ソードアート・オンライン~黒の剣士と絶剣~ リメイク版   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

一週間以内に投稿が出来ました。
作者頑張ったぜ(^^♪
今回は少し短いかも。
後、戦闘描写が一瞬ですね( ̄◇ ̄;)

誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。


第9話≪《二刀流》と《黒燐剣》≫

俺とユウキは、第11層のタフトのNPCレストランに訪れていた。

また、今日で一週間になるので、今日のレクチャーが終わったら、俺たちは最前線に戻るのだ。

この日ケイタは、目標額に達した資金を持って、ギルドハウス向けの小さな一軒家を売りに出している不動産仲人プレイヤーの元へ出かけていた。

帰りを待っていたテツオが椅子から立ち上がった。

 

「ケイタが帰ってくるまでに迷宮区で金を稼いで、新しい家具を全部揃えちまおうよ」

 

俺は何処の迷宮区で金を稼ぐか気になったので、テツオに聞いてみた。

 

「で、何処の迷宮区で金を稼ぐんだ?」

 

「えっと、第二七層の迷宮区にしようと思っているんだ」

 

この迷宮区は、金を稼ぐには打って付けの場所だが、トラップ多発地帯でもあるのだ。

そして、攻略組のメンバーがマッピング中に罠に掛かってしまい、死亡した例もあるのだ。

俺は言葉を濁した。

 

「いや、でも、やめた方がいいと思うぞ……」

 

「うん、キリトの言う通り、やめた方がいいかも……」

 

「この一週間でレベルもかなり上がったし、大丈夫だよ」

 

ユウキも俺と同じ事を思ったので、否定の言葉を発したが、テツオはそれを軽く流してしまった。

 

「そうと決まれば、迷宮区へ行こうぜ」

 

そう言うと黒猫団のメンバーは立ち上がり、NPCレストランの出口に歩を向けた。

俺とユウキも立ち上がり、黒猫団メンバーの後を追った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

第二十七層迷宮区。

 

迷宮区では、ある程度のレベルが有ったので順調に狩りが出来ていた。

 

「大丈夫だよね」

 

「ああ、大丈夫なはずだ。 もしもの時の転移結晶もあるしな」

 

「まあ、そうだけど」

 

二時間程度で、目標金額が溜まったので帰ろうとしたのだが、テツオが隠し扉を発見したのだ。

 

「お、隠し扉だぜ!」

 

「お、ホントだぜ!」

 

「お宝があるかもな!」

 

ダッカー、ササマルもこれを見てはしゃいでいた。

まあ、サチは俺たちの後ろに隠れているが。

 

「なあ、ユウキ。 こんな所に隠し扉なんてあったか? 俺たちがマッピングした時は、無かった気がするんだが……」

 

「……うん、無かったかも」

 

だが、俺とユウキの心配を余所に、サチを除く黒猫団のメンバーは宝箱の前まで駆けて行った。

 

「――宝箱を開けたらダメだ!!」

 

だが、宝箱は開けられてしまった。

次の瞬間、俺たちが居る場所が密閉空間になってしまったのだ。

そして、アラームトップが鳴り響くと周りの扉が次々開き、大量のモンスターが押し寄せて来たのだ。

その数、十体以上だ。

 

「皆!! 転移結晶を使うんだ!!」

 

「わ、わかった!! 転移、タフト!!」

 

黒猫団の一人がそう叫んだが、何も反応が無かった。

 

「な、なんで、転移出来ないんだ!?」

 

「(――結晶無効化空間か!?)」

 

俺は心の中でそう叫んだ。

結晶無効化空間。 全ての結晶を、使用不可能にさせる空間の事だ。

俺は即座に指示を出した。

 

「皆! 真ん中へ固まるんだ!!」

 

俺の言葉を聞き、黒猫団のメンバーは真ん中に固まった。

出口は封鎖され逃げ道が無くなったということは、今出てきたモンスターたちを殲滅するしか道は残されていない。

俺はユウキに叫びかけた。

 

「ユウキ! この数だが、いけるか!?」

 

俺とユウキでも、この数を相手にするとなれば、かなりの苦戦を強いられるだろう。

もしかしたら、負ける可能性も……。

――だが、後ろには黒猫団のメンバーが居るのだ。

 

「うん! 大丈夫だと思う!」

 

この会話に、テツオが割って入った。

 

「で、でも……」

 

「いいか、そこから動くんじゃないぞ。 このモンスターたちは、最前線のモンスターと遜色ないんだ。 俺たちが危ないから加勢しようなんて考えるなよ。 加勢したら死ぬと思え。 いいな」

 

最後は脅しになってしまったが、この際は仕方がない。

 

「わ、わかった」

 

他の黒猫団のメンバーも頷いた。

俺は剣を構え直した。

 

「俺は正面から奴らを殺るから、ユウキは後方から奴らを殺ってくれ」

 

「了解したよ!!」

 

俺とユウキは同時に地を蹴り、ソードスキルを繰り出し、モンスターのポリゴン体を四散させた。

時折、攻撃が掠りHPを削っていくが、そんなのには眼もくれなかった。

――そして、最後のモンスターが散った。

モンスターが全て倒された数秒後、閉ざされていた扉が開いた。

HPバーを確認した所、俺とユウキのHPは危険域(レッド)まで達していた。

 

「(今のモンスターたちは、最前線でPOPする奴らより手強かったんじゃないか……)」

 

俺の隣では、ユウキが回復結晶でHPを全快にしていた。

モンスターが全滅したので、この部屋に施されていた罠が解除されたのだろう。

ユウキは、片膝をつけている俺に手を差し伸べてくれた。

俺は、その手を取って立ち上がり、後方を見て安堵の息を漏らした。

――黒猫団メンバー全員が生還した。

 

