テンプレはH×Hの世界でも通用する   作:ディア

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お久しぶりです。お待たせしました!


第14話 試験後×悪夢×弁当

 クラピカVSゴン。まさか俺がキルアになったことでこれが実現するなんて思っていなかった。

 

「ヒソカ、この勝負どっちが勝つと思う?」

 

「決まっているよゴンだね♠️」

 

「クラピカに八百長するように言ったのか?」

 

「かもしれないし、そうでもないかもしれない♥️」

 

 どっちだよ。くそっ、こいつに聞いた俺が間違っていた。そもそもこいつが教える理由がほぼ全部が気まぐれだ。僅かな可能性もビジネスによるもの。そんな奴相手に聞く方が間違えている。

 

 俺が何故クラピカに八百長するようにヒソカが仕組んだと考えたのかというクラピカの実力にある。現時点でクラピカは念を使えない受験者の中でトップクラスに強い。

 

 まあクラピカのスペックを考えると忍者くらいの実力はあると見ていい。特に緋の目になるとそのくらいは覚醒するしな。

 

「お前のことだ。八百長させるように言ったんだろ?」

 

「ところでキルア、再就職先で面白いことがあったんだ♣️」

 

「面白い事だと?」

 

 ヒソカの言う面白い事と言えば、殺戮か逸材を見つけたかのどちらかだ。再就職先である幻影旅団に何かそう言うことがあったんだろう。

 

「うん。退屈凌ぎに少し遊んでいたら君の妹と遭遇してね◇ 少しイジメちゃったよ♠️」

 

「お前を殺す、今ココで」

 

 殺気をヒソカに当て、マジ切れモードに移る。殺気を出しすぎたせいで試合をしているゴンやクラピカが硬直し、他のやつらも似たような反応を示す。例外的にヒソカと兄貴は歓喜、ネテロは動じてもいなかった。

 

 ……落ち着け、ヒソカが手ぇ出したのは恐らくカルト。確かにカルトならヒソカに突っかかってもおかしくないが、それでも末っ子カルトに手を出したのは重罪だ。あいつは幻影旅団の情報を仕入れる為にわざわざ入団したんだよな。

 

「怖い怖い♣️ 後、カルト経由じゃないけど緋の目の情報についてたどり着いたんだよね♥️」

 

「何ぃっ!?」

 

 緋の目と言う単語に反応したクラピカが首を180度回転させヒソカの方に振り向く。はっきりいってキモい。

 

 

 

「緋の目関連で八百長するように言わなかったのか?」

 

「僕が言ったのは幻影旅団のことだよ。彼、物凄く拘っているしね♠️」

 

 この野郎……

 

「だが普通に教えたところでクラピカが幻影旅団を殺せる訳がない。ということは幻影旅団の殺し方だな?」

 

「ビンゴ◆ 大当たり♣️」

 

「念のため言っておくが、これを教える気なのか?」

 

 オーラで『変な事を教えたら俺がお前を殺す』と形にしてヒソカに伝える。

 

「それも悪くないね♥️ だけどそんな時間はないから無理だよ♠️」

 

 だがこいつには通じない。相手が悪いが意志だけでも伝えたので上出来だろうな。

 

「嘘つけ。お前の場合気まぐれでどうとでもなるだろうが」

 

 

 

 俺はヒソカとの話を切り、弁当を取り出し食事をすることにした。

 

 この弁当は念能力によって生み出されたものだ。この弁当は日替わりで中身が変化するが中身を食べると効果が現れ、その弁当の内容によって効果が変わる。

 

 メリットが高い効果が多いがごく一部ハズレがある。効果を得られなかったり、身体が小さくなったり、性別が変化したりなどのデメリットもある。メリットデメリットに関わらず食べ終わってから5分程度で戻るので問題ない。

 

 デメリットが存在してしまった理由はやっぱり生粋の変化系の人間だから具現化が得意ではない──それでも80%あるはずなんだが──のかもしれない。あるいは俺がロマンを求めて弁当を想像したのが原因か? 

