳での語り合い。」

 

それを聞いたリサーナは頭に?マークが浮かぶ程に首をかしげるのだった。

 

「意味わかんないよ‼」

 

リサーナの言葉に俺はニカッと笑いながらこう言った。

 

「また明日な。」




本日の分はこれで最後です。

明日は投稿できる時間があれば投稿させていただきます。

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