るーちゃん無双   作:るーちゃんLv255

41 / 46
モールで買い物を楽しんだ遠足班。無事に帰ってきたようですが・・・。
真ん中らへんはきーさんのお話。

お久しぶりでございます。
正直合間合間でちまちま進めてたやつなので内容が被ってたり矛盾してたりするかもしれません。
何かやばいの見つかったら時間見つけて修正するかもしれません。・・・時間があれば。



第33話 げんえい

遠足という名の資材調達遠征を終え、ついでに街からモヒカン共の脅威を取り除いたるーちゃん。しかし今回の遠足で毎回物資の調達のために動き回るのは他の連中の送迎などが大変面倒になると学習したようで、今後は近場でいろいろ調達できるようにしようと考えているようです。

というわけでまだまだ遠足の疲れも残る(るーちゃん以外の話だが)翌朝ですが朝早くから学校を抜け出して作業中です。るーちゃんを抱き枕にしているりーねーさえ起こしてしまわなければ学校周辺のあいつらによる包囲網などるーちゃんにとってはあってないようなものです。相変わらず余裕で出歩いています。責任転嫁用のゾン子さんを連れてくるのを忘れましたが、どうせ昨晩から生存者さんにべったりだったのですっぱり諦めます。騒いで誰か起きたら本末転倒です、るーちゃんはそんな愚は犯さないのです。賢明さ255は伊達ではないのですよ。やるき無いときは4くらいまで低下しますけど(一般人10)。

 

そんなこんなで近所の空き地にやってきて、鍬(お手製)を振り回して開墾真っ最中のるーちゃん、この辺を畑にしてしまうことで屋上の畑と合わせればそれなりの食料は確保できるだろうという目論みです。こんなご時勢なら誰の土地だろうが関係ありません。いつだったか大掃除してたら出てきたりーねーの昔のノートに書いてあった墾田永年私財法というやつです。田畑にしてしまえばこっちのものです。

時折朝も早くから徘徊していたらしいあいつらがやってきますが、るーちゃんは気にせず畑を耕します。襲い掛かってくるならともかく、その辺歩いてるだけなら蝿と大差はありません、ちょっと煩くても無視です、無視。

せっかく放置してあげてるのにうっかりるーちゃんに襲いかかった哀れな一部個体は次から次へと鍬の一撃を受けて撃破され、そのまま横のるーちゃんお手製焼却炉(これまた勝手に設置した。地主に怒られたらごめんなさいするしかないが不在だし、おそらく戻ってくることもないだろう)によって火葬されて肥料に早変わりしていきます。るーちゃんなりのあいつら活用法です。勝手に肥料がやってくると思えば便利ですが、正直一定量を超えたら邪魔なだけです。農業を任せられるような知能個体も出てこないのでトラップで一掃することにしました。囮用の焚き火の周りをぐるりと空堀で囲み、下には木製の棘棘を大量設置していきます。なんだかゲームじみていて現実感に欠ける代物ですが工作255のるーちゃんにとってはこんな作業は朝飯前です。秒です。

ある程度のトラップを仕掛け終わったるーちゃんは、後は食後に成果を確認しようと学校へ帰還していくのでした。

 

 

「りーさんおはよー」

「おはよう、ゆきちゃん」

本日も丈槍ゆきはハイテンション。朝食を準備している部長のりーさんに飛びついて元気いっぱいご挨拶です。衝撃でぶっ飛んだお玉がくるみちゃんの後頭部を直撃し、一撃で昏倒させていますが気にしません。

「おはよ、ゆき」

「きーちゃんおはよー。あの子起きた?」

ハイテンションの理由は簡単、遠足の後にるーちゃんが連れてきていた女の子。今はまだ寝ているみたいだけど、新入部員獲得のチャンスなのだ。

「まだ寝てると思うけど・・・授業の前に様子見てきたらいいんじゃないかね」

「うん、そーする。・・・みくちゃんも来るよね? ・・・うん!」

「っ!」

「え、先に朝ごはん?・・・わかってるよー、もう」

 

