止めてください!!師匠!!   作:ホワイト・ラム

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今回は所謂つなぎの回になりました。
そして、またあの場所へ。

そして、今回は咲夜さんが割とひどい目に遭います。
咲夜ファンの人は気を付けてください。


SOS!!紅い屋敷からの悲鳴!!

私はリンジーノ・R・バイト。

紅魔館で執事長をさせて頂いております。

皆さまどうか、気安く『レジル』とお呼びください。

白いシャツに黒いジャケット、そして仕立ての良いズボン。

青と赤のネクタイを締めれば、それが私の戦闘服(仕事着)

太陽がのぼる前に私の仕事が始まります。

 

チリーン……!!

 

早速お嬢様のお呼びですね。

さぁて、今回は何をお望みですか?

 

まさか、この口上をまた使うことに成るとは……

 

 

 

「そーっと、そーっと……」

芳香の吹いたシャボン玉を善が細心の注意をもって、つかんだ。

さらに飛んでくる複数のシャボン玉も同じようにつかんでいく。

 

「よ、よし、後は――」

善が手を離すと、シャボン玉は再び浮かんで飛び始める。

だが――

 

「あっ……」

地面に触れた瞬間、シャボン玉はむなしく割れてしまった。

 

「へぇ、つかむだけなら出来るのね……

ネックになるのはいかに、手を離した状態で気を込めた物をコントロールするか……

うん、一応は及第点ね」

少し考えた後、師匠がよく出来ました。と言って善をだきよせて頭を撫でる。

だが、善の表情はすぐれない。

 

「ッ……!」

顔を顰めて、とっさに右手をかばう。

 

「どうしたの?まだ手、痛い?薬塗ってあげるわね」

そう言って、手に持っていた軟膏を善の手に塗ってくれる。

 

「い!?ツッつつ!!」

 

「我慢しなさい。この火傷のおかげで力のセーブのコツがつかめたんだから」

痛がる善を見て、笑いながら耳元でつぶやく様に話す。

師匠の軟膏を塗る善の手には、火傷の傷が有った。

 

「はぁ、正直言うと――痛っ!

普通に楽しみたかったで――っぅ!」

実はこれ、この前の山でついたものだった。

 

 

 

 

 

「はい、こっちの肉もういいですよ。野菜はもう少しです」

妖怪の山の中の河のほとり、秋姉妹の神社の近くで善が大きな鉄板の前でヘラを動かす。

運よく仕留めた熊の親子の肉塊を切って、小傘に頼んで作ってもらった特大鉄板で焼いていく。

そこはもはやちょっとした、祭り会場の様になっていた。

もともと計画した師匠、芳香、善と小傘、橙に加え、呼び寄せたマミゾウ、椛、にとり場所を貸してくれる秋姉妹、いつの間にかやって来ていたこいし。

そして最近見てないなーとおもったら、案の定、家で干からびかけていたはたてを加えた総勢12人分を善がほぼ一人で調理していく。

 

「詩堂君、私にもお肉!野菜とか、どうでもいいからお肉!!」

皿を手に穣子が善に絡む。

 

「穣子様さま!?それ。自分の存在意義否定してません!?」

 

「ええ?だってぇ、肉の方が良くない?」

そう言って笑う穣子の顔は朱に染まり、片手には酒のジョッキが握られていた。

最早言うまでもないが、完璧に出来上がっている状態だった。

 

「……穣子ちゃん?……あんまり、詩堂さんを困らせちゃダメだよ?」

静葉が優しい調子で、自身の妹をなだめるが……

 

「……詩堂さん……良かったら、コレ……差し入れ……」

そう言って、渡すのは秋色の袴と腋の開いたデザインの巫女服!!

こっちもこっちで、酔っている様だった!!

 

「要りません!!もう、やりませんからね!!絶対にやりませんからね!!」

善が必死になって否定する!!

