ルビ振りが機能してない…中身長すぎたかな? PCのリアルタイムプレビューでは振れてるのを確認したんですけどね。
修正可能になり次第修正します
→ルビ振り修正しました。
これからもこんなメタいルビつきの意味不明テンションでお送りする予定です。
夏真っ盛りな8月半ば、朝早く家を出て最寄り駅からりんかい線の始発電車に飛び乗った私はとある場所に降り立った。
薄っすらと明るくなる空の下、駅から見える建物に向かい歩く人の波。そう、まだ朝の5時過ぎだというのに人の波である。
今日は有明がもっとも暑くなる日の一つ、夏コミ2日目だ。
「やってきたぞ有明!」などと叫ぶこともせずにひたすら波に乗ってビッグサイトへと近づいていく。始発電車で来たというのに早くも待機列は数百メートル、開場までの時間も合わせれば6時間待ちといったところか。
女は待機列に並ぶと今日の予定を頭のなかでシミュレーションする。まずは東館、お目当てのサークルの新作を5箇所で入手。そして西館の企業ブースで先行販売されるグッズを手に入れる。予想される出費額は3万円。なに、大したことはない。そして一通りの用がすんだところでもう一度東館へ戻り表紙買いする。完璧なプランだ。
「あっつぅ……」
だがいかんせんこの暑さ。日が昇りつつあるがそれでもすでに暑い。人口密度の高さもその理由の一つだろうが、今日は猛暑日が予想されており、早くもスタッフが洒落の聞いた言葉で水分補給を促している。
首元に伸びるチューブを加え、少し噛んでから吸うとぬるくなったスポーツドリンクが流れこむ。以前、登山が流行った際に買ったバックパックがこんなところで役に立つとは買った本人も思っていなかった。周囲の人々から「なるほど、あんな手が」というふうな目をちらりと向けられつつも数時間後に控えた戦争に向け、折りたたみ椅子を広げて英気を養うことにしたのだった。
だが、女を次に迎えたのは一面の白い世界。
「なんだここ。
「うぉっほん」
突然、おじさん臭い咳払いとともにふと人の気配がした。
振り返れば白い服に紫の髪、赤い縁のメガネの女性が立って、いや、微妙に足がついてないから浮いている? まぁ、とりあえずそんな感じだ。
なんとなくパ○ュリーっぽいなぁ、キレイなレイヤーさんだなぁ、なんてことを考えていたらレイヤーさん(仮)から話しかけられた。
「えっと、よろしい?」
「あっ、はいっ!」
「あなたは坂下絵美さんであってらっしゃる?」
「はい。そうですけど、ここは一体? まさか熱中症で倒れて病院とか?」
「あぁ、それなのですけど。ココはいわゆる天界、神の間みたいなものかしら」
レイヤーさん(仮)はそんな厨二っぽいことをさらっと言い放つ。すごいなぁ、神の間ってことは女神様? なんてビジュアルとマッチしたキャラ設定だろうか。後で写真を取らせてもらおう。
まだ自体を飲み込めず、とりあえずコミケ的に解釈した私に向けてレイヤーさん(仮)は私の考えを見透かしたようにさらに言葉を続けた。
「残念ながら私はコスプレイヤーではないの。まぁ、大きなくくりだと女神ね。そう、女神」
「大事なことなので二回言いました」
「えっと、冗談ではないのよ? あなた、こういうの好きでしょう?」
「こういうの、と言うと?」
「こう、神様にアニメの世界に転生させられた主人公が頑張る物語」
「あぁ! 確かに! いやぁ、わかってるなぁ、さすが女神様、えっ!? 女神様!?」
ここでやっと私の残業明けでヘロヘロになった思考力がついてきた。端的にまとめてしまえばこんな感じだろう。
何らかの理由で私死亡\(^o^)/
↓
神様に呼び出し食らう
↓
転生! いざ主人公生活!
なんてありきたりな神様転生モノだろうか。ただ、その前提条件である私の死亡はまだ確認していない。さっきまで夏コミの待機列に居たはずで、そんな簡単に死ぬわけがないだろう。
この前受けた健康診断でも「健康そのもの、素晴らしいね?」とカエル顔の主治医に言われたばかりだし、酒もタバコもやらないから……そこに再び女神様が口を出す。コレで確信に変わった。考えが読めるな、貴様っ!
「私を悪役的にするのやめていただけないかしら? ひとまずその解釈であってるわ。ただ、転生はしても主人公じゃないわ。それと、あなたの死因、聞きたい?」
「え、ええ」
「圧死よ」
「は?」
「圧死。あなた、人に踏まれて死んでしまったの。もっと細かく言えば、熱中症で倒れた所で列が動き出したみたいね。それで運悪く……」
「…………」
我ながらなんて情けない死に方だろうか。我が宝物は直ぐ目の前だったというのに、おお勇者よ、死んでしまうとは情けない!
「帰ってきてね。それで、だけれど、転生先はもう決まっているの。それによくある特典も授けるわ」
「それで、転生先というのは?」
「あなたは少し興味が薄いかもしれないわね。インフィニット・ストラトスよ」
「シャルラウですね、分かります」
「私にはわからないけれど。知っていたようで何よりだわ。さて、ここからお約束の神様特典ね。能力でも即物的なものでも、なんでも3つまで、ね?」
「3つも! こういう転生モノだと1つが普通なのに!」
おお、メタいメタい。だが、
だけれど、私も腐ってもアニオタ、二次創作SSも散々読んだ。こういう時はこういうのを選んでおけば間違いはない!
「では――」
「うふふ、わかったわ。それでは、あなたの第二の人生、楽しんでね」
そうして私はもう一度人生をやり直すことにしたのだ。
ハーメルンでISのいろいろ読んでたらまた書きたくなったんだ。勢いでやった、後悔はしているが反省はしていない(違
他に2本もあるのにどうしようorz