「キリト、こっち向いて」

 

ユウキにそう言われ、前を向く。

すると、ユウキは回復結晶を掲げ、「ヒール」と叫び結晶を使用し、俺のHPを全快にしてくれた。

 

「サンキュー」

 

「どういたしまして」

 

俺は、黒猫団メンバーが居る方に体を向けてから、声をかけた。

 

「さて、こんな所からは、さっさとおさらばしようか」

 

黒猫団メンバーは、言葉を発しようとせず、ただ頷くだけだった。

まあ、あんな事の直後だから仕方ないが。

それからは、周囲を警戒しながら迷宮区出口へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「遅かったじゃないか? どうかしたのか?」

 

宿で待っていたケイタに、事の成り行きを説明したら、深く頭を下げてきた。

 

「本当にありがとう!! 団員の命を救ってくれて!!」

 

ケイタがそう言うと、黒猫団のメンバー1人1人が礼を述べてきた。

俺はたじろぎ、ユウキは笑みを浮かべながら、返答を返した。

 

「……ああ、礼をされる事なんかしてないさ」

 

「そうだね。 当然の事をしただけだよ」

 

「じゃあ、俺たちは、最前線へ戻るな。 今日で一週間だし。 もし、攻略組に入るなら、もっと力をつけて来いよ」

 

「それと、攻略には情報が命になるから、情報収集も怠ったらダメだよ」

 

黒猫団メンバーが頷いたのを確認してから、俺とユウキは踵を返し、転移門を目指して歩き始めた。

因みに、ケイタには、全員の意思確認をしておけと言ってある。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

その途中で、俺はユウキに相談していた。

 

「なあ、ユウキ。 二刀流っていうスキル知ってるか?」

 

ユウキは暫し思案してから、

 

「……聞いたことないかな。 ボクも相談があったんだ。 キリトは、黒燐剣っていうスキル知ってる?」

 

「黒燐剣?……俺も初耳だが」

 

俺はメニュー・ウインドウを開き情報リストを表示させると、スキル欄をスクロールさせ、今挙げたスキル名を確認した。

 

「情報屋のスキルリストにも無いぞ……」

 

「……このスキルって、ボクたち専用だったりして」

 

「「うむむ……」」

 

俺とユウキは同時に唸った。

もし、《ユニークスキル》だとしたら、ばれたら色々面倒になる。

剣士やら情報屋が、待ち伏せとか。

何それ怖い。

 

「てか、このスキルチートなんだよな」

 

「うん、ボクのスキルもチートだよ」

 

「「はあ~」」

 

俺とユウキは、同時に深い溜息を吐いた。

面倒くさいスキル持っちまったな。

 

「ま、取り敢えず、この事は詳しく何処かで話そうぜ」

 

「そうだね」

 

俺とユウキは転移門を潜り、最前線の第三十層へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

第三十層の宿の一室。

俺は腕を組みながら、壁に背を預け、呟いた。

因みに、ユウキはベットの上へ腰を下ろしている。

 

「やっぱり慣れんな。 女の子と同じ部屋は」

 

「え、そうなの。 第一層の宿では、ボクと姉ちゃんと一緒だったよね」

 

「いや、内心ではメッチャ緊張してたぞ。 単に、ポーカーフェイスのスキルが高いだけだ」

 

「そうなんだ。 じゃあ、ボクのことを女の子として見てたんだね」

 

あれ、スキルの話をするはずだよな。

何か、盛大に話が逸れてる気がするんだが。

 

「ん“んッ。さて、スキルの話をしようか」

 

「……無理矢理話を戻したね。 まあいいけど」

 

俺は索敵スキルを発動させ、ユウキは実際に扉を開け、周りに人が居ないか確認した。

 

「大丈夫だよ」

 

「俺も問題無しだ。――じゃあ、俺からな。 俺が持つ《二刀流》は、通常ソードスキルの1.5倍の威力があるな。 それと、剣が二本装備出来ることで手数が増える。 武器防御も上がるらしい」

 

「じゃあ、次はボクだね。――ボクが持つ《黒燐剣》は、通常のソードスキルの2倍の威力がある。 あと、スキル後の硬直時間が半減する。 盾を持てなくなるデメリットがあるらしいけど」

 

俺は思った事を口にした。

 

「これは《ユニークスキル》確定だな。 てか、これがばれたら、俺が思っている以上にヤバいかも」

 

「……うん、ボクもそう思うよ。――これを使うのは、攻略が危険な時になるね……。 二十五層のボス戦みたいな」

 

第二十五層のボス戦は過酷を極めた。

ボス戦での俺とユウキは、HPが危険域(レッド)に入っても離脱する事はせず、前線へ立ち続けた。

だが、《軍》が多大な被害を受け、方針を変更してボス戦から退く事になり、残った攻略組も強化期間を設けた為、攻略が一時停滞してしまったのだ。

そしてボス戦以降、俺とユウキに二つ名が付けられた。

 

「……そうだな」

 

「何か、しんみりしちゃったね。――下で何か食べようよ」

 

「了解だ」

 

俺とユウキは一階の酒場へ下り、食事を摂る事にした。




はい、黒猫団は生存しました。
前は、全滅しちゃいましたからね。
まあ、ユウキちゃんが居るのに、全滅はおかしくね。とも思うんですがね。

書いてて思った。クリスマスボスどうしよう……。って(;^ω^)
うん、マジでどうしよう……。
飛ばしちゃうとか。いや、それだと……。
さて、どうしようか。
てか、二刀流と黒燐剣で、黒猫団が霞んでしまったような。
気のせいであってほしい(>_<)

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