 

「ふぅ、終わらない夢。私とねぇさんの夢の形よね」

しみじみと話す穣子、そう言って静葉の持つ巫女服を優しい目で見る。

 

「その夢、私にとってはもうデメリットしかないんですけど!?」

 

「なによぉ!?私たち姉妹のとってここX00年ぶり位の大繁盛だったのよ!?

あの人気さえ、有れば守矢も怖くないのよ!!

それなのに……それなのに詩堂君の我儘のせいでぇ!!」

今度は、大きな声で泣き出した。

 

「そうじゃぞ?アレが一番手っ取り早く儲ける方法じゃぞ?

新しく、活動用に名前も用意したぞい?確か――シェン――いや、受け入れやすいように『仕縁』という字を使うんじゃが……」

秋巫女改め、シェンの活動計画をマミゾウが自慢げに話す。

その内容は善の頭が痛くなるものばかりだった。

マミゾウは善の羞恥心など知らぬ!とばかりに利益を最優先する!!

本日何度目かのため息をついて、善が頭を押さえた。

 

「詩堂さーん」「善ー」「お肉まだー?」「魚釣れましたよ!!」「はい、ウチのジャガイモ」「ぜーん!私もほしいぞ!」etc……

次々来る注文に、善の頭がぐるぐる回る!!

しかし、その原因は複数の注文だけではなかった。

秋の始まりとは言え、まだまだ暑い日は続く。そんな中、熱した鉄板の前にずっといればいくら仙人に近い存在と言えど、限界が来る――

 

「あれ?」

意思に反して、急に足から力が抜け視界が反転する――

 

ドシャ!?

 

(あれ?なんの音だ?良い匂いと……なんだか、熱い?)

一瞬の思考のタイムラグを置いて、善は自分がどうなっているのかを唐突に理解した!!

 

「あっちぃぃぃいいいい!!!!!?」

善が顔面から、鉄板の上に倒れ込んだのだ!!

跳ね起き河に飛び込んだ!!

そこで、一度善の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

「いきなり倒れるからびっくりしたぞ」

 

「はは、はたてさんの事を言えないな……」

芳香の言葉に、善が困ったように笑った。

本来なら顔面も大火傷だが、重要な場所だったのか無意識的に抵抗力で守ったらしく傷は無かった。

 

「本当よ、私が善を介抱してあげたんだからね?」

師匠が同調する様に後ろから言った。

 

「あ、師匠がやってくれたんですね。

感謝してます。気が付いた時、だいぶ楽になってましたから」

善はテントの中で寝かされ、枕もとには飲み物と体に濡らした布が要所要所にあてがわれていた。

 

「楽しかったなー、また河で泳いだりしたいぞー」

 

「そうね、また来年――善!?どうして、血涙を流しながら地面を殴ってるの!?」

 

「くッそ!なんで、だよ!!河遊びとか……絶対逃しちゃいけないイベントじゃないか!!

なんで、俺は合法的に水着を見れるチャンスを逃してんだよ!!」

今まで見たことのない顔をした、善が火傷した手で地面の石畳みを殴っている!!

力があふれて、石にヒビが入っていく!!

 

「そこまで悔しがる事!?」

 

「おー、前一緒にお風呂入った事も有るから良いだろー?」

 

「悔しがりますよ!!」

師匠芳香の二人に対して善が大きな声を上げた!!

 

「良いですか?水着ですよ、水着!!いわば他人に見せる為の合法的服。

下着とほぼ変わらない布面積、なーのーに!他人に見せる!!可愛い!!いやらしくない!!

嗚呼、師匠の水着とか……すごいみたい!すごく見たかった!!芳香のも見たい!!布一枚を隔てて揺れる、乳!!これほど神聖な物はこの世に有りませんよね……

あ、最後に言っておきますけど、今のは私くらいの年頃の男の子はみんな思ってる、世間における一般論ですから。

私くらいの、年の人はみんな思ってるから!私だけが特別な訳じゃありませんよ?」

善が説明してくれるが、師匠も芳香も完全に引いている!!