「なぁ・・・ゆきのやつ、やっぱり・・・」

「・・・見えてるんでしょうね、やっぱり」

「・・・・・・後頭部が異様に痛い・・・りーさん、何か冷やすものくれ~」

はいはい、ちょっと待ってね、と席を立つりーさん。暢気なもんだ。きっとゆきのあれを、そういうもんだと受け入れきっているんだろう。それが下手にどうこう手出しできないからなのか、それとも・・・いや、やめておこう。気にするだけ無駄だ。

「まあ、今更といえば今更なんだけどさ。今までだってゆきにはカチューシャがまともな状態に見えていたわけだし・・・ただ、ねえ」

きーさんきーさん、カチューシャじゃなくてゾン子さんですよー、と横から訂正してくるるーちゃん。「それを言ったら私だってきーさんじゃなくて貴依だよっ!」とツッコんでおく。こいつのはしっかり矯正しておかないといずれ出会う他のグループとかにまできーきー言われる予感しかしない。なんだか進学先とかでまでこの呼び方が続くような、なんかそんな嫌な予感が止まらないのだ。だからそのきーきー言うのをやめろチビ介。

「いいじゃないのるーちゃんがきーきー言ってたって。私なんか滅多に呼んですらもらえないのよ!」

「ややこしくなるから黙っててくんない?」

誰かこのシスコンどうにかしてくれないかね・・・いや、この姉妹をどうにかしてくれないかね?ベクトルは違うけどフリーダムすぎるんだよこいつら。いつだったか夜中にトイレに行こうとしたらランタン持ったトンベリとモノリスが廊下で踊ってたときはどうしてくれようかと一晩悩んだりもしたものだ。

ゆきの症状も確実に悪化してるってのに、こうやって考えてみるとどうにもりーさんも正常とは言い難い気がしてきて困ったものである。こんな状況で病むのは仕方ないと片付けてしまえるほど、私達の避難生活は安定していないのだ。薄氷の上でスケートしてるようなものなんだから、いきなり4回転半ジャンプとか敢行するやつがいては困る。

そもそも抑えになる人材がいない。めぐねえはゆきの状態に責任を感じているみたいだけど、たぶんりーさんはまともだと思っている。リーダーは一見気さくな好青年に見えるけど、チームるーちゃん以外には明らかに一線を引いている。私の勘だけど、彼は意図してそうしているわけではないだろうけど、心の底ではこちらを味方にカウントしてはいないだろう。

大人組はそんな様だ。生徒達である私達で抑えが効く筈もない。くるみにしたってゆきの悪化に思うところがありそうな表情はしていたが、あえて部長とぶつかってまで強硬論は主張しないだろう。りーさんに甘いのか、ゆきに甘いのか、くるみは変なとこで自分の主張を殺してしまうところがある。

カチューシャは何も考えてなさそうで色々考えているのだが、既に思考が人間のそれではない。まあ仮に健在だったとしても3-Cメンバーという時点でやらかしサイドなのであてにはできないのだが・・・。

・・・結局、私が全部気を配るしかないわけだ。ゆきも、りーさんも。余計なことをさせないように、ちゃんと無事に生き延びていられるように。

「辛いポジションだよねぇ、ほんと」

「そうなのよ!るーちゃんったらいつもいつもくるみにばっかりべったりで、お姉ちゃん寂しい!!」

ほんと、辛いポジションだよ・・・。

 

 

学園生活部は何やら話し合いの最中のようなので(くるみさんは寝てるだけのような気もしたが)、るーちゃんは生存者さんの様子を見に行くゆきと一緒に廊下を歩いていました。

「起きてるかなー、どうかなー」

ゆきは生存者さんの様子見が楽しみで仕方ない様子。るーちゃんとしては様子見に残しているゾン子さんが驚かせて心停止してないだろうか、とかつまみ食いしてゾン子さん2号になってたりしないだろうか、とかそのあたりが心配です。

