オーバーロード~割と日常で桃色な日常の結末~   作:へっぽこ鉛筆

9 / 14
「次は、エロくない艦これの二次創作を書くと言ったな。」

「ああ、そうだ、次はエロなしの、佐藤大輔ばりの艦これウォーシュミレーションを書くって約束したじゃないか」

「あれは、嘘だ。」

※今回も、エロくてグロい表現が多数あります。苦手な人は読まないでください。

さらに今回は、オムニバス方式(?)で文章場面が続いていません。連続した短編だと思ってください。

※さらに、アルシェファンと、クレマンティーヌファンは読まないでください。



外伝・オーバーロード~割と日常で残酷な日常~

 ふかふかのクッションの上、裸体に近い自分の身体を丸めた少女は、浅い眠りについていた。

 

 名門貴族の生まれである彼女は、子供の時は沈み込むような柔らかいベットで眠っていたが、その時には、自分が幸せだと思ったときはなかった。

 

 どんなに才能があり、努力しても、その上を行くもの・・・さらに才能があり、努力し、自分よりすべてを持つ者がいれば、幸せはすべてその者に持っていかれる。そう、世の中は、所詮は美しいもの、より強いものを求めるのだ、自分は所詮、その片割れ・・・そう思って生きてきた。そして、それは、成人し、漆黒聖典という、法国最強の実力部隊にいても同じだった。いや、そこにいたことによってさらに確信に変わった。

 

 自分より強いもの、実力があるもの、評価されるものなど山のようにいる。いくら、努力し、苦しい任務をこなし、この身を神にささげても、誰も褒めてくれない。だから、自分より弱い者を苦しめた。

 

 動けなくなったものを細剣でいたぶり、拷問し、悲鳴を上げさせる。全てが気持ちよかった。気分がよかった。苦しみ、踏みつけた相手は、私を無視しない。私を評価してくれる。

 

 その時には、周りは私のことを“性格破綻者”と呼んでいたが気にもしなかった。なぜなら気づいたからだ。弱い者を守っても、評価されない、努力しても褒めてくれない。誰も私を見てくれない。なら、壊して蹂躙して気づかせればいい。今まで悲鳴を上げさせた奴らのように・・・

 

 

 

・・・と、考えていた時期が自分にもありました。

 

 

 

 

(あーあ、もう、そんなのどうでもいいや・・・)

 

 よく自分の気まぐれな性格と容姿から猫に例えられることがあるが、その、天気屋な小型肉食動物のように小さくあくびをした。もう、本当にそんなことはどうでもいい・・・だって、そんな、私より強かろうが弱かろうが関係なく、世の中の全ては意味がなかったのだから・・・

 

 それに、今の自分は幸せだった。やっと、ずーっと手に入れたかったもの・・・片割れでないモノが手に入ったのだ。かなり大きくなったお腹を気遣うように、寝返りを打ち、彼女は静かに寝息を立てる。

 

 僅かに物音を聞き、まどろんだ目を開ければ、かつて自分を殺した相手が、ベットの上で独り言を言っているが、それもどうでもよかった。今、私は幸せなのだから・・・愛する者がいる。自分は、愛されている。そして、もう、誰も私を無視しない。愛するクアイエッセ兄さんと比べたりしない。

 

「おーい、クレマンティーヌー」

 

 主人の呼ぶ声に応え、失った手足を動かし、その足元に甘えに行く・・・そうだ、私は幸せなのだ。だから、今の姿に、なにの不満があるのだろうか・・・ 

 

 

 

 

 

 

 ――疲れた。

 

 アインズは天蓋付きのベッドに横になりながら、沈み込むようなベッドに自らの体重をあずけた。僅かに目を閉じれば、微かにフローラルな香りが鼻腔をくすぐる。それに呆れながら、意識を沈め、精神的な疲労を癒していった。

 

 また、シーツを代えないとな・・・メイドを呼ぼうかと考えたが、今はやめておく、夕方まで我が愛する妻は帰ってこない。それよりも、また、気づかないうちにアルベドがフザケて、ベットのシーツに匂い付をしないとも限らない。もちろん、彼女のことも愛してはいるが、こういうお遊びはやめてほしいものだ、この匂いを嗅いだ時のマーレの顔は、いつ見ても恐ろしく感じてしまう。表情がない笑顔でシーツを交換しているときは良い方で、一度など、部屋の家具ごと交換すると言われた時にはどうしようか、慌てたほどだった。

 

 こういう時は、ペットと遊ぶに限る。アインズは、部屋の隅……もっとも部屋自体が48畳ほどある非常識な広さなので、部屋の端まで行くのに一苦労なのだが、寝室、しかも、アインズと愛妾達のプライベートの空間にいる一匹の猫を呼び寄せる。

 

「おーい、クレマンティーヌー」

 

