東方化物脳 ~100%の脳が幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
芳香「すう……すう……」
美鈴「んん…」
青蛾「ふわぁ…おはy……なんか増えてるわね」
零「あぁ…嬉しい苦行だね…理性をなんとか保っているよ」
青蛾「若い娘が好きなのね!!プンプンッ!!」
零「………お前が抱きついてこなくて良かったよ」
青蛾「酷くないかしら?」
芳香に抱きつかれてそのまま寝たわけだが、何故だか青蛾を挟んで美鈴が向こうで寝ていたはずが俺に抱きついていた。
嬉しいけどさ、理性が爆発しそうだ。
これ、永琳が見てなくて良かったよ。洒落になんねぇよな。
カサカサ…
零「ン?またこの虫か。昨日も居たよな」
青蛾「えぇ、最近増えてるの。えぇっと…蛍かしら?」
零「まぁ、この季節だしさ、仕方ないだろうよ」
青蛾「そうなのかしらね…いやね、この国の王様が虫の妖怪に呪いをかけられたことは話したわね?」
零「あぁ、話してた」
青蛾「この蛍。もしかして、虫の妖怪の手下なのかなって…」
蛍は『ブゥーン…』と、羽を広げ旅たとうとする。
グシャ…
青蛾「ちょ…ちょっと、どうしたのよ!?蛍をいきなり潰して…」
零「こいつ……害虫だな」
青蛾「え?」
零は、蛍をそこにあった裁縫用の針で蛍を刺した。
蛍は、苦しみ悶え死んでいったがそんなこと気にも止めず、話を続ける。
零「明らかに不自然だろう。お前がこの蛍のことを『妖怪の手下』と思っていることを話したら、こいつは羽を広げ何事もなかったかのように飛んでいこうとした」
青蛾「それだけで…」
零「んな訳ねぇだろ。コイツ自身からは無いが、奥の方から殺意や殺気を感じれる。お前も仙人だろ?ちょっとぐらいは感じられるだろう?」
そう言われて、青蛾は精神統一する。
本当だ。極僅かだが、感じられる。完全の悪たる殺気が。
青蛾「あ、消えた。死んじゃったのね。にしても、よくこんな小さな殺気を…」
零「まぁな」
感心した。やはり、腐っても仙人なんだな。どんな小さくても、一応は感じれたらしい。
う~む、殺したのはいいが、コイツらが邪魔で動けない。
零「なぁ、コイツらのせいで動けないんだ。この虫の処理、お前に頼んでいいか?」
青蛾「え~~虫の処理ぃ?……いいわよ」
いいんだ…
青蛾はガラガラっと戸を開け、外の空気を吸いながら処理を始めた。
零「ふむ…しかし一体どんな妖怪だろうか。一体何が目的なんだ?」
芳香「零……」
零「ッ!?」
芳香「ムニャムニャ…」
零「…かわいい顔してやがるな。さっきも思ってたんだが、一緒に誰かと寝るこの行動で、永琳を思い出させてくれる」
芳香、そして美鈴の寝顔を見て、そう思った。
清く輝かしく感じれる、この娘らの顔は、虫の死臭により、よく思えなくなってしまう。この不快感に腹が立った。