「るーちゃん()()はどう思う? もう起きてると思う?」

たちって誰がいるんでございましょうか、と疑問顔のるーちゃん。ゾン子さんがいるのは我々の行き先だし、あの犬(名前は太郎丸だったか、源二郎だったか、るーちゃんほとんど別行動だったためいまいち認識していないのである)だったら日本語は喋れない上に現在所在不明です。少なくとも朝からるーちゃんが活動していた範囲には存在していませんでした。

とりあえずるーちゃんはお得意の気配探知で生存者さんの気配が動いていないことを確認すると、多分まだ寝てると伝えておきます。

「みくちゃんは?」

《るーちゃんに同じく、まだ寝てると思うよ。なんかちょっと体調悪そうだったし》

「そっか」

誰と喋ってんだこいつ、とでも言わんばかりのうへぇ感漂うるーちゃんふぇいす。相変わらずの表現力255の無駄遣いです。一応みくちゃんならまだ駅のほうにいますよ、とまでは伝えませんが。るーちゃんはマインスイーパーで失敗したことは一度もないのです、えっへん。

《まあ、様子見くらいにしておきなよ。ゆきさんのテンションだと絶対引かれるから》

「えー、こういうのって最初が肝心なんだよっ」

《犬のしつけじゃないんだからさ・・・。ま、ほどほどにねー》

まあ、ゆきが楽しいならそれでいいんじゃないかな、子供のすることですし。なんて考えるるーちゃんなのでした。生存者さんが寝てる部屋までやってくると、案の定ゾン子さんが居座っていました。ついでのように源二郎・・・じゃなかった、太郎丸もここにいたようです。そういや元々生存者さんと太郎丸は一緒に暮らしてたんだっけかとるーちゃんは記憶を思い起こします。変身したりコマンドー見たりしてたので正直生存者さんは印象薄かったのでした。

とりあえず生存者さんが起きたときにゾン子さんがいるとまた気絶しそうなので、るーちゃんはゾン子さんを連れ出すことにしました。パッと見た感じでは生存者さんは大丈夫そうですし、ここはゆきに任せようというわけです。子供にはできることをやらせて経験を積ませつつ自信と自立心を養うのがポイント、るーちゃんは育児にもチャレンジするのです。

ではあとは任せた、と部屋を出たるーちゃんはゾン子さんを引き摺りながら去っていくのでした。

 

 

「・・・だって、同じ制服だから、うちの子じゃないかなーって。・・・大丈夫だよー、私にまかせてって」

声が聞こえる。人の声。たぶん女性、・・・誰かと喋ってる?

ゆっくりと瞼を開く。徐々にはっきりしていく視界には、こちらを覗き込むように様子を見ている女の子。・・・誰だろ?それにここは?

「おはようっ!」

《おはようございまーす》

「・・・・・・誰?」

 




エア幼女と喋ってるやつとか、何故か同胞認定してくるあいつらとかが住んでるのですが、はたしてみーくんは新しい学校生活に馴染めるのだろうか。

ちなみに筆者の忙しいモードは最低でも4月18日までは続くようです、忌々しいことに。次が本編か休み時間かは空き時間次第ということで。


一方の聖イシドロス大学 武闘派首脳陣
「正直こんな状況じゃあ何が起こっても不思議じゃないとは思っていた。けどな・・・」
「流石に血塗れの女の子が校舎を粉砕しながら降ってきて、そのまま彼らを殲滅しながら駆けずり回ってるというのは現実感に欠ける・・・って話?」
「まだ動く死体が襲ってくる方が現実味があるだろう。・・・というか彼女の血を大量に浴びた高上も一緒になって暴れているのが気になるんだが、あれは新手のやつらじゃないだろうな」
「彼らだったらこっちに来るんじゃない?向こうを集中攻撃してくれてる分には問題はないでしょ」
「・・・虚空瞬動したり竜巻起こしたりしてなければそれで済ますんだがなぁ」

大学 最前線
「力が湧いてくる・・・これならやれるぞっ!」
「ばけものがっ、じゃまをするなぁ!!」

「ギギィィィィィッ(ボウガンは鈍器じゃないだろぉぉっ)!!」
「グオオォォォォッ(そんな剣どこにあったんだよぉぉっ)!?」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。