里を捨てた少年   作:落ち葉崩し

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第11話 巻物争奪戦勃発

今日でサバイバルも折り返しの4日目。

巻物争奪戦も佳境となったころ、ナルト達3人はこの3日間敵に会うことなく塔の付近までやってきていた。

そしてもう少し近づこうという我愛羅の案により近づいていっていると戦闘風景が見える。

 

ナルトが偵察に行くとそこで戦っていたのは砂の国の忍のマツリたちだった。

 

かなり苦戦しているようで、サリは木にもたれかかったまま気絶しているようだ。

 

相手の忍びは雲隠れの国の忍のようだった。

 

相手の忍三人は何らかの術で本物がどれかはまったく区別がつかない。

 

ナルトの手招きにより我愛羅たちも駆けつける。

 

「マツリたちだ、どうする、助けに出るってば?」

 

我愛羅に尋ねるも少し悩んでいるようだ。

 

「あいつらも忍びだ、自分達の身は自分達で守るべきではないだろうか」

 

そういうもが愛羅はかなり迷っているようであった。

 

「俺はあいつらを助けに行くってばよ、あいつらは俺を受け入れてくれた砂の里の仲間だ」

 

 

そう告げると分身であろう敵を一気に殴り倒していく。

 

その光景を見た我愛羅はカンクロウをサリの元に向かわせ参戦する。

 

「マツリ、ユカタ、木の上に逃げろ」

 

我愛羅は告げると印を組む。

 

「ちょ、ずるいってばよ我愛羅にぃ」

 

印を組むのを見て文句を言うナルトだが印を見ると若干後ろに飛びのく。

 

「土遁・蟻地獄」

 

分身達のいた地面があり地獄に変わり飲み込まれていく。

 

すると木の陰から忍びが3人出てきた。

 

「やりますねぇ、これはわれわれも本気でやらなければいけませんねぇ」

 

すると三人は同時に印を組み始める。

 

「「「土遁・岩柱槍」」」

 

それと同時に大量の岩の槍が出現する。

 

ナルト達は飛び上がり回避するも槍は着地地点にもでてくる。

 

その槍に対しナルトはチャクラを足にためて槍に向かってかかと落としをするとやりは粉々に砕け散り地面は陥没した。

 

我愛羅は砂の塊に乗り涼しげな顔で見ている。

 

「なっ」

 

3人は驚いたような表情を見せるが次の術を仕掛けてくる。

 

「「「土遁・土石龍」」」

 

3匹の岩の龍が襲い掛かるが、ナルトと我愛羅は淡々とよけていく。

 

それをよけながら3人に接近して行くも下からは先ほどの槍も襲い掛かってくるため体術のみといわれているナルトは思うように近づけないが、今回は忍術なしと自分でも決めているためかたくなに忍術を使わずにいる。

 

「お前らなかなかやるな、だが俺達に勝てるかな」

 

一人がつぶやくとそれを聞いた我愛羅は印を結ぶ。

 

「砂漠柩」

 

三人の体の回りに砂が集まり体を捕まえる。

 

「ぐぁ」

 

我愛羅が手のひらを握り敵を締め付ける。

 

「おーい、我愛羅にぃ、それ本気でやったら死んじゃうってばよ、気絶させるくらいにしておいてやるってばよ」

 

そういうとその忍びの近くに近寄り相手の首筋にけりを入れる。

 

その瞬間我愛羅も術を解く。

 

それを3度繰り返すと相手は全員気絶したため荷物を探ると天の巻物が二つ入っており両方手にとるとカンクロウの元に急ぐ。

 

カンクロウの周りに6人が集まる。

 

「ありがとうございます、我愛羅様、陽光様、カンクロウ様」

 

マツリが頭を下げるとユカタもつられて頭を下げる。

 

「べつにいいってばよ、勝手に助けただけだってばよ、それより怪我は大丈夫か?」

 

サリに目を向けるとまだ起きあがっていて、別段大怪我はしていないようで安心した。

 

「それよりお前ら、戦闘していたってことは巻物がまだ集まっていないのか?」

 

ナルトがたずねるとマツリはうなずく。

 

「私達開始早々木の葉隠れのものすごく強い忍と鉢合わせてしまって、それで巻物を奪われてしまったんです。白い目をした方で、まったく歯が立ちませんでした」

 

そう聞いてナルトはある一族を思い出したが口には出さなかった。

 

「それであの忍びたちを見つけて戦っていたんですがあの分身たちは倒しても倒しても出てくるのできりが無くて、困ってたところに来ていただいて」

 

そう聞くとナルトは我愛羅に目配せをした。

 

「仕方ないやつだ」

 

ナルトの目配せにため息をつきながら我愛羅はカバンから地の巻物を二つ取り出した。

 

その片方をナルトに渡すとナルトは持っていた巻物の一つを我愛羅に渡し、我愛羅は受け取った巻物をカバンに入れる。

 

「マツリ、これはお前らにやる。これから最終日までこの巻物を守りながら塔にたどり着いてこの第2次試験を合格して見せろってばよ!」

 

そういうとナルトは笑いかけた。

 

マツリはうなずくと顔を赤らめうつむいた。

 

「それじゃぁ俺達はこいつらをそこの木に縛ってから出発するからお前らは先に行くってばよ!」

 

そういうナルトの指示通りにマツリとユカタ、サリは一斉に駆け出した。


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