 

「ぜ~ん?私、仙人やって長いけど……1000年くらい生きて善程の変態に逢った事はないわよ?」

 

「やめてくださいよ!次、なんかで紹介される時『1000年に一度の変態』とか浮いたらどうするんですか!?」

 

「順当な意見だと思うぞー?」

必死になって否定する善に、芳香の容赦ない一言が突き刺さった!!

 

「ぐす……けど、けど水着みたいモン……ひと夏の青春したいモン!!」

目に涙を浮かべ、善がダダをこね始める!!

なんというか、IQがすさまじい勢いで下がっている気がする!!

 

「ら、来年また着てあげるわよ!」

 

「そ、そうだぞ?」

暴れる善をなだめる為、師匠と芳香がしょうもない約束を善とかわす。

 

「本当ですか?」

 

「はいはい、乳離れの出来ない弟子は困るわね……

その代わり、ちゃんと修業するのよ?」

 

「はい、師匠!!」

師匠の言葉に、善が元気よく返事した。

 

 

 

「よーし、頑張る――ぞ?あれ?」

元気よく立ち上がる善の視界に、誰かが入る。

紅い髪に、黒いスーツの様な服。背中から生えるのは蝙蝠みたいな羽。

 

「小悪魔さん?」

見覚えのある相手の名を告げると――

 

「善さん……善さーん!!!助けてぇえええ!!」

涙を浮かべながら、小悪魔が善に抱き着いてきた。

 

 

 

 

 

「で、メイド長が倒れたせいで、紅魔館が大変な事に成ってると?」

 

「はいぃぃぃ……進退窮まってここに来ましたぁ!」

よっぽど追いつめられているのか、よく見ると小悪魔の目下が黒い。

しばらく寝不足の様だ。

 

「じゃ、すぐに助けに――」

 

「助けに行くの?」

善の言葉を、師匠が遮った。

責めるような瞳には、制止する意思が宿って見えた。

 

「あなた、あの屋敷で何をされたか、忘れたの?」

師匠が近づいて善の、服を胸近くまでめくりあげる。

 

「忘れる訳ないわよね?この傷をつけたのが、誰か?」

師匠は、善の脇腹を撫で始めめる。

そこには子供の拳程度の大きさの引きつった傷跡があった。

前と後ろ、腰を貫通する様に2つの傷が付いている。

 

「……」

申し訳なさそうに、小悪魔が目を伏せる。

しかし――

 

「良いんですよ。これ位――」

 

「死んでるのよ?あなた、一回あの屋敷で。

あなた(小悪魔)もそうよ。殺した人に頼るなんて、おかしいと思わないの?」

 

「これは、私の独断です……」

今にも消え入りそうな声で、小悪魔がつぶやいた。

 

「はぁ、あなたのお人好しさには、飽きれるわね……

いいわ。行ってきなさい、その代わり私もついてくわ。

当然よね?」

心配なのか、師匠がそう言って芳香に荷物を取りに行かせた。

 

「あ”、あ”り”が”と”う”ざい”ま”す”ぅ”ぅ”ぅ”ぅ”ぅ”ぅ”う”」

感極まって小悪魔が、泣きながら礼を言った。

 

 

 

 

 

「ええ……これが、紅魔館?」

 

「なんか、ボロイぞー」

善が目の前の建物をみて、声を上げる。

紅く美しいラブホ――もとい、城の様な館は今、廃墟までのカウントダウンを刻んでいる様だった。

一部の外壁が剥がれ、壁に穴が開き、草は手入れされず生え放題。

 

「門なんて、半分近く草に埋もれちゃっているじゃないですか……」

 

ふにっ……

 

「あれ、柔らかい……?」

門に触れると、何か柔らかいものに触れる。

鉄とかレンガなどでは決してなく、布のような肌触りに手の中で自在形を変える。

弾力があり、ずっと触っていたくなる。

 

「……ふぇ?詩堂さん?」

突如、草の一部が持ち上がり、善の目が合う。

()()()()

 

「め、美鈴さん!?」

 

「どうもー、詩堂さん!」

善が壁だと思って、触れていたのは――

 

「美鈴さん!?植物が生えて壁と一体化してますよ!?」

 

「あれー?寝すぎちゃったかな?」

 

べリン!!!

