東方化物脳 ~100%の脳が幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
あの後、牛若丸とは別れて旅を続けている。
あれから時は過ぎ、今では目的の母親に会ったそうだ。祝福すべき出来事だ。
今では『
彼らの時代だ。今は彼らの時代なのだ。
俺は、そんな情報を聞いて、心が踊るような気分だ。久しぶりに諏訪へ行ってみようか。
そう言うことで、諏訪へと来た。
零「ん~久しいな」
美鈴「本当に定期的に帰りますよね」
零「んまぁ、帰ってくるって約束したしな」
俺達は今、階段を上っている。
すぐに見えた建物、『諏訪大社』だ。
諏訪子「んあッ!?れ、零!?か、か、帰ってくるなら言ってくれれば……もっと準備出来たのに…」
零「いや、いつもこのぐらいには来てるだろ。何で毎回同じ反応なん?」
諏訪子「あーうー………あ、どうもお久しぶりです。お弟子さん達」
美鈴「お久しぶりです」
青蛾「ヤッホー」
芳香「あーうー」
青蛾は軽いし、芳香は挨拶じゃねぇ。ただ諏訪子の真似しただけだ。
神奈子「おや、零じゃあないか。久しいな」
零「……?」
神奈子の後ろに誰かいる?
もしや…
零「神奈子、その子は次の巫女かい?」
神奈子「ん?あぁ、そうだ。ほら椿、諏訪子が恋した男性だよ」
諏訪子「んなッ!?」
椿「はじめまして……」
零「ん、初めまして」
照れたのか、俺が嫌なのか直ぐに神奈子の後ろに隠れた。
神奈子「ハッハッハ、この子は人見知りだからねぇ。さ、中に入ろう」
零「そうだな」
そして、神社の中に入っていった。
零「久しぶりに呑む酒もウマイ」
諏訪子「もっと呑め。そして酔え。そして私を勢いで襲え」
零「遠慮しておく」
諏訪子「くぅ……」
零「っていうか、お前が酔ってるやん」
明らかに焦点が合ってない。ベロベロに酔ってるなこりゃあ。
神奈子「そってしておけ」
零「おう。そうする」
神奈子「そういや、今は源頼朝だとか義経だとかが有名だよなぁ」
零「義経な。懐かしいね」
神奈子「知り合いかい?」
零「色々あってね」
今彼は何をしているのだろう。
神奈子「……だとしたら、言いづらいが悲報がある」
零「……何だ?」
神奈子「今、彼は追われる身になっている」
零「何故?」
神奈子「天皇の仕業さ。天皇が戦に強い義経を、良い地位につけた。そして、頼朝にはなし」
なるほど、やりやがった。
腹の底が煮えたつような怒り、それは信じなかった兄へのものだった。
零「……今日はもう寝るよ」
神奈子「……そうかい。じゃあ私も寝るか」
そうして、夜を越えた。
零「みんな、もう準備は出来たか?」
青蛾「勿論」
零「じゃあ行くぜ。義経のもとに。『ナビゲーター』。場所は……『東北』?」
美鈴「相当逃げたのですね…」
俺は、今すぐにでも彼を助けたいと思った。そして、兄を殴ってやりたいとも思ったのだ。
零「『瞬間移動』ッ!!」