やはり俺の数学教師が一色というのは間違っている   作:町歩き

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先にお名前をお借りした方達にお詫びしておきます。すまぬう。
と次の次がR18のお話になるのですが、どうやって告知していいかわからなかったので
二話分書いて同時に投稿し「続きは英語教師で」という感じにしようと思います。


コン〇ームを買いに行っためぐりが、コ〇ドームを買いに来た八幡を見つけるお話

タイトル:彼女の家に行くのですが。

 

質問者:思春期童貞Hさん。十七歳。2015/08/03(月)22:15

 

明日の昼頃、お付き合いしているひとつ年上の女の子の家に遊びにいくのですが、

家族が留守なようで夜まで二人きりになります。

それでなんですが、もしもに備えてコンドームを買っていくべきでしょうか?

ちなみにその子とは付き合って十日くらいで、まだキスもしていません。

 

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回答者:達吉さん。2015/08/03(月)22:35

 

はえーよ、猿。死ねばいいのに。

 

回答者:ひなたさん。2015/08/03(月)22:40

 

そんな事より、のぼり棒の話をしませんか? それか胸の話でもいいですけど。

まあ自分は最近、貧乳に目覚めたので全く見なくなりましたけどね。

あっ。でも、会った時に1回だけ見るかもです。胸に挨拶してから、顔に挨拶する感じです。

 

回答者:ぶーちゃん☆さん。2015/08/03(月)22:48

 

避妊大事ですよね。年齢から察するに、どちらも学生さんの様ですし。

ただ、それ以上に大事な事があります。思春期童貞Hさん、勝負パンツ持ってますか?

自分が初めての時は、日の丸パンツを履いていきました。懐かしいです☆

 

回答者:あきさん。2015/08/03(月)23:20

 

上の方も書いておりますが、避妊は大事だと思います。なので買っておいた方が宜しいかと。

個人的にオススメなのは、蛍光コンドーム「ぴっかりこんちゃん!」です。

闇の中、光り輝く俺の如意棒。

そんなスターウォーズのライトセーバーっぽいところが気に入っております。

 

回答者:達吉さん。2015/08/03(月)23:45

 

さっきは感情のまま書いちまったぜ。悪かったな。

でもよ、思うんだが。本当にそれ、捨てちまっていいのか? もう取り返せないんだぞ?

三十まで我慢すれば、魔法使いになれるんだぞ?

そこのとこよく考えてから、そうした方がいいように思うけどな。

 

回答者:ぶーちゃん☆さん。2015/08/04(火)00:15

 

また勝負パンツの話になりますが、彼女さんはそういう事を気にするタイプですか?

そうじゃない場合、Hさんだけ気合を入れすぎて、引かれてしまうかも知れません。

そこで提案なのですが、彼女さんの分もHさんが用意していくのはどうでしょう? 

私はその手のことに詳しいので、質問があれば受け付けますよ(>ω・)ゝ☆

 

回答者:clpさん。2015/08/04(火)01:15

 

コンドームは愛の距離といいますしね。お互いの今後の事を考えると、やはり必要かと。

彼女さんを大切に思っているのでしたら、きちんと用意していくべきです。

ちなみに覚えたては、人を猿にします。(経験者談)

なので枚数が多いのを買っておくと良いかと思います。

 

回答者:メガネコさん。2015/08/04(火)09:20

 

年上のお姉さんですか? いいですね! 色々捗ります。

ところでそのお姉さん、胸は大きいですか? 私、気になります!!

 

 

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ブラウザを閉じる。

その手の事を相談できる友達がいないのでネットの質問板でしてみたが、頭が病気の人ばかり。

なんだよ、のぼり棒って……。日本大丈夫か?

まあちゃんとした人もいたし、その解答はためになる。

やはり買っておくべきだろう。今回使うことがなくとも、今後もあるわけだし。

 

でもどこで買えばいいんだ? 

駅前に大きなドラックストアーがあるが、確か中学の同級生がバイトしてたしなあ。

近所のコンビニも同じように、顔見知りがバイトしてるし……。

時計を見ると、朝の九時半。待ち合わせまで後二時間半しかない。

千葉まで出るのも面倒だし、近所だと同じ学区の奴がいたりする。

 

うむむっと唸って暫く考える。そしてぴんときた。

そうだ。なら学区外のコンビニにでも行けばいいのか。

それに気づいた俺は自転車に飛び乗ると、普段行くことのない遠くのコンビニへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

 

バスを降りて暫く歩くと、目的地のコンビニが見えてくる。

まさか私がその手のものを買いに来る日が来るなんて。

そう思うと、普段入り慣れてるコンビニにも入りづらくなってしまう。

かといってこのまま帰ったら、ここまで足を運んだ意味ないし。

比企谷くん持ってきてくれるかな? と考えたけど、もしなかったら困るしなあ。

でもそうなった時に私がはいって手渡したら、その手の事を期待していたようで

すごく恥ずかしいような……

そんな事を考えてコンビニの駐車場でうんうん唸っている私を、道行く人が不思議そうな顔で

見てくる。それで慌てて、店に入る。

 

蒸し暑い外から店内に入ると、クーラーの冷たい風が心地よい。

そのお陰で、熱くなった頭も冷える。

レジを確認すると、年配の定員さんが二人。どちらも女性のようでほっとする。

住宅地の真ん中にあるコンビニなので駅前のコンビニに比べると、お客さんもまばらな様子。

それでさらにほっとして、棚を見て回る。

 

普段見ることもないそれを探すのに時間が掛かったけど、なんとか発見。

身を屈めて、それらを見てみることに。

ていうか、こんなに種類あるの? どれがいいんだろう……

ひと箱ひと箱見ていくが、違いがいまいちわからず困ってしまう。

そかー、サイズもあるんだ。比企谷くんってどのくらいなんだろ?