 

体に生える草を引きちぎり、美鈴が推定1月ぶりに立ち上がる!!

 

「あー、肩凝った……たまーに、寝てる間に漏れた気の影響で植物が異常繁殖しちゃうですよねー。

あれ、なんで詩堂さん自分を手をワキワキさせてるんですか?

あ!触らせませんよ!!こういうのは恋人だけって決めてるんですから!!」

怒った様に、美鈴が自身の胸を腕でガードする。

 

「へー、そうなんですか……じゃ、ちょっと用が有るので通してくださいね?」

善が苦笑いを浮かべ、美鈴の横を通り過ぎる。

その後ろで、師匠、芳香、小悪魔が善を何とも言えない顔で睨む。

 

 

 

館の中もひどいものだった。

そこら中に、瓦礫がたまっている。

 

「何が有ったんですか!?まさか、敵襲?」

 

「いいえ、詳しくはお嬢様に……」

師匠、芳香を伴って、善は自らの記憶をたどる様に、紅魔館の当主の部屋――レミリアの部屋へと足を進めた。

 

「お嬢様。詩堂さんを連れてきました」

小悪魔が、扉を開けると酷くやつれたレミリアと、同じくやつれたフランが部屋の中にいた。

 

「お二人ともご無沙汰して――」

 

「詩堂ぉおおお!!」

 

「レジルぅぅぅ!!」

善の言葉の途中で、スカーレット姉妹が善に抱きついた!!

 

「おおっ!?どうしました、二人と――もッ!?」

 

ジュ~!!

 

ジュルジュルジュル!!

 

「おお……た、助けて……絞り、とられる……!!」

二人に地面の押し倒され、なおも善に食らいつく二人!!

 

「た、助けなくていいのか!?」

 

「大丈夫じゃないかしら?多分」

ぴくぴくと力なく揺れる善の腕と、幸せそうに動く2対の羽を見ながら師匠が芳香に応えた。

 

数分後……

 

「まさか、2度までも吸血鬼の館に入る人間がいるとは……

命知らずも此処まで来ると滑稽ね」

カリスマを取り戻した、レミリアが椅子に力なく座る善を見る。

 

「レジル~!レジル~!!」

フランは善によりかかって、その周囲を忙しく飛び回っている。

 

「ああ……」

善は二人に吸血されてすっかり、干からびてしまっている。

頬まで痩せこけているが、対照的に吸血鬼姉妹二人の肌には艶が戻ってきている。

 

「私の弟子が答えられないみたいだから、私が代わりに話すわね。

本来なら、もう来ない積りでしたけど……

この子がどうしてもと言うので。特別に来て上げましたわ。

はぁ、最近の吸血鬼はいきなり吸血して、謝罪もないのかしら?」

敵意を隠す事など一切なく、師匠がレミリアに言い放つ。

 

「お前を呼んだつもりは無かっ――」

 

「芳香-、帰るわよ。善を持って来て」

 

「ああ!わかった、わかったわよ!!

ごめんなさい!許してください!!」

せっかくの善を回収されそうになって、レミリアが必死になって謝る。

 

「そ、最初からそうすればいいのよ。

何が起きたか、教えてもらいないかしら?」

師匠の言葉にレミリアが悔しそうに語りだす。

 

 

 

 

 

2週間前――

 

「ごほっ、ごほっ!」

咲夜がマスクをして、仕事をこなす。

 

「あら、夏風邪?気を付けなさいよ?」

配膳の途中でレミリアに咲夜が注意される。

夏の暑さに加え、屋敷の大きさの依る仕事量の多さ、そして不意に季節が変わりつつある事によって、咲夜は風邪気味だったのだ。

 

