我愛羅は町に買い物に来ていた。じゃんけんに負けた為である。普段はテマリか陽光が行くのだが、2人はマツリの修行に付き合っているため、カンクロウとじゃんけんをして買い物役を決めたのだ。
3日後には陽光が砂隠れにやってきた日がくる。
その記念日に我愛羅は毎年何かプレゼント渡しているため、それもついでに買うことにしている。
『一昨年は忍具ホルダー、去年は忍び靴、今年は何をやればいいのか…』
そんなことを考えながら歩いていると、気がつくと忍具の店に来ていた。
そこで今年は口から下のみを隠せるマスクと、右目を隠すための眼帯(厨二病感をくすぐる1品)を購入した。
「ありがとうございます、こちらただいまキャンペーンで福引券をお配りしています。500両ごとに1回ですので、今回こちらで3回引けますので持って行ってください」
渡されたのは商品と福引券。
そして晩御飯の買い物をするのだが我愛羅はいかんせんお金を普段使わないため金銭感覚がずれており、普段買うものよりも倍ほど高い物をどんどん買っていっていた。
紙に書かれた物を全部かごに入れると我愛羅はレジに向かう。
「ありがとうございます。こちら抽選券7回分です!表の商店街の入り口でやってますので是非どうぞ」
袋と福引券をもらい、その福引を引きに行く。
前に並んでいた子供がお菓子のセットで大喜びしたり、おばさんが全部ハズレであたりが入ってるのか疑ったりしていたりというのを見ながら、我愛羅は自分の番が来るのを待つ。
「お待たせしました。こちら10枚ですので10個玉を出してくださいねー!」
我愛羅は福引を回す。
白・白・白・白・黒・白・白・白・白・金
「おおあたーりー!おめでとうございまーす!!」
係員の言葉にも全く反応を見せず立っていると袋に入れられた8このハズレ商品と共に忍具のセットを渡される。
「おめでとうございます。こちらは大当たりの商品になりまして最近風の国の端に出来ました超大型プールのペア招待券になります!ぜひご利用ください」
手渡された券を手に家に戻るとテマリたちも帰ってきており、マツリもいる。
「ただいま」
買い物袋を机に置き、買ってきたプレゼントは見つからないように部屋に置いてから戻ってくる。
テマリが買ってきた商品を冷蔵庫にしまいながら聞く。
「我愛羅、今日商店街で福引してたけどこの外れの山はあれかい、引いてきたのかい?」
すると我愛羅は思い出したように券を机に置いた。
それを見たマツリは声を上げる。
「あー、大当たりのあの話題のプールの招待券じゃないですか!これどうしたんですか!?我愛羅さま!?」
その言葉にカンクロウとテマリも驚く。
「なに!?あのチケット購入困難なあれかい??」
火の国との国境沿いのためあっちからも客が多いっていうあのプールの招待券じゃん!しかもペア招待券!」
2人の驚きをよそに我愛羅はしれっと答える。
「当たった」
とだけ。
「陽光これはお前にやる。3日後は俺たちとお前にとって大切な日だ。そのプレゼントの1つにやる」
我愛羅はナルトに差し出すが、陽光はよくわかっていない。我愛羅からの無言のプレッシャー。
我愛羅たち3人はマツリの後押しを何度もしてるが鈍感なナルトは全く気づかない。
そのためこれも我愛羅なりの後押し。
「んー、ありがたくもらうけどよ、我愛羅にぃ、俺ってば一緒に行ってくれる友達あんまいないんだけど」
その言葉に全員呆れかえっていた。
ナルトはモテる。強く優しく、合同任務などでは、1番人気が高い。鈍感なところを除けばすぐにそういった相手もできるだろう。
テマリがチケットを見ていう。
「これ日にちが明後日じゃないか、私は無理だよ、カンクロウと2人での任務があるからね」
テマリは先手を打つ。
「俺は行かないぞ、興味ないからな」
我愛羅も続く。
ナルトは2人の言葉を間に受け、残る1人に声をかける。
「なぁ、マツリってば明後日暇か?よかったらこれ、行かないか??」
これはフラグ回収があるのかと思わせる最後にしてみました。
さぁ回収することはできるのか…