東方化物脳 ~100%の脳が幻想入り~ 不定期更新   作:薬売り

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空の雲は輝いて lll 『弟子』

芳香「そんなに強いの?」

美鈴「初めて負けましたもん。しかもすぐに」

芳香「へぇ~今度、手合わせ願おうかしら」

零「いつでも構わんよ」

芳香「凄い自信ね」

零「まぁ、神とかと戦ったからな」

皆「「「えぇ!?」」」

 

芳香が手配してくれた宿。どうやら芳香は人望が厚いようで、美鈴の宿泊を宿主に頼んだところ、「芳香ちゃんが言うなら」と、OKが出たらしい。

その宿の夜、女性と男性に別れて就寝する予定が、雨漏りが酷いらしいので一緒の部屋になった。ちなみに小野妹子や、他の遣隋使はもっと豪華な宿に留まっているらしい。羨ましい。

所詮、護衛ですか…うぅ…

 

美鈴「ところで師匠、いつから修行をするのでしょう?」

零「ン~そうだなぁ…。美鈴、君はいつから修行をしているんだい?」

美鈴「多分60年です」

零「60年でその技術か…うむ。修行はお前の自由にやってくれ」

美鈴「え?」

零「俺はそれに手を加える。明日、早速やろう」

美鈴「あ、はい!!」

 

…と、美鈴は修行に励む良い弟子です。

にしてもこいつ、60年でこの戦闘技術が凄い。人間で言えば……良い例えがなかったからやめよう。

 

青蛾「もう師匠って感じになっているじゃあないの」

零「そうか?」

芳香「そうね。私も弟子にしてもらおうかしら」

青蛾「コラコラ、弟子になっちゃったら日本に行かなきゃならないわよ。隋での仕事はどうするのよ?」

芳香「冗談よ、冗談」

零「そろそろ寝ないか?眠くてしょうがない」

美鈴「そうですね。寝ましょう」

 

そう言い、灯を消して寝ることに…

 

ガサガサッ

 

芳香「キャァァァァアアアアッ!?」

零「どうしたッ!?」

芳香「レイィィィィ!!」

 

暗闇の中、芳香が恐怖しながら勢いで抱きついてきた。

 

零「うぬおッ!?い、一体どうしたんだよッ!?」

芳香「怖いよぉぉぉ…」

青蛾「ああ、また虫が出たのね」

零「虫?」

青蛾「芳香ちゃんは虫が苦手なのよ」

零「へぇ、意外」

青蛾「女の子に抱きつかれながら冷静でいる貴方が、男として意外よ…」

美鈴「と、取り合えず、灯…つけましょうか?」

零「よろしく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

芳香「怖いよ…」

零「芳香…」

芳香「うぅ…」

零「芳香!!」

芳香「ひゃう!?」

零「もう虫は居ないよ」

芳香「あ…ありがとう…」

零「取り合えず離れてくれないか?」

芳香「……ごめん。もうちょっとこのまま」

零「なんだ、お前。俺の理性をぶち切ろうとしてるのか?」

芳香「いや、腰が抜けて離れられない」

零「どんだけ怖いんだよ!?」

芳香「お願い…」

 

俺は永琳が居るんだ。絶対、一線を越えぬぞ!!

ちょっと期待している画面前の君!!そういうのないからな!!

…すまん。こう言うメタイことを言う作品じゃあなかったな。

 

零「分かった分かった。取り合えず寝よう」

 

それにしても…さっきの虫、初めて見たな…一応、外に逃がしたが、新種の虫だったか?

いや、きっと隋にだけ生息する虫なんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「ふむ…零という人間が厄介だな。彼女が欲しいなぁ…芳香ちゃん」

 

男は深く椅子に座り、グラスに入った血を飲む。

 

??「彼を始末したあと、彼女を…大好きな()()()()を頂こう」


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