「も、申し訳ありません……お嬢様……」

 

「休め、今お前に必要なのは、休息だ」

限界の時は確実に来てた。

 

 

 

「パチェ、人間の病気を治す本って、どこかしら?」

図書館の中で、レミリアが咲夜の為に本を探す。

 

「えっと……少し古いけど、コレかしら?」

パチュリーも同じことを考えていたのか、すぐ近くにあった本を見せる。

 

「へぇ、これは効きそうね。

早速準備するわ」

レミリアが満足そうに言った。

 

 

 

「咲夜ー、良いものを持ってきたわよ?」

 

「お嬢様?私の為に?」

主人が自分の為に何かをしてくれる!!

その真実に、咲夜は涙を流して喜んだ!!

 

「はい、コレ」

 

「え”!?」

レミリアの見せた物をみて、咲夜の時間が止まった。

彼女の主人が持つ物は、黒く焦げた――

 

「ヤモリの黒焼きよ」

レミリアの行為は決して間違いではない!!

魔術士の中には、薬学を得意とする者も多くいる。

その中でも、ヤモリの黒焼きは多くの病気に聞く魔術媒体だが……

不幸なことにレミリアは魔女ではない、魔術のレシピを普通のレシピと思い、作ってしまったのだ!!

 

「あ、これ……」

 

「遠慮するな、まだ沢山あるぞ?」

レミリアが背中に隠した、大皿一杯のヤモリの黒焼きを見る。

以前善が、芳香の毒入り餅を食べた様に、咲夜にも覚悟が有った!!

自分の主人の頑張りを無為にしては成らない!!

 

「いただきます!!」

咲夜は意を決して、ヤモリに食らいついた!!

 

 

 

その結果!!

 

「何が、いけなかったのかしら?」

完璧に寝込んだ咲夜をレミリアが心配する。

 

「おねーさまは、やり方が古いの。今の時代はコレよ?」

困るレミリアを見かねて、フランが緑と白の棒を取り出す。

 

「それは?」

 

 

 

咲夜の部屋――

 

「咲夜起きてるかしら?」

 

「お、お嬢様……申し訳……」

うわごとの様に、謝罪する咲夜をレミリアが優しく制止する。

 

「大丈夫、すぐに良くなるわよ?」

フランが寝込む咲夜をレミリアの尻を向ける様に四つん這いにさせる。

 

「あ、あの、お嬢様?」

 

「咲夜、力を抜きなさい?すぐに楽になるから、ね?」

 

「あの、その手に持った『ネギ』は何ですか!?」

 

「治療に使うのよ?」

フランが咲夜の、スカートをめくりあげる!!

 

「お、お嬢様!?」

レミリアが咲夜の下着に手を掛ける!!

此処が最後のチャンス、断るための最終防衛ライン!!

しかし、しかし咲夜は不幸なことに、忠誠心溢れるメイド!!

主人の思いを断る事など――

 

「あ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!」

出来はしなかった!!

 

 

 

 

 

「……帰って良いですか?ってか、かえろ」

飽きれた善が、椅子から立ち上がる。

もっと困った事なら助けようと考えたが、ひどくしょーもない理由!!

 

「ちょ、待って!待ちなさいよ!!屋敷、設備好きに使っていいわよ!?

給料も増やすわよ?」

 

「あ、いや。咲夜をそっとしておいてあげてくださいよ」

 

「ぷ、プールとかあるわよ?昔、海を作ったから!水着も貸すわよ!!」

不味い。師匠はそう思った。

この提案は、自分の弟子にとって――

 

「本当ですか?やるやるやりますよ!!

ね!師匠!!ね、芳香!!」

こうかはばつぐんだ!!

嫌にいい笑顔で、善が仕事を受けた。

 

 




さっさと紅魔館に行かせたかったんですが、前半が長くなりました。
因みに、ネギって風邪の本当に効くんですかね?

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