 

 何でそんな弁当を今食っているのかというと、この後で戦うヒソカが原因だ。あいつのことだから戦いながら俺を巻き添えにすることくらい容易い。むしろ巻き添えにしない方がおかしい。

 

 だからといってヒソカの試合を見ずこの場から離れれば間違いなく隣の晩御飯してくるだろう。いくら素質があると言われても現時点でヒソカと一対一でやり合う程の実力はない。ボール取りゲームの時はネテロに意識が行ってたからヒソカを気絶させることが出来たのであって邪魔をする相手がネテロでなければ無理だ。

 

 イルミとタッグを組んで倒すと言う手段も無くはないが、今度はイルミを倒す奴がいなくなるから面倒なんだよな。一対一ならゾルティック家の暗殺術を心得ているイルミよりもヒソカの方がやり易い。やり易いが本音を言うと相討ちしてくれないかな? 素敵すぎる妄想に思わずマジレスしてしまう。

 

 閑話休題(それはともかく)。ヒソカの隣の晩御飯を防ぐには今、ここでヒソカの相手をするしかない。回避重視のヒットアンドウェイでダメージを少しでも減らすか、ドーピングでパワーアップしてヒソカを俺の掌の上で踊らせるしかない。デメリットが来たとしてもイルミを利用して妨害するだけだ。

 

 

 

 そして唐揚げを食べようとした瞬間、伸びてきた手がそれを摘まんで口の中に流れていく。

 

「うん旨い♠️」

 

「ヒソカぁぁぁっ!!」

 

 またこいつかよ!? 今回の試験だけで二回も妨害されたよ! 

 

「てめえ、覚悟は出来ているんだろうな?」

 

「そうケチケチしない♣️ 弟子が師匠の為に尽くすのは当たり前でしょ♥️」

 

「てめえを師匠にした覚えはねえ!」

 

 よくよく考えたら、こいつを師匠にした記憶がないから無理やり弟子にさせられたと言っても過言ではなく、こいつを師匠と呼ぶ理由はない。むしろこいつを殺す理由は有りすぎるくらいだ。

 

「おっ……♠️ なんかみなぎってくるよぉ◆」

 

 ヒソカの股間にテントが張られ、試合中のクラピカやゴンを含めほぼ全員がドン引きしている。動じていないのはネテロくらいでイルミですら若干顔をひきつらせている。

 

「さあキルア、僕と愛の営みをしようじゃないか♣️」

 

「誰がするか!」

 

 電気を纏いヒソカをぶん殴る。しかしヒソカの野郎、今までは悪ふざけで俺をからかうだけだったがあれを食ってから愛だのなんだのとほざくようになった。やっぱり副作用を抑えた方が良さそうだな。

 

「ふふふ、そう言う照れ屋なところも良いね♥️」

 

「照れてねえ! つーかその股間のテントを張るなよ!」

 

「君が気持ち良くさせたら自然に戻るよ」

 

 だ、駄目だこりゃ。これ以上こいつと関わりたくない。こいつと関わったらエラいことになりそうだ。

 

「だったらこの弁当を食っておけ。俺は食欲が失せたからもういらん」

 

「それじゃ頂こう、僕の為に作ってくれたキルアの愛妻弁当をね♥️」

 

 背筋を凍らせる程のとてつもない寒気が俺を襲う。

 

「んん~♣️ キルアと間接キスも出来たし最高のお弁当だよ♠️」

 

「いちいち感想言ってないでさっさと食えよ!」

 

「やだよ◆」

 

 あまりの悪寒に我慢しきれずにそう突っ込むとヒソカが否定してむしろさっきよりも遅く、深く味わって食べるようになった。

 

 ……しばらくの間、こいつの顔すら見たくねえ。別の部屋で待機して結果を待つことにした。




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最終的に主人公の強さはどのくらいになるのがいいのか?

  • 最強
  • 強キャラ(ネテロクラス)
  • 原作超え
  • 原作と同格

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