 気だるい空気を漂わせて、顔を上げる金髪の少女・・・いや、人間の少女にしてはシルエットが微妙な違いがある。なんというべきか、小さいのである。本来あるべき四肢の膝から先、そして、肘から先のない、ずんぐりとした少女だったものが、重たげな体を揺らし、ヨロヨロと四つ足でアインズの呼ばれた足元に這いつくばる。

 

「――アインズ様、お呼びですかぁ・・・」

 

 濁った光のない瞳で、媚を売るような甘い声を上げる少女、それを見れば、かつてのクレマンティーヌ、漆黒聖典を裏切った性格破綻者としての彼女を知れば、驚くだろう。まるで、知性を持った獣のように、凶悪で、邪悪で、すべての悪徳を楽しむような無垢な悪を体現したような少女が、誰かのもとで媚を売り、その女性としての肢体を揺らすさまは、彼女と対極な従順な飼い猫のような姿だった。

 

 一応、絹のやわらかなベビードールのようなもので裸体を隠しているが、豊満な女性特有の体を見せつけるように、アインズの足元で甘える少女、その、柔らかな金髪をアインズが優しくなでる。すると、嬉しそうに喉を鳴らし、主人の足骨に頬を擦り付ける。

 

(しかし、あのクレマンティーヌをこんなになるなんて、やっぱり、手足を切断したのが効いたのかな・・・いや、あの時は、まだ、噛み付く元気があったしな。)

 

 ズーラーノーンの残党刈りで生け捕りにした女だが、多少の縁があるのと、情報を吐き出させるために拘束し、生きたまま拷問にかけ続けたが、他の幹部たちが発狂し、自白したのに対し、最後まで反抗的でふざけた態度をとり続けたのが彼女だった。あのデミウルゴスでさえ「なにかの精神防御」を疑った程だった。

 

 その後、二度程、脱走を企てた彼女、逃げないように、四肢を切断されても、彼女の態度は変わらなかった。もはや、通常の拷問では彼女の心は折れないと判断したデミウルゴスは、情報を精査した結果、悔しくはあるがクレマンティーヌを処分することに決定したのだが、アインズが「ここまで反抗的ならば、貴重なので愛玩動物として飼いたい」という言葉に、今の状態がある。

 

 何を考えているのか、金髪を撫で、その白い肌を指でなぞる。不思議そうに見上げる。ガラス玉の様に光のない瞳が、媚びへつらうように細められた。幼い童女のような声で「アインズさまぁ、くすぐったいですぅ」と、甘えた声を出す。

 

 そう言えば、こうなったのは、漆黒聖典の数名を捕虜にした時だったな。あれで、シャルティアを支配した世界級アイテムの情報も手に入ったし・・・そうだ。確か一人生き残ったビーストテイマーと、このクレマンティーヌを交配させた時だった・・・他の、牧場の羊たちと交尾させても、悲鳴一つ上げなかったこれが、初めて涙を流して嫌がったのは、今でも鮮明に覚えている。

 

 それが面白く、デミウルゴスに二匹を支配させ、実験を繰り返すうちにこうなったのだが・・・アインズがすっかり大きくなった、クレマンティーヌの腹部を撫でれば「ふわぁ」と甘い吐息を漏らす。

 

「しかし、大きくなったな・・・元気な子供が産まれるといいな。」

 

「はい、アインズさま・・・早く産まれるといいなぁ・・・私の、可愛い・・・可愛い・・・かわいい、愛しい、クアイエッセ」

 

 そう呟けば、心底幸せそうに、肘の部分で自分のお腹を撫でるクレマンティーヌが、微笑んだ。そして、聞き覚えのある名前を思い出す。そう言えば、この女と交配させた男の名前だ。確か、最終的に処分のため、クレマンティーヌに食べさせたと、デミウルゴスの報告にあったが・・・やはり、食べてしまったものへの供養のつもりなのだろうか?

 

「アインズさまぁー、わたし、あかちゃんを、たくさん、たくさーん、あいしてあげるんです。わたしと、にいさまと、いっしょに・・・いっぱいだきしめて、いっしょにねて・・・いっしょに、おさんぽして、アインズさまも、いっしょに、クアイエッセといっしょにあそびましょうねぇ」

 

「ああ、元気な、実験素体(あかちゃん)を産んでくれ、クレマンティーヌ」

 

 そして、頭を撫でてやれば、そこには、失ったもので満たされたような、子供の満面の笑みがあった。

   

 

 

  

 

 

 

 

 ペットと戯れていると、つい時間を忘れてしまう。そう言えば、ぬこ動画を見ていたら、いつの間にか時間が経過して待ち合わせに遅れて、みんなに怒られたのを思い出したアインズだが、もちろん、ここでアインズに文句を言うものもいない。夕食は、マーレと約束していたのだが、少し遅れてもシチューを温め直し、出来たてのパンと、焼き魚が出てきた時には、自分が既婚者なのだと痛感したくらいだ。

 

(まぁ、他にも妻がいるんだけど)

 

 焼きたてのパンに、キノコと野菜のスープ、ふかふかのオムレツに、焼き魚・・・肉がほとんど無いのは、エルフの下僕たちが手伝ったせいだろう。色の違う瞳で、子犬のように食べるのを見られると、緊張しないでもないが、フォークとナイフで切り分けたハートマークの描いてあるオムレツを口に運べば、バターとケチャップの味が口の中に広がった。

 

「うむっ、美味しいぞ、マーレ・・・また、腕を上げたな。」

 

「あ、ありがとうございます。アインズ様ッ・・・そ、それは、あの、エルフの皆さんに教えてもらって、ぼ、僕が作ったんですよ。」

 

 子犬だったら、尻尾を振りそうな勢いで、笑顔を見せたマーレの頭を撫でる。

 

「そうか、スキルが無くても作れるようになったのだな。しかし、料理や洗濯、他のことも、スキルが必要なはずなのに・・・私は、いくら実験しても、卵焼きも作れなかったぞ。」

 

「ふえー、そうなんですか・・・アインズさまも、できないことが・・・あ、あの、すみません。不敬な事を――」

 

「良いのだマーレ・・・私にも出来ないことは多々ある。だから、お前たちが・・・私を補佐する妻がいるのだからな。」

 

 特に、彼女いない歴=年齢のリアルを思い出し、しみじみと愛情のある料理を食べる。パッケージのコンビニ弁当とはやはり違うな。と当然の事を感じながら、ワインのコルクを開ける。

 

「しかし、このワインも・・・カルネ村で作ったものだが、スキルが無いにも関わらず、技能を身に付ける事ができるのだからな。私も努力しないと・・・」

 

 成長しなければ、いつか絶対的な地位からも転げ落ちる。それは、このナザリック全てに言えることだ。だから、外の世界から、新しい人材を迎え入れ、さらに、他の技術を学ぶため、カルネ村に新技術を導入し学校や大学を建て、さらには活発な外交を展開している。

 

 いや、自分も一つだけ成長していることがあるな。アルコールの影響で少し赤くなった頬を撫でれば、愛する妻と瞳が重なる。どちらともなく、唇を近づければ、口に含んだワインを流し込む。

 

 口の端からこぼれた赤い液体に、酔っ払ったように、とろけた瞳で見上げるマーレ

 

「あ、あの、アインズさま・・・僕、ま、まだ、お風呂に・・・」

 

 なんで、こんなことばっかり成長したんだ。マーレの言いかけた言葉を、アインズは、唇で塞ぎ、歓喜と愛情に震えた少女の細い肩を抱いた――

 

 

 

 

 

 

 

「――そして、青年は知恵と勇気でドラゴンをやっつけ、無事にお姫様と結婚したのでした。めでたし、めでたし」

 

「お姉さま・・・次、次のお話――」

 

「ずるーい、クーデリカ・・・次は、わたしが、遊んでもらうのー」

 

 二人の妹たち、クーデリカとウレイリカを膝に乗せ、実際には絶対に起こりえないおとぎ話を話してやり、アルシェは二人の肩を抱く、暖かな体温が、自分の心に染み込むようだが、もう一方で、冷静な自分が、知恵と勇気で解決するなら、自分たちがここにいるはずがないと自問した。

 

 それでも、膝の上に乗り、屈託のない無邪気な喧嘩をする二人の頭を撫でるアルシェ・イーブ・リイル・フルトは疲れたよ顔に、僅かに微笑みを浮かべた。美しかった金髪は汚れ油っぽく、さらには、服も肌も汚れ切ったふたりの妹だが、自分の宝物には違いない。

 

 そう、例え、どのような姿になっても、妹たちは自分が守らなければいけない。だから、心を保ち、いつかあるチャンスを待たねばならない。

 

 その時、石廊の奥から聞こえる足音があった。この地下牢で聞こえる音は、囚人達の上げる嗚咽や悲鳴、発狂したものの狂った言葉、そして・・・

 

 足音が一つなら食事のはずだ。まるで、草と小麦を煮込んだような酷い味のものだが、日に二回出されるそれを残す事はない。妹たちは食べ盛りの年齢であり、さらに、自分の身体は、どうしても栄養を求めてしまう。その理由に、アルシェは寒気を覚える。突然の吐き気に、体調の変化、張りのあるお腹に、訪れない生理――

 

 その答えを考えないようにするために、アルシェはあえてほかの事を考える。食事の時間ではないはずだし、食事を運ぶのは、あの気持ちの悪い白い肌に革の前掛けとマスクをした悪魔の足音なら一つのはずだ。それならば・・・アルシェは身震いする身体を両手で抱き、双子の妹をあやすように耳元で言葉を囁く・・・

 

「それじゃ、二人共、かくれんぼしようか・・・私がオニで、クーデとウレイは隠れて・・・」

 

 微笑みながらも、姉の言葉に頷くクーデリカとウレイリカの二人は、簡素なベットの下に隠れる。檻の外、弱い魔法の光源で照らされ延びる影は2つ、アルシェは唇を噛み、そのふたりを睨みつけた。

 

 一人は、メガネをかけた紳士的な人物だったが、土色の肌と、伸びた刺付きの尻尾がそれを否定する。オールバックの髪で慇懃に一礼すれば、もうひとりの人物の横に控えた。

 

 そして、そのローブの人物が檻越しに自分の前に立つ、咄嗟に攻撃魔法を唱えようとするが、身体に力が入らない。それだけ、アルシェとこの人物たちには力の開きがあるのだ、だからせめて、屈しない。仲間を奪い、私に屈辱を与えるために生き返らせ、妹を弄ぶモノに自分から、屈してなどやるものか

 

「アインズ様の前ですよ。平服しなさい。」

 

 その言葉に、自分の膝が力なく崩れ落ちた。そうだ、貧しい村人の青年は、ドラゴンを倒せない。自分は、この悪魔の言葉に逆らえるはずがない。それでも、歯を食いしばり支配の呪言に抵抗する。

 

 でも、所詮はドラゴンは倒せない。この世界は御伽話ではないのだ。

 

 平伏し主人を待つアルシェ、屈辱に打ち震えながら、骸骨の魔法詠唱者の足元に土下座する。絶対者たる不死者は、満足気に見下ろし

 

「――実験体No105よ、他の2体が見当たらないようだが・・・」

 

「どうしたのですか、No105よ。No089とNo090がいないですが?」

 

 平伏したまま、アルシェ・・・実験体No105はなにも答えない。代わりに頭を上げ、震える声を出し

 

「――知らない。知っていても、答え・・・」

 

「No105よ。二人を連れてきなさい。」

 

 答えを打ち消すような悪魔の言葉、当然従うしかない。重い足取りでベットに手を入れれば、ふたりの妹を抱き抱えた。「見つかっちゃったね。クーデリカ」「あーあ、見つかっちゃった。ウレイリカ」と無邪気な言葉をかける。そう、無邪気過ぎる二人は、この異常な状況でも、まったく感情が動いていない。まるで、無邪気な子供であることで、その心を守るように――

 

「ふん、やはり精神は戻らないか・・・発狂したものは処分するべきだな。デミウルゴス」

 

「やめてッ、実験には協力する。だから・・・二人には手を出さないで、もう、何もさせないで――ッ」

 

 血を吐くような叫び、骸骨の顔は何も変わらない。悪魔は紳士的な笑みを浮かべるだけだった。

 

 御伽噺なら、勇者か神様が助けてくれる。でも、そんなことは起きないだろう。アルシェはそれでも、足掻き続けた。

 

 

 

 

 

 別に、双子の幼女が好きというわけではないのだが・・・

 

 このNo089とNo090がアインズの元に届けられたのは、エ・ランテルのある豪商からだった。賄賂のつもりだろうか、とにかく、アインズの元には、あらゆる芸術品、金品、そして、美しい女性たちが届けられた。ほとんどは、ナザリックの為、有効活用されており、二人の娘・・・確か、クーデリカとウレイリカの名前の少女も郊外の館にメイドとして働かせる予定だった。

 

 軽い身体検査と質問の後、偶然、アインズが見学に来ており仮面の下、美しい女性たち・・・もちろん、ナザリックの者にしては見劣りするが、何人かと話などしているとき、異変が起こった。

 

 双子の少女・・・10歳くらいのメイドが、短剣でアインズを刺したのだ。もちろん、刃には毒が塗られ、一人は竜殺しの毒(ドラゴンヴェノム)、もうひとりには聖者の血(セイントブラッド)という、生者、不死者、両方にダメージを与える必殺の攻撃だった。

 

 すぐさま、他の戦闘メイドに取り押さえられ、アインズに対して効果を現すレベルにない毒物だったが、幼い子供の暗殺者はすぐに尋問にかけられたが、芳しい成果はなかった。

 

 薬物と暗示による記憶操作によって、ほとんど過去の記憶は消されており、さらに、バックグラウンドも調べるのは困難を極めたが、二人の深層意識の中の記憶に、聞いたことのある名前が語られたのだ。

 

 エントマの声を寄り代に、アルシェを蘇生させたのもそのためだった。最初はそんなことが出来るのか疑問だったが、実験で何度か試してはいるが、ペストーニャとエントマの前で復活させたのは、別にこうして姉妹に感動の再会をさせるわけではなかった。

 

 姉を利用することで、バハルス帝国に糸がつながったのだが、その時には、関係者はすでに法的に処罰されており、流石にすべてを復活させて聞き出すことも困難なので、アインズ自体は人間の贈り物はまず、入念な精神支配による暗殺者の警戒をするしかない。という教訓意外何も得られなかった。

 

 そして、残ったものは双子の暗殺者の姉妹と、かつて殺したワーカーの少女の扱いには、流石にこまってしまった。更に、暗殺未遂に憤り、苛立っていたのもあった。デミウルゴスの牧場に渡しても良いと思ったが、それでは、アインズの心の奥に燻ったものが解消されるわけでもない。

 

(それでも、これはちょっとやり過ぎたかな・・・まぁ、ナザリック以外のものがどうなっても、興味はないけど)

 

 中々レアなタレント持ちの少女には、様々な実験を施した。当然、抵抗をしたが、妹達を人質にすれば、すべてに素直に従った。他のタレント持ちの男と交配させ、子供の能力を調べる実験にも、積極ではないにしても従った。

 

 しかし、それはアインズの望んでいたものではない。なんというか・・・最近、エスに目覚めたからなのか、ペロロンチーノさん曰く「同じような味付けで、もっとどぎついモノ」しかし、学校に裸で・・・ゲフンゲフン・・・いや、やっぱりそれよりも過激なものを求めているのか、な?

 

 まぁ、一度、仲間たちの財宝に手をつけよとしたのだから、遠慮などするつもりもない。それに、あの悲鳴と嗚咽を聞くのは、爽快なものがある。

 

 アインズは優しく、鉄格子越しに顔を上げるアルシェの頬を撫でる。まるで、貧民に施しを与える聖者のように優しげな声さ。

 

「そうか・・・No105、いや、アルシェよ。随分と痩せているではないか、栄養を取らないと、母体に影響するかもしれないぞ?」

 

「ヤメテッ――お願い、“アレ”だけは、もう、やめて・・・ください。」

 

 歯の根が合わないようにガタガタと震え、懇願するアルシェ、デミウルゴスは、優雅に一礼し、眼鏡の奥の目を細める。双子のふたりは、姉に寄り添い、キョトンと顔を上げている。

 

「どうした、今日は肩バラとモモ、どちらが良い、お前に選ばせてやるぞ。」

 

「アインズさま、母体の栄養を考えるなら、臓物など良いかもしれません。まぁ、少し、牢の中が汚れますが、新しい命のためには仕方がないでしょう。」

 

 イヤイヤと、首を振り頭を打ち付けて自殺しようとするが、誓約(ギアス)の魔法のせいで、自他ともに傷つけることができない。いっそ、二人のように狂ってしまいたかった。でも、私が逃げたら、誰が二人を・・・そこまで考え、体の自由がなくなる。

 

「そうだな、それでは、No089にするか、デミウルゴス――」

 

「はい、アインズさま。」

 

「いやぁ・・・もう、やめて・・・クーデ、ウレイ・・・逃げて・・・ッ」

 

 デミウルゴスが、メガネをずらす。優しげなその笑顔で、どのような残酷な行為も厭わない悪魔、歌うような言葉が紡がれる。

 

『さぁ、それではアルシェさん・・・No089の内蔵を喰らいなさい。ああ、心配しないでください。死ぬ直前で癒してあげますからね。』

 

 自分の意志と関係なく、腕が動きクーデリカの肩を掴み押し倒す。それでも、無邪気な笑顔・・・いや、瞳の奥にあるものは、狂気だった。これまで、何度、愛する姉に行われる凶気の行為、死ぬことも許されない食人の贄にされた少女、生命は生かされているが、心がそれに耐えられるはずがない。

 

「ああ、姉さま、クーデリカの事、食べるんだ・・・あはははっ」

 

「ずるーい、ウレイリカも食べてー、あははははっ、クーデリカ、お腹の中身、でてるー」

 

 狂った双子の笑いに、空気が血なまぐさくなる。塩の味のする柔らかな妹の皮膚を食い破り、薄い脂肪と肉を食いちぎり、苦い内臓を喰らう。視界が真っ赤に染まった。血の涙を流しながら「ごめんなさい」を繰り返しながら、咀嚼した愛する妹の肉を飲み込んでいく「姉さま、食事中におしゃべりしちゃだめなんだよー」と、妹の明るい声が聞こえる。クーデリカは既に失神し、彼女の血と尿、その他の汚物が床に広がった。

 

「あ、ガブッ・・・ごめんな、さい・・・クジュ、クチュ・・・ゆるし、て・・・ングッ、クーデ・・・ごめんなさ、い・・・グジャ・・・」

 

 グチャグチャと音を立て、人肉を喰らう自分に胃液が逆流するような不快感がこみ上げる。しかし、悪魔の命令で吐くことは許されない。

 

 嗚咽を漏らしながら、妹の腸を噛み切れば、地獄の底から響くような笑い声が聞こえた。何故かヘッケランやイミーナ、ロバーデイクの顔が思い浮かぶ。妹のように愛されながら見捨てたかけがえのない仲間たち、もしかしたら、これは、彼らを見捨てた罰なのかもしれない。

 

 ・・・そうだ、私は助からないんだ。だって、もう、大切なものを自分から手放した罪人なんだから・・・自分だけ、愛する人を守ろうなんて、おこがましいことなんだ。アハハッ――お肉、おいしい・・・

 

「うむっ、肉親の肉を喰らうとは、所詮は畜生のたぐいだな。しかも、食べながら笑い出すとは下品な奴だ。」

 

「まったく、おっしゃる通りです。しかし、そんな愚かなところが愛らしく、手頃な実験材料なのですが・・・ふふっ、きっと、肉を与えてくださったアインズさまの慈悲に喜んでいるのです。」

 

 二人の不死者と悪魔の笑い声が聞こえる。私、笑っているのか?と、自分でもわからない。隣で、クーデの血を啜るウレイが「姉さま、楽しそうー」と、愛らしい声を上げた。そうだ、私、笑ってたんだ。

 

 そのことに気づけば、心の中の糸が切れる。全身に力が入らなくなり、アルシェはそのまま意識を失った。

 

 

 

 

「――さま、姉さま・・・」

 

 二人の重なる声を聞き、目が覚めればそこは固い木板のベットだった。

 

 薄い毛布を掛けられた身体を心配するように見つめる4つの瞳、身体の汚れは、雑巾のような布と水で拭き取られ、汚れた貫頭衣はそのままだが、妹たちの心配した声に、思わず涙が溢れる。クーデは少し、元気がなかったが、おそらく大治癒(ヒール)の魔法だろう。傷跡すらなく治癒されている。

 

 まずは、クーデの頭を撫でれば「姉さま・・・くすぐったい。」と朗らかに笑い、さらに「姉さま、わたしもー」とウレイが続く、胸の中に熱いものがこみ上げ、力いっぱい抱きしめてしまう。

 

「う、ぐすっ・・・ごめん、ごめんね・・・クーデ、ウレイ・・・私が、お姉ちゃんが・・・ひっぐっ、弱いから・・・ぐすっ、ん――」

 

 強く優しく、二人の頭を抱きしめれば、私のお腹に顔をうずめる二人、こんな地獄に、どんなに汚れ、狂気の中にあっても守るべき宝物、それを手放したくないと、手に力を込める。

 

「姉さま、くるしー」

 

「でも、姉さま、暖かい・・・それに、いい匂いがする。」

 

 風呂にも入れない状況で、恥ずかしかった。そう言えば、以前、ヴァンパイアの少女もそんな事を言っていたのを思い出す。あの時の恐怖を思い出し、妹たちの顔を見る。

 

「うん、姉さまの匂い、好きー」

 

「ありがとう。クーデ、ウレイ・・・そう言えば、もう、二人共ご飯は食べた?」

 

「うん、姉さまの分もあるよー」

 

 正直、食欲はわかなかった。胃の中にあるものを思い出し、吐き気を催すが、ふたりは頬を膨らませ、冷めたスープと固いパンを用意する。

 

「だめー、姉さまはちゃんと食べないとー」

 

「うんん、私は、お腹いっぱいだから、クーデとウレイで――」

 

「姉さま、赤ちゃんの分も食べないとだめなのー」

 

 その言葉に、気恥ずかしさと情けない気持ちがこみ上げる。あの、悪魔の言葉に、さらには、隠すことの難しくなった、膨らんだお腹、でも、その身体を撫でて、嬉しそうに笑う二人

 

「赤ちゃんが産まれたら、私、姉さまになるのー」

 

「あ、クーデリカ、するい。私も、姉さまになるのー」

 

「うん・・・二人共お姉さんだね・・・」

 

 まだ子供なのに、思わず笑みが浮かぶ。もしかすると、この子が生まれれば・・・それを考えれば、実験体という屈辱的な生も受け入れられるかもしれない。

 

「可愛い赤ちゃんならいいのにねー、ウレイリカ」

 

「美味しい赤ちゃんならいいのにねー、クーデリカ」

 

 

 

 一瞬「えっ?」っと疑問が浮かぶが、それでも、二人は続ける。

 

 

 

「右手は、わたしが食べるんだー、柔らかくて美味しいのー」

 

「じゃぁ、左手は、わたしが食べるのー、姉さまと同じ、良い匂いがするといいなぁー」

 

「きっと、柔らかくて美味しいよー、ウレイリカ」

 

「うん、姉さまの赤ちゃんだから、きっと美味しいよー、クーデリカ」

 

「――二人共、何を言って・・・?」

 

「「だって・・・」」

 

 

 

 二人は無邪気な笑顔で、姉の顔を浮かべる。ガラス玉のように光のない瞳の中には、はっきりと濃い狂気の色が伺える。

 

 

 

「デミウルゴスさまが、タレントを持ってない“ふごうかくひん”なら、赤ちゃんは、わたしたちが食べてもいいって言ったのー」

 

「頭は、姉さまにも分けてあげるから、みんなで仲良く食べようねー」

 

「アハハハハッ、楽しみだなー、クーデリカ」

 

「アハハハハッ、うん、楽しみだねー、ウレイリカ」

 

 

 ああ、そうなんだ・・・もう、希望なんてないんだ・・・私たちは、泥のような狂気の中で、苦しみ続けるしかないんだ。

 

 なにか、タガが外れたような気がする。二人の妹の声が、何処か遠くに聞こえる。もう、それもどうでも良い。

 

 

「姉さま、楽しそうー、わたしも、楽しいよー」

 

「うん、姉さまが笑うと、私も楽しいー」

 

 

 そうなんだ、わたしはわらってるんだ。だったら、いま、ここは、たのしくてしあわせなばしょなんだ。

 

 

「姉さま、明日も、お話してー」

 

「姉さま、今日は、おててつないで一緒に寝てー」

 

「アハハハハッ、うん、二人共・・・今日も、一緒に寝ましょうね。アハハハハハハハハッ――」

 

 

 薄暗い牢の中、三人の笑い声がいつまでも響く、狂気の中、そこには幸せな姉妹のすがたがあったのは確かだった。

 

 

 

 

 

 

 

「それでは、食事にしましょうか?」

 

 カッツェ平原のアンデット退治に参加したモモンは、ハムスケに騎乗しつつ、蒼の薔薇とともに強力なモンスターの退治をしていた。

 

 魔導王国のアインズ・ウール・ゴウンの魔法の影響か、近年、強力なアンデットが現れるようになった平原は、最近では白金以下の冒険者が立ち入れないほどの危険地帯になっていたのだ。こうなっては、近隣諸国に影響が出かねないと、ミスリル、オリファルコン、アダマンタイト級の冒険者がチームを組み、掃討作戦を実行していたのだが、何故か、蒼の薔薇の要請で、漆黒のモモンとナーベは、ラキュース達とともに、轡を並べることになった。

 

「そうですね。モモン殿、一緒に食べませんか?」

 

 となりを進むイビルアイが、横目で見ながら馬を止める。ほかの冒険者もそれを合図に円形に集まってきた。チームを交代で見張りに立て、休憩をするつもりだ。

 

 ちなみにモモンは変身水薬をあらかじめ飲んでいるので食事もとれる。こうなることを予想して、革製の四角い背負い箱に弁当を持参していた。しかし、これがモモンにとって悩みの種でもある。

 

 そんな事は、まぁ、どうでも良いことなので、でかい大麦パンをハムスケに食べさせてやる。「いただくでござる。殿」と、人間の頭ほど大きなパンを齧る魔獣をその場に残し、適当な場所に腰を下ろした。

 

 何故か、イビルアイが隣に座り、さらに距離を詰め、ナーベが隣に座った。

 

 隣に座れば、鼻を突く良い匂いがする。一瞬、ゾンビの撒き散らす腐臭かと思ったが、柑橘系の刺すような匂いを辿れば、隣のイビルアイを横目で見る。

 

 慌てたように、視線に気付いたイビルアイがこちらを見上げた。

 

「ど、どうしたのですか、モモン殿ッ?」

 

「いや、良い匂いだと思ったのですが、迷惑でしたか?」

 

 さらに慌てて「そ、そんな迷惑だなんて・・・」と、手を振るイビルアイに蒼の薔薇一団が何故かガッツポーズを取る。そして、不機嫌になったナーベが、何故か、わざとらしく珊瑚の髪紐を落とし

 

「――失礼、“モモンさんに貰った”髪留めを落としてしまいました。」

 

 僅かに優越感に浸った目で、以前、ナーベに与えた髪留めを拾った。何故か、イビルアイが顔を伏せ、蒼の薔薇一団が肩を落とした。

 

 なにか、気まずい雰囲気に、モモンが慌てて話題を振る。

 

「しかし、香水ですか、それとも、なにかの薬品ですか?今日の敵はアンデッドなので、聖水のようなものを振りかけているのでしょうか?」

 

「いえいえ、そうではありません。普段の冒険では、香水など匂いでモンスターを集めるので付けないのですが・・・今日は、モモンさんとご一緒する特別な日なので・・・礼儀として」

 

「そうですか、確かに、集団で他のチームと行動するときは気にするべきですね。いや、勉強になる。」

 

 照れながらも、全身をマントで覆う仮面の少女がモジモジとモモンに擦り寄る。

 

「・・・大通り、シャーネルのお店――」

 

「・・・3時間、店員が呆れてた。」

 

 横目で、意地悪に見る双子の忍者がポツリと呟いた。前日に、イビルアイが、王都の有名な化粧品店で3時間香水を選んでいるのを知っているのだ。

 

 そして、ムキになるイビルアイを無視して、そう言えば、体臭や香水などというものにも気をつけるべきなのだろうか、マーレはああ見えて、そういうことに敏感だし、いや、アルベドなどは、私の匂いのついたものの方が喜んでいたな。「ああ、アインズさまの匂い、クンカクンカ」とか言っていた時は、流石に引いてしまったが

 

「ナーベよ、やはり一緒にいて、匂いなど気になるか?」

 

「いいえ、モモンさ――んの匂いならば気になりません。いえ、むしろ御褒美です。」

 

 ダメだ。コイツは当てにならない。まぁ、ナザリックの人間で、上司の自分のニオイが気になるなど言えないか、ならば・・・

 

「イビルアイはどうですか?やはり、男性の匂いなどは気になりますか?」

 

「いいえ、モモン殿の匂いなら気になりません。いえ、むしろ御褒美です。」

 

 なんか流行ってるのか、それ?まぁいい、背負いカバンの中から、弁当を取り出そうとすれば、おずおずと隣のイビルアイが、ハンカチで包んだモノを差し出した。

 

「あ、あの、モモン殿・・・その、よかったらで良いのですが、その・・・お、お弁当を作ってきたのですが、その、作りすぎてしまって・・・よければ、食べて、くれ・・・ませんか?」

 

 蒼の薔薇メンバーから、「おおっ」っとどよめきが起こる。また、双子の忍者が「朝、5時起き――」「教えるのが大変――」とつぶやく、ハンカチに包まれていたものはクラブサンド・・・ライ麦パンに、野菜やハムを挟んだ一般的な、サンドイッチだ。

 

 震える声・・・毒でも入っているのを疑ったが、まさか、こんな場所で堂々と、暗殺などはしまい。ナーベが不機嫌に、こめかみの辺りを震わせるのが見える。が、モモンはそれを手で制した。

 

「いえ、結構です。その、自分のものがあるので――」

 

 三段の重箱を開ければ、実にカラフルな、明らかに“女性”が作ったとわかる中身の弁当だった。さらに、蒼の薔薇のメンバーがどよめく

 

「そ、それは、ナーベどのが作ったものですか?」

 

 一瞬、呆気にとられナーベと顔を合わせる。少女の大声に蒼の薔薇全員も驚いたようだ。さらに他の冒険者たちも、一斉にこちらを振り向いた。

 

 そして、その声に、モモンは思わず、特に考えず返してしまった。

 

「いいえ、“妻”に作ってもらったので――」

 

 蒼の薔薇全員が肩を落としてしまう。イビルアイなどは、石化したように、固まって呆然としていた。“妻”言う言葉を言ってしまったのに、少し後悔をしたが、それも仕方がない。モモンはフルフェイスの兜を取れば、マーレとアルベドの作った愛妻弁当をナーベと分ける。とても一人では食べきれない量なのだ。

 

 見れば、フラフラと足取りでどこかに歩いていくイビルアイ・・・それを気にするでもなく、多すぎる重箱の弁当を、ナーベとどう食べるか、残すと妻たちの機嫌が悪くなるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 不気味な、生者を呪うような雄叫びとともに、見張りに立っていた冒険者に緊張が走る。

 

「まずいぞ、あれは伝説級のアンデッド、デス・ナイト」

 

「全員、防御に専念しろ。早く、アダマンタイト級冒険者を、ん、蒼の薔薇、イビルアイ様、危ない」

 

 呆然と歩くイビルアイにフランベルジュを振り下ろすデス・ナイト

 

『《クリスタルランス/水晶騎士槍》!!!』

 

 胴体をクリスタルの槍に貫かれ、その場で消滅するデス・ナイト、冒険者が賞賛するが、聞いてないように紅いマントの少女はどこかに歩いて行った。

 

 今回も、モモンは一切活躍することなく、依頼が終わってしまった。 

 

   

 




イビルアイ「シクシク」

アルシェ「最悪――」

クーデ&ウレイ「さいてー」

クレマン「いやーすごいねーアインズちゃん。」

アインズ「全部作者が悪い。」



※ギアスの魔法

創作魔法で、目玉からなんか飛ばすアレ、ちなみに、アインズさまに目玉は無い。



これで終わりだといいなぁ・・・

ペロリ、この味は嘘をついている味だ。

また、気が向いたら、書くかもしれません。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。