聞くわけにもいかないし……。

それに色や形も色々あるんだなあ。極薄タイプ? 薄くて平気なのかな?

こっちは絞りが六段階ってあるけど、絞りってなんだろう?

へー、これって光るんだ。でも、光る必要ってあるのかな??

あっ、そか。そうだよね。部屋を暗くしてもらわないと恥ずかしいし。

暗い中で付けるなら、光ったほうがいいもんね。

まあ、はるさんみたいにスタイル良ければ、見られても恥ずかしくないんだろうけど。

なんか比企谷くんに、がっかりされたら嫌だなぁ……。

そんな感じで、見れば見るほど悩んでしまう。こんな事、誰にも相談出来ないしなぁ……

そう思ってため息をこぼし窓の外を見ると、男の子が一人、自転車を止め

店内に入ってくるのが見えた。

 

えっ、あれって……。まさか、比企谷くん!?

 

驚き慌てて入口から一番遠い棚まで走り、身を潜める。

店内に入ってきた比企谷くんは暑そうに額の汗を拭うと、何か探しているのかな?

周囲をきょろきょろしだす。

知り合いが来なそうだと思ってここを選んだのに、まさか一番見られたくない

比企谷くんが来るなんて……

なんて考えていると、比企谷くんがゆっくり歩きだす。

それを遠くから伺っていると、先ほど私が見ていた棚の前で比企谷くんは足を止めた。

屈んだようで、姿が見えなくなってしまう。

恐る恐る近づいて覗き込んでみると、彼が真剣な表情でアレの箱を凝視しているのが見えた。

 

比企谷くん。そういう事、する気なんだ……。ど、どうしよう……。

 

もちろん彼と私は付き合ってる訳で、いつかはそういう関係になるのを理解してるけど

流石にちょっと早いような、そうでもないような……。

まあ比企谷くんに求められたら、応えようとは思うけど。でも少し怖いなぁ。

そんな逡巡をしていると、比企谷くんが箱を手に取ってレジへ向かうのが見えた。

 

おお、買うの早い! と驚いて、したことあるのかな? と考える。

それでなんだか嫌な気持ちになる。

好きな子が自分じゃない誰かとそうしていたと思うと、無性に苦しくなってしまう。

私ってこんなに、独占欲強かったんだなあ……

などと思っていると、買い物を終えた比企谷くんは店の外へ出ていってしまった。

急いで比企谷くんと同じ物を手に取ると、レジへと向かう。

会計を済ませ店の外に出ると、駐車場を抜けて通りを見渡す。

すると少し行った先で、比企谷くんが電柱の傍で佇んでいるのが見えた。

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

コンビニから出ると、少し歩いた先にあった電柱の影に身を寄せる。

傍に大きな木が生えており、日陰になっていて涼しい。

そこで涼をとりながら、買ったばかりのコンドームの箱を開けてみる。

取り扱い説明書をじっくり読みながら、ここはひとつ装着の練習をせねばと考える。

俺は初心者なのだ。練習しておいて間違いはないだろう。むしろしないと間違えそう。

とはいえ、まさか路上でする訳にもいかずそれ用の場所は無いかと

スマホで地図アプリを起動することにした。

公園のトイレとかがいいかな? つーか、つけっぱなしでいた方がいいかも知れんな。

帽子を被ったり靴下を履いていく感じで。備えあれば憂いなし! などと思案していると、

そこへ電話が掛かってきた。

誰だよ、おい。俺は忙しいんだぞ! と見てみると、なんと先輩からの電話。

なんであの人、こんなピンポイントに連絡してくるんだよ! と思いながらも

仕方なく電話に出る。

 

『こんにちは。比企谷くん』

 

「こ、こんにちはです。めぐり先輩」

 

『どうしたの? 声がなんか上ずってるけど』

 

「そ、そんなことないでしゅよ」

 

やべ、噛んだ。

 

『今、お家?』

 

「いえ、外ですよ。今日は天気がいいですからね。散歩しながらそっちへ行こうと思いまして」

 

『景色を眺めながら?』

 

「ですです」

 

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

君が眺めてたのは景色じゃなく、コンドームの箱でしょうに……と思いながら

彼の声を聞くと嬉しい気持ちになってしまう。

そしてその背中に声を掛けると、振り向いた比企谷くんは目を丸くして驚き、

それを見て私は大きな声で笑ってしまった。

 

 

 

 




必要であればお名前の方、伏せさせて頂きます。
あき□んとかぶーちゃ□☆とか、達吉□さんみたいに。
